平成 27 年 9 月 10 日 都市経済(藤嶋担当分) 平成 27 年度 A1 + A2 ターム 東京大学経済学部 担当教員 藤嶋翔太 東京大学空間情報科学研究センター講師 メールアドレス:[email protected] 質問等で面会を希望する場合はメールでアポイントメントをとってください. 時限 · 教室 A1 ターム:木曜 2 限(10:25-12:10) ・経済学研究科棟第 1 教室 A2 ターム:月曜 2 限(10:25-12:10) ・経済学研究科棟第 1 教室 授業の目標・概要 都市経済に関する 2 つのテーマ(交通と空間経済学)を扱う.交通については,ミクロ経 済学及び公共経済学の理論に立脚した交通政策の分析・評価を行う上で重要なトピックであ る自然独占,交通ネットワーク,費用便益分析について講義する。2 つ目の空間経済学につい ては,地域間交易や都市集積などを分析する際の中心的な枠組みになっている新経済地理学 について,基礎的な理論を解説する.講義の内容を理解し(すなわち,用語の定義を理解し, 授業中に行った計算を自分でもできること),現実の都市・交通問題について経済学を用いた 議論をできるようになることが,授業の目標である. 授業のキーワード:自然独占,運賃・料金規制,交通投資,費用便益分析,交通ネットワー ク,新経済地理学,空間経済,都市集積,貿易,立地論 授業計画(変更の可能性あり) 1. イントロダクション 2. 自然独占:D 第 8 章,HOB 第 3 章,IS 第 12・14 章,K 第 10 章,Tkc 第 4・5・6 章,Tkh 第 12 章,Tu 第 4・6 章,YT 第 3・5章 3. 空間経済学:K 第 1 章,KTN 第 2・13 章,STY 第 4 章,Tkh 第 3 章 4. 交通ネットワークと費用便益分析:K 第 10 章,Tkc 第 10 章 対応する文献は参考書を参照. 授業の方法 スライドと板書を併用した講義を行う. 1 成績評価方法 定期試験により評価する. 教科書 特になし.スライドをウェブにアップロードする.講義の前日までにアップロードするよ うにするので,各自印刷して持ってくること. http://sfujishima.main.jp/lecture.html なお,資料によってはダウンロードする際に ID とパスワードが必要になる.ID はこの講 義の時間割コード,パスワードは経済学部便覧 p. 158 にある電話番号の下 4 桁である. 参考書 板谷淳一・佐野博之『公共経済学』新世社,2013 年.IS 林正義・小川光・別所俊一郎『公共経済学』有斐閣,2010 年.HOB 常木淳『公共経済学』新世社,2002 年.Tu 土居丈郎『入門|公共経済学』日本評論社,2002 年.D 高橋孝明『都市経済学』有斐閣,2012 年.Tkh 佐藤泰裕・田渕隆俊・山本和博『空間経済学』有斐閣,2011 年.STY 黒田達朗・田渕隆俊・中村良平『都市と地域の経済学』有斐閣,2008 年.KTN 金本良嗣『都市経済学』東洋経済新報社,1997 年.K 竹内健蔵『交通経済学入門』有斐閣,2008 年.Tkc 山内弘隆・竹内健蔵『交通経済学』有斐閣,2002 年.YT より上級の内容に興味のある者のために,大学院レベルの参考書も挙げておく. Train, K. E. (1991), Optimal Regulation - The Economic Theory of Natural Monopoly, MIT Press. Fujita, M. and J.-F. Thisse. (2013), Economics of Agglomeration, Cambridge Univ. Press. Fujita, M., P. Krugman., and A. J. Venables. (1999), The Spatial Economy - Cities, Regions, and International Trade, MIT Press.(小出博之訳『空間経済学―都市・地域・国際貿易 の新しい分析』東洋経済新報社,2000 年. ) Sandholm, W. H. (2010), Population Games and Evolutionary Dynamics, MIT Press. Small, K. A. and E. T. Verhoef. (2007), The Economics of Urban Transportation, Routledge. 土木学会 土木計画学研究委員会 「交通ネットワーク」出版小委員会(編) 『交通ネットワー クの均衡分析―最新の理論と解法―』土木学会,1998 年. 都市経済学はミクロ経済学の応用分野である.この講義のレベルにあったミクロ経済学の テキストとして,以下を挙げておく. 武隈慎一『ミクロ経済学』新世社,1999 年. 2 また,この講義では微分積分などの経済学で用いられる数学の基礎知識がある程度必要に なる.不安のある者は適宜復習や自習をすることが望ましい.この講義のレベルにあった経 済数学のテキストとして,以下を挙げておく. 尾山大輔・安田洋祐(編)『改訂版 経済学で出る数学』日本評論社,2013 年. 白石俊輔(著),尾山大輔・安田洋祐(監修) 『経済学で出る数学 ワークブックでじっくり 攻める』日本評論社,2014 年. その他の参考書については授業中に適宜紹介する. 履修上の注意 初歩的なミクロ経済学を習得していること. 3
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