【社会】 一次態度表明

平成26年度 品川区立戸越台中学校 学力定着度調査 【社会】 一次態度表明
結果の分析と解説
26題中、習熟基準を上回ったのが6題、下回ったものが19題であった。
履修内容の5学年の問題は、6題中4題が習熟基準を上回ったが、6学年の履修内容は10題中1題、
7学年の履修内容は14題中2題しか習熟基準を上回らなかった。
全体的な定着率は、著しく定着率の低いのは6学年と7学年の履修内容である。また、小学校で習う
歴史的分野の理解が特に不足している。
・
「我が国の政治」については、習熟基準63.75%に対して正答率は49.77%で、
学習内容の定着度は習熟度を下回り、努力を要する。
・
「国や地域」については、習熟基準63.75%に対して正答率60.05%で
学習内容の定着度は習熟度をやや下回り、努力を要する。特に、
「アフリカ州の経済」の問題につい
ては、習熟基準55%に対して正答率は4.7%で大変努力を要する。
・
「我が国の歴史」については、習熟基準64.5%に対して正答率は43.93%で、
特に、履修学年5・6年の近現代史の学習内容の定着度は習熟度を下回り、大変努力を要する。
結果から明らかになった課題
「国や地域」について
・5年生履修の6問中2問が、習熟基準を下回っていた。内容は、
「日本の漁港」
「工業生産額の推移」
である。また、7年生履修の6問中4題が、習熟基準を下回っていた。内容は、「世界の海洋」「世
界各地の生活の様子」
「中国の農業」「アフリカ州の経済」である。図や資料を使った問題で、思考
力が不足していたり、資料を読み取ることができていなかった。資料を分析する力や資料をもとに
考える力をつけることが課題である。
「我が国の歴史」について
・10題中9題が、習熟基準を下回った。そのうち、近現代の内容が6年生履修、
「古代から中世の日
本」が、7年生履修の内容である。正確な知識・理解が課題である。
「我が国の政治」について
・4問中4問共、習熟基準に達していなかった。6年生履修の「基本的人権」6,7年生履修の「政
治の働き」「三権分立の仕組み」も習熟基準を下回った。6年から7年の生徒にとっては興味・関心
が低くて定着が難しいが、身近な題材を授業で取り上げて工夫することが課題である。
今後の改善・対策
【地理的分野について】
・国名・都道府県名・地名は、地理学習の基礎であり、きちんと定着させたい。小テストでの実施や定
期考査に毎回出題し、継続的に力をつけていく。また、歴史的分野や公民的分野の中でも関連する地
名が出てきた場合に触れるようにする。授業の中でも空間認識力を高めるために、地図帳や白地図を
利用する時間を増やし、家庭学習の課題にする。
【歴史的分野について】
・主に小学校で履修する内容の一部が定着していなかったので、重要語句の定着に向けて繰り返し学習
を行う。しかし、ただ語句を暗記させるだけでなく、長い歴史の流れの中でその出来事がいつ起こっ
たのかということや出来事の前後の関係を理解することにより歴史への興味・関心を高める。授業で
は、特定の人物の説明や事象の説明に終始せず、時代背景や前後の事象を説明して、幅のある授業を
展開する。
【公民的分野について】
・7学年最初の政治の学習では、新聞を活用して、身近な話題を取り上げて興味・関心を引き出して授
業を進める。最後に、新聞から政治に関する記事を自分で取り上げてまとめて、三権分立のどこの働
きにあてはまるか考えるようにする。三権分立の仕組みについては、知識が定着するように、繰り返
し学習を授業の始めに実施する。
【3分野共通の課題について】
・重要語句の習得については、ただ機械的な暗記で終わらないように、語句の意味を自分の言葉で表現
することや図を書いて説明することが必要である。授業での発問や定期テストの問題にも取り入れて
いきたいと考えている。
・地理に関する統計、歴史上のできごと、様々な社会的事象など資料を使って学ぶ時間を増やす。その
ためにまず資料を読み取れるようにすること。他との比較や変化の読み取り、単位や年代に注意を払
うことなどに着目する。次に分析できるようにすること。培った基礎知識をもとにして、多面的・多
角的にとらえて、資料からわかったことやさらに疑問を持ったことを表現できるようにする。授業で
一層資料を活用することや定期テストの問題にももっと取り入れていきたい。
7年生の指導について
1.平成28年度以降、入学後、5・6学年の履修した内容の確認(復習)テストを実施する。
2.確認(復習)テストの結果を分析し、生徒の定着度を踏まえた上で年間指導計画を作成する。
3.地理的分野では、地理学習の基礎となる国名・都道府県名・地名などは地図帳で確認させ、定着
度をはかるために小テストを実施したり、授業ではクイズ形式で生徒の授業参加を促す。
4.歴史的分野では、歴史学習の基礎となる人物名や主な出来事などの重要語句を単元ごとにテスト
を実施する。また、各時代に活躍した人物やその人物が行った政策、主な出来事を諸資料から読
み取り、時代背景を捉えながらその時代の特色を掴ませる。
5.公民的分野では、年度当初に政治学習を実施するため、その時身近な話題となっている新聞記事
やニュースから、政治への興味・関心を引き出して授業を展開する。
8・9年生の指導について
1.平成27年度については、区の学力調査の結果を踏まえて、また平成28年度以降については年
度末に7・8年生で、1年間の履修した内容の確認(復習)テストを実施する。平成28年度以
降は、9年生については、夏季休業の前後で履修した内容の確認(復習)テストを行い、年間指
導計画の微調整、指導内容の重点化、夏季休業中の補充教室の実施、家庭学習でのアドバイスな
ど行う。
2.この確認(復習)テストの結果を分析し、生徒の定着度を踏まえた上で年間指導計画を作成する
とともに指導内容を重点化し、あわせて使用する副教材などの選定にも生かし、指導方法も工夫
する。
3.地理に関する統計資料やグラフ作成、歴史に関する時代背景や歴史的事象の流れ、公民に関する
政治・経済のしくみなど、視聴覚教材を活用しながら、資料読解の時間を多く設定する。
4.学期ごとにテーマに沿った調べ学習やレポート作成を実施させ、厳選した資料を活用・関連させ
ることで、他との比較や変化を読み取らせ、分析する力を養わせる。
5.資料の分析や事象の因果関係などの応用・発展的なことについては、授業で発問して確認した後、
単元テストや小テストで検証する。
学力の検証方法
国名・都道府県名・地名・重要語句については、授業で小テストを実施し、検証する。
生徒自身がつまずきを確認して再チャレンジできるように同じ問題を複数回行う。資料
の分析や事象の因果関係などの応用・発展的なことについては、授業で発問して確認し
た後、定期テストで検証する。