【社会】 二次態度表明

平成26年度 品川区立戸越台中学校 学力定着度調査【社会】
二次態度表明
7年生の調査結果から見られる5~7年生における課題
1.区学力定着度調査で習熟基準を下回る項目
(1)
「国や地域」について
・5年生履修の6問中2問が、習熟基準を下回っていた。内容は、
「日本の漁港」
「工業生産額の推移」である。
また、7年生履修の6問中4題が、習熟基準を下回っていた。内容は、
「世界の海洋」
「世界各地の生活の様
子」
「中国の農業」
「アフリカ州の経済」である。
(2)
「我が国の歴史」について
・10題中9題が、習熟基準を下回った。そのうち、近現代の内容が6年生履修、
「古代から中世の日本」が、
7年生履修の内容である。
(3)
「我が国の政治」について
・4問中4問共、習熟基準に達していなかった。6年生履修の「基本的人権」6,7年生履修の「政治の働き」
「三権分立の仕組み」も習熟基準を下回った。
2.中学校から見た5・6年生の指導の課題
(1)
「国や地域」について
・まずは、国名、都道府県名、地名などの基礎的・基本的な知識の定着が課題である。
・重要語句を覚える際に、正しい意味を認識して定着させることが課題である。
・資料を分析する力や資料をもとに読み取る力をつけることが課題である。
(2)
「我が国の歴史」について
・近現代の歴史学習に力を入れることが課題である。
・重要語句を理解したうえで、時代の流れや相互の関係を学ぶ授業の工夫が必要である。
・正確な知識・理解が課題である。
(3)
「我が国の政治」について
・政治の分野は、6年から7年の生徒にとっては興味・関心が低くて定着が難しいが、身近な題材(ニュース
や新聞などの時事問題)を授業で取り上げて工夫することが課題である。
課題に基づいた7年生の目標
(1)
「国や地域」について
・世界の主な大陸と海洋、主な国の名称と位置について理解する。
・国の地形や気候の概要、自然条件から見て特色ある地域の人々の生活について理解する。
・我が国の主な産業構造の特色などを理解する。
・世界の主な国の産業の特色と経済の関連性を図る。
(2)
「我が国の歴史」について
・長い歴史の流れの中でその出来事がいつ起こったのかということや出来事の前後の関係を理解する。
・各時代に活躍した人物やその人物が行った政策など、時代背景を捉えながらその時代の特色を掴ませる。
(3)
「我が国の政治」について
・日本国憲法を引用して、国会を中心とする国の政治のあらましはどうなっているか、国会との関連で内閣や
裁判所などの基本的な仕組みや主な働きはどうなっているかを理解する。
・
「人権」=「人間としての権利」は、日本国憲法によって保障されていることを理解する。
課題に基づいた5・6年生の目標
(1)
「国や地域」について
・世界の主な大陸と海洋、主な国の名称と位置について理解する。
・国の地形や気候の概要、自然条件から見て特色ある地域の人々の生活について理解する。
・我が国の主な産業構造の特色などを理解する。
・世界の主な国の産業の特色と経済の関連性を図る。
(2)
「我が国の歴史」について
・長い歴史の流れの中でその出来事がいつ起こったのかということや出来事の前後の関係を理解する。
・各時代に活躍した人物やその人物が行った政策など、時代背景を捉えながらその時代の特色を掴ませる。
・常に時代の流れに注視して、学習している事柄の前後の関係を意識して学ぶようにする。
(3)
「我が国の政治」について
・日本国憲法を引用して、我が国の政治はどのような働きをしているのかを理解する。
・国会、内閣、裁判所などの基本的な仕組みや働きを理解する。
・
「人権」=「人間としての権利」は、日本国憲法によって保障されていることを理解する。
課題解決のための方策
1.小・中連携校で一致して取り組む内容
(1)地理的分野について
・国名、都道府県名、地名などの定着を図る。
・歴史的分野や公民的分野の中でも関連する地名が出てきたら触れるようにする。
・授業の中で地図帳、白地図を活用する。
(2)歴史的分野について
・授業の中で、特定の人物の説明や事象の説明に終始せずに、時代背景や前後の事象に触れるようにする。
(3)公民的分野について
・
「我が国の政治」の学習では、新聞を活用して、身近な話題を取り上げて興味・関心を引き出して授業を進
める。
(4)3分野共通の課題について
・重要語句の習得については、ただ機械的な暗記で終わらないように、語句の意味を自分の言葉で表現するこ
とや、図を書いて説明することが必要である。
・地理に関する統計、歴史上のできごと、様々な社会的事象など資料を使って学ぶ時間を増やす。
・資料を読み取れる力、読み取った内容を自分の言葉でまとめる力を育てる。他との比較や変化の読み取り、
単位や年代に注意を払うことなどに着目できるようにする。
2.中学校における7年生への対応
(1)地理的分野について
・国名・都道府県名・地名は、地理学習の基礎であり、きちんと定着させる。小テストでの実施や定期考査に
毎回出題し、継続的に力をつけていく。また、歴史的分野や公民的分野の中でも関連する地名が出てきた場
合に触れるようにする。授業の中でも空間認識力を高めるために、地図帳や白地図を利用する時間を増やし、
家庭学習の課題にする。
(2)歴史的分野について
・主に、小学校で履修する内容の一部が定着していなかったので、重要語句の定着に向けて繰り返し学習を行
う。しかし、ただ語句を暗記させるだけでなく、長い歴史の流れの中でその出来事がいつ起こったのかとい
うことや出来事の前後の関係を理解することにより歴史への興味・関心を高める。授業では、特定の人物の
説明や事象の説明に終始せず、時代背景や前後の事象を説明して、幅のある授業を展開する。
(3)公民的分野について
・7学年最初の政治の学習では、新聞を活用して、身近な話題を取り上げて興味・関心を引き出して授業を進
める。最後に、新聞から政治に関する記事を自分で取り上げてまとめて、三権分立のどこの働きにあてはま
るか考えるようにする。三権分立の仕組みについては、知識が定着するように、繰り返し学習を授業の始め
に実施する。
小学校における5・6年生への対応
(1)地理的分野について
・授業の中で、地図帳、白地図を活用し、国名・都道府県名・地目の定着を図る。また、単元ごとに小テスト
やプリントで振り返りを行う。
・歴史的分野、公民的分野の中でも、関連する地名が出てきたら、地図帳を使い触れるようにする。
・地図帳、統計資料、インターネットによる情報収集を通して、資料を読み取り、活用する力を育てるように
する。
(2)歴史的分野について
・特定の人物や出来事を教えることにとどまらず、長い歴史の中で、いつどのようにおこったかということを
理解させるために、時代背景や前後の事象の関係を説明していく。
・年表を使い、どの時代の学習をしているのかを常に意識させながら学習する。
・歴史新聞作りを通して、歴史上の出来事、人物、文化遺産などを調べる。
(3)公民的分野について
・国会議事堂の見学(社会科見学)を通して、参議院・衆議院の役割についての理解を深める。
・政府のホームページを活用した調べ学習を通して、国会・内閣・裁判所の主な働きを調べ、図や言葉でまと
めながら、三権相互の関連についての理解を深める。
※どの分野においても、常に中学校との学習内容のつながりを意識して授業を進めていく。