2015年の日本― オーストラリア間の M&Aレビュー

2015年の日本―
オーストラリア間の
M&Aレビュー
2015年11月18日
アジェンダ
セッション1:
日本とオーストラリア
のクロス・ボーダー
M&Aの全体的な傾向
2
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
セッション2:
主な法律改正
セッション3:
2016年のM&A予想と
取引機会
セッション1
日本とオーストラリアのクロス・ボーダーM&Aの全体的な傾向
オーストラリアの対日貿易
と対日投資(2014年)
対日輸出
上位5品目
液化天然ガス - $16.66b*
石炭 - $11.87b
鉄鉱石・鉄精鉱 - $8.41b
牛肉 - $1.65b
銅鉱石・銅精鉱 - $1.56b
オーストラリアの対日貿易**
>
>
>
輸出総額 - $50.36b
輸入総額 - $19.97b
双方向貿易総額 - $70.33b
対日輸入
対日輸入
上位5品目
上位5品目
乗用車 - $5.89b
石油精製品 - $2.64b
貨物自動車 - $1.29b
輸送サービス - $1.15b
鉄または鉄鋼製チューブおよびパイプ- $861m
画像は2014年11月10日にhttp://www.dfat.gov.au/fta/jaepa/snapshot/から取得
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
オーストラリアと日本の
投資
> オーストラリアの対日投資額(株式): $69.65b
> 2014年のオーストラリアの対外投資額(株式):日本
は世界第4位
> 日本の対オーストラリア投資額(株式): $174.68b
> 2014年の対オーストラリア投資額(株式): 日本は
世界第4位
* 日本財務省の統計、液化コスト、保険費用、輸送費用を含む
**未公開データを含む
全データはオーストラリア統計局のデータに基づく
2015年の日本のM&Aトレンド
出所:トムソン・ロイター、2015年。
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
2015年のハイライト
1月15 日
5月28日
• JAEPA発効
• 日本郵政のトール・ホールディングス買収が完了(2015年2月18日に買収発表)
• ボールドヒルズ風力発電所の稼動開始
7月16日
8月4日
10月5日
10月28日
6
• 全日空が2015年12月からオーストラリア便の再開を発表
•三菱東京UFJ銀行がオーストラリアでの銀行業務30周年を祝う
•TPPが合意
•日本生命がオーストラリアの生命保険会社MLCの持分80%取得を発表
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
JAEPA(日豪経済連携協定)発効
2014年7月8日に調印 – 2015年1月15日に発効
JAEPAは日本と主要貿易相手国との間で締結された、初の包括的な経済連携協定(EPA ) – 保護されてきた日本の
農業セクターへの進出も含まれる。
改正前の基準額
JAEPAのもとでの現在の敷居
(2015年1月15日発行)
• 事業投資については2億4,800万ドル
• 住宅以外の開発済み商用不動産(史
跡に指定されていないもの)について
は5,400万ドル
• 住宅以外の開発済み商用不動産(史
跡に指定されているもの)については
500万ドル
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
• 事業投資については10億9,400万ドル
• 事業投資のうち所定のセンシティブ分
野に関わるものは2億5,200万ドル
• 住宅以外の開発済み商用不動産につ
いては10億9,400万ドル
過去12カ月の日本-オーストラリア間のM&A取引
セクター
取引内容
日付
ビジネスおよびプロ
フェッショナルサービ
ス
• リクルートホールディングスによるPeopleBank(ピープルバンク)買収
• リクルートホールディングスによるChandlers Macleod(チャンドラーマクラウド)買収
• 日建設計とBuchan Groupとの建築業務でのグローバル事業提携
• 2015年1月
• 2015年4月
• 2015年9月
金融 / 保険
• 三井物産によるWestbourne Credit Management(ウェストボーン・クレジット・マネジメント)の
20%の株式取得
• 日本生命によるナショナルオーストラリア銀行の生命保険部門であるMLCの80%の株式取得
発表
• 2015年5月
• 2015年10月
建設 /
不動産
• ミライト・テクノロジーズによるCCTS Telecommunications Construction Pty Ltdの51%取得
• 2014年11月
電力 /
エネルギーおよび資
源
• ユーラスエナジーホールディングスによる、Coonooer Bridge Wind Farmの開発を進めている
CBWF Holdingsの過半数持分の取得及びKennedy Windfarmの持分の取得
• 三井物産がサントスからKipperガス田を買収
• 2015年4月
運輸および物流
• 日本郵政によるトール・ホールディングス買収
• 2015年5月
食品および飲料 / 農
業
• Warrnambool Cheese & ButterによるLion Dairyの日用チーズ事業買収
• Murray Goulburnによる、三菱商事が保有するin Tasmanian Dairy Productsの24.1%の株式
取得
• 2015年3月
• 2015年10月
自動車
• VTホールディングスがMarubeni Automotive HoldingからScotts Motors Artarmonを買収
• 2014年11月
製造業
• フジクラが(AFLを通じ)光ファイバーケーブル・メーカーのAFC Groupを買収
• 2015年5月
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
• 2015年11月
日本-オーストラリア間のM&Aにおける顕著なトレンド
注目セクター
のシフト
アセットの
リサイクル
成熟企業の
買収
先進国でのメ
ガディール
利益ある市場
としての
オーストラリア
戦略提携
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
セッション2
主な法律改正
FIRB – アグリビジネス
JAEPA
2015年2月
告知
農地とアグリビジネスへの外国投資に関する監視強化
JAEPAでも承認(協定対象から除外)
現在は、第一次産業が行われている土地(Rural Land)に関して1,500万ドルの
審査基準額が適用されているが、この文言が「農業用地(Agricultural Land)」
に改められ、適用対象が広がる可能性が高い
政府は資産総額5,500万ドル以上の「アグリビジネス」にも審査手続を課す方針
外国人が「農業用地(Agricultural Land)」を取得する際の登録制度は2015年
7月に開始予定
11
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
コミュニティの懸念
•
オーストラリア政府は、オーストラリア経済に重要かつ利益をもたらす外国人投資家を重要
視し、これを歓迎している。一方で、オーストラリアの地域コミュニティは、外国人によるオー
ストラリア農業への直接投資について懸念を抱いている。
農業分野への
外国投資の
歓迎
•
12
コミュニティの
懸念
農業分野への外国投資について、政府による精査、説明責任、透明性確保の強化を通し
て、オーストラリアの国益を保護し、コミュニティの信頼を確保することが重要となる。
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
ADMによるGrainCorpの買収
•
2013年11月29日、オーストラリア財務大臣はADM
によるGrainCorp(オーストラリア内の港湾施設及び
倉庫へのネットワークを持つオーストラリアの穀物事業
会社)の買収を阻止。
•
「農業に対する投資が精査されれば、国益に反しない
ということが確証される。これによってオーストラリア国
民への信頼確保につながるのである。」 ジョー・ホッキ
ー財務大臣による議会での答弁(2015年8月20日)。
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
What's new?
外資による資産買収および企業買収法
•
•
•
•
新制度 「重大な行為」、「届出義務のある行為」
重要定義の内容変更
費用
罰則
外資による農業用地の保有の登録に関する法
• オーストラリア税務当局による情報収集のための登録制度
• 届出義務
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
「重大な行為」
•
オーストラリアと関連のある証券、資産、オーストラリアにおける土
地を取得しようとし、またはその他の方法により企業体若しくはビ
ジネスに対し行動を取ろうとする行為(広義)
•
支配権の変更(行為の対象がアグリビジネスとオーストラリアにお
ける土地である場合は要件とならない)
•
基準額要件
•
なお、外国人が「重大な行為」を行おうとする場合であっても、それ
が「届出義務のある行為」に該当しないときは、当該外国人は「重
大な行為」を行う旨を財務長官に報告する義務を負わない。すな
わち、特定の「重大な行為」のみが、「届出義務のある行為」となる。
•
もっとも、財務長官は「重大な行為」に関し、広範な処分権限を有
している。
•
「届出義務のある行為」に該当しない場合であっても、確実性の確
保のために「重大な行為」を届出ることは可能。
15
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
「届出義務のある行為」 - 要件
•
行為の種類(以下のいずれか)
–
アグリビジネスに関するオーストラリア企業体又はオーストラリアビジネスに対する「直接的権益」
を取得する場合
–
オーストラリア企業体の20%(現行法における15%よりも上昇)(「実質的な権益」)を取得する場
合
–
オーストラリアにおける土地(居住地・商業地・農業用地又は鉱業・生産用地を含む)の権益を取
得する場合
•
基準額要件
•
企業体の種類(以下のいずれか)
– 単独で又は一若しくは複数のものと共にオーストラリアビジネスを営んでいるオーストラリア法人
– オーストラリア投資信託
– 上記企業体を保有するオーストラリア企業体
•
「外国人」による行為
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
「届出義務のある行為」 - 効果・義務
•
届出義務のある行為を行おうとする外国人は、その実行以前に、財務長官に対し、その旨を届出しな
ければならない。
•
上記の届出をする者は、以下の期間に先立って実行してはならない
– 決定期間(重大な行為が届出義務のある行為に該当し、それが行われる旨について財務長官が
届出を受領した日から30日間(当該外国人が書面により財務長官に対し期間を延長するよう要求
した場合を除く。))の終了時から10日間経過した日
– 暫定的処分が当該外国人になされた場合、当該処分で指定された特定の日
– 異議なき通知が当該外国人になされた日
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
主な基準額要件 – 企業体/ビジネス
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行 為
対 象
オーストラリア企業体(アグリ
ビジネスを営むものを除く)の
株式取得を通じた実質的な
権益の取得
当該企業体の総資産額又は発
行済株式の総額のいずれか高い
方
10億9,400万ドル
オーストラリアビジネス(アグ
リビジネスを除く)の資産買収
を通じた実質的な権益の取
得
当該取得の対価
10億9,400万ドル
アグリビジネスを営むオース
トラリア企業体の直接的権益
の取得
以下の合計額
・当該取得の対価
・当該外国人が単独で又は一若
しくは複数の「関係者」と共にその
他権益を有する場合のその合計
額
5,500万ドル
(アメリカ合衆国、ニュージーラン
ド及びチリの投資家を除く)
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
基準額
主な基準額要件 – 土地
行 為
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対 象
基準額
なし
指定された土地の権益の取
得(例: 居住地、商業空閑地、
鉱業・生産用地)
なし
農業用地の権益の取得
当該外国人が保有する土地の総
額
1,500万ドル
(アメリカ合衆国、ニュージーラン
ド及びチリの投資家又はシンガ
ポール若しくはタイの企業・国家
を除く)
その他の土地の権益の取得
当該土地の権益の価額
別途規定
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
「関係者」
以下の事項に関連
•
「実質的な権益」
•
「直接的権益」
•
アグリビジネスの取得のための基準額要件
•
「外国人」
•
「外国政府」
定義は広いものの、従来対象となっていた当該外国人
の「関係者」の「関係者」は対象から除外された
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
共同行為者
法の潜脱ス
キームに合
意したもの
当該外国人
の実質的な
権益を有す
るもの
公式/非公
式な提携者
当該
外国人
当該外国人
が実質的な
権益を有す
る法人
ビジネス
パートナー
持株会社
「外国人」
21
非居住者である個人
非居住者である個人、外
国法人及び外国政府が
実質的な権益を有する
法人
二人若しくはそれ以上の
非居住者である個人、外
国法人又は外国政府が
併せて実質的な権益を
有する法人
外国政府
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
「直接的権益」
権益 >10%
権益 > 5% + ビジネスに関する法的アレンジメント
新権益 >1% +既権益 > 5% (12ヶ月以内)
権益の取得が支配に影響を与え又は参加する場合は取得割合は問われない
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
「アグリビジネス」
•
規則で規定される。The Australian and New Zealand Standard Industrial
Classification Codeの以下の区分に基づく事業を全体又は一部行っているビジネスが規定され
る模様
Division A
Division C
全ての農業
全ての
食品製造業
全ての林業
全ての漁業
•
23
例外
多様化されたビジネスについては、アグリビジネスに基づく資産の価値又は収益/利益が全体の25%
以上の場合は「アグリビジネス」に該当する
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
牛肉/鶏肉/乳製品の生産・製造
•
アグリビジネスにあたるもの
– 畜牛の生育
– 家禽の生育
– 食肉の加工(食肉処理場など)
– 家禽肉の加工
– 乳牛・クリームの加工
– チーズや乳製品の製造
•
アグリビジネスにあたらないもの – 製造業
– 塩漬け、乾燥、薫製肉やソーセージ・ベーコ
ン
– アイスクリーム
– シリアル、パスタ、及びベーキングミックス
– パン製品
– 菓子類
– 芋、トウモロコシその他の穀物
– 動物及び鳥の餌
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
林業
•
アグリビジネスにあたるもの
– 樹木の生育
– 丸太の切り出し(樹木の切り倒し、木材
の粗い形成、まき・薪(たきぎ)の切り出
し)
– 林業のサポート事業
•
アグリビジネスにあたらないもの
– 丸太の製材、材木の研磨(ウッドチップの製造、材木の再切断・再研磨)
– 上記アグリビジネスにあたるものいずれかへの投資
– ユーカリ油の抽出
– その他木製製品の製造(プレハブ式の木造建築物の製造、木製の家具の構成部分や部品の製
造、ベニヤ・合板の製造、再構成された木製製品の製造、その他の木製製品の製造)
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
「農業用地」 vs 「Rural Land」
オーストラリア Rural Land
全体的かつ独占的に第一次産業に従事するために使用される
オーストラリアの土地
農業用地
「第一次産業」のために使用され、又は「合理的に使用されうる」
オーストラリアの土地
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
「第一次産業」
アグリビジネスの定義で使用される「第一次産業」は、The Income Tax Assessment Act 1997
(ITAA)で用いられているのと同義
植物の栽培
売却又は食品加工目
的での動物の飼育
日常製品の生産
植林地や森林におけ
る樹木の伐採
粉砕・加工のための
樹木の輸送
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
農業用地 – 「合理的に使用されうる」
土地の利用履
歴
Zoningにおい
て許容される
土地の主要な
利用方法
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
土地の特徴
これら土地に
関する事実や
状況が考慮
要素となる
賃貸借・許認
可の条件や制
限
ケーススタディ
•
風力発電プラントは農村地域や第一次産業
のための土地に位置していることが多い
→当該土地が農業用地と考えられる可能性
は高い
•
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
林業 – 土地の使用用途が混在している場合、
従前の定義では、農業用地以外はRural
Landではなかったが、改正では土地の一部
が第一次産業に使用されていれば十分であ
るとされたため問題にならなくなった
費用
「届出義務のある行為」の届出に要する費用
「届出義務のある行為」の種類
費用の総額
a) アグリビジネスに関するオーストラリア企 a) 買収における対価が10億ドル以下である
場合:2万5,000ドル
業体又はオーストラリアビジネスに対する
「直接的権益」を取得する場合
b) それ以外:10万ドル
b) オーストラリア企業体の「実質的な権益」
を取得する場合
農業用地の権益を取得する場合
a) 買収における対価が100万ドル以下であ
る場合:5,000ドル
b) それ以外:購入価格数x 1万ドル
* 購入価格数=買収において見込まれる対価/1,000,000
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
罰則
現行法
投資の撤退命令
刑事罰
改正法
投資の撤退命令
31
刑事罰
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
民事罰
外資による農業用地の保有の登録に関する法
外国人が、2015年7月1日において、以下の権利、権益を保有する場合
– 農業用地の所有権
– 賃貸借・使用権の残りの期間が、2015年7月1日において、5年間を超えると合理的に見込まれる(延
長、更新を含む)農業用地の占有権
当該外国人は
• 税務当局長に対し、当該土地を保有している旨の届出をしなければならない。
• 届出は所定のフォーム(www.ato.gov.au/aglandregister)で行わなければならない。
• 届出は法律が施行される日の30日以内 (2015年12月31日) にしなければならない。
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
初期的課題
現在の土地の権益
の把握
報告義務
将来の出資への
アプローチ
戦略的申請手続き
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
•現在の農業用地保有状況の調査
•いかなる土地の権益を保有しているか?
•権益は法人によって保有されているか?
•どの企業体が権益を保有しているか?
•土地の権益に関する適切な登録が維持されるための責任は誰が負っているか?
•税務当局に対する報告義務は誰が負っているか?
•集中型か分業型かl?
•投資対象はアグリビジネスか? 農業用地の権益の取得は含まれているか?
•投資家に有益な自由貿易協定の利益は得られているか?
•農業用地取得のための累積的基準額要件(1,500万ドル)は、新しい子会社を通じた取得において
満たしているか?
•「重大な行為」ではあるが「届出義務がある行為」ではない場合でも申請すべきか?
•いつ申請すべきか?行為を行おうとするとき、又は署名のとき?
セッション3
2016年のM&A予想と取引機会
2015年度のM&A実績
35
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
2016年のM&A:増加傾向
世界経済
の回復(欧
低いインフ 米が牽引
レ率と金利 役)
豪ドル安
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
主要貿易
相手国と
FTA/
EPAおよ
びTPPを
締結
エネルギーと資源 – オーストラリアの石炭セクターで資産売却が進行
•
石炭価格の持続的低迷
•
業界大手がオーストラリアの石炭ポートフォ
リオの売却または撤退を検討:リオ・ティント、
ヴァーレ、ピーボディー、アングロ・アメリカン
•
中堅業者は生き残りに必死
•
エンドユーザーにM&A機会:鉄鋼メーカーと
電力会社
37
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
オーストラリアのアグリビジネス
投入資源
• 種子、肥料、散布剤
• 機械と設備
• 研究開発
• 資金
• 道路、鉄道、港湾
• 内陸倉庫
• 取引と先物
ロジスティクス • 輸送と輸出
加工
38
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
• 製粉
• 乳加工
• 紡績と製布
• 食品加工
農業競争力白書
政策目標 – オーストラリアの農業セクターとサプライチェーンの競争力を高めること
•
道路および鉄道インフラ –効率的でコスト効率に優れた輸送インフラ
•
規制緩和 – 規制の合理化
•
海外投資 – 透明性の向上
•
教育と労働力 – 教育と労働者の能力の強化
•
水利 – 水利インフラ・プロジェクトの推進
•
研究開発 – 研究開発と成果応用の支援と改善
•
国際市場 – システムと市場対策の改善
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2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
機会 – 出荷前
家族経営農場
• 後継者育成
• 成長を下支えするための資本の必要性
• 再編と効率
外資審査会
• 審査基準額1,500万オーストラリアドル
機会は?
40
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
• 既存の農場または小作地
• 業界再編
機会 – 加工
食品・加工
外資審査会
機会は?
41
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
• 資本投資
• 「輸出用」コモディティの創出
• 審査基準額5,300万オーストラリアドル
• 戦略的出資
• 現地企業との提携によるグリーンフィールド開発
機会 – インフラ
プロジェクト
法制面の課題
機会は?
42
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
• 高効率輸送機関
• 貯蔵
• 持続可能な水資源管理
• アクセス体制
• 外資審査会の審査基準額引き上げの可能性
• 地方都市間の輸送ルート
• 港湾 – 持分取得と専用施設
• オーストラリア北部
その他
施設・設備
アグリサービス
その他投入資源
43
2015年の日本―オーストラリア間のM&Aを振り返る
• トラック、トラクター、刈取装置
• 産品貯蔵
• 従来型の「ストック・アンド・ステーション・エージェント」
• 委託サービス
• 肥料の純輸入国
• 農薬と動物用医薬品
• 燃料
Natsuko Ogawa
Partner
Melbourne
natsuko.ogawa
@ashurst.com
+61 3 9679 3833
Arabella Dove
Counsel
Melbourne
arabella.dove
@ashurst.com
+61 3 9679 3012
Geread Dooley
Senior Associate
Sydney
geread.dooley
@ashurst.com
+61 2 9258 6625
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and are not intended to be a comprehensive
review of all developments in the law and
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referred to. Please take legal advice before
applying anything contained in these materials
to specific issues or transactions. For more
information please contact the presenters or
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