作る側と使う側、重なる感動

糸のこを使い組み木の型を切り抜いていく。計算し尽
くされたデザインには作り手の想いが込められます。
特集① 組み木に込められた想い
作る側と使う側、重なる感動
■考えて、触って、遊ぶ「組み木」
「すき間なくぴったりと重
人間には、
ね た い 」と い う 本 能 の よ う な も の が あ
るのではないか。組み木の作品を見て
いると、そう感じずにはいられません。
がんぐ
組み木とは、木片と木片をパズルの
よ う に 組 み 合 わ せ、 は め 込 ん で 遊 ぶ
玩具のこと。形を組む過程で、手、目、
頭のすべて使い、考える、推理する力
作品を作りながら、組み木づくりの指
お ぐ ろ さぶろう
が試されます。
教師である小黒三郎氏が、触って遊
べ る 教 材 と し て 考 案 し た 組 み 木 に は、
導も行っています。
ります。
■「人に喜ばれる」嬉しさ
お お た まさゆき
桂川町に住む太田雅之さんは組み木
づくりを始めて 年。組み木の魅力に
て、 もっと 上 手 に、 もっと 楽 し い 組 み
木を作ろうという気持ちで続けていま
ら 」と、 組 み 木 づ く り を 始 め ま し た。
太田さんは、定年後、小黒氏の作品
に出会い、
「自分でも作ることができた
が組み木にはあります」と話します。
並べても、作品として絵になる面白さ
雑すぎることなく、
えから、作品は複
いう小黒氏の考
インしたもの。
「シ
太 田 さ ん が 作 成 す る 組 み 木 は、 ほ と
んどが小黒氏がデザ
す」と、話します。
桂 川 町 土 師 に 組 み 木 工 房「 で ん で ん む
それでいながら題材
ンプルが良い」と
し」を構え、小黒氏が会長を務める「組
の特徴がしっかりと捉えられています。
▲桃太郎が題材の組み木。
つ い て「 組 み 合 わ せ て も、 一 つ ひ と つ
る と と て も 喜 ば れ ま す。 そ れ が 嬉 し く
動物・絵本を題材としたものや雛人形
▲工房には多数の組み木作品が展示されてい
るほか、町立図書館にも展示されています。
や鯉のぼりといった節句人形などがあ
桂川町大字土師 28 - 391
☎62・4634 ※訪問時要事前連絡
太田さんは組み木づくりにかける想
いについて、
「作成した組み木を人に贈
組み木工房「でんでんむし」
み 木 創 作 の 会 」の 会 員 と し て、 自 身 で
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平 27. 広報けいせん 8月 4 頁