大垣市の産業 改 訂 版 平成27年10月 大 垣 商 工 会 議 所 目 Ⅰ. 大垣市産業の概要 次 1 1.歴史的背景 1 2.産業の発展過程と事業の取り組み 2 3.事業所の推移 4 Ⅱ. 大垣市の人口 8 Ⅲ. 大垣市の工業 10 1.事業所数、従業者数、製造品出荷額等 10 2.業種別特化状況 14 3.工業生産性の推移 15 4.1事業所当たり従業者数 16 5.大垣市における主な企業 17 Ⅳ. 大垣市の商業 19 1.卸売業の状況 19 2.小売業の状況 19 3.年間商品販売額・商圏指数の推移 22 4.小売業の業種別状況 23 5.大規模小売店舗一覧 24 Ⅴ. 大垣商工会議所平成 27 年度事業概要 25 Ⅵ. 大垣市のまちづくり計画(抜粋) 30 Ⅶ. 大垣市商店街空き店舗調査結果 35 Ⅰ.大垣市産業の概要 1.歴史的背景 (1)古代 大垣市は、古くは伊勢湾に連なる入海であったが、木曽川・長良川・揖斐川などの堆積作用によ って、沖積平野が形成され陸地となったものである。また、北部の金生山は、古生代の石炭紀・二畳 紀に属し、全山石灰岩から成り立っている。 (2)中世 奈良時代に入ると、現在の青野町に美濃国分寺が建立された。また条里制がしかれ、現在も南一 色町付近には二坪、三坪、六坪などの小字名が残存している。 聖武天皇の頃には、東大寺領大井荘をはじめいくつかの荘園があったこ とが知られている。 また、「大垣」の地名が初見されるのは、暦応3年(1340年)の「大井荘華厳 会料名寄帳」(東大寺文書)に記された「大柿」で、以来「大垣」と「大柿」が 併用されたと伝えられている。 大垣城の築城は、天文4年(1535年)に宮川吉左衛門尉安定によると伝え られており、慶長5年(1600年)の関ケ原合戦では、西軍石田三成の本拠地と なり、落城後城主は石川、松平、岡部、松平と代わり、寛永12年(1635年)に 尼崎から移封された戸田氏が幕末まで11代235年間にわたり、大垣の地を 大 垣 城 治めた。 (3)近世 初代藩主、戸田氏鉄をはじめ歴代の大垣藩主は、新田の開発・治 水に力を注ぎ、商工業奨励、文化の興隆に努め、大垣の産業文化の 礎を築いた。 元録2年(1689年)9月には、松尾芭蕉が「奥の細道」の旅を大垣で 終え、伊勢へ向かっている。また、幕末には勤皇の志士・梁川星巌を 生んだ。 奥の細道むすびの地 (4)近代 明治22年(1889年)には大垣町制がしかれ、大正7年に市制 を施行し、平成20年(2008年)には市政90周年を迎え、各種記 念行事が展開された。 また、明治26年(1893年)には大垣商業会議所(大垣商工会 議所の前身)が創立され、平成5年(1993年)3月26日に創立百 周年、今年で123年目を迎える。 明治時代の大垣商業会議所 ‐1‐ 2.産業の発展過程と地域振興への取り組み (1)工業都市の礎 このように、大垣市の歴史には、かなり古いものがあるが、明治24年(1891年)に濃尾大地震、明 治29年(1896年)には大洪水に見舞われるなど、幾多の災害や水害に悩まされた。 そのため、一時的に産業の発達が足踏みした時期もあったが、大正期に入り繊維工業を中心に 近代工業が立地した。また、昭和初期には化学・機械工業が進出し、以後、県下有数の工業都市と して発展をみた。 明治17年(1884年)5月に国鉄東海道線が、次いで大正2年(1913年)7月には近鉄養老線・揖斐 線(現在 養老鉄道㈱)、大正8年(1919年)8月には国鉄美濃赤坂線、昭和31年(1956年)3月には 国鉄樽見線が開通した。樽見線はその後民営化され、平成元年(1989年)3月に終点樽見まで開通 した。 太平洋戦争の米軍機空襲で、昭和20年(1945年)7月に市街地 の大半が廃墟と化した。しかし、戦後いち早く戦災復興事業が進め られ、近代的な都市景観が出現し、産業振興政策により商工業は 大きく飛躍、発展した。 また、昭和39年(1964年)9月に開通した名神高速道路をはじめ、 幹線道路網の整備は大垣特有の輪中農村地帯を大きく変貌させた。 繊維工場(旧鐘紡) (2)都市施設の整備 昭和60年(1985年)12月には、永年の懸案事業であった大垣駅舎の改築が完了し、続いて昭和61 年(1986年)3月には大垣ステーションビル「アピオ(売場面積3,900㎡)」がオープン。引き続いて、昭 和62年(1987年)10月に駅前広場の整備拡充、シンボルタワー(水都タワー)が建設されるなど西濃 地域の中核都市、大垣にふさわしい玄関口となった。また、郭町の再開発ビルとして、KIXビル(共 立中央ビル)が平成8年(1996年)4月にオープンし、中心商店街の新たな核施設となった。 (3)情報化の推進 昭和59年(1984年)3月には、全国に先駆け大垣市を発信基地とする情報ネットワーク、地域VAN (㈱セイノー情報サービス)の運用が開始され、昭和62年(1987年)7月には地域社会の情報ネットワ ークを推進することを目的に、大垣市と大垣商工会議所が中心となって、第三セクター「グレートイン フォメーションネットワーク㈱」(略称G・I・NET)が設立された。 また、平成8年(1996年)6月には、岐阜県が高度情報の受発信 基地として「ソフトピアジャパン」のセンタービルを完成させた。さら に、大垣市はソフトピアジャパンの敷地内に、地域情報化の拠点と なる「大垣市情報工房」を平成10年(1998年)2月に完成させ、「テレ トピア構想」、「ハイビジョンシティ構想」に基づく、最先端の情報都 市づくりを推進することとなった。 ソフトピアジャパンセンターの周辺には、西濃地域をはじめ他地 域から多くの情報関連企業が進出し、大垣市の情報化推進拠点と ソフトピアジャパン しての機能を果たしている。 ‐2‐ (4)当所における中小企業支援への取り組み 大垣市は、平成18年(2006年)3月に上石津町及び墨俣町と合併したのを契機に、市の将来像と して、「水と緑の文化・産業・情報・交流都市」を掲げ、「新市まちづくり計画」を策定した。 一方、当所では平成12年度から西濃地域中小企業支援センターを開設、平成20、21年度には国 の補助事業である「大垣地域力連携拠点事業」に取り組み、中小企業の経営支援や新創業などを 支援した。平成22年度からは、中小企業のより身近な存在となるため、専門家や当所経営支援員ら が市内の地区センターなどに出向く、「出前経営相談会」及び「研修会」を毎月実施している。 また、当所が平成22年(2010年)7月にソフトピアジャパン地内の大垣市情報工房へ移転したのを 機に、IT活用の一層の推進を図るため「ネットショッピング講座」や「経営者のおすすめグルメガイド」 などを実施し、地域中小企業の販路開拓やネットビジネス参入を支援している。 (5)中心市街地の活性化・奥の細道むすびの地記念館活用による誘客促進 大垣市では、「大垣市中心市街地活性化基本計画」を策定 し、平成21年(2009年)12月、内閣総理大臣から同計画の認定 を受けた。この計画に基づき、大垣駅南街区と郭町地区、奥の 細道むすびの地である船町地区の3地区を拠点とした回遊性 の向上を図っている。 そうした中、平成24年(2012年)4月に新たな観光交流拠点と して、「大垣市奥の細道むすびの地記念館」がオープンした。 大垣市奥の細道むすびの地記念館 この記念館は、「芭蕉館」、「先賢館」、「観光・交流館」、大垣藩 藩老・小原鉄心の別荘で市指定文化財である「無何有荘大醒榭」から構成されており、県内外から 多くの来場者が訪れ、平成27年(2015年)6月には来場者数80万人を突破した。 また、大垣駅南街区においては、平成28年3月の竣工に向け、「大垣駅南街区第一種市街地再 開発事業」が進行中である。さらに郭町東西街区においては、市街地再開発の実現に向け、地権者 らが中心となって協議が重ねられており、関係者が一体となった中心市街地の活性化に向けて取り 組んでいる。 (6)大垣西 IC が開通、産業基盤の整備を促進 空港や道路網など、交通体系を核としたインフラ整備は、地域 経済発展にとって重要な課題であるため、当所では東海環状自 動車道西回りルートなど、重要道路の早期建設促進について国・ 県に対し、陳情・要望活動を続けている。同ルートは大垣西IC~ 養老JCT間が平成24年(2012年)9月に開通し、ぎふ清流国体競 技場へのアクセス向上に大きな役割を果たした。 また、神戸西工業団地から名神高速大垣ICまでの所要時間 が約10分短縮され、産業集積などの効果が期待されている。 岐阜県知事への道路要望活動 (7)地域振興イベントの展開 「奥の細道むすびの地」をキーワードに、「元気ハツラツ市」 をはじめ、各種の観光交流事業を展開し、地域の歴史文化を 広くPRすることにより、当地域への誘客促進を図っている。 芭蕉元禄大垣 楽市・楽座まるごとバザール ‐3‐ 3.事業所の推移 大垣市の事業所数及び従業員数を「事業所統計調査」、「経済センサス」をもとに眺めてみると次の とおりである。 大垣市の事業所(民営) 産 業 中 分 A ~ R 全 産 類 業 A 農業、林業 平 成 事業所数 1 3 年 従業員数 平 成 事業所数 1 8 年 従業員数 平 成 事業所数 2 4 年 従業員数 8,464 74,785 8,394 82,317 7,947 76,543 4 39 14 101 19 197 B 漁 業 - - 2 24 3 31 C 鉱 業 5 132 6 90 6 60 D 建 設 業 686 5,981 696 5,605 667 4,698 業 266 3,221 274 3,078 262 2,476 職別工事業(設備工事業を除く) 255 1,464 249 1,322 229 1,177 設 業 165 1,296 173 1,205 163 962 業 - - - - 13 83 1,138 20,919 1,021 19,941 927 19,036 業 87 1,615 73 1,256 71 1,617 飲料・たばこ・飼料製造業 8 50 12 60 7 50 業 44 1,281 38 932 125 1,400 衣服・その他の繊維製品製造業 168 1,027 124 822 - - 木 材 ・ 木 製 品 製 造 業 27 211 23 157 20 149 家 具 ・ 装 備 品 製 造 業 66 401 54 381 56 284 パルプ・紙・紙 加工 品 製造 業 28 479 26 453 22 218 出版・印刷・同関連産業 63 1,225 57 1,312 47 1,444 化 業 15 634 16 537 15 808 石油製品・石炭製品製造業 1 12 2 29 2 12 プラスチック製品製造業 31 407 38 646 37 890 ゴ 業 14 223 13 273 12 134 なめし革・同製品・毛皮製造業 6 16 3 5 4 9 87 2,078 76 2,102 67 1,520 業 7 42 13 179 16 183 3 66 9 111 総 合 工 備 事 工 そ の 他 事 の 建 設 E 製 造 業 食 料 繊 品 製 維 工 学 ム 窯業 製 造 工 品 製 造 ・ 土石製品製造業 鉄 鋼 非 鉄 金 属 製 造 業 - - 金 属 製 品 製 造 業 134 1,208 117 1,195 106 1,749 はん用 機 械 器 具 製 造 業 - - - - 22 376 生産用機械器具製造業 - - - - 117 1,050 業務用機械器具製造業 - - - - 12 97 一 般 機 械 器 具 製 造 業 164 2,492 158 2,287 - - 電 子 部 品 ・デバイス製 造 業 - - 36 4,119 40 4,198 電 気 機 械 器 具 製 造 業 73 5,376 27 596 28 844 情 報 機 械 器 具 製 造 業 - - 1 2 1 37 ‐4‐ 産 業 中 分 平 類 成 1 3 年 平 成 1 8 年 平 成 2 4 年 事業所数 従業員数 事業所数 従業員数 事業所数 従業員数 輸 送 用 機 械 器 具 製 造 業 65 1,809 67 2,279 52 1,693 精 密 機 械 器 具 製 造 業 10 63 9 65 - - そ の 他 40 270 35 188 39 163 4 302 9 335 6 325 の 製 造 業 F 電気・ガス熱供給・水道業 電 気 業 3 250 2 192 3 207 ガ ス 業 1 52 1 52 3 118 水 道 業 - - 6 91 - - 7 423 110 2,033 77 1,713 G 情報通信業 通 信 業 - - 14 91 9 87 放 送 業 - - 2 57 2 79 サ ー ビ ス 業 - - 76 1,743 49 1,443 インターネット付 随 サービス業 - - 11 122 11 91 映 像 ・音 声 ・文 字 情 報 制 作 業 - - 7 20 6 13 138 3,867 138 5,740 151 4,414 業 7 423 7 501 11 478 情 報 H 運輸業 鉄 道 道 路 旅 客 運 送 業 12 706 15 657 13 718 道 路 貨 物 運 送 業 87 2,324 95 4,129 99 2,366 業 - - 1 3 - - 業 9 74 11 271 8 270 運輸に付帯するサービス業 23 340 7 179 16 278 郵 - - - - 4 304 2,552 16,958 2,273 14,986 2,073 15,346 業 1 15 1 1 1 2 繊 維 ・ 衣 服 等 卸 売 業 23 123 25 105 19 65 飲 業 88 1,051 89 948 75 833 建築材料、鉱物・金属材料等卸売業 116 1,101 111 1,007 116 1,172 機 械 器 具 卸 売 業 119 977 121 1,073 106 882 そ の 他 の 卸 売 業 115 847 130 770 117 887 各 種 商 品 小 売 業 10 883 4 240 9 970 織物・衣服・身のまわり品小売業 340 1,141 258 925 288 1,222 飲 食 料 品 小 売 業 594 3,999 519 4,195 369 3,111 機 械 器 具 小 売 業 - - - - 302 1,712 自 動 車 ・自 転 車 小 売 業 253 1,495 235 1,336 - - 家具・じゅう器・家庭用機械器具小売業 197 930 187 921 - - 航 空 運 倉 送 庫 便 業 I 卸売・小売業 各 種 食 商 料 品 品 卸 卸 売 売 ‐5‐ 産 業 中 分 平 類 成 1 3 年 平 成 1 8 年 平 成 2 4 年 事業所数 従業員数 事業所数 従業員数 事業所数 従業員数 売 業 696 4,396 593 3,465 631 4,210 売 業 - - - - 40 280 180 3,312 162 3,247 163 3,164 業 31 1,467 35 1,546 35 1,452 業 26 512 25 485 26 523 貸金業、投資業等非預金信用機関 27 150 18 110 5 46 証券業・商品先物取引業 13 124 6 109 - - 金融商品取引業、商品先物取引業 - - - - 6 83 補助的金融業、金融附帯業 3 162 3 198 2 40 80 897 79 799 89 1,020 333 1,120 387 869 490 1,327 業 58 236 55 243 53 191 不 動 産 賃 貸 業 ・ 管 理 業 239 496 332 626 397 829 その他の不動産賃貸業・管理業 - - - - 1 2 物 36 388 38 351 39 305 480 2,309 273 1,514 289 1,675 学 術 ・開 発 研 究 機 関 1 19 3 31 5 63 専門サービス業(他に分類されない) 471 2,199 259 1,357 155 618 業 8 91 11 126 5 52 サ ー ビ ス 業 - - - - 122 916 - - - - 2 26 498 4,618 978 5,537 997 7,562 業 36 557 32 507 27 446 そ の 他 無 店 の 小 舗 小 J 金融・保険業 銀 協 行 同 組 織 保 金 融 険 業 K 不動産業、物品賃貸業 不 動 産 品 取 賃 引 貸 業 L 学 術 研 究 、専 門 ・技 術 サービス業 広 技 告 術 その他の学術研究、専門サービス業 M 宿泊業、飲食サービス業 宿 泊 一 般 飲 食 店 642 4,061 638 4,214 - - 遊 興 飲 食 店 - - 340 1,323 - - 店 - - - - 908 6,383 持ち帰り・配達飲食サービス業 - - - - 61 731 そ - - - - 1 2 781 3,362 772 3,381 740 3,592 洗濯・理容・美容・浴場業 623 1,826 625 1,825 597 1,859 その他の生活関連サービス業 95 800 81 546 85 736 娯 63 736 66 1,010 54 982 - - - - 4 15 0 0 343 3,941 262 1,699 育 - - 72 2,571 11 556 その他の教育、学習支援事業 - - 271 1,370 251 1,143 飲 食 の 他 の 飲 食 店 N 生活サービス業、娯楽業 楽 業 その他の生活関連サービス業、娯楽業 ○ 教育・学習支援事業 学 校 教 ‐6‐ 平 1 3 年 平 成 1 8 年 平 成 2 4 年 事業所数 従業員数 事業所数 従業員数 事業所数 従業員数 業 309 286 3,797 3,033 454 343 6,541 4,497 461 345 6,427 3,599 生 2 11 7 116 - - 社 会 保 険 ・ 社 会 福 祉 21 753 104 1,928 116 2,828 24 349 60 810 56 503 郵 便 局 ( 別 掲 を 除 く ) - - 33 506 35 189 協同組合(ほかに分類されない) 24 349 27 304 21 314 466 3,350 564 5,033 559 4,765 産 業 中 分 類 P 医療・福祉業 医 療 保 健 衛 Q 複合サービス事業 R サービス業(他に分類されない) 成 廃 棄 物 処 理 業 13 183 16 328 26 259 自 動 車 整 備 業 80 425 97 503 91 472 機 械 等 修 理 業 37 133 44 260 35 293 職業紹介・労働者派遣業 - - - - 24 1,281 その他の事業サービス業 78 1,839 105 3,054 72 1,415 政 治 ・ 経 済 ・ 文 化 団 体 38 199 42 203 44 203 教 219 558 251 605 249 523 の サ ー ビ ス 業 1 13 9 80 1 59 - - - - 17 260 - - 64 1,731 - - 宗 そ の 他 その他のサービス業(政治・ 経済・文化団体・宗教を除く) S 公務(国家・地方) 参考資料:「事業所統計調査」、平成 24年「経済センサス」 全産業では、平成18年に比べ、平成24年は事業所数が減少し、従業者数は7.0%の減少となっ た。 事業所数について、産業中分類別に平成18年と平成24年を比較すると、輸送業(15件)、金融保 険業(1件)、不動産業・物品賃貸業(103件)、宿泊飲食サービス業(19件)、生活サービス業(34件)、 医療・福祉(7件)が増加している。その一方で、卸売・小売業(▲278件)の減少が著しく、続いて製 造業(▲94件)、情報通信業(▲33件)、建設業(▲29件)が減少となっている。 従業者数をみると、不動産業、物品賃貸業(458人)、宿泊業、飲食サービス業(2,025人)、生活サ ービス業・娯楽業(1,221人)が増加している。特に、宿泊業・飲食サービス業、生活サービス業・娯 楽業が大幅に増加している。その他の業種については、建設業(▲907人)、製造業(▲905人)、 卸売・小売業(▲665人)が大幅に減少している。 ※24年度より、事業所統計調査が経済センサスに変更になり、これまでの調査方法と異なる 部分があり、単純に比較出来ない業種もある。 ‐7‐ Ⅱ. 大垣市の人口 大垣市の人口は、平成 18 年 3 月 27 日に大垣市と上石津町、墨俣町が合併したことにより、平成 27 年 4 月 1 日現在 159,633 人で県下第 2 位である。増加率では、昭和 42 年の赤坂合併(当時赤 坂町人口 12,690 人)増も含め、昭和 40 年~50 年にかけては 1.24 倍であった。 昭和 50 年~60 年にかけては 1.04 倍、昭和 60 年~平成7年にかけては 1.03 倍、平成 7 年~平 成 18 年にかけては合併もあり、1.08 倍と増加していたが、その後平成 18 年~平成 27 年では△ 1.6%と減少傾向にある。 年齢別に見ると、年少人口が年々減少している。その一方、老年人口は増加しており、少子高齢 化が顕著に表れている。それに伴い、高齢化率を示す老年人口の構成比も年々上昇し、平成 26 年 度には 25.7%に達している。 また、大垣市においては「核家族化」への進展が顕著に表れ、表-1 ならびに表-2 に示すとおり、 一世帯当たり構成人員は平成 2 年 3.19 人、平成7年に 3.07 人、平成 12 年 2.95 人、平成 17 年 2.79 人、平成 22 年 2.72 人までとなり、総人口と世帯数から見ても、一層の核家族化が進行している状況 がうかがえる。 ≪表-1 大垣市人口の推移≫ 区 分 総人口 年少人口 0~14 人 口 生産人口 15~64 構成比 人 口 構成比 老年人口 65~ 人 口 構成比 人 人 % 人 % 人 % 昭和40年 113,671 27,217 23.9 80,499 70.8 5,955 5.2 45年 134,942 32,020 23.7 94,623 70.1 8,299 6.2 50年 140,424 34,853 24.8 95,781 68.2 9,790 7.0 55年 143,151 34,184 23.9 97,183 67.9 11,784 8.2 60年 145,910 31,567 21.6 100,538 68.9 13,805 9.5 平成 2年 148,240 26,982 18.2 104,559 70.5 16,699 11.3 7年 149,759 24,474 16.3 104,023 69.5 21,262 14.2 12年 150,246 23,127 15.4 101,694 67.7 25,406 16.9 18年 162,284 23,954 14.8 105,134 64.8 33,075 20.4 22年 160,554 23,264 14.5 100,594 62.7 36,583 22.8 27年 159,633 21,871 13.7 96,062 60.2 40,963 25.7 (注)総人口には、年齢不詳を含む。 参考資料:「岐阜県統計課」 ‐8‐ ≪図-1 大垣市人口の推移≫ (人) 参考資料:「岐阜県統計課」 ≪表-2 世帯員構成別世帯数の推移≫ 年 次 区 分 総 数 一般世帯 一人世帯 二人世帯 三人世帯 四人世帯 五人以上世帯 準世帯 一般世帯一世帯 当たり 平成 2 年 平成 7 年 世帯数 構成比 世帯数 46,121 46,053 9,775 8,391 8,015 9,828 10,044 68 % 100 21.2 18.2 17.4 21.3 21.8 3.19 人 平成 12 年 構成比 世帯数 48,433 48,356 10,591 10,173 8,853 9,307 9,432 77 % 100 21.9 21.0 18.3 19.2 19.5 3.07 人 51,597 50,327 11,136 11,971 9,612 9,063 8,545 1,270 平成 17 年 平成 22 年 構成比 世帯数 構成比 世帯数 構成比 % 56,310 % 100 53,132 100 22.1 13,083 24.6 23.8 13,210 24.9 19.1 10,282 19.4 18.0 9,097 17.1 17.0 7,460 14.0 3,178 2.95 人 2.79 人 58,536 58,472 15,162 15,196 11,056 9,635 7,423 64 % 100 25.9 26.0 18.9 16.5 12.7 2.72 人 (注 1) 普通・準世帯について調査年毎に、分類区分相違があるため単純に対比できない (注 2) 一般世帯一世帯当たり人員=一般世帯人口/一般世帯数 (注3) 平成18年3月27日に大垣市は、安八郡墨俣町、養老郡上石津町を編入 参考資料:平成 22 年「国勢調査」他 ‐9‐ Ⅲ.大垣市の工業 大垣市の工業は、①豊富で良質な地下水、②交通至便、③土地低廉、④電力豊富、⑤労働力豊 富などの自然条件や人為的条件(工場誘致策)がうまくかみ合って達成されたといえるが、特に繊維 工業、化学工業を中心とした揚水型産業と石灰・大理石などの地場産業を中心に発展してきた。 しかしながら、都市成長の原動力となり、市民生活を大きく支えてきた産業活動は、国内外の経済 変動や社会構造の変化に伴い、自動車関連を中心とした機械・金属工業が台頭し、更に最近では 先端技術、情報技術を駆使した新しい企業活動が展開されている。 1.事業所数、従業者数、製造品出荷額等 平成25年度工業統計調査における、大垣市工業の実態は表-3-①のとおりである。事業所数 422、従業者数16,145人、製造品出荷額等4,603億円であり、製造品出荷額などは、各務原市に次 いで県下第2位である。 電子部品・デバイス・電子回路製造業は、事業所数では全体の4.5%であるが、製造品出荷額は 27.1%、従業者数では20.2%を占めている。輸送用機械器具製造業は製造品出荷額で全体の 9.3%、従業者数で10.0%、窯業・土石製品製造業は製造品出荷額で全体の10.9%、従業者数で 11.6%と続いている。 一方、推移(図-3)をみると、平成25年の事業所数、従業者数、製造品出荷額は、ピーク時の平 成3年と比較すると、事業所数は70.9%減少し、従業者数も35.5%、製造品出荷額も26.2%減少してお り、景気動向の変化が表れている。 ※平成15年までは全事業所を調査していたが、平成16年以降は従業員4人以上の事業所のみを 調査している。 ‐10‐ ≪表-3-① 大垣市の産業中分類別事業所数、従業員者数、製造品出荷額等≫ 区 分 総 数 従業者数 現金給与総額 原材料使用額等 製造品出荷額 人 万円 万円 万円 422 16,145 6,998,087 25,143,259 46,039,662 業 32 1,032 252,964 2,117,610 2,693,864 飲料・たばこ・飼料製造業 2 40 X X X 業 48 1,104 369,811 911,147 1,705,559 木 材 ・ 木 製 品 製 造 業 ( 家 具 を 除 く ) 7 106 37,443 327,139 412,537 家 具 ・ 装 備 品 製 造 業 10 109 29,090 56,200 104,256 パ ルプ ・紙・紙加工品製造業 11 133 42,247 261,739 359,528 印 業 20 1,069 360,326 1,412,764 2,509,913 業 13 410 250,289 913,860 2,731,814 石油製品・石炭製品製造業 2 20 X X X プラスチック製品製造業 ( 別 掲 を 除 く ) 23 1,109 624,235 2,870,741 4,086,652 業 7 128 31,604 102,131 171,776 なめし革・銅製品・毛皮製造業 - - - - - 窯 業・土石 製 品 製 造 業 39 1,872 946,021 3,323,208 5,031,508 業 8 188 73,580 493,118 671,293 食 料 繊 製 維 刷 化 ゴ 品 ・ 製 鉄 造 工 同 学 ム 事業所数 関 連 工 品 製 造 鋼 非 鉄 金 属 製 造 業 2 90 X X X 金 属 製 品 製 造 業 52 1,374 558,628 1,904,951 2,860,702 はん用機械器具製造業 8 322 162,821 476,327 923,460 生産用機械器具製造業 46 839 358,417 642,479 1,296,446 業務用機械器具製造業 9 94 27,511 34,462 100,552 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス ・ 電 子 回 路 製 造 業 19 3,270 1,582,836 4,753,784 12,497,617 電 気 機 械 器 具 製 造 業 26 1,134 445,256 1,783,994 3,196,381 情報通信機械器具製造業 - - - - - 輸送用機械器具製造業 26 1,611 770,049 2,536,881 4,284,945 そ 12 91 27,879 55,866 の 他 の 製 造 業 79,262 参考資料:平成 25 年「工業統計調査」 ‐11‐ 《図-2 製造業業種別構成比(平成 25 年)》 上位 10 業種を対象 《図-3 大垣市工業の推移》 ‐12‐ (人) (億円) ‐13‐ 2.業種別特化状況 業種別特化状況は、製造品出荷額等により、業種別に県全体の中で占める割合と比較したもの であり、その地域の業種の特長を示すものである。 これは、製造品出荷額等により、業種別に県全体の中で占める割合と比較したものであり、その地 域の業種の特徴を示すものである。これによると、大垣市に多い業種としては、電子部品・デバイス・ 電子回路製造業を最高に、印刷・同関連業、繊維工業といったものであり、逆に少ないものとして、 情報用機械器具製造業、石油製品・石炭製品製造業、飲料・たばこ・飼料製造業、業務用機械器 具製造業、非鉄金属製造業といった業種をあげることができる。 ≪図-4 大垣市工業の業種別特化状況(平成 24 年対岐阜県)≫ 特化計数 = 大垣市の当該業種の製造品出荷額等割合 岐阜県の当該業種の製造品出荷額等割合 650 × 100 649 600 参考資料:平成 24 年「経済センサス」 ‐14‐ 3.工業生産性の推移 工業生産性の推移をみると、平成25年の大垣市は県平均に比較して、従業者1人当たりでは1.13 倍、1事業所当たりでは1.40倍とかなり高くなっている。 このことは、大垣市内には多くの大企業が集積し、生産性を高めている結果ともいえる。 しかし、岐阜県を100とした時の大垣市の水準値について、昭和50年、55年と比較すると最近は、 従業員1人当たりの出荷額等及び1事業所当たりの出荷額等が低下傾向を示している。 ※平成15年までは全事業所を調査していたが、平成16年以降は従業員4人以上の事業所のみを 調査している。 ≪図-6 工業生産性の推移≫ 従業員1人当たりの出荷額等 (万円) 3,500 1事業所当たりの出荷額等 (万円) 120,000 109,615 3,112 109,099 3,042 100,000 3,000 2,745 2,851 2,507 2,500 2,350 96,259 2,533 2,377 2,515 80,000 73,951 77,578 2,222 2,000 1,868 2,001 62,916 60,000 2,028 46,539 1,629 40,911 1,608 40,000 1,500 39,906 32,466 1,255 20,146 993 20,000 1,000 25,526 21,903 27,504 22,625 16,836 7,946 769 12,355 0 500 S50 S55 S60 H2 岐阜県 S50 S55 S60 H7 H12 H17 H22 H25 H2 岐阜県 大垣市 H7 H12 H17 H22 H25 大垣市 参考資料:平成 25 年「工業統計調査」 ‐15‐ 4.1 事業所当たり従業者数 業種別に、1事業所当たりの従業者数(表-4)を比較すると、電子部品・デバイス・電子回路製造 業(172.1 人)は、事業所数は少ないが従業者数が多い。印刷・同関連業(53.4 人)、輸送用機械器 具製造業(62.0 人)、プラスチック製品製造業(48.2 人)、窯業・土石製品製造業(48.0 人)、電気機械 器具製造業(43.6 人)、は、事業所数も1事業所の従業者数も多く、大垣市工業の中核であるという ことができる。 また、大垣市と県全体の1事業所当たり従業者の推移(図-7)を比較すると、平成12年は大垣市 が1.48倍で、平成17年は1.25倍、平成22年は1.22倍、平成25年度は1.24倍であり、大企業が多く 蓄積していることを知ることができる。しかし、昭和50年が1.96倍であったことを考えると、ここでも 大企業の従業者数の減少と他市町の大企業の立地が推測できる。 ≪表-4 大垣市の1事業所当たりの従業者数≫ 区 分 総 数 事業所数 従業者数 (人) 1事業所当り 従業者数(人) 422 16,145 38.2 業 32 1,032 32.2 飲 料 ・ た ば こ ・ 飼 料 製 造 業 2 40 20.0 業 48 1,104 23.0 ( 家 具 を 除 く ) 7 106 15.1 業 10 109 10.9 パルプ・紙 ・紙 加 工 品 製 造 業 11 133 12.1 印 業 20 1,069 53.4 業 13 410 31.5 石 油 製 品 ・石 炭 製 品 製 造 業 2 20 10.0 23 1,109 48.2 業 7 128 18.3 なめし革・銅製品・毛皮製造業 0 0 0.0 業 39 1,872 48.0 業 8 188 23.5 食 料 品 繊 製 維 工 木 材 ・木 製 品 製 造 業 家 具 ・ 装 刷 備 ・ 化 品 同 学 窯 ム 業 製 ・ 土 製 関 造 連 工 プラスチック製 品 製 造 業 ゴ 造 品 石 製 鉄 ( 別 掲 を 除 く ) 製 品 造 製 造 鋼 非 鉄 金 属 製 造 業 2 90 45.0 金 属 製 品 製 造 業 52 1,374 26.4 は ん 用 機 械 器 具 製 造 業 8 322 40.2 生 産 業 機 械 器 具 製 造 業 46 839 18.2 業 務 用 機 械 器 具 製 造 業 9 94 10.4 電子部品・デバイス・ 電子回路製造業 19 3,270 172.1 電 業 26 1,134 43.6 情 報 通 信 機 械 器 具 製 造 業 0 0 0.0 輸 送 用 機 械 器 具 製 造 業 26 1,611 62.0 そ 12 91 7.6 気 の 機 械 他 器 の 具 製 製 造 造 業 参考資料:平成 25 年「工業統計調査」 ‐16‐ ≪図-7 1 事業所当たり従業者の推移≫ 参考資料:平成 25 年「工業統計調査」他 5.大垣市における主な企業(商工会議所会員) 大垣市にある資本金1億円以上の製造業は次のとおりである。 (企業名は50音順) (1) 繊維工業 ① 大垣扶桑紡績㈱ ② 東海サーモ㈱ (2) 出版・印刷・同関連産業 ① 大阪シーリング印刷㈱ 岐阜工場第 1 事業所 ② サンメッセ㈱ (3) 化学工業 ① イビデンケミカル㈱ ③ ニッコー・マテリアルズ㈱ 大垣工場 ⑤ 日本耐酸壜工業㈱ (4) 窯業・土石製品製造業 ① 揖斐川工業㈱ ③ 河合石灰工業㈱ ⑤ 矢橋工業㈱ ② SDP グローバル㈱ 大垣製造部 ④ 日本合成化学工業㈱ 生産技術本部大垣工場 ⑥ フタムラ化学㈱ 大垣工場 ② 上田石灰製造㈱ ④ マルアイ石灰工業㈱ ‐17‐ (5) 電気機械器具製造業 ① 神鋼造機㈱ (6) 電子部品・デバイス製造業 ① イビデン㈱ (7) 輸送用機械器具製造業 ① 太平洋工業㈱ (8) その他製造業 ① コベルコ建機㈱ 大垣事業所 ③ 平井精密工業㈱ 大垣工場 ② ㈱丸順 ② 東朋テクノロジー㈱ 大垣支店 〔参考〕大垣市にある資本金1億円以上の製造業以外の事業所 (小売業、サービス業、金融業、保険業、飲食業、証券業、不動産賃貸業を除く) (1) 建設業 ① イビデングリーンテック㈱ ③ 岐建㈱ ② ㈱宇佐美組 ④ TSUCHIYA㈱ (2) 運輸・通信業 ① ② ④ ⑥ ⑧ ⑩ NTT コミュニケーションズ㈱ ソリューションセンター岐阜 ㈱エフエム岐阜 ③ ㈱大垣ケーブルテレビ 岐阜日野自動車㈱ 大垣支店 ⑤ G・I・NET㈱ 西濃運輸㈱ ⑦ ㈱セイノー情報サービス ㈱ソフィア総合研究所 ⑨ 日本通運㈱ 大垣支店 養老鉄道㈱ (3) 卸売業 ① ㈱大倉建陶社 (4) 電気・ガス・熱供給・水道業 ① 大垣ガス㈱ ③ ㈱トーエネック 大垣営業所 ② トヨタ部品自動車岐阜共販㈱ 大垣営業所 ② 中部電力㈱ 大垣営業所 ‐18‐ Ⅳ.大垣市の商業 大垣市の商業は、平成 24 年経済センサスによれば、商店数 1,678 店、従業者数 11,922 人、 年間商品販売額 3,656 億円となっている。 これを卸売業と小売業で見てみると、表-5 のとおりである。 ≪表-5 大垣市商業の推移≫ 区分 商 店 数 従 業 者 数 年間商品販売額 年次 実数(人) 前回対比 実数(人) 前回対比 実数(万円) 前回対比 業態 9年 2,571 △ 2.9 15,123 0.7 47,673,171 4.3 11年 2,634 2.5 16,412 1.1 50,043,650 5.0 14年 2,397 △ 9.0 14,937 △ 9.0 42,581,819 △14.9 総 数 16年 2,262 △ 5.6 14,453 △ 3.2 42,170,982 △ 1.0 19年 2,197 △ 2.9 15,148 4.8 43,028,714 2.0 24年 1,678 △ 23.6 11,922 △21.2 36,564,200 △15.0 9年 469 △ 8.6 4,521 △ 1.3 24,854,113 3.7 11年 515 9.8 4,942 9.3 27,678,605 11.3 14年 470 △ 8.7 4,041 △18.2 24,131,229 △12.8 卸売業 16年 482 2.6 4,091 1.2 24,324,303 0.8 19年 436 △ 9.5 3,638 △11.1 25,467,002 4.7 24年 360 △ 17.4 3,027 △16.7 20,901,400 △17.9 9年 2,102 △ 1.5 10,602 1.5 22,819,056 5.1 11年 2,119 0.8 11,470 8.1 22,365,045 △ 2.0 14年 1,927 △ 9.1 10,896 △ 5.0 18,450,590 △17.5 小売業 16年 1,780 △ 7.6 10,362 △ 4.9 17,846,679 △ 3.3 19年 1,761 △ 1.1 11,510 11.1 17,561,712 △ 1.6 24年 1,318 △ 25.1 8,895 △22.7 15,662,800 △ 10.8 参考資料:「商業統計」、平成 24 年「経済センサス」 1.卸売業の状況 県下における大垣市の年間卸売販売額のウエイトは、9.7%である(県全体:376,958,600 万円)。 大垣市の卸売商店数は 360 店、岐阜県 4,943 店に対しては 7.3%である。岐阜市の 1,663 店に対し て約 5 分の1であり、岐阜市が圧倒的なシェアを占めているのが現状である。 年間販売額をみると、飲食料品 452 億円、建築材料・鉱物・金属材料等 911 億円、機械器具 327 億円、その他 386 億円などであり、大垣市の卸売業の年間販売額は、飲食料品と建築材料・鉱物・ 金属材料等、機械器具、その他で構成されている。 2.小売業の状況 次に小売業についてみると、県内各都市を年間商品販売額の県内シェアで比べると平成 23 年で は岐阜市 21.7%、大垣市 9.1%、各務原市 6.6%、高山市 5.7%、多治見市 5.5%、関市 4.4%、可 児市 4.3%、中津川市 4.1%と続いている。 ‐19‐ ≪表-6 大垣市の小売業の推移≫ 区 平 成 11 年 平 成 14 年 平 成 16 年 岐 市 岐 大 高 多 関 中 羽 土 各 可 美 瑞 恵 美 岐 市 岐 大 高 多 関 中 羽 土 各 可 美 瑞 恵 美 岐 市 岐 大 高 多 関 中 羽 土 各 可 美 瑞 恵 美 分 阜 部 阜 垣 山 治 見 県 計 市 市 市 市 市 津 川 市 島 市 岐 市 務 原 市 児 市 濃 市 浪 市 那 市 濃 加 茂市 阜 県 部 計 阜 市 垣 市 山 市 治 見 市 市 津 川 市 島 市 岐 市 務 原 市 児 市 濃 市 浪 市 那 市 濃 加 茂市 阜 県 部 計 阜 市 垣 市 山 市 治 見 市 市 津 川 市 島 市 岐 市 務 原 市 児 市 濃 市 浪 市 那 市 濃 加 茂市 商 店 実 数 25,682 店 16,911 5,492 2,119 1,379 1,029 893 676 651 741 1,271 745 313 514 498 590 23,866 店 15,637 4,976 1,927 1,300 973 867 634 578 679 1,140 777 296 454 456 580 22,346 店 17,229 4,535 1,780 1,210 968 838 596 537 626 1,070 753 274 444 408 548 数 県内シェア 100.0 % 65.8 21.4 8.3 5.4 4.0 3.5 2.6 2.5 2.9 4.9 2.9 1.2 2.0 1.9 2.3 100.0 % 65.5 20.8 8.1 5.4 4.1 3.6 2.7 2.4 2.8 4.8 3.3 1.2 1.9 1.9 2.4 100.0 % 77.1 20.3 8.0 5.4 4.3 3.8 2.7 2.4 2.8 4.8 3.4 1.2 2.0 1.8 2.5 (県内都市比較) 従 業 者 数 売 場 面 積 実 数 県内シェア 実 数 県内シェア 人 % ㎡ 133,209 100.0 2,496,932 100.0 % 93,170 69.9 1,732,431 69.4 29,948 22.5 530,859 21.3 11,470 8.6 224,822 9.0 6,081 4.6 120,500 4.8 6,348 4.8 125,569 5.0 5,007 3.8 92,041 3.7 4,177 3.1 56,943 2.3 3,053 2.3 49,330 2.0 3,558 2.7 65,391 2.6 7,742 5.8 146,104 5.9 5,747 4.3 133,188 5.3 1,303 1.0 25,584 1.0 2,625 2.0 44,053 1.8 2,792 2.1 52,059 2.1 3,319 2.5 63,288 2.5 134,118 人 100.0 % 2,738,813 ㎡ 100.0 % 91,958 68.6 1,839,089 67.1 28,198 21.0 530,758 19.4 10,896 8.1 238,536 8.7 6,019 4.5 120,117 4.4 6,654 5.0 156,127 5.7 5,318 4.0 99,362 3.6 3,894 2.9 63,217 2.3 3,148 2.3 51,616 1.9 3,452 2.6 61,494 2.2 7,991 6.0 175,028 6.4 6,073 4.5 137,064 5.0 1,336 1.0 26,211 1.0 2,333 1.7 45,388 1.7 2,820 2.1 51,519 1.9 3,826 2.9 82,652 3.0 128,499 人 100.0 % 2,789,727 ㎡ 100.0 % 101,357 78.9 2,190,404 78.5 26,751 20.8 561,201 20.1 10,362 8.1 225,734 8.1 5,816 4.5 123,006 4.4 6,513 5.1 158,221 5.7 5,402 4.2 99,017 3.5 3,814 3.0 66,639 2.4 3,067 2.4 59,305 2.1 3,240 2.5 62,766 2.2 7,498 5.8 170,397 6.1 5,891 4.6 144,501 5.2 1,291 1.0 25,162 0.9 2,358 1.8 48,201 1.7 2,425 1.9 53,496 1.9 3,633 2.8 91,939 3.3 ‐20‐ 年 間 商 品 販 売 額 実 数 県内シェア 万円 232,897,018 100.0 % 168,681,116 72.4 55,668,299 23.9 22,365,045 9.6 11,544,796 5.0 11,167,992 4.8 8,857,845 3.8 7,359,573 3.2 5,023,716 2.2 5,836,266 2.5 13,416,231 5.8 11,246,721 4.8 1,721,251 0.7 4,151,155 1.8 5,333,787 2.3 4,988,439 2.1 218,686,037 万円 100.0 % 154,112,496 70.5 47,607,467 21.8 18,450,590 8.4 11,011,093 5.0 11,215,506 5.1 8,395,910 3.8 7,112,062 3.3 4,383,195 2.0 5,557,380 2.5 13,343,165 6.1 10,206,444 4.7 1,606,437 0.7 3,650,365 1.7 5,335,947 2.4 6,236,935 2.9 209,272,248 万円 100.0 % 168,585,106 80.6 45,173,906 21.6 17,846,679 8.5 10,317,848 4.9 10,500,086 5.0 8,464,531 4.0 6,931,096 3.3 4,506,911 2.2 4,877,675 2.3 13,188,645 6.3 10,427,323 5.0 1,530,064 0.7 3,822,646 1.8 3,998,198 1.9 6,442,184 3.1 ≪表-6 大垣市の小売業の推移≫ 区 平 成 19 年 平 成 24 年 分 岐 阜 県 市 部 計 岐 阜 市 大 垣 市 高 山 市 多 治 見 市 関 市 中 津 川 市 羽 島 市 土 岐 市 各 務 原 市 可 児 市 美 濃 市 瑞 浪 市 恵 那 市 美濃加茂市 岐 阜 県 市 部 計 岐 阜 市 大 垣 市 高 山 市 多 治 見 市 関 市 中 津 川 市 美 濃 市 瑞 浪 市 羽 島 市 恵 那 市 美濃加茂市 土 岐 市 各 務 原 市 可 児 市 山 県 市 瑞 穂 市 飛 騨 市 本 巣 市 郡 上 市 下 呂 市 海 津 市 商 店 実 数 20,835 店 18,033 4,249 1,761 1,454 950 939 938 497 647 1,020 719 244 425 657 515 15,293 店 13,137 3,019 1,318 1,081 630 750 666 195 295 374 473 364 477 802 471 186 233 288 253 497 417 348 数 県内シェア 100.0 % 86.6 20.4 8.5 7.0 4.6 4.5 4.5 2.4 3.1 4.9 3.5 1.2 2.0 3.2 2.5 100.0 % 85.9 19.7 8.6 7.1 4.1 4.9 4.4 1.3 1.9 2.4 3.1 2.4 3.1 5.2 3.1 1.2 1.5 1.9 1.7 3.2 2.7 2.3 (県内都市比較) 従 業 者 数 実 数 県内シェア 128,392 人 100.0 % 111,838 87.1 26,859 20.9 11,510 9.0 6,930 5.4 6,710 5.2 6,255 4.9 5,609 4.4 3,040 2.4 3,920 3.1 7,586 5.9 5,710 4.4 1,187 0.9 2,428 1.9 3,771 2.9 3,725 2.9 人 100.0 % 96,348 87.0 83,830 20.9 20,115 8,895 9.2 5.5 5,341 5.1 4,954 4.9 4,674 4.5 4,336 1.1 1,012 2.0 1,887 2.5 2,379 3.0 2,882 2.6 2,507 2.9 2,842 6.5 6,295 4.0 3,806 1.1 1,095 1.9 1,783 1.2 1,197 2.0 1,889 2.5 2,439 2.1 1,984 1.6 1,518 売 場 面 積 実 数 県内シェア 2,884,531 ㎡ 100.0 % 2,500,994 86.7 564,310 19.6 266,579 9.2 158,252 5.5 138,304 4.8 119,793 4.2 111,166 3.9 81,505 2.8 85,095 3.0 174,913 6.1 147,760 5.1 24,214 0.8 49,621 1.7 84,103 2.9 84,195 2.9 ㎡ 100.0 % 2,604,651 86.1 2,241,851 19.4 505,696 231,452 8.9 5.1 132,438 4.7 121,372 5.4 139,355 3.8 98,880 1.0 25,756 2.2 57,430 2.8 73,509 2.9 75,889 2.9 76,016 2.3 60,810 7.0 183,050 4.3 110,810 1.2 31,596 2.1 55,301 1.1 28,930 3.4 88,149 2.1 53,801 2.0 51,229 1.6 40,382 年 間 商 品 販 売 額 実 数 県内シェア 万円 211,213,338 100.0 % 185,095,236 87.6 45,946,841 21.8 17,561,712 8.3 11,947,731 5.7 11,260,200 5.3 9,079,407 4.3 9,200,215 4.4 4,978,805 2.4 6,173,157 2.9 13,649,296 6.5 10,802,811 5.1 1,577,487 0.7 4,630,847 2.2 6,282,176 3.0 6,705,328 3.2 万円 100.0 % 172,327,000 87.6 150,878,400 21.7 37,367,100 15,662,800 9.1 5.7 9,748,300 5.5 9,392,700 4.4 7,615,700 4.1 7,098,500 0.9 1,487,400 2.3 3,953,200 2.6 4,485,400 2.7 4,601,000 2.8 4,888,100 2.9 5,023,100 6.8 11,697,800 4.3 7,443,900 1.1 1,813,300 2.1 3,642,700 1.1 1,907,900 2.3 3,946,300 2.1 3,655,900 1.9 3,359,800 1.2 2,087,200 参考資料:「商業統計」、平成 24 年「経済センサス」 年間商品販売額を各都市別にみると、大垣市のシェアは、平成 11 年 9.6%→平成 14 年 8.4%→ 平成 16 年 8.5%→平成 19 年 8.3%→平成 24 年 9.1%とわずかに上昇して、県下第二の商業都市 としての地位は維持をしている。 なお、岐阜市においては、平成 11 年 23.9%→平成 14 年 21.8%→平成 16 年 21.6%→平成 19 年 21.8%→平成 24 年 21.7%と県下第一の商業都市としての基盤は揺るがない。 ‐21‐ 3.年間商品販売額・商圏指数の推移 次に、岐阜市と大垣市の最近25年間の年間商品販売額・商圏指数の推移をみると、大垣市の小 売業の年間商品販売額は、昭和63年1,584億円から、平成19年1,756億円と10.8%の伸びを示した が、平成24年には1,566億円と10.8%減少した。これらを岐阜県に占める割合(県内シェア)でみると、 平成19年は8.3%であったが、平成24年は9.1%と増加した。 ≪表-7 大垣市小売業の推移≫ 区 大 垣 市 岐 阜 市 岐 阜 県 内 分 昭和63年 平成 3年 6年 9年 11年 14年 16年 19年 24年 昭和63年 平成 3年 6年 9年 11年 14年 16年 19年 24年 昭和63年 平成 3年 6年 9年 11年 14年 16年 19年 24年 小売業年間販売額 人 口 商圏指数 実 数 県内シェアA 実 数 県内指数B A / B 百万円 人 158,407 10.1 147,749 7.2 1.40 222,380 10.1 149,718 7.2 1.40 217,208 9.6 150,393 7.1 1.35 228,190 9.6 152,413 7.2 1.33 223,650 9.6 153,021 7.2 1.33 184,506 8.4 153,888 7.3 1.15 178,466 8.5 150,666 7.1 1.20 175,617 8.3 162,944 7.8 1.06 156,628 9.1 160,092 7.8 1.16 463,681 24.7 409,054 19.9 1.24 549,825 24.9 409,695 19.7 1.26 545,148 24.0 408,747 19.4 1.24 554,835 23.4 402,587 19.0 1.23 556,682 23.9 408,370 19.3 1.24 476,075 21.8 403,910 19.1 1.14 451,739 21.6 405,321 19.1 1.13 459,468 21.8 412,653 19.6 1.11 373,671 21.7 410,536 19.9 1.10 1,877,815 100.0 2,054,306 100.0 1.00 2,204,231 100.0 2,077,689 100.0 1.00 2,270,950 100.0 2,100,206 100.0 1.00 2,369,757 100.0 2,113,688 100.0 1.00 2,328,970 100.0 2,118,102 100.0 1.00 2,186,860 100.0 2,111,535 100.0 1.00 2,092,722 100.0 2,117,998 100.0 1.00 2,112,133 100.0 2,102,259 100.0 1.00 1,723,270 100.0 2,055,516 100.0 1.00 参考資料:「商業統計」、平成24年「経済センサス」 商圏指数は、相対的な小売商業の商業力を示す指標である。この推移をみても、平成14年に下 降し、平成16年には上昇し、平成19年にはふたたび下降(平成18年3月27日に大垣市と上石津町、 墨俣町との市町村合併があったが、商圏指数は下降)したが、今回再び上昇した。 ‐22‐ 4.小売業の業種別状況 次に大垣市小売業を業種別にみてみると、表-8に示すとおり、平成19年対比で、商店数は 1,318店で25.1%の減少、年間商品販売額は1,566億円で10.8%の減少を示している。 業種別にみても、各種商品小売業の年間商品販売額は増加したが、それ以外は商店数、年間商 品販売額ともに、すべての業種で減少を示している。 ≪表-8 大垣市小売業の業種別伸び率≫ 区 分 商 店 数 平成19年 平成24年 年 間 商 品 販 売 額 伸び率 平成19年 平成24年 伸び率 店 店 % 百万円 百万円 % 1,761 1,318 △25.1 175,617 156,628 △10.8 8 9 12.5 8,410 18,829 123.9 織物衣服身回品小売 318 220 △30.8 12,973 10,865 △16.2 飲食料品小売業 452 407 △9.9 42,514 31,297 △26.3 自動車・自転車小売業 207 181 △12.5 35,012 29,337 △16.2 家具・什器機械器具小売業 178 130 △26.9 19,446 14,377 △26.0 その他の小売業 598 371 △37.9 57,262 51,923 △9.3 小売業総計 各種商品小売業 参考資料:「商業統計」、平成 24 年「経済センサス」 ‐23‐ 5.大規模小売店舗一覧(店舗面積 1,000 ㎡以上) (平成 27 年 9 月 1 日現在) 名 称 所在地 開業年月日 店舗面積 主な商品 駐車場 高屋町1-56 36.12. 1 15,472.00 衣料品 食料品 586 M i k a w a y a 大 垣 店 (旧静里ショッピングセンター) 静里町165 49. 8. 1 1,306.00 食料品 286 ス ー パ ー 三 心 大 垣 店 (旧大垣ショッピングセンター) 河間町1-65 50.12. 3 3,429.00 衣料品 食料品 415 M i k a w a y a 船 町 店 本今町58-4 (旧船町ショッピングセンター) 51. 4. 7 1,473.00 〃 100 55. 7.24 11. 4. 1 24,495.00 〃 1,507 61. 3.19 10. 4. 1 6,274.00 〃 589 4. 8.14 1,024.00 〃 800 4. 8.14 6,585.00 〃 1,200 4. 9.24 3,649.00 食料品 233 林町8-101 7. 4.13 4,681.00 衣料品 食料品 645 垣 室村町3-74-5 10. 7. 1 6,360.00 家電 家庭用品 390 ヤ ア ナ ル ゲ ン ・ 大 プ ラ 垣 ザ 本 鶴 店 見 鶴見町641-2 カ ー マ ホー ム セン タ ー大垣 鶴 見 店 大 垣 ス テ ー シ ョ ン ビ ル 高屋町1-145 ア ピ オ ヤ ナ ゲ ン ノ ー ス ウ エ ス ト 熊野町312 シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー A 棟 平和堂東海ノースウエスト店 ( 旧 ヤ ナ ゲ ン ノ ー ス ウ エ ス ト 店 熊野町312 シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー B棟 ) ピ ア ゴ 浅 草 店 浅草4-65-2 (旧ユーストア浅草大垣店) バ ベ ロ ル ー プ 大 ラ 垣 ザ 大 店 カネスエ昼飯ショッピングセンター 昼飯町507-1 11. 2.26 5,153.00 衣料品 食料品 301 バ 本今町1639-1 15. 3. 6 8,994.00 〃 740 バ ロ ロ ー 大 垣 南 店 ー 大 垣 赤 坂 店 赤坂町1788 15.12.18 2,838.00 食料品 169 衣料品 食料品 2,085 イ オ ン タ ウ ン 大 垣 三塚町463-1 17. 7.29 26,263.00 ニ ト リ 岐 阜 大 垣 店 築捨町4-4-1 17.10.21 4,921.00 イ オ ン モ ー ル 大 垣 外野2-100 19. 4.27 ア ク ア ウ ォ ー ク 大 垣 林町6-80-21 具 182 34,025.00 衣料品 食料品 2,460 19.10.27 25,500.00 〃 1,813 ド ラ ッ グ ユ タ カ 大 垣 旭 町 店 旭町2-1-1 21. 8. 6 1672.46 ケ ー ヨ ー デ イ ツ ー 大 垣 赤 坂 店 赤坂町1780 22.12. 1 ク ス リ の ア オ キ 中 野 店 中野町3-36 バ ロ ー 大 垣 東 店 中ノ江2-3-1 大 垣 駅 北 シ ョ ッ ピ ン グ モ ー ル 林町6-80-55 他 家 医療品 食料品 52 5060.99 住宅用品 日用品 195 25. 3. 4 1,379.00 医療品 日用品 46 25. 4.19 3,206.00 食料品 135 26. 8.31 6,955.00 衣料品 家電 スポーツジム 440 資料提供: 「岐阜県商業金融課」 ‐24‐ Ⅴ. 大垣商工会議所平成 27 年度事業の概要 「活かせ英知 地域に元気と活力を!」 1. 総括的概要 我が国経済は、平成 26 年 4 月に消費税率が 8%に引き上げられたことによる駆け込み需要 の反動や、円安により原材料の輸入価格が上昇したことなどにより、中小・零細企業におい ては厳しい状況が続いている。 また、経済のグローバル化の進展に伴う元請企業の海外進出の影響により、コスト削減、 市場の拡大等をめざして中小企業の海外進出が拡大・加速しており、地域産業の空洞化が 大きな課題となっている。 加えて、雇用面では完全失業率に改善が見られたが、非正規労働者の割合が増加しており、 不安定な雇用状況が続いている。 このような中、平成 26 年に「小規模支援法」が施行され、商工会議所は行政や他の支援 機関と連携し、地域の小規模事業者の事業計画の策定とその着実な実施をフォローアップ する「伴走型」支援に取り組むこととなり、当商工会議所が地域の総合経済団体として、 地域中小・小規模企業の振興・発展のために果たすべき役割がますます増大している。 そこで、平成 27 年度においては、昨年度に引き続き、「生かせ英知 地域に元気と活力を!」 をキャッチフレーズに、中小・小規模企業に対する経営支援事業、IT 活用推進事業、人材の 確保・育成支援事業を重点的に推進する。 また、行政をはじめ関係機関との連携を図りながら、中心市街地活性化や当地への誘客 促進および交流産業の活性化、産業基盤の整備促進に関する要望活動などに積極的に取り組 み、地域産業の振興と地域社会の発展に貢献する。 2. 新規事業 (1)経営支援事業 ① 経営発達支援事業 平成26年6月、商工会議所・商工会の小規模事業者支援の根拠法である「商工会及び 商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律」(小規模支援法)が改正され、小規 模事業者のビジネスモデルの再構築を地域ぐるみでサポートするため、商工会議所・ 商工会を中核とした支援体制を全国的に整備することとなった。 この法律に基づき、当会議所は小規模事業者の事業計画の策定やその実施を支援する 事業(経営発達支援事業)の計画(経営発達支援計画)を作成し、国の認定を受けた うえで、行政や地域の金融機関、その他の公的機関等と連携し、地域の小規模事業者の 将来を見据えた事業計画の策定と、その計画に従って行われる経営基盤の強化及び経営 力向上、販路開拓等にかかる諸事業の推進に必要な「伴走型」の指導・助言を行う。 ‐25‐ ② 創業資金利子補給事業 当地域の中小企業・小規模事業者数の減少は歯止めがかからず、このまま「人口急減 社会」に突入すれば、地域経済を支える中小企業の活力はさらに失われることが予想 される。 そこで、地元金融機関と連携し、起業に必要な創業資金を借り入れた事業者を対象に、 借入利息の一部を補填し、資金繰りの円滑化を支援することにより、地域における新規 創業を促進し地域経済の活性化に資する。 ③ 産業展出展事業 会員事業所のものづくり力や製品の魅力を広くPRし、販路拡大を図ることを目的に、 国内最大級の異業種交流展示会である「メッセナゴヤ」に当会議所が出展ブースを確保 し、会員事業所に出展スペースを提供する。 また、出展経験の乏しい小規模事業者を支援するため、出展料を軽減するとともに、 効果的な展示方法など出展に関するノウハウを学ぶ事前セミナーを開催する。 ④ 経営者のおすすめグルメガイド事業 急速な普及が進むスマートフォンやタブレット型コンピュータなどにより、様々な 情報をいつでもどこでも閲覧できる社会が構築されつつある中、地域の情報化はインフ ラ整備よりも地域から情報発信する「人」を増やすことが肝要である。 そこで、当所ホームページ内にブログ形式の「経営者のおすすめグルメガイド」の コーナーを設置。地域の企業経営者自らが、全国に向けて口コミ情報を発信することに より、地域の情報発信力の強化と地域ネットワークの構築、引いては地域への誘客促進 を図る。 3. 重点事業 (1)中小企業経営支援事業 ① 消費税転嫁対策窓口相談等事業 消費税10%への引き上げが平成29年4月に延期されることとなったが、地域の中小・ 零細企業では、平成26年の増税分がいまだに価格に転嫁できない状況が続いている。 そこで、2年後の再増税を見据え、経営指導員による巡回訪問や窓口相談等における 広報活動を強化するとともに、転嫁対策セミナーや専門家による個別専門相談会を引き 続き実施することにより、中小・零細企業の円滑な価格転嫁を支援する。 ② 出前経営相談会・研修会事業 平成26年度に引き続き、中小企業の様々な経営課題を適時適切に解決するため、事業者が 気軽に足を運べる市内の地区センターなどに会場を設け「出前経営相談会」を実施する。 また、同時に部会・委員会などと共催し、毎月タイムリーな課題をテーマとする経営に役立つ 勉強会や研修会を開催する。 ‐26‐ ③ 商工業者補助金等活用支援事業 国・県・市などの各種補助金や助成制度についてのセミナーや広報活動を積極的に行うと ともに、経営支援員と中小企業診断士等の専門家が連携し、補助金申請書の書き方や採択 されるためのポイントなどについて丁寧な指導を行い、中小・小規模事業者の補助金の有効 活用を促進し経営力の強化を図る。 ④ 小規模事業者持続的発展支援事業 小規模事業者が自社の経営環境を理解し、持続的発展を図るために必要な経営計画の 作成とその着実な実施を支援するためのセミナー及び個別相談会を開催する。 また、経営計画に基づき、創意工夫を凝らした地道な販路拡大などに取り組む小規模事業 者に対して、国の小規模事業者持続化補助金の活用に関する支援を行う。 ⑤ 創業・ベンチャー支援事業及び創業ネットワーク構築支援事業 地域における新規創業や新たな事業展開を促進するため、起業を目指す人や起業して間も ない経営者を対象に、「創業塾」を開催する。 また、本創業塾の受講生を中心とする起業家のネットワークを構築し、起業家相互や交流の 場を提供し、起業家の育成と事業の継続・発展に向けた支援を行う。 ⑥ 経営相談24時間ネット受付事業 平成26年度の消費税率引き上げの影響や円安に伴う仕入価格・エネルギーコストの上昇等 により、地域の中小零細企業は今後も厳しい状況が続くことが予想される。 そこで、経営に関する相談の申込みがいつでも気軽にでき、経営指導を迅速に受けることが できるよう、平成26年度に引き続き、経営相談の申し込みをインターネットにより24時間受け 付ける経営相談ネット受付事業を実施。経営課題の解決にスピーディかつきめ細やかに対応 する。 ⑦ マル経利子補給事業 厳しい経営環境に置かれる小規模事業者の経営安定化を金融面から支援するため、日本 政策金融公庫の「マル経融資」利用者に対する利子補給事業を引き続き実施する。 ⑧ 中小企業海外進出支援事業 経済のグローバル化が進む中、アジアをはじめとした海外市場への事業展開の動きが急速 に加速・拡大している。そこで、地元金融機関やジェトロと連携し、コストダウンや販路拡大など を目的に新たなビジネスチャンスを海外に求める地域中小企業を対象に、海外進出に必要な 知識や基本的な進出方法などに加え、国ごとの具体的な進出事例や実務情報などについて 学ぶセミナー及び個別相談会を開催する。 (2)IT活用推進事業 ① 大垣CCIネットショップ事業 中小企業のネットビジネス参入を支援するため、インターネット上での販売手法を習得する 講座を開催。併せて、当会議所のホームページに開設したCCIネットショップによりネット 販売の模擬体験と実践を行い、販路開拓への活用を促進する。 ‐27‐ ② 会議所ネットワーク活用推進事業 情報化の底上げによる地域活性化を図るため、会員間や地域内の情報ネットワーク構築に 向けた調査研究を行う。 また、事務局のIT活用による事務の効率化を一層推進するとともに、 電子メールや議員 専用ページの活用を促進し、会議案内や各種資料のほか、会議所活動に関する有益な情報を 迅速に配信する。将来的には、会員や地域に役立つ情報提供や情報交換ができるポータル サイトを運用することにより、新たな会員サービスの創出をめざす。 (3)人材確保・育成事業 ① リアル大垣合同企業展 大垣地域企業の雇用ニーズに即応し、優れた人材の確保を支援するとともに、新規学卒者 の地元企業への就業を促進するため、引き続き、会員企業による合同企業展を開催。併せて、 首都圏や関西圏の学生の大垣地域企業への関心を高めるため、メルマガやDMなどによる 広報活動の強化を図る。 ② 金型人材育成講座事業 当地域の地場産業であり、ものづくり産業の基盤を支える金型産業の競争力を高める ため、岐阜大学の金型創成技術研究センターと連携し、金型産業の次代を担う若手人材 を対象に、金型技術の円滑な伝承と高度な技術の習得をめざす金型人材育成講座を引き 続き実施する。 ③ ものづくりリーダー育成講座事業 当地域におけるものづくり企業のリーダーを育成するため、製造業に従事する従業員 を対象に、岐阜工業高等専門学校と連携し大手企業の経験豊かな実務経験者を講師と するセミナーを開催する。 ④ 大垣地域合同企業展 若く優秀な人材を大垣地域の企業に就職・定着させることを目的に、大垣市内の実業高校 及び岐阜大学を会場に大垣地域企業による合同説明会を開催する。高校生、大学生をはじめ 保護者・教職員に対して、企業の担当者が自社の事業内容や魅力を伝える場を提供、地元 企業への就業促進を図る。 ⑤ ビジネススキルアップ事業 大垣地域の高校生や大学生を対象に、(公財)日本電信電話ユーザ協会が社会人のテレ コミュニケーション能力を高めるために実施する電話応対技能検定事業と連携し、社会 人として必要なビジネススキルを習得するためのセミナーを開催する。 (4)環境対策推進事業 ① 再生可能エネルギー研究事業 一度利用しても短期間に再生が可能な太陽光、水力、風力、バイオマス、地熱など、地域の 特性を活かした再生可能エネルギーの導入を促進し、地域企業の経営改善と産業の活性化に 資することを目的に、省資源・省エネルギー等に関するセミナーや事例研究会を開催する。 ‐28‐ (5)中心市街地活性化推進事業 ① 大垣駅南都心まちなみビジョン策定事業 大垣駅南口の都心居住の推進と賑わい創造による商業再生を図るとともに、戦略的な 再開発プロジェクト等を着実に実現するため、長期的かつ総合的な指針となる再整備 計画などを踏まえたビジョンを策定し、大垣市へ提言する。 本事業は2か年にわたる事業で、平成26年度には新大橋から郭町交差点までの郭町東西 街区を含む「南エリア」の基本方針を策定した。本年度は、大垣駅から新大橋までの「北 エリア」及び「南エリア」を含む南北全体を対象としたビジョン策定を行う。 4. 継続事業 (1) 交流産業戦略推進事業 住んでよし、訪れてよしの魅力溢れる地域づくりをめざし、産業観光、水都などをテーマに諸 事業を実施する。産業観光に関する取り組みでは、西美濃地域の産業の歴史や工場見学受入 企業等を紹介する「西美濃産業観光読本」の改訂版を製作。西美濃地域のものづくり力をPRし、 交流人口の拡大を図る。 また、「水都」をテーマとする取り組みとして、全国水都ネットワークが実施する共同プロモーショ ンや全国フォーラムに参加、たらい舟や大垣の自噴水などを全国に発信し、誘客促進を図る。 (2) 中心市街地活性化推進事業 大垣市が策定した「大垣市中心市街地活性化基本計画」の実現に向け、中心市街地活性化 協議会を中心に、行政をはじめ関係機関や団体と連携し、意見の集約を図りながら諸事業に取り 組む。 また、駅南街区と郭町地区の再開発事業推進を支援するともに、中心市街地の回遊性を高め、 交流人口の増加を図るため、中心市街地ハツラツ店舗支援事業や観光交流拠点「奥の細道 むすびの地記念館」を活用した取り組みを推進する。 (3) 産業基盤の整備促進事業 平成32年度末までの全線供用開始に向けて整備が進められている東海環状自動車道西回り ルートについて、西濃地域はもとより三重県側沿線の市町や商工団体と連携協力し、期限までの 着実な完成に向け、国や県に対して一層の働きかけを行うとともに、国道・県道等の整備促進を 図るための要望活動を継続して実施する。 また、東海環状自動車道西回りルートにおける大野・神戸インターチェンジ(仮称)から三重県境 までの沿線開発のあり方などについて研究を行う。 ‐29‐ Ⅵ.大垣市のまちづくり計画 1.大垣市の将来像 「水と緑の文化・産業・情報・交流都市」 大垣市は、揖斐川や長良川をはじめ、多くの河川が流れる肥沃な平野、豊かな地下水、緑濃い 森林や里山など、変化に富んだ自然に恵まれ、古代・中世の遺跡・史跡の宝庫であるとともに、永年 培ってきた多彩な郷土文化が息づく歴史資産が豊富な都市です。 また、わが国の大動脈である鉄道や高速道路が東西に貫き、広域交通の利便性にも恵まれて、製 造業を中心に県内有数の産業都市として発展してきました。 こうした本市の特性を生かし、さらにダイナミックな都市の創造をめざして、「飛躍」、「輝き」、「安 心」の 3 つのキーワードのもとに、以下の 5 つの基本理念を定めました。 「飛 躍」 (1)個性・活力 人と地域の個性を生かした活力あるまち 人と地域の個性を生かして、地域産業の高度化・高付加価値化と新産業の創造により、地域経 済の発展と雇用の場を創出する活力あるまちをめざします。 「輝 き」 (2)人づくり・共生 人々が支え合い・助け合う子育て日本一のまち 人々が支え合い、助け合うことができる地域社会を形成するため、次代を担う人づくりを進めると ともに、子育て支援施策の充実した子育て日本一のまちをめざします。 (3)連携・協働 市民と行政が連携する協働のまち 市民と行政が連携し、自主的な判断と責任に基づいて、市民の誰もがまちづくりに参画できる 協働のまちをめざします。 「安 心」 (4)安全・安心 誰もが安全・安心でいつまでも住み続けたいまち 自然災害に強い安全なまちづくりを進めるとともに、市民の誰もが安心して、健やかに暮らし 続けることができるまちをめざします。 (5)自立・安定 効率的な行政経営により自立したまち 高度で多様化する社会需要に対応するため、効率的な行政経営を進めるとともに、地方自治 新時代にふさわしい、自立し、安定したまちをめざします。 ‐30‐ 〔 基本構想と後期基本計画の体系図 〕 ‐31‐ 将来都市像の実現をめざして、6 つの施策の大綱を定めた。 1.快適で機能的なまちづくり(都市基盤) 誰もが生活しやすい快適な住環境を形成するため、計画的な土地利用を図り、公園・緑地や上 下水道などの都市環境を整備するとともに、道路や公共交通、情報通信基盤などの交通・情報ネ ットワークを整備し、快適で機能的なまちづくりを進めます。 (1)都市環境の整備 恵まれた水と緑、街並みや既存の都市施設等を生かして、より質の高い都市づくり を行うとともに、自然との調和のとれた適切な土地利用の規制・誘導を行い、人にやさしく安全で 利用しやすいまちづくりを進めます。 また、魅力的な中心市街地の整備をはじめ、都市景観の形成やゆとりある住環境の形成、公園・ 緑地などの憩いの空間の整備を進めるとともに、上下水道などの都市機能の充実を図ります。 (2)交通・情報ネットワークの整備 西濃圏域の交通の要衝としての役割を果たすとともに、安全で便利な総合交通体系の整備を 進めます。 市民生活と密接に関わる道路については、それぞれの機能に応じて計画的に進めるとともに、子 どもから高齢者まで安心して利用できる人にやさしい道づくりを進めます。 また、高度情報社会の進展に対応するため、日本でも有数の情報産業拠点であるソフトピアジャ パンの機能を生かしながら、情報通信網の整備を進めます。 2.にぎわいと活力みなぎるまちづくり(産業振興) 製造業を中心に県内有数の産業都市として発展してきた地域特性を生かして、従来型産業の 活性化と新産業の創造により、地域産業の振興を図ります。 また、積極的な企業誘致などにより雇用の場を創出し、定住人口の増加につなげるとともに、観 光資源を活用した交流人口の増加を図り、にぎわいと活力みなぎるまちづくりを進めます。 (1)地域産業の振興 市民や団体、関係機関等との連携により、それぞれの役割のもと、鉱工業の振興をはじめ、中 心市街地などにおける商業の活性化、農林業の振興などを図るとともに、ソフトピアジャパンを中 心とした情報産業や新たな分野での研究・発掘に努め、人材の育成と定着や雇用の場を創り出す ことによって地域経済の発展を図ります。 (2)観光の振興 豊かな自然と歴史的資産を含む多くの観光資源を生かして、広域から観光客を集められるよう、 既存の観光交流拠点の充実を図るとともに、新しい資源の活用・研究を進めます。 また、市内の観光交流拠点をネットワーク化するとともに、観光に対するニーズを適確に把握し、 観光地としての魅力づくりに努めます。 (3)労働環境の充実 地域産業の活性化や新しい業種の導入などにより、就業機会の創出を進めるとともに、高齢者 や女性、障害者、若年層などに対する就職情報の提供や就業能力開発支援などの充実に努めま す。 また、一企業では対応できない福祉面でのサービス支援など勤労者福祉の充実を図るとともに、 労働条件の向上や労働環境の改善などに取り組みます。 ‐32‐ 3.安全で環境にやさしいまちづくり(生活環境) 災害から市民の生命や財産を守るため、災害に強いまちづくりを進めるとともに、市民と行政が お互いに協力し合い、安全な市民生活の確保に努めます。 また、環境の保全や循環型社会の構築をめざした良好な環境の形成を図るため、環境にやさし いまちづくりを進めます。 (1)安全な生活の確保 本市が持つ多くの山林や河川については、安定した自然環境を維持できるよう国や県とも協力 し、総合的な治山・治水対策を進めます。 市民生活の面では、防災体制や防犯・交通安全対策の強化、消防・救急体制の充実、建築物 の耐震対策など都市の防災機能の強化を図るとともに、危機管理の一元化を進めます。 また、安心して消費生活を営むことができるよう、消費者の自立を進めるとともに、被害を未然に 防止するための消費者啓発や相談体制の充実に努めます。 (2)良好な環境の形成 市民が身近な環境保全に取り組むことができるよう、環境保全意識を高めるとともに、環境汚染 を防止し、安心して暮らせる良好な環境づくりを進めます。 また、ごみの減量化や再資源化など、限りある資源の有効利用に、市民、市民活動団体、事業 者と行政が協働して取り組み、環境への負荷が少ない循環型社会の構築に向けたまちづくりを進 めます。 4.健やかでぬくもりのあるまちづくり(健康・福祉・人権) 誰もが住み慣れた地域で生き生きと健やかに暮らすことができる社会を実現するため、健康・医 療・福祉の連携した総合的な施策を進めるとともに、市民の主体的な取り組みや地域で活動する さまざまな担い手による活動を支援し、人権意識に支えられた、ぬくもりのあるまちづくりを進めま す。 (1)健康・医療の充実 地域における健康づくりや生きがいづくり活動などを支援し、健康・医療・福祉施策の連携した 質の高いサービスの提供に努めるとともに、市民の生命を守る医療環境の充実を図ります。 (2)地域福祉の充実 高齢者が明るく生きがいを持ち、また、障害者が自立し、安心して日常生活を送ることができる よう、ともに支え合い、助け合う地域社会づくりを進めます。 市民生活を保障する社会保障制度については、正しい理解と関心を高めることにより、制度の普 及に努めます。 (3)人権の尊重 市民一人ひとりの人権が尊重される社会を実現するため、人権尊重のための教育や啓発、人 権擁護活動を進めます。 また、男女の性別に関わりなく互いを尊重し、責任を分かち合い、個性と能力を発揮することが できるよう、あらゆる分野での男女共同参画に向けた社会づくりを進めます。 ‐33‐ 5.豊かな心と人間性を育てるまちづくり(人づくり) 地域と一体となった総合的な子育て支援の充実を図るとともに、児童・生徒の個性や能力を伸 ばすため、学校や地域での教育環境を充実し、豊かな心を育み、個性ある教育を進めます。 また、市民の生涯にわたる学習機会の充実に努めるとともに、文化や芸術に親しむ環境づくり や多文化共生を進め、豊かな心と人間性を育てるまちづくりを進めます。 (1)子育て支援の充実 安心して子育てができるよう、相談機能や交流機会、各種の子育て支援施策の充実を図るとと もに、家庭や地域、行政などが連携して、子どもたちを地域全体で見守り、育てる体制の整備を進 めます。 (2)学校教育の充実 児童・生徒が豊かな人間性と自ら学び考える力を身につけ、健やかに成長するため、質の高い 教育の実施と地域に開かれた学校づくりを進めます。 また、学校を地域活動の核的施設と位置づけ、広く開放を進めるとともに、多彩な人材や教育資 源を活用して、特色ある教育環境づくりに努めます。 (3)生涯学習の充実 誰もが身近なところで自由に学ぶことができる場や機会の提供に努めるとともに、その成果が地 域に還元される環境づくりを進めます。 (4)文化・交流の推進 歴史や伝統、文化などの資産の継承と活用を図るとともに、質の高い文化や芸術に親しむ環境 づくりを進めます。 また、多様な文化や背景を持つ在住外国人との共生を進めるとともに、国際的な感覚や知識を 備えた人材育成を図り、国際交流や支援・協力を進めます。 6.一人ひとりが輝く協働のまちづくり(市民協働) 市民が行政に参画する機会の充実を図るとともに、行政経営の効率化を進め、地方自治新時 代にふさわしい、市民協働のまちづくりを進めます。 (1)市民協働の推進 市民の創意と意欲をまちづくりに最大限生かすため、ボランティア活動や NP0 活動など市民の 多様な自発的活動の支援に努め、市民一人ひとりが輝くまちづくりを進めます。 また、市政に係る情報の共有を図るとともに、市民、市民活動団体、事業者など、多様な主体が 担うべき役割や運営のルールを明確にし、市民と行政の協働を基本としたまちづくりを進めます。 (2)行政経営の効率化の推進 「小さな市役所、大きなサービス」を実現するため、最小の経費で最大の効果を生みだす、効率 的で計画的なまちづくりを進めるとともに、西濃圏域の中核的機能を担う都市として、近隣市町と 連携したまちづくりを進めます。 参考資料:大垣市第五次総合計画 ‐34‐ Ⅶ.大垣市商店街振興組合の空き店舗状況調査 調 査 日:平成 27 年 5 月 1 日 調査方法:実地調査及び各組合に照会 大垣市内の商店街振興組合(5組合)を対象に実施した空き店舗調査の結果、平成27年5月1日 現在の組合員の総数は177組合員、空き店舗数は36店舗、空き店舗率は20.3%となり、前年度と変 化はなかった。 また、空き店舗率を商店街別に見ると、ブラツキ商店街が39.1%と最も高く、それ以外の商店街は 20%を下回っている。 1.商店街別組合員数の推移 全体 185 184 177 177 177 2.商店街別空き店舗数の推移 全体 45 44 37 36 3.商店街別空き店舗率の推移 36 ‐35‐ ==== 大垣市の産業 ================ 平成27年10月発行 発 行 大垣商工会議所 〒503-8565 岐阜県大垣市小野4-35-10 TEL(0584)78-9111 FAX(0584)78-9112 =============================== ‐36‐
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