実際に起きた情報セキュリティ事故とその対策 情報セキュリティ事故の

学校ICTに関する情報をお届け
第33号
テーマ
情報セキュリティ事故の
傾向と注意点
【子供たちの個人情報の取り扱いに注意しましょう】
年度初めや学期末は、子供たちの個人情報を取り扱うことが
増える時期であり、情報セキュリティ事故も増加傾向にあります。
今回は、「情報セキュリティ事故の傾向と対策」と、
学校現場での注意点を確認できる「情報セキュリティチェックリスト」を
ご紹介します。ぜひご活用ください。
情報セキュリティ事故の発生件数の傾向
毎年、情報セキュリティ事故は、年度初めや学期末に増加する傾向があります。
(件)
30
月別 事故発生件数
4月は進級処理により、
やや増加傾向
同じ自治体内の8校で
情報セキュリティ事故が発生
1学期の成績処理を行う
7月は毎年増加傾向
25
20
平成23年度
15
平成24年度
10
平成25年度
5
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月 1月
2月
3月
教育ネットワーク情報セキュリティ推進委員会(ISEN)調べ
実際に起きた情報セキュリティ事故とその対策
■年度初めに起きた事故
廊下に落とした名簿を、生徒がスマートフォンで
撮影し、複数の生徒に送信してしまった。
学級編成のために作成された名簿だった。
■学期末に起きた事故
音楽教諭が、1~3年生672人分の生徒の
成績が入ったUSBメモリを紛失した。
規定に反して、USBメモリを
校外に持ち出していたことがわかった。
対策 書類を持ち歩くときは・・・
①バインダーやファイルにとじて、落下を防止
②記載する情報は必要最低限にする
③書類から離れる場合は、
「裏返す」、「ノートにはさむ」などで情報を隠す
対策 USBメモリを利用するときは・・・
①USBメモリの管理ルールを確認
②メモリ内は使用するデータのみを保存
③暗号化機能を搭載した
USBメモリを導入するなどの技術的な対策
個人情報を取り扱うことが増える時期に備えて
ルールの見直しや研修の実施を検討してみてはいかがでしょうか。
学校に潜む情報セキュリティ事故の危険
情報セキュリティ事故の危険は、身の回りにたくさん潜んでいます。
学校現場の注意点をあらためて確認するために、
下にあるイラスト問題や「情報セキュリティチェックリスト」に
取り組んでみてください。
?
下のイラストの中で、情報セキュリティ事故の危険があると
思われる部分に丸を付けてみましょう。
※解答例と解説は、教育ネットワーク情報セキュリティ推進委員会(ISEN)のホームページで公開されています。
情報セキュリティチェックリスト
☑ 重要なデータはデスクトップに保存しないようにしていますか?
☑ パソコンのパスワードは、メモせず、第三者に知られないようにしていますか?
☑ 離席時、パソコンのディスプレイを閉じたり、電源を落としたりしていますか?
☑ 重要な情報が書かれた書類は、裏返したり机の中にしまったりしていますか?
☑ 不要になった内部書類は、シュレッダーで破棄していますか?
一人ひとりの対策から、学校全体の対策につなげるために
先生方がお互いに注意し合える環境づくりを目指しましょう。
JMC通信 2015年4月発行