亀田郷土地改良区資料館 『 芦 沼 館 』が 開 館 し ま し た 亀田郷土地改良区 当土地改良区の農具・民具を集めた資料館の建設につきまして は、農地情報第50号において土地改良区創設50周年記念事業の紹 介の中でお知らせしたところですが、土地改良区脇の敷地で進め ていた建設工事が昨年11月に竣工しました。創設50周年記念式典 と併せて催された開館式で「芦沼館」と命名され、多数のご来賓 の方々に館内を見学いただき、たいへん好評を博しました。 芦沼館では、農業関係者はもとより児童・生徒や関心をお持ち のあらゆる方々を迎え、地域の農業・農村への理解を深めていた だき、その歴史・文化を長く伝えてゆきたいと考えています。 そこで、再び誌上をお借りして、開館のお知らせと館のあらま しについて報告いたします。 開館式での見学の模様 設立の経緯 「地図にない湖」と呼ばれた湛水地帯亀田郷では、昭和2 3年栗ノ木排水機場の完成により、ようやく乾田化 への道が開かれ、耕地整理事業に取り組みました。これにより、今日の生産基盤の基礎が築かれました。そし て、昭和43年、栗ノ木排水機場から親松排水機場への切り替えという転機を迎えることとなりました。当時、 かつての湛水農業と土地改良事業の歴史を後世に伝えるため、様々な資料を保存展示する記念館の建設、 記録映画の制作、 土地改良史の編纂が計画されていました。しかし、残念ながらこの時には記念館の建設 は見送られ、記録映画「湛水地帯の記録」と亀田郷土地改良誌「水と土と農民」のみが作られました。これら は、現在も貴重な資料として利用されています。 それから30年近くが経過した平成10年、当土地改良区も50周年を迎えることになりました。数々の記念事業 を展開する中、芦沼時代の古農具・民具の収集、保存もこれが最後の機会であると捉え、悲願であった資料館 の建設に着手し、昨年11月に竣工しました。 「芦沼館」の由来 かつて農民に過酷な労働を強いた超湿田地帯亀田郷の代名詞であり、昭和28年に新潟県農地部が制作した記 録映画のタイトルにもなった”芦沼”から名付けました。 展示内容 芦沼館では、亀田郷のかつての過酷な農作業や農家の暮らしぶ りを伝える農具や民具等の貴重な民俗資料を所蔵、展示していま す。所蔵品は、当土地改良区が昭和4 0年代に独自に収集したもの に昨年の記念事業で収集したものや亀田町・横越町をはじめ関係 機関からご寄贈・ご寄託いただいたもの等を加え、総計千点余り にのぼります。これらのうち館内展示室には内約400点ほどを展 示しています。 屋外展示品 昭和43年、栗ノ木排水機場の廃止にあたり、昭和35年に地盤沈 栗ノ木排水機場で活躍していたポンプ 下応急対策で増設したポンプ2台を残し、建設当初に設置したポンプ10台は処分されることになりましたが、 その内の2台、 9号機・10号機が、土地改良区の記念館展示用として残されました。現在、その内の1台が、 この「芦沼館」脇の芝生に設置されています。 7 建物の概要 建物は木造2階建、延べ床面積約450。外装は「蔵」をモチーフ にしました。国道4 9号線から見ると、水田地帯に立つ白い建物は、 季節の風景の中、ひときわ目を引くことと思います。 「芦沼館」の全景 看 板 正面入館口では、檜の一枚板に「芦沼館」と記 した看板がお出迎えします。これは、亀田郷の農 業と土地改良、農村生活を支えたのは女性である との観点から、地元農家の婦人会に揮毫をお願い したものです。 開館日時 (交通の案内) 開館日 :毎週月曜∼金曜日 休館日 :土・日曜、祝祭日、その他(お盆、年末年始等) 開館時間:午前10時∼午後4時 ご見学の際は、事前に必ずお電話にてご予約下さい。 予約・問い合わせ先 950−0145 新潟県中蒲原郡亀田町早通2329−1 亀田郷土地改良区 環境整備課 025−381−2131(代) (内線 252) 皆様のご来館を、お待ちしています。 8
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