第4節 時効の援用・放棄(ココだけ Check!24) 1 ○ 債務者が、消滅時効の完成後に、時効の完成を知らずに債務承認を行った場合、消 滅時効の援用はできなくなる。したがって、Dは完成した消滅時効を援用することは できない。 2 ○ 時効が完成する前に、時効利益を放棄することはできない。したがって、BがAとの 建物賃貸借契約締結時に、賃料債権につき消滅時効の利益をあらかじめ放棄する旨約定した としても、その約定は無効となる。 3 ○ 債務者が、消滅時効の完成後に、時効の完成を知らずに債務承認を行った場合、消 滅時効の援用はできなくなる。したがって、Bが完成した消滅時効を援用することは 許されない。 第5節 1 時効の中断(ココだけ Check!25) 催告しただけでは消滅時効は中断しないが、催告後6カ月以内に裁判上の請求を行う と、催告時にさかのぼって時効が中断する。本問では、Aは訴えの提起前6カ月以内に 催告を行っている。したがって、訴えを提起した(裁判上の請求を行った)場合に、時効が 中断されるのは、催告時である。 2 ○ 債権者が裁判上の請求を行っても、訴えが却下されたときは、時効中断の効力は生 じない。 3 ○ 被保佐人が承認した場合、時効は中断する。保佐人の同意を得ていなくても、やは り時効中断の効力を生じる。 4 内容証明郵便による請求は、催告にあたる。催告しただけでは、消滅時効は中断しな い。したがって、Aの請求により、消滅時効は中断しない。 42
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