系外惑星班の最終報告 松尾太郎 (京都大学) メンバー • 計10名 (1名は星惑星形成班とのかけもち) • 2名の惑星科学の出身(青) • 理論/観測/装置がバランス良く • • • • • • • • • • 河原創(東京大学) 葛原昌幸(東京工業大学) 小玉貴則(東京大学) 佐々木貴教(京都大学) 住貴宏(大阪大学) 空華智子(東京大学) 成田憲保(NAOJ) 福井暁彦(NAOJ) 武藤恭之(工学院大); 星惑星形成班とのかけもち 松尾太郎(京都大学) あいうえお順 2020年代系外惑星科学の3本の柱 1. 太陽系を含めた多様な惑星系の起源・進化の 理解 太陽系惑星形成論 ! 汎惑星形成論 2. 惑星で起こる物理・化学現象の包括的な理解 太陽系の惑星科学 ! 系外惑星科学 3. 地球生命の居住可能性の理解と宇宙における 生命現象の探査 地球生命 ! 地球生命の相対化 (生命観への影響) * テーマ1については、星・惑星形成班に移動. 2020年代系外惑星科学の3本の柱 光赤外 電波 1. 太陽系を含めた多様な惑星系の起源・進化の 理解 太陽系惑星形成論 ! 汎惑星形成論 2. 惑星で起こる物理・化学現象の包括的な理解 太陽系惑星科学 ! 系外惑星科学 3. 地球生命の居住可能性の理解と宇宙における 生命現象の探査 地球生命 ! 地球生命の相対化 (生命観への影響) 目次 0. 初めに 1. 自己放射天体の観測的研究 -‐ 大気の観測的研究 2. 系外惑星科学 -‐ ガス惑星・スーパーアースの大気組成・内部構造 -‐ (ハビタブルでない)岩石惑星 3. ハビタブル惑星 -‐ ハビタブルゾーン -‐ ハビタブルゾーンにある惑星頻度 -‐ ハビタビリティの観測的研究 -‐ バイオマーカー 現在(2010年代)との比較 2010年代 節1 地上の高コントラスト 自己放射天体の (SEEDS, SCExAO, GPI) ・ 明るい放射天体の発見/測光 観測的研究 ・ 低・中分散分光による大気組成 節2 系外惑星科学 スペーストランジット分光/ 地上トランジット多色測光 (Spitzer, HST, MuSCAT) ・ ガス惑星の大気組成/大気構造 節3 スペーストランジット測光 ハビタブル惑星 (Kepler) ・ ハビタブルゾーンにある惑星の 頻度分布 2020年代 現在(2010年代)との比較 節1 2010年代 地上の高コントラスト 自己放射天体 (SEEDS, SCExAO, GPI) の観測的研究 ・ 明るい放射天体の発見/測光、 低・中分散分光による大気組成 節2 系外惑星科学 スペーストランジット分光/ 地上トランジット多色測光 (Spitzer, HST, MuSCAT) ・ ガス惑星の大気組成/大気構造 節3 スペーストランジット測光 ハビタブル 惑星 (Kepler, TESS) ・ ハビタブルゾーンより内側の惑 星の分布 ・ 太陽系近傍の地球型惑星候補 の探査 2020年代 ・ 暗い (年老いた、低質量)放射天体 の中分散・高分散分光 -‐> 形成・進化、大気モデルの詳細 化へ ・ スーパーアースの詳細な大気組 成/大気構造の研究 -‐> スーパーアースとガス惑星の 境界 ・ ハビタブルゾーン内外の地球質量 程度までの惑星分布 ・ ハビタブルゾーン内外のスーパー アース/地球型惑星の分光観測 2010年代の系外惑星科学の進展 2010年代 探査 Kepler 2020年代 Subaru/IRD VLT/ESPRESSO PLATO TESS TESS 遠方の惑星探査 -‐> 統計的研究 近傍の惑星探査 特徴づけ HST ターゲット供給 SPITZER Hot Jupiterの特徴づけ ? 近傍の惑星の特徴づけ TESS(米)、PLATO (欧)の惑星探査 • TESS(2017年打ち上げ予定)は連続的に黄道極を1年間連 続的に観測. ! 小さい半径の惑星が黄道極を中心に発見される予定. • 1000を超える、トランジットを起こしている小さい海王星/地 球型惑星の発見. TESSで予想される惑星分布 発見される惑星の分布 2020年代の太陽系外惑星科学 探査 2010年代 2010年代 地上望遠鏡 ・ 近傍のハビタブルゾーンにある 地球型惑星の探査が展開. ! 系外惑星科学の研究の中心は 木星型惑星から地球型惑星へ 2020年代以降 ・ 近傍の地球型惑星の特徴づけ ! ハビタビリティの検証. 生命探査. 2020年代 PLATO TESS TESS 近傍の小さい惑星探査 特徴づけ ターゲット供給 JWST 小さい/温度の低い惑星の特徴づけ 10 生命を宿す多様な惑星の理解 HST, Spitzer ガス惑星 ・ ハビタビリティの理解 -‐ H+He大気と多様な大気の境界 ! ガス惑星/岩石惑星との境界 -‐ H2O 分子の存在有無 ・ 生命の探査 地球 -‐ 生命の代謝のO2 や O3 の吸収線 の探査 -‐ 非平衡大気の検証 JWST/55CnC ? 金星 NIR 火星 Leconte et al. (2013) 惑星光の特徴づけ 観測対象 測定量 反射光スペクトル アルベド、偏光 表層の組成 放射光スペクトル 有効温度 (熱放射) 放射大気組成 透過光スペクトル 昼夜境界の 大気組成 Habitable Zoneにある地球型 観測手段 惑星と主星のコントラスト比 Rp ~ 10 −(8~10) a 2 ⎛ T p ⎞ ⎛ Rp ⎞ −(4~6) ~ 10 ⎜⎝ T ⎟⎠ ⎜⎝ R ⎟⎠ s s ⎛ H ⎞ ⎛ Rp ⎞ 2 ⎜ ⎟ ⎜ ⎟ ~ 10 −(5~6) ⎝ Rs ⎠ ⎝ Rs ⎠ 直接撮像 直接撮像 2次のトランジット 1次のトランジット 惑星光の特徴づけ 観測対象 測定量 反射光スペクトル アルベド 偏光 Habitable Zoneにある地球型 観測手段 惑星と主星のコントラスト比 Rp ~ 10 −(8~10) a 2 直接撮像 ⎛ T p ⎞ ⎛ Rp ⎞ 放射光スペクトル 有効温度 −(4~6) ~ 10 (熱放射) 昼側大気の組成 ⎜⎝ T ⎟⎠ ⎜⎝ R ⎟⎠ s s 直接撮像 2次のトランジット 透過光スペクトル 昼夜境界の 大気の組成 1次のトランジット ⎛ H ⎞ ⎛ Rp ⎞ 2 ⎜ ⎟ ⎜ ⎟ ~ 10 −(6~7) ⎝ Rs ⎠ ⎝ Rs ⎠ プロジェクトとの関係 地上: -‐ 超大口径/近赤外/高コントラスト スペース: -‐ 中口径/可視/超高コントラスト -‐ 中口径/中間赤外/超高精度分光 -‐ 天体干渉計/ナル中間赤外 反射光検出 TMT ? 熱放射検出 SPICA TPF-‐C (WFIRST-‐C) TMT -‐> M型星周り TPF-‐C (WFIRST-‐C) -‐> G, K型星周り (TPF-‐C: 2030-‐40年代が有力) TPF-‐I, Darwin ? SPICA -‐> M, K型星周り TPF-‐I, Darwin -‐> K,G型星周り SPICA/transit分光ができなければ、 熱放射での特徴づけは30-‐40年先まで困難. まとめ: 鍵となる系外惑星プロジェクト 2010年代 探査 Kepler 2020年代 地上望遠鏡 VLT/ESPRESSO TESS 遠方の惑星探査 -‐> 統計的研究 PLATO 近傍の地球型惑星探査 特徴づけ ターゲット供給 WFIRST HST SPITZER Hot Jupiterの特徴づけ TMT ? SPICA 近傍の地球型惑星の特徴づけ コメント • 2020-‐30年代において鍵となるプロジェクトのみ を本発表では紹介. -‐ 2-‐4m級地上望遠鏡は、系外惑星科学の進展 において重要. -‐ 探査、追観測、新しい技術のテスト. -‐ 南極(地上とスペースの中間)は系外惑星の研 究において重要なサイトになる可能性.
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