図表1: モバイル・インターネットの市場規模(主要13カ国)

報道関係者各位
2015 年 3 月 9 日
ボストン コンサルティング グループ
(本資料は 2015 年 2 月 10 日に英国で発表されたプレスリリースの抄訳です)
【参考資料】
主要国におけるモバイル・インターネットの市場は 2017 年、183 兆円規模へ
~BCG 調査
日本における市場規模は 2013 年の 9.8 兆円から 2017 年には 13.6 兆円へ拡大 すると予測
ロンドン発 2015 年 2 月 10 日―― 経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ(以下、
BCG)は、主要 13 カ国においてモバイル・インターネットは既に 6,820 億ドル(約 81 兆円)の市場を生みだしてお
り、2017 年の市場規模は 1.6 兆ドル(約 183 兆円)、日本では 2013 年の 830 億ドル(約 9.8 兆円)から 2017 年に
は 1,150 億ドル(約 13.6 兆円)に達すると予測されると発表しました。BCG が Google 社の依頼を受け実施したこ
の調査ではまた、消費者の生活にモバイル・インターネットがどれほど深く浸透しているか分析を行い、消費者が
モバイル・インターネットに対して感じる価値と、実際に支払っている費用の差である「消費者余剰」が主要 13 カ
国の合計で年間 3.5 兆ドル(約 416 兆円)に上ると推計しました。
世界経済を牽引する原動力、モバイル・インターネット
モバイル・インターネット市場は主要 13 カ国において既に 6,820 億ドル(約 80.8 兆円)に上り、さらに今後は年平
均成長率 23%で拡大を続け(13 カ国の平均)、2017 年には 1.6 兆ドル(約 183.2 兆円)規模に達すると予想され
ます(図表 1)。この推計では、アプリ、コンテンツ、サービスの売上、プラットフォーム、デバイス関連売上と、インタ
ーネットアクセス、さらにネットワーク/インフラに消費者が支払った費用の合計を市場規模と見ています。
図表1: モバイル・インターネットの市場規模(主要13カ国)
2013年の市場規模推計 (兆円)
80.8
28.2
14.6
2.1
2.0
9.8
34%
41%
36%
37%
41%
36%
2017年の市場規模 予測(兆円)
2013年~2017年の平均成長率 (%)
18歳以上の消費者における
スマートフォン普及率 (%)
39%
37%
42%
42%
8%
12%
5%
19%
15%
6%
8%
21%
20%
2.1
1.5
14%
39%
58%
49%
29%
32%
19%
17.1
53%
18%
アプリ、コンテンツ、サービス
プラットフォーム、デバイス1)
アクセス(プロバイダ)
ネットワーク/インフラ運用コスト
3.3
21%
9%
カナダ オース
トラリア
28%
30%
22%
19%
14%
12%
9%
11%
5%
日本
韓国
中国
インド
ブラ
ジル
8%
13カ国 アメリカ
合計
EU
5カ国
183.2
64.5
35.8
4.9
2.8
13.6
4.7
44.3
8.2
4.4
23
23
25
24
10
8
9
27
39
29
32
68
64
58
77
64
74
30
6
31
1.
スマートフォンとタブレットを含む
注:
1ドル=118.5円(2015/2/10時点)で換算。四捨五入により各項目の合計が100%にならないことがある。
出所: BCG 分析
© BCG 2015 - ALL RIGHTS RESERVED.
-1-
スマートフォンの普及率が高い日本においても、モバイル・インターネット市場は年平均成長率 8%での成長が期
待され、2017 年の市場規模は 1,150 億ドル(約 13.6 兆円)となると予想されます。新興国では特に高い成長率が
見込まれ、調査国中ではインド(39%)、ブラジル(29%)、次いで中国(27%)の成長率が最も高いと予想されます。
モバイル・インターネットをめぐる「消費者余剰」は主要 13 カ国で 3.5 兆ドル(約 416 兆円)
消費者がモバイル・インターネットに対して感じる価値と、実際に支払っている費用の差である「消費者余剰」は
主要 13 カ国の合計で年間 3.5 兆ドル(約 416 兆円)に上ると推計されました(図表 2)。モバイル・インターネットと
引き換えなら、新聞や本などの他メディアや、ファストフードやチョコレート、お酒、コーヒーを 1 週間我慢すると答
えた消費者の割合は 6 割を超え、モバイル・インターネットが既に消費者の生活に不可欠なものとなっていること
が分かります(図表 3)。
図表2: ユーザーが感じる「消費者余剰」は416兆円規模
主要13カ国の
ユーザー人口
ユーザー1人当たりの消費者余剰
主要13カ国における
消費者余剰の
合計 (2014年)
(万円)
7倍
60
6.6
40
54.1
47.5
20
8.75億人
X
=
416兆円
0
ユーザー
が感じる
価値
支払って
いる費用
消費者
余剰
注:
1ドル=118.5円(2015/2/10時点)で換算。
出所: BCG 消費者余剰調査(2014年9月)、comScore、Ovum
© BCG 2015 - ALL RIGHTS RESERVED.
図表3:モバイル・インターネットはもはや生活の一部
モバイル・インターネットと引き換えなら
1週間当該アイテムなしで済ませる方がよいと答えた割合(%)1)
他メディア
他生活アイテム
100
100
74
75
62
49
50
70
67
61
55
44
50
34
19
シャワー
車
エクササイズ
映画
-2-
コーヒー
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チョコレート
1.
これらのアイテムを日常的に利用/消費/行っている消費者を対象とした平均
注:
主要13カ国におけるアンケート調査より
出所: BCG 消費者余剰調査(2014年9月)
お酒
0
ファストフード
テレビ
本
新聞
0
BCG 東京オフィスのパートナー&マネージング・ディレクター 東海林一は「端末の低価格化をはじめとするインフ
ラ進化により、世界中でより多くの消費者が恩恵を受けられる状況が生まれている。今後は IoT の進化などにより、
医療、教育など様々な分野でモバイル・インターネットの可能性が更に拡がっていくだろう。日本企業はグローバ
ルな視点で戦略を構築することが重要だ」とコメントしています。
調査レポート
「The Growth of the Global Mobile Internet Economy: The Connected World」
https://www.bcgperspectives.com/content/articles/telecommunications_connected_world_growth_globa
l_mobile_internet_economy/
(全文閲覧には会員登録が必要です。)
調査の概要
調査対象は、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、スペイン、イギリス、イタリア、インド、日本、韓国、オーストラリア、
ブラジル、中国の 13 カ国。13 カ国で世界の GDP の 70%を占める。消費者調査は各国約 1,000 人のスマートフ
ォン及びタブレットユーザーを対象に行ったアンケート調査による。調査はすべてドルベース、日本円表記は 1 ド
ル=118.5 円で換算。
■ 日本における担当者
東海林 一 パートナー&マネージング・ディレクター
一橋大学経済学部卒業。ロチェスター大学経営学修士(MBA with Honor)。
株式会社日本興業銀行を経て現在に至る。
BCG ハイテク・メディア・通信 グループの日本リーダー。監訳に「組織が動くシンプル
な 6 つの原則」(ダイヤモンド社)。
■ ボストン コンサルティング グループ(BCG)について
BCG は、世界をリードする経営コンサルティングファームとして、政府・民間企業・非営利団体など、さまざまな
業種・マーケットにおいて、カスタムメードのアプローチ、企業・市場に対する深い洞察、クライアントとの緊密
な協働により、クライアントが持続的競争優位を築き、組織能力(ケイパビリティ)を高め、継続的に優れた業績
をあげられるよう支援を行っています。
1963 年米国ボストンに創設、1966 年に世界第 2 の拠点として東京に、2003 年には名古屋に中部・関西オフ
ィスを設立しました。現在世界 45 ヶ国に 81 拠点を展開しています。http://www.bcg.co.jp/
bcg.perspectives サイトでは、様々な業界・分野に関する BCG の知見をまとめたレポート、記事およびインタ
ビュー映像などをご紹介しています。https://www.bcgperspectives.com/
■ 本件に関するお問い合わせ
ボストン コンサルティング グループ マーケティング 伊原
Tel :03-5211-0600 / Fax :03-5211-0333
Mail: [email protected]
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