材料力学Ⅱで使う専門用語 1.力(記号 F や P など、単位:N ニュートン

材料力学Ⅱで使う専門用語
1.力(記号 F や P など、単位:N ニュートン):物体の運動状態や形を変える働きをするもの。
1N の力は 1kg の質量を持つ物体に 1m/s2 の加速度を加える。
。
1kg の質量を持つ物体を地球上で持ち上げるのに必要な力は 9.8N=1kg×g (m/s2)
g は地球表面での重力の加速度(9.81 m/s2)を表す。
2.力のモーメント(一般にモーメントと呼ぶ。記号 M や T など、単位:Nm ニュートンメートル):物体
を回転させる働きをするもの。
1Nm のモーメントは回転の軸から 1m の距離に回転軸の接線方向に 1N の力を加えて発生する。
3.反力・反モーメント(記号 FYA や MZB など、単位:N ニュートンまたは Nm ニュートンメートル):
釣合っている物体に力やモーメントが作用するとき、作用と反作用の関係から生じる反作用による
力とモーメントを、反力と反モーメントと呼ぶ。FYA は A 点に Y 軸方向に作用する力を表し、MZB
は B 点に Z 軸回りに作用する力のモーメントを表す。
4.外力(記号 F や M など、単位:N ニュートンまたは Nm ニュートンメートル):外部から作用する力や
モーメント、荷重ともいう。
外力(記号 FYA や MZB など、単位:N ニュートンまたは Nm ニュートンメートル):支持点、拘束点に
生じる反力や反モーメント。
5.仮想の切断:外力が作用している状態で安定している物体は、「切断しても物体が動かずにその場で静止
し釣合っているだけの内力と呼ばれる力やモーメントが切断面に作用している」という仮定に基づい
て、「物体を切断したときのことを想定して釣合を考える」ときの切断を、仮想の切断と呼ぶ。
6.内力(記号 FXC や MZC など、単位:N ニュートンまたは Nm ニュートンメートル):
仮想の切断を行うときに、物体が釣合うために切断面に作用していると仮定される力やモーメント
7.応力(記号σシグマやτタウなど、単位:Pa パスカル):単位面積あたりの力。
1Pa の応力は 1m2 の面積に 1N の力が働く。応力(Pa)=力(N)÷面積(m2)。
σ
垂直応力:面に垂直な方向の力が作用する場合の応力
τ
せん断応力:面に平行な方向の力が作用する場合の応力
8.変形・変位(記号 u や x など、単位:m メートル):元の位置からの移動長さ。
9.ひずみ(記号εイプシロンやγガンマなど、単位:なし)
:元の長さあたりの変形・変位の割合。
1のひずみは元の長さ 1m の物体が 1m 変形すること。ひずみ(
)=変形(m)÷元の長さ(m)。
ε
垂直ひずみ:垂直応力によって応力の方向に変形したときのひずみ(伸び、縮み)
γ
せん断ひずみ:せん断応力によって応力の方向に変形したときのひずみ(ずれ)