ガレージドアを三連に装備しそれぞれの個性を持たせたヴィンテージスタイル Example of the AmericanGarage 東京都岡本邸目の肥えたマニアを唸らすフライトジャケットやフィギアを手掛ける一方、無類のバイク狂であり、 Buco のヘルメットの仕掛人としても知られる岡本博。ご存知TOYS McCOYを率いるクリエイターのガレージを紹介する。 photo / Dan-KOMATSU(小松男) text / ＧＯＮＺ special thanks / 金剛産業株式会社（03-3534-1825） 038 Garagelife American Garagelife American 039 Example of the AmericanGarage もう一方の面にあるガレージには、コブラとＳＬが収まっている。今は分かれているが、ガレージ同士を繋げる計画もあるのだとか。ストレート４サイドバルブエンジンを搭載するウイリス製JEEPM-38は、米軍空母の甲板などで使われていたもの。当時のスペックが保持される希少な一台。金剛産業の“ROUTE 66”ガレージドア。ガレージの奥行きが浅く、このタイプとしては大胆な設置となっている。イラストは特注プリント。原点となったのは大脱走のマックイーンご紹介するガレージのオーナー、トその後ノートンを経て 1974 年式のスて。アメリカの文化や製品が次々と世イズマッコイ代表である岡本博氏の原ポーツスターに。それから 40 年を経に出回ってきた時代で、ポパイはその点は幼少の頃に見た映画「大脱走」にた今も H-D 狂を公言する岡本氏の源指針となる存在だった。自分自身も多あった。主演のスティーブ・マック流となる一台だ。いに刺激を受けました。となれば、行イーンを銀幕越しに目の当たりにしたイラストレーターの活動を始めたのきたくなるのが人情でしょう？」。瞬間、その後の人生が決まったといえもスポーツスターに乗り出した頃だっ連載一年分のイラストを書き溜め編る。第二次大戦下、ドイツの捕虜収容た。「絵は好きだったけれど画家になる集者と交渉し、念願のアメリカへ。所での脱走劇を描いたアクション映画つもりはなかった。それで喰うには作「約一年、気の赴くままに全米を点々と “The Great Escape”。主人公の米陸品を売らないといけないから。イラス旅した。その間、街のサープラスショッ軍航空隊大尉バージル・ヒルツを演ずトレーターの道を選んだのは、丹誠込プや古物屋を巡り、フライトジャケットるマックイーンが着用していたのが、めて描いた原画を手元に残せるから」。を探しました。ただ戦中のA2は滅多に壁面に配したフェンスはガレージドアと同じ金剛産業のものを特注としている。バイクのパーツなどを引っ掛けるのに重宝する。 “A2”と呼ばれるホースハイド・ジャそんな彼のイラストは口コミで評判とお目にかかれなかった。帰国1 ヶ月前にケットだった。なり、後に一斉を風靡したカルチャーやっとコレクターと出会い、実物のフラ初めての愛車はカワサキの W1 で、誌“POPEYE”の表紙を飾る。「イラストイトジャケットを大量に手に入れる。イ TOYS McCOYの核が童心に返る場所。大脱走のマックイーンが走らせていの仕事が軌道にのり地元の名古屋からラストでの稼ぎのほとんどをフライトたトライアンフにそれを重ねていた。上京し、出版社へ入り浸るようになっにつぎ込みました」。 040 Garagelife American Garagelife American 041 Example of the AmericanGarage 木製棚は米軍払い下げ。細かな仕切りで使い勝手は抜群。プラグなど細かな消防部品がストックされる。経年によるダメージも雰囲気。フューエルタンクもご覧の通り、希少なH-D GENUINEのプロダクト。星条旗柄は言わずと知れたキャプテンアメリカ号のそれだ！ジェットヘルの代名詞といえるトイズマッコイのヘルメット。これは岡本氏の私物でその日のバイクで数種を使い分ける。ナックルやパン、シャベルヘッドといったヴィンテージH-Dの希少なシートメタルのコレクションがズラリと並ぶ。限られたスペースのガレージだが、ヴィンテージの木製棚を活用するのが岡本氏の流儀。ゼヒ参考にしたいマナーである。 1940年代のナックルヘッドに採用された純正シートを筆頭に、チョッパー用のキング＆クイーンシートや英国車用もディスプレイ。 2台ナックルとウイリスジープのある日常。金属フェンスにぶら下がるのはフランダースはBUCOなど古き良き時代のアメリカンプロダクト。極めて希少なハーレー用パーツ。ツールデッキはアメリカ屈指の工具ブランドスナップオン製。ハーレーやアメ車の調子を維持する為の日常整備に用いる工具を収納。特注サイズの金属フェンス（MADE IN USA）の端には納品時のタグが。「雰囲気がいいのでそのままぶら下げています」とはオーナーの弁。ストックパーツの中にはマニア垂涎のお宝も。エクステリアやアクセサリーを付け替えて遊べるのもヴィンテージH−Dの魅力だ。オーバードアでアメリカの雰囲気を演出。 70 年代後期、フライトジャケットいうが、決め手はこのガレージだった。イジング処理した。クルマもバイクもを抱えて帰国した彼に、人生の岐路が「1946 年式のハーレーだけでなく、年代物なので、日常メンテが不可欠、待っていた。「ポパイでフライトジャジープや AC コブラなど屋根のないクそのスペースとしてもガレージが必要ケットの特集が企画され、本物と見比ルマもあるので、ガレージは必須でしなんです。プラグやオイルの状態を定べても見劣りしない絶対的な完成度をた。ここは路地に面した二面にシャッ期的にチェックしたり消耗パーツを交指針とする A2 を製作することになっター付きのガレージがあるので使い勝換したり。手間はかかるけど、ガレーた。商売は二の次だったのですが、蓋手がいいんです。購入後に好みの雰囲ジで過ごすそんな時間も、私にとってをあけたら大反響で。あれがトイズ気にリフォームしたのですが、一番は掛け替えのないもの。冬は冷えますマッコイの序章となったんです」。のこだわりは 3 連でつけた電動のオーが、ストーブを持ち込んでゴソゴソと好きこそものの上手なれ。そんな生バードア。これが付くとグッとアメリやってますよ」。き様を体現してきた岡本氏の自宅は、カの雰囲気になる。外面の“ROUTE 世界中にマニアを従えるトイズマッ三階建てで一階の全面がシャッター付 66”やネイティブ柄は私がデザインしコイ。その核である男が童心に返れるガレージ。数年前に中古で購入したとたものをプリントしたものであり、エ場所。それがご覧のガレージだ̶̶̶。 042 Garagelife American 10数台のヴィンテージバイクをコレクションする主だが、このガレージには1946年式のナックルヘッド2台を常駐させている。向かって右側のナックルには、ベイツ製、昔の刻印入りデッドストックヴィンテージシートがつく。 GARAGE DATA 所在地：東京都竣工：2007年（ガレージリノベート）構造：ＲＣ外装仕上げ：サイディング内装仕上げ：パネルガレージ面積：約27㎡（コブラが収まるガレージは含まず）愛車：1946年式H-D FL×２ジープと同年1952年朝鮮戦争時に米軍で採用されたガソリン携帯缶。通常は“US”のプレスだが、ご覧の “USA”版は極めて希少とのこと。 OWNER’S CHECK ■一番気に入っているところは？自分でイラストを描いたということもありますが、ガレージドアの雰囲気とデザインが気に入っています。 ■ちょっと失敗したところは？中古で購入したということもあり仕方ない部分なのですが、もう少し奥行きが欲しいです。 ■次の夢はなんですか？もっと広いガレージにしたいです。 ■読者へのアドバイスを！ガレージドアは取り付けた方がいいです。特にアメリカンスタイルなら、オーバードアが雰囲気あります。ドアに窓があるものなら採光もあり、さらにいいでしょう。 Garagelife American 043