4 友達に求めていること

4 友達に求めていること
各国とも「約束を守ること」
「思いやりがあること」を大事にしている点で共通している。その
ほかでは、米国は「個性があること」
「勇気があること」「外見がよいこと」が高く、中国は「同
じ趣味をもっていること」が高くなっている。
友達に最も求めていることは、日本は「思いやりがあること」、米国と中国は「約束を守ること」、
韓国は「個性があること」である。
今回の調査では、友達に求めている要素について、9項目を挙げ、「とても大事である」「まあ
大事である」「あまり大事ではない」「全く大事ではない」の4段階で尋ねた。その結果を示した
のが図 4-1~図 4-9 である(無回答があるため、合計は 100%にならない。以下も同じ)。
「勉強ができること」については、
「とても大事である」の割合が、米国は2割弱で、日中韓の
3か国を大きく上回っている。
「まあ大事である」まで加えると、米国 54.6%、中国 33.7%、日
本 25.7%、韓国 17.3%となっている。一方、
「全く大事ではない」と回答した者の割合は、韓国
が4割弱、日本が3割強である(図 4-1)。
とても大事である
日本
3.6
韓国
あまり大事ではない
31.5
27.6
37.6
17.0
26.7
7.0
12.3
5.0
0%
全く大事ではない
42.5
22.1
米国
中国
まあ大事である
17.3
17.5
48.6
45.1
20%
37.6
40%
60%
80%
100%
図4-1 勉強ができること
「同じ趣味をもっていること」では、中国の肯定率が最も高く、
「とても大事である」と「まあ
大事である」と回答した者の割合は、8割弱に達している。
(図 4-2)。
とても大事である
まあ大事である
15.7
日本
53.4
0%
20%
29.8
40%
60%
図4-2 同じ趣味をもっていること
16
16
6.3
16.8
52.8
10.7
韓国
7.6
24.8
49.4
25.6
中国
全く大事ではない
25.4
51.2
19.0
米国
あまり大事ではない
80%
4.1
6.7
100%
「個性があること」では、
「とても大事である」の割合が、米国は突出して高く 52.4%となっ
ている。
「とても大事である」と「まあ大事である」を合わせると、米国 88.9%、韓国 84.8%、
日本 74.2%となっているのに対し、中国は 54.4%と、他の3か国に比べて低くなっている(図 4
-3)
。
とても大事である
まあ大事である
22.7
日本
あまり大事ではない
20.5
51.5
52.4
米国
17.4
中国
0%
5.1
8.7
36.5
40%
2.8
12.4
55.1
20%
1.7
8.6
36.7
37.0
29.7
韓国
全く大事ではない
60%
80%
100%
図4-3 個性があること
「正義感が強いこと」については、中国と米国の4割弱が「とても大事である」と回答してい
る。これに対し、日本と韓国は1割台に止まっている。しかし、
「まあ大事である」まで加えると、
中国と米国は8割強、日本と韓国は7割弱となり、4か国とも大半の高校生が、
「正義感」を大事
にしていることが見て取れる(図 4-4)
。
とても大事である
まあ大事である
13.5
日本
37.7
中国
36.5
6.2
15.1
43.3
2.2
27.5
52.9
20%
3.2
11.7
49.4
15.1
0%
全く大事ではない
28.9
51.2
米国
韓国
あまり大事ではない
40%
60%
4.5
80%
100%
図4-4 正義感が強いこと
「約束を守ること」については、
「とても大事である」と「まあ大事である」と回答した者の合
計は、4か国とも9割を超えている。しかし、
「とても大事である」だけをみると、米国 71.1%、
中国 66.6%、日本 53.3%に対し、韓国は 39.5%と低い(図 4-5)
。
とても大事である
まあ大事である
あまり大事ではない
53.3
日本
41.4
71.1
米国
全く大事ではない
23.1
3.5
1.6
3.9
1.4
1.7
66.6
中国
39.5
韓国
0%
20%
0.8
30.7
7.3
51.7
40%
60%
図4-5 約束を守ること
17
17
80%
1.5
100%
「向上心があること」では、
「とても大事である」と回答した者の割合は、米国と中国が4割強
となっており、日本と韓国を大きく上回っている。韓国は1割と他の3か国に比べて低い。
「まあ
大事である」まで加えても、米国と中国は9割弱、日本は7割強であるが、韓国は6割弱に止ま
っている(図 4-6)
。
とても大事である
まあ大事である
21.0
日本
あまり大事ではない
22.2
52.9
47.4
米国
35.3
49.3
0%
20%
40%
2.3
1.8
9.5
43.9
10.0
韓国
3.7
9.9
39.6
44.5
中国
全く大事ではない
60%
5.4
80%
100%
図4-6 向上心があること
「勇気があること」については、「とても大事である」と回答した割合が、米国は5割を超え、
際立って高い。中国は4割弱、日本は2割、韓国は1割台に止まっている。
「まあ大事である」ま
で加えると、米国と中国は8割を超え、日本と韓国も7割程度となっている。(図 4-7)
。
とても大事である
まあ大事である
20.3
日本
あまり大事ではない
50.7
0%
3.3
27.2
53.4
20%
2.2
14.9
45.1
16.1
韓国
2.4
11.0
35.4
37.6
3.9
25.4
50.2
米国
中国
全く大事ではない
40%
60%
80%
100%
図4-7 勇気があること
「思いやりがあること」については、
「とても大事である」と「まあ大事である」と回答した者
の合計が、4か国とも総じて高い。
「とても大事である」の割合は、米国は6割を超え、日本と中
国も5割を超えているが、韓国は4割に止まっている(図 4-8)
とても大事である
まあ大事である
あまり大事ではない
53.7
日本
39.9
63.9
米国
29.6
51.4
中国
0%
20%
60%
図4-8 思いやりがあること
18
18
1.7
4.7
1.3
1.4
4.3
53.9
40%
4.5
6.9
40.1
40.4
韓国
全く大事ではない
80%
1.4
100%
「外見がよいこと」については、
「とても大事である」と回答した割合が、日本と韓国が4%前
後と低いのに対し、米国では 25.6%と、4人に1人が友達の外見をとても重視している。「まあ
大事である」まで加えると、日本と韓国の2割強、中国の3割に対し、米国は5割を超えている
(図 4-9)
。
とても大事である
日本
4.0
25.6
10.8
中国
4.4
0%
あまり大事ではない
全く大事ではない
46.8
18.5
米国
韓国
まあ大事である
30.4
19.6
28.7
25.4
22.3
46.9
19.9
51.6
17.6
20%
40%
26.4
60%
80%
100%
図4-9 外見がよいこと
また、上記の9項目の中から、最も大事だと思うものを1つだけ選んでもらったところ、日本
は、「思いやりがあること」が他の3か国に比べて突出しており、2位の「約束を守ること」を
15%程度上回っている。その他の項目の回答はいずれも1割を切っている。米国は、
「約束を守る
こと」「個性があること」
「思いやりがあること」の順で、いずれも2割前後で分散している。中
国は、
「約束を守ること」が最も高く、2位の「思いやりがあること」を1割強上回っている。韓
国は、「個性があること」が 37.9%と他の3か国に比べて突出して高い。2位の「思いやりがあ
ること」も3割と高い(図 4-10)
。
42.9
17.7
思いやりがあること
17.0
30.6
23.7
約束を守ること
28.5
30.4
9.9
9.6
個性があること
18.3
2.9
37.9
9.4
8.0
同じ趣味をもっていること
2.2
向上心があること
13.2
14.0
6.8
8.5
0.7
1.8
3.0
正義感が強いこと
3.4
1.0
外見がよいこと
日本
7.3
米国
3.1
2.6
1.1
0.9
勇気があること
1.2
1.1
中国
3.9
韓国
0.8
1.4
勉強ができること
1.8
1.3
0%
10%
20%
30%
40%
図4-10 友だちに求めている最も大事なこと(一つだけ)
19
19
50%