分かる! 解ける! 英文法

分かる! 解ける! 英文法!
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第2号 前号の解答と解説
発行者:鈴木 拓 http://www.thebelltree.com/
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今号は前号の確認問題の解説です。
1. It was not a ------ condition.
(A) sufficient
(B) sufficiently
(C) sufficiency
(D) suffice
答え A
名詞conditionの直前の空所です。
そして、その前には限定詞。ということは形容詞が入ります。
A
Dで形容詞はAの一つだけ。
Bは「-ly」で終わっているように、副詞で、「十分に」という意味。
Cは「-ency」で終わっており、名詞で、「十分さ」という意味。
Dは動詞で、「十分である」という意味。
一応、単語の意味も解説いたしましたが、
ポイントは「形容詞が入る」というところです。
「構造」に注目してください。
It was not a sufficient condition.
「それは十分な条件ではなかった」
2. Robin has been an ------ enthusiastic president.
(A) usual
(B) unusually
(C) unusuality
(D) usuality
答え B
冠詞 空所 形容詞 名詞
という構造。
形容詞を修飾する副詞が入ることになります。
A Dで副詞はBだけ。
Aのusualは形容詞で、「普通の」という意味。
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Cのunusualityは名詞で、「珍しいこと」という意味。
Dのusualityは名詞で、「通常なこと」という意味。
何度も繰り返しになりますが、
注目は意味ではなく、「構造」です。
形容詞を修飾するもの、副詞が入るという「構造」に注目してください。
Robin has been an unusually enthusiastic president.
「ロビンは珍しく熱心な社長だ」
3. Monica is ------.
(A) a very careful runner
(B) a careful very runner
(C) a very runner careful
(D) a careful runner very
答え A
選択肢で使われている単語は同じですが、それぞれ並び順が違います。
Aは冠詞 副詞 形容詞 名詞
Bは冠詞 形容詞 副詞 名詞
Cは冠詞 副詞 名詞 形容詞
Dは冠詞 形容詞 名詞 副詞
前号お話しした、
「すべては名詞から発生している」という点を思い出しましょう。
まずは名詞runnerがあります。
┏━━━━━━━┓
┃ ┃
┏┛ ┃
┃ runner ┃
┗┓ ┃
┃ ┃
┗━━━━━━━┛
可算名詞の単数形ですので、冠詞のaがつきます。
┌────┳━━━━━━━┓
│ ┃ ┃
│ ┏┛ ┃
│ a ┃ runner ┃
│ ┗┓ ┃
│ ┃ ┃
└────┻━━━━━━━┛
これに、名詞を修飾する形容詞、carefulが入ります。
形容詞が入る場所は、修飾する名詞の直前が基本です。
┌────┬──────┳━━━━━━━┓
│ │ ┃ ┃
│ ┌┘ ┏┛ ┃
│ a │ careful ┃ runner ┃
│ └┐ ┗┓ ┃
│ │ ┃ ┃
└────┴──────┻━━━━━━━┛
そして、最後に、形容詞を修飾する副詞、veryが入ります。
副詞が入る場所は、修飾するものの直前が基本です。
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┌────┬──────┬──────┳━━━━━━━┓
│ │ │ ┃ ┃
│ ┌┘ ┌┘ ┏┛ ┃
│ a │ very │ careful ┃ runner ┃
│ └┐ └┐ ┗┓ ┃
│ │ │ ┃ ┃
└────┴──────┴──────┻━━━━━━━┛
なので、正解はAのa very careful runnerになるわけです。
日本語で「えーと、"とても慎重なランナー"だから‥」と考えるのではなく、
「名詞から発生している、名詞を中心としたブロック」という構造で考えてくだ
さい。
分からなくなったら、名詞1個の状態から組み立てて行ってみましょう。
Monica is a very careful runner.
「モニカはとても慎重なランナーだ」
4. Mr. Johnson is an ------ highly skilled pitcher.
(A) except
(B) exception
(C) exceptional
(D) exceptionally
答え D
冠詞 空所 副詞 形容詞 名詞
という構造です。
副詞の直前の空所ですので、副詞を修飾するものが入ります。
副詞を修飾するものは何だったでしょうか?
形容詞? 名詞? 違いますね。
副詞です。
副詞は「名詞以外のもの」を修飾します。
「名詞以外」ということは副詞も含まれます。
副詞を別の副詞が修飾するというのが今回の問題の構造です。
A Dの中で副詞はDだけです。
Aのexceptは「 を除いて」という前置詞。
(前置詞に関してはそのうち説明いたします)
Bのexceptionは「例外」という名詞。
Cのexceptionalは「例外的な」という形容詞。
重要なので、何度も繰り返しますが、
意味ではなく、「構造」に注目してくださいね。
Mr. Johnson is an exceptionally highly skilled pitcher.
「ジョンソンさんは例外的に高度な技術を持ったピッチャーだ」
5. It was ------.
(A) an unforgettably dramatic really show
(B) a dramatic really unforgettably show
(C) a really unforgettably dramatic show
(D) a dramatic unforgettably really show 14
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答え C
選択肢で使われている単語は同じですが、それぞれ並び順が違います。
Aは冠詞 副詞 形容詞 副詞 名詞
Bは冠詞 形容詞 副詞 副詞 名詞
Cは冠詞 副詞 副詞 形容詞 名詞
Dは冠詞 形容詞 副詞 副詞 名詞
です。
分からなくなったら、
また「名詞から発生している」ということを思い出してみましょう。
まず、showという名詞があります。
┏━━━━━━━┓
┃ ┃
┏┛ ┃
┃ show ┃
┗┓ ┃
┃ ┃
┗━━━━━━━┛
可算名詞の単数形なので、冠詞のaがつきます。
┌────┳━━━━━━━┓
│ ┃ ┃
│ ┏┛ ┃
│ a ┃ show ┃
│ ┗┓ ┃
│ ┃ ┃
└────┻━━━━━━━┛
そして、名詞を修飾する形容詞、dramaticが入ります。
形容詞が入る場所は?
はい、原則は名詞の直前でしたね。
┌────┬──────┳━━━━━━━┓
│ │ ┃ ┃
│ ┌┘ ┏┛ ┃
│ a │ dramatic ┃ show ┃
│ └┐ ┗┓ ┃
│ │ ┃ ┃
└────┴──────┻━━━━━━━┛
そして、形容詞dramaticを修飾する副詞、unforgettablyが入ります。
副詞が入る場所は?
修飾するものの直前が原則でしたね。
┌────┬───────┬──────┳━━━━━━━┓
│ │ │ ┃ ┃
│ ┌┘ ┌┘ ┏┛ ┃
│ an │unforgettably │ dramatic ┃ show ┃
│ └┐ └┐ ┗┓ ┃
│ │ │ ┃ ┃
└────┴───────┴──────┻━━━━━━━┛
そして、さらに副詞unforgettablyを修飾する副詞、reallyが入ります。
副詞が入る場所は、修飾するものの直前が原則。
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┌───┬──────┬───────┬──────┳━━━━━━━┓
│ │ │ │ ┃ ┃
│ ┌┘ ┌┘ ┌┘ ┏┛ ┃
│ a │ really │unforgettably │ dramatic ┃ show ┃
│ └┐ └┐ └┐ ┗┓ ┃
│ │ │ │ ┃ ┃
└───┴──────┴───────┴──────┻━━━━━━━┛
となり、Cのa really unforgettably dramatic showが正解となります。
このように分からなくなったら、
「名詞から発生した」ということを思い出して、
名詞からじっくり組み立てて行ってくださいね。
最後の問題でも繰り返しますが、重要なのは「構造」です。
意味ではありません。
ポイントは、「名詞を中心としたブロックで見る」ということです。
ちなみに、今回はreally unforgettablyという語順でしたが、
副詞の語順は意味が通じる限りは逆でもOKです。
unforgettably reallyだと、「忘れがたいほど本当に」で、
意味が通じるので、仮に選択肢にこれがあれば、こっちでもOKです。
It was a really unforgettably dramatic show.
「本当に忘れがたいほどドラマチックな番組だった」
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