1年生「ひきざん(2)」~ひく数が同じだと・・・~ 帝塚山学園帝塚山小学校 教諭 佐々木智子 1年生「ひきざん(2) 」、繰り下がりのあるひき算の実践。減加法でひき算をした場合、 「引かれる数の一 の位」+「引く数の10の補数」が答えになる。そこで、引く数が同じ計算ばかりを集めることで、 「1□- 9」の計算では、 「□+1をすればいいんだ!!」 、 「1□-8」の計算では、 「□+2をすればいいんだ!!」 ということに気づくことができる。 1年生から、ある条件をそろえると「同じ」が見えてきたり、違う仲間のもの同士を比べて「ちがい」を 見つけたりする経験をつませていきたいと考えている。そこで、今回の授業でも、 「同じ」ところに気づくこ とができる授業を考えた。 これまでにも、 「10になる数の組み合わせ」の数字カードを順序よく並べたり、繰り上がりのあるたし算 のカードを見てきまりを見つけたりするなどの活動を行ってきたので、今回の授業では、授業の初めに、 11-9、12-9、13-9、14-9、15-9の計算カードをランダムに提示しただけで、 「全部、 じゅう 引く9や!!」 「 十 なんちゃら引く9になっている」(予定では、引かれる数の一の位を□にしようと考えていたが、板書 する際に子ども達が「はてな」と言い出したので、「?」を採用した。)などとすぐ に言い出し、カードを順序よく並べたりもした。 そして次に、私がおはじきを使って、1つずつの計算において、 10のかたまりから9を取り、引き算の答えを出す動作を見せた。 2つ目の計算カードで、 「わかった!!」と言う子ども達が半数ぐら いいただろう。けれども、「3つ目のカードで本当に正しいか見てみ よう」と待たせ、3つ目の計算カードが終わる時には、子ども達の言いたい気持ちでいっぱいになっていた。 「全部1こあまる」 「引く9だから1あまる」 「1こと青いおはじき(引かれる数の一の位のおはじき)を足したのが 答え」などと考えを言う子ども達。そこで、おはじきだけでなく数字のカードにも注目させ、説明を引き出 していった。途中、ある子が「引く8だったら2あまる」とつぶやいた。 「たし算(2) 」の単元での素地があ るので、子ども達から出てほしいと願っていたが、「1□-9」の計算だけにとどまらず、「じゃあ、引く8 だったら…」と次を考えるつぶやき!!私もそれをのがさず「どいうこと?」と説明を求め、 「1□-8」へ と広げた。残念ながら、 「1□-7」は出てこなかったので、私から「じゃあ、引く7だったら」と問うたが、 次時間にノートに整理をする際には、「1□-6」「1□-5」と自分で広げている子達が何人も見られた。 日々の授業の中で、子ども達が式や図、自分の言葉で伝えたり、書いたりできることは大切にしていきた いと考えている。そのためには、子ども達の算数的な見方や考え方を高めていくもので、子ども達が言いた くなる、書きたくなる、動き出したくなる教材や授業展開を教師は考えていく必要があるだろう。今回の授 業では、子ども達の「言い出したくなった」 「書きたくなった」姿を見ることができた。 【授業日の「算数記録」より ~自分の表現でかいたもの~ 】
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