E フェスタ2008「ワークショップ・展示」報告 9条 FC@高岡 武澤 正 E ネット(高岡市男女平等推進センター登録活動団体ネットワーク)と高岡市男女平等推進セン ターによる「E フェスタ」も4回目を迎えた。憲法9条ファンクラブ@高岡も登録団体として、ワ ークショップやパネル展示を実施してきた。 今年は、ワークショップで「女性と戦争」を取り上げ、地元の伊藤冴子、舩山房江さんからお話 を伺い、参加者と意見交換した(10 月 4 日) 。 伊藤さんは、自らの体験として食糧難の もとで疎開児童と一緒に暮らした際の苦労 話や、 復員してきた伊藤さんの父親が、真 っ先に我が子に会うため学校へ直行された こと、そして、その知らせを教室で受けた 時、後ろの席の生徒が父親を戦死させてい たので、大声で泣き出し、すぐ父に会うた ワークショップの様子 めに教室を出ることが出来なかった当時の ワークショップの様子 心境等を話された。また、聞き取り調査の 中で、和紙で風船爆弾の「風船製造」に関わった体験談等も話された。 舩山さんは 1941(S.16)年、16 歳で「陸軍被服本廠」 (赤羽)に勤務し、被服廠内での様々 な規律や、規律をうまくかいくぐった少女達の知恵、政治的上層部の子弟が前線への配属をうまく 逃れていた「権力者達の醜さ」 、グラマンによる機銃掃射の恐怖、そして、玉音放送直後、 「偉い姫 君達をアメリカ兵から守るため、いま一つお国のために奉仕して欲しい(慰安施設への勧誘) 」と 上官から説得された生々しい体験等を話された。なお、舩山さんの「慰安施設への勧誘」について は、斉藤正美さん(お茶の水女子大ジェンダー研究センター研究協力員)の下記ブログに詳しく報 じられている。興味のある方はぜひ参照されたい。 これまでの3回は、男性の側からの戦争体験だった。それはそれなりに貴重な話だったが、女性 には男性に無い目線があり、参加者の注目を集めた。今後の、活動に生かしていきたい。 3枚の展示パネルも好評だった。 http://d.hatena.ne.jp/discour/20081004/p1 資 料 海外派兵部隊に変質する自衛隊―装備・編成も派兵型 …当面、新テロ特措法の延期をはかり、その後、民主党をもまきこんで恒久法に持ち込もうとし ています。重大なことはそのような海外での任務の遂行のため自衛隊が先取り的に体制を強めつつ あることです。 04 年 12 月に閣議決定された「防衛計画の大綱」は、 「見通しうる将来において、わが国に対す る本格的な侵略事態生起の可能性は低下していると判断される」との見方を示し、 「本格的な侵略 的事態に備えた警備・要員について抜本的な見直しを行い、縮減を図る」としています。この基本 的姿勢はその後の『防衛白書』等でくりかえされています。 「北朝鮮が日本にせめてくる」などと いうことはあり得ないことを政府・防衛省自身が公式に認めたことになります。 だとしたら、 「必要最小限度の自衛力」を理由に膨大な軍事費を投入する自衛隊はその存在理由 を問われることになります。ところが、はじめて海外派兵・武力行使恒久法の方向性を打ち出した 「国際平和協力懇談会」の 02 年 12 月報告書は、 「冷戦後の政界を観察するとき、国家間に戦争が ないという状態のみを『平和』として希求することが不十分であることは明白である」と言い、 「国 家間であれ国内であれ大規模な暴力を引き起こさない条件をどうやってつくるか、内戦、虐殺、テ ロなどの脅威のない世界をどのようにして作るかというかという課題への取り組みこそが現代に おける平和探求には不可欠である」と主張し、これがいまさまざまな場面で展開されるようになり ました。 つまり、自衛隊は日本の領土の防衛を正面に掲げるものから、海外での任務を中心とするものへ と変質しつつあるのです。… (『憲法しんぶん』《憲法改悪阻止各界連絡会議》11 月 3 日号から)
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