Ⅴ. 人口の変化が地域の将来に与える影響 人口の変化が地域の将来に与える影響 ○ 人口の減少が当町の将来に与える影響について、町の財政状況等、域内の商店街等、地域の医療・介護 提供体制等の各項目について整理をする。 1. 町の財政状況等への影響 歳入・歳出や公共施設の維持・更新等への影響について分析・整理。 2. 域内の商店街等への影響 当町では、住民の日常生活に欠かせない商店街(小売業等)については、市街の由仁地区を中心に、三川地区、 川端地区の3地区で構成されているが、近年は、人口減少、後継者不足等により、空き店舗が増加。 また、域外の充実した大型ショッピングモールの進出等に伴い、域内の購買力が域外へ流出しており、町内の域内 経済は、大変厳しい時代を迎えていることから、町が実施した消費者ニーズ及び小売店等への意識調査を分析・整 理。 3. 地域の医療・介護提供体制への影響 今後加速が予想される少子高齢化時代における、地域の医療・介護の提供体制への影響について分析・整理。 1 Ⅵ. 由仁町の生活圏域 人口減少の抑制に向けた効果的な対策の検討に反映させるため、由仁町民の生活圏域を把握することとし、昼夜間人口 比率や通勤通学圏、買物圏に着目し、整理を行う。 1 昼夜間人口比率( 昼夜間人口比率(常住人口(夜間人口)100 常住人口(夜間人口)100 人あたりの、昼間人口の割合) 人あたりの、昼間人口の割合) ○この比率を用いて、従業・通学の場としての拠点性を把握することができる。 ○例えば、都心の周りの郊外では、この比率が 1 を切っており、つまり、多くの人が昼間だけ都心に通勤し、夜間は郊外へ 戻って行くという生活を送っていることを表しており、逆に事業所や学校などが多く集まる都市圏で昼間人口比率が1を 超えることが多くなる。 ○由仁町の昼夜間人口比率については表 1 のとおりとなっており、平成 12 年、17 年では 1 を超えていたが、H22 年では 1 を切っており、つまり、昼間人口の割合が常住人口よりも低く(由仁町から他市町村へ通勤・通学している者が多く)な っていることが分かる。 【表 1】由仁町の昼夜間人口比率(国勢調査の結果を基に作成) 当地に常住す 当地で従業・ 昼間人口 区分 人口 A る就業者・通 通学する就業 D=A-B+C 学者数 B 者・通学者数 C H12 6,910 4,006 4,179 7,083 H17 6,477 3,670 3,794 6,601 H22 5,896 3,176 3,174 5,894 【表 2】札幌市の昼夜間人口比率(国勢調査の結果を基に作成) 当地に常住す 当地で従業・ 昼間人口 区分 人口 A る就業者・通 通学する就業 D=A-B+C 学者数 B 者・通学者数 C H12 1,822,368 979,301 1,002,485 1,845,552 H17 1,880,863 955,012 971,204 1,897,055 H22 1,913,545 970,227 982,406 1,925,724 昼 夜間 人口 比率 D/A 1.0250 1.0191 0.9997 昼 夜間 人口 比率 D/A 1.0127 1.0086 1.0063 2 2.通勤・通学圏 ○由仁町では、どの地域からの通勤通学が多いのか、または、どの地域への通勤通学が多いのかを把握するために、 平成 22 年の国勢調査を基に整理。 ○他市町村から由仁町への通勤通学者数をみると、栗山町からの通勤通学者数が 287 名で最も多く、 以下、岩見沢市(129 名)、長沼町(112 名)、札幌市(86 名)の順となっている。 ○一方、由仁町から他市町村への通勤通学者数をみると、栗山町への通勤通学者数が 294 名で最も多く、 以下、長沼町(129 名)、岩見沢市(114 名)、千歳市(96 名)、札幌市(81 名)の順となっており、 他市町村→由仁町と同様の傾向がみられる。 3 3.買物圏 ○近年は、オンラインによるネット・ショッピングが急速に成長しており、全国的にもネット・ショッピング利用者は増 加傾向にあるものと思われる。 ○また、由仁町外近郊には品揃え等が充実している大型ショッピングモール等も存在し、人口減少等により、域内での購 買力の更なる低下が懸念される。 ○このため、町民の消費ニーズを把握するために町が実施した「消費者ニーズの状況アンケート調査」の結果を分析・整 理する。 【主な調査項目】 日常生活用品、食品、家電、ファッション・衣類等の主な買物先(町内、町外(市町村)) 域外で買物をする理由(品質、価格、品ぞろえ、サービス etc) 町内の商店街の問題点(核となる商業施設がない、空き店舗の増加、魅力的な店舗がない etc) 町内の商店街の今後の在り方 4 Ⅶ 町民等の意識 1.各種意識等調査結果・分析概要 ○ 人口減少の抑制に向けた効果的な対策の検討に反映させるため、次の調査を実施し、結果を分析・整理。 (現在集計作業中) (1) 結婚・出産・子育てに関する意識・希望状況 【主な調査項目】 結婚願望及び希望年齢、結婚を考える上での不安事、結婚をしない・晩婚化の理由、結婚に対する行政の支援の必要性・ふさわしい政 策 理想又は希望のお子さんの数、出産と仕事、育児休業の取得の有無・取得しなかった理由、保育園・幼稚園への要望、学童保育の利用 有無・要望、子育て相談の相手(機関) 、少子化が社会に与える影響、出生率が低下している原因 理想又は希望のお子さんの数の実現・安心・安全な子育ての実現のために行政や企業、社会等に取組んでほしい事項、子育てと仕事の 両立のために必要な制度や支援策 (2) 地方移住の現状や希望状況(町外在住者、町外からの通勤者、既移住者) 地方移住の現状や希望状況(町外在住者、町外からの通勤者、既移住者) 【主な調査項目】 由仁町の認知・イメージ、移住先を検討するツール、移住先の決め手(条件) 、希望する移住のタイミング、移住に当たっての不安事 町内に住まない理由、賃貸物件に対する希望家賃補助額、町内移住への関心、町内移住の決め手(条件) 移住前の由仁町の認知・イメージ、移住先を検討したツール、移住に際して優先的に考えたこと、移住先を決めた理由、移住したタ イミング、移住に当たっての不安事、移住後の満足度 (3) 高校、専門学校、大学等卒業後の地元就職の意向等状況(高校生以上の学生、町外就職者) 高校、専門学校、大学等卒業後の地元就職の意向等状況(高校生以上の学生、町外就職者) 【主な調査項目】 進学先(高校、大学等)の町内設置の必要性、就職の際重視する事、町内就職の希望、町内に望む業態(自由記述) 就職の際の第 1 志望業種、就職の際の地元就職の希望、現時点での地元就職の希望、地元の企業情報の取得方法、地元就職の際に重要 視する事、町内に望む業態(自由記述) 5 6
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