フィッツジェラルドと短編小説(仮)

彩流社の新刊案内
文芸評論(アメリカ文学)
フィッツジェラルドと短編小説
藤谷聖和 著 A5 判上製、304 頁 2016 年 2 月末刊行 予価(本体 3200 円+税)
“短篇小説家”としてのフィッツジェラルド像に迫る!
従来、フィッツジェラルドの短編創作は、パーティや海外旅行という派手な
生活費稼ぎのための濫作と見なされていた。そして、
この濫作がなければもっ
と質の高い長編小説も書けただろうといった批評が主流だったが、本書では、
短編小説こそ、『グレート・ギャッツビー』や『夜はやさし』といった傑作
長編に役立っていたことを解明する。さらに、フィッツジェラルドの創作意
欲に刺激を与えたゼルダ、アルコール中毒で書くことが出来なくなった作者
を甦らせたハリウッドのシナリオライターの体験、青少年時代を過ごした中
西部セント・ポールでの体験がいかに短篇創作に影響を与えたかを捉える。
【目次】
序章 フィッツジェラルド短編研究の進展
1章 ゼルダとの葛藤
1. バジル物
2.ジョゼフィーヌ物
3.女性像の変化
2 章 フィッツジェラルドと中西部 1. 中西部
2.場所と作品
3. St. Paul 再訪
3 章 手法の変化
1.絵画的手法―クレイン、ヘミングウェイ、
フィッツジェラルド―
2. フィッツジェラルドとハリウッド
3. The Pat Hobby Stories ―映画手法の影響について―
4. 『メトロポリタン』版“Winter Dreams”の
加筆・修正
4 章 大衆雑誌と短編創作
1.市場開拓―The Smart Set 時代(1919)から
The Great Gatsby(1925) まで―
2.創作の実験―The Saturday Evening Post 時代―
3. 飲酒の影響―The Saturday Evening Post から
Esquire へ
結論/参考文献/あとがき/索引
【著者紹介】 藤谷聖和(ふじたに・せいわ) 1948 年生まれ 龍谷大学大学院文学研究科英文学専攻博士課程単位修得退学、龍谷大学文学部英語英米文学科教授、
主な業績
著書=『オレゴン ・ トレイル物語』(共著、英宝社、1996)、
『酔いどれアメリカ文学』(共著、英宝社、1999)、
『スモールタウン・アメリカ』
(共著 、英宝社、2003)、 『共和国の振り子』( 共著 、英宝社、2003)
、『黒船の行方―アメリカ文学と「日本」―』 ( 共著 、英宝社、2009)
訳書=『エミリ・ディキンスン詩入門』(共訳、国文社、1993)、
『アメリカ・その知的風土――植民地時代から 60 年代まで』(共訳、英宝社、
1993)
書名
本棚に知の彩りを
彩流社刊
藤谷聖和 著
予価(本体 3200 円+税)
フィッツジェラルドと短編小説(仮)
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彩流社
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