2014年度情報公開度ランキング

2014 年度熊本県情報公開度調査結果
2015 年 2 月 9 日
Ⅰ
はじめに
2000 年度以来続けてきた熊本県内情報公開度調査の 2014 年度版の結果を
発表します。
今回の結果を見て全体的にいえるのは、情報公開に対する自治体の取り組みが
すすんできているということです。
開示請求者は、前回は15の自治体が広義住民に限定していたが、今回限定して
いる自治体は10に減少し、何人でも請求できるとしている自治体は28から31に増
えた。コピー代についても10円以上の自治体が10あったものが 6 自治体になった。
首長交際費も香典など非公開が 13 自治体あったのが 2 自治体に、病気見舞も 13
自治体が非公開は 3 自治体にというように公開度はあがっています。さらに IT 化に
ともないホームページでの議会中継も 10 自治体だったのが 19 自治体に増加して
います。
一方、情報公開に対する意識が低い自治体はここ数年ほとんど低位置に定着し
ています。(五木村、水上村、南小国町、南関町、苓北町、益城町など)
このように同じ熊本県内でもトップの県は96点、最下位の苓北町は16点と大きな
差ができています。
Ⅱ 調査方法
2014 年 11 月 10 日に県内自治体にアンケートを送付、すべての自治体から回答
を得ました。回答基準は 2014 年 4 月 1 日とし、質問項目に応じて公開度を点数化
しランキングを作成しました。
Ⅲ 評価対象項目と配点
調査項目は首長交際費、情報公開制度の運用、議会の公開度の3つ、細部を 10
項目質問し、100 点満点としました。(カッコ内は点数)
1
1.首長交際費の公開度について(30点)
①病気見舞いの相手先を公開していますか。
( 10 ) A公開
( 5 ) B一部公開
( 0 ) C非公開
( 10 ) D支出していない
*前回は13の自治体で公開されていませんでしたが、今回は上天草市と美里町
の2市町だけが非公開で一部公開は4市町村でした。病気見舞については公開が
すすんだようです。また、病気見舞については支出していないという自治体も22あ
りました。
②葬儀(香典以外も含む)の相手先を公開していますか。
( 10 ) A公開
( 5 ) B一部公開
( 0 ) C非公開
( 10 ) D支出していない
*前回24の自治体で公開されていましたが、今回は31の自治体が公開するよう
になりました。支出をしないという自治体も 6 ありました。
③ホームページで公開していますか。
( 10 ) A相手先の氏名を公開している
( 6 ) B相手先の氏名は非公開であるが公開している
( 3 ) C合計金額のみ公開している
( 0 ) D掲載していない
*ホームページで首長交際費の内容をどれだけ詳細に知ることができるかは公
開度を調べる上で重要な手がかりとなります。9の自治体で情報が不掲載でした。
IT化の時代、早急な対応が望まれます。
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2.情報公開条例・制度の運用について(40 点)
④公開情報を開示するには、決裁・供覧の手続き後であることが必要ですか。
( 10 ) A必要なし
( 0 ) B必要
*情報開示を求められた際に庁内の決裁、供覧、それに準ずる手続きが必要であ
れば、それだけ公開されるのに時間がかかります。前回、必要なしとしたのは5自治
体は高森町、水俣市、玉名市、山鹿市、宇城市だけでしたが、今回は県、天草市、八
代市、宇土市、南阿蘇村の4自治体もなりました。どれだけ迅速に公開できるかが
問われていますので、他の自治体も見倣ってほしいものです。
⑤請求者について
( 10 ) A何人も請求できる
( 5 ) B広義住民以外でも理由を示せば請求できる
( 0 ) C広義住民のみ請求できる
*請求権者を、その地域に利害関係のある広義住民に限定しているところが10自
治体もあります。情報は住民の共有財産であるから請求権に制限を加えるのは、共
有財産の使い方としては不適切です。
⑥請求方法について
( 10 ) Aファックス・メールのどちらでもできる
( 5 ) Bどちらかでしかできない
( 0 ) Cどちらもできない
*半分以上の自治体がどちらでもできない状況にあります。情報をできるだけ手
軽に入手できるためには、現在ではファックス、メールの利用は不可欠です。
⑦コピー代は、A4・1枚につき
10 円以下 ( 10 )
10 円以上 ( 0 )
3
*コピー代を 10 円以上の自治体が 6 あります。なかでも五木村の 30 円は情報開
示請求を妨げてしまいます。情報は住民のものでもありますから、請求しやすくする
努力をしてほしいと思います。
3.議会の公開度について
(30 点)
⑧議会の議事録をホームページで閲覧できますか。
( 10 ) A本会議とすべての委員会の議事録を公開している
( 6 ) B本会議と常任委員会、予算委員会、決算委員会を公開している
( 3 ) C本会議のみ公開している
( 0 ) D掲載していない
*16の自治体で議事録のホームページでの掲載がありません。本会議、あるいは
すべての委員会の議事録が公開されているところは、高森町、熊本市、熊本県の3
自治体のみ。この項目で自治体間の点数の格差が広がっています。
⑨議会の議事内容を議場外で知ることができますか。
( 10 ) Aホームページで中継されている(有線放送での音声も含む)
( 5 ) B中継はされていないが録画を見ることができる
( 0 ) C中継も録画もされていない
*ホームページで中継されており、録画も見ることができることができるのは28自
治体。昨年はわずか10の自治体でした。議場に行かなくても視聴の方法を確保で
きるよう求められています。
⑩会議の公開に関する条例の規定について
( 10 ) A「実施機関は会議について会議録その他の会議の内容を把握でき
る資料を適正に作成するものとする」等の規定がある
( 5 ) B「会議の公開に努めるものとする」などの抽象的な規定がある
( 0 ) C公開の規定については特にない
*庁内の会議についてきちんと会議録を作成してあれば公開の対象となるので公
開度が高いといえますが、実際は半数以上の自治体の条例にそのような規定は置
かれていません。特に他の自治体の模範となるべき熊本市にないのは問題です。
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Ⅳ
おわりに
全国を対象とした調査に加えて、私たちくまもと・市民オンブズマンが2000年に調
査を開始しました。当時は情報公開条例がない自治体も相当数ありました。
近年では自治体数も半分近くに減り、情報公開条例はすべての自治体で制定され
ています。ただその内容、運用に関しては積極的に取り組む自治体とそうでない自治
体の格差が大きく開いています。下位の自治体にはこのアンケート結果を送付すると
きに、情報公開に積極的に取り組むよう申し入れもしているのですが、まだまだ情報
公開制度の趣旨が理解されているとは言いがたい状況です。
しかし、冒頭にも述べましたが、確実に公開度はすすんでおり、自治体の意識も高く
なったように思われます。
今回のランキングの結果を見て、自分たちの住む自治体がどれだけ情報公開に積
極的であるかを把握してください。行政の透明度は、そのまま自治体の長、職員、住
民の意識の高さを示す指標でもあります。このランキング結果を、より住みやすい地域
をつくる活動のきっかけとしていただければ幸いです。
自治体の職員の方々にはご多忙の中、今回のアンケートにご回答いただきましたこ
と、この場を借りて厚くお礼申し上げます。
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