歯科口腔外科医師と連携した化学療法を受ける患者の 口腔粘膜障害予防への取り組み ○嵐友哉 森田智子 吉田碧 橋田早紀 井上恵里 深田里美 足立美早紀(がん化学療法看護認定看護師) 倉鋪志子(現:米子医療センター)恒松晃司(歯科口腔外科医師) NHO 浜田医療センター 看護部 【はじめに】 A 病院では化学療法を受ける患者に対し、治療開始前に歯科口腔外科医師(以下、歯科医師とする)による口腔内診察 とケア方法の指導を実施している。しかし、受診結果を基にした個別ケアが行えていない。そこで、歯科医師の専門 的評価を基に病棟で個別の口腔ケアと患者指導を実践した。その結果、口腔粘膜障害の発生を予防する事ができたの で報告する。 【研究方法】 1.対象者:食道癌で化学療法5‐FU を投与した患者5名 2.歯科受診に看護師が同席し、化学療法後に口腔粘膜障害が発生しやすい部位と口腔ケア方法を聞きとり口腔内図 式に記入する。 3.口腔内図式を基に口腔内観察、ケア方法を確認する。 4.倫理的配慮:院内倫理審査委員会の承認を得た。 【結果・考察】 5 事例中、2 事例に口腔粘膜障害が発症した。B 氏は入院前より歯を磨く習慣がなく、指導を受けた効果的な口腔ケ ア方法を継続できず、口腔粘膜障害を発症した。発症後、病棟看護師が再指導を行い疼痛は軽減、歯肉炎は改善した。 E 氏は歯科医師による指導後、効果的な口腔ケアを実践、看護師による観察も実施したが発症した。しかし、前回の 発症と比べ、短期間で治癒した。口腔ケア方法を習慣化できた3事例は発症しなかった。 【結論】 1.歯科医師と連携した介入により、口腔粘膜障害を予防または早期治癒に繋がると示唆された。 2.歯科医師の専門的評価を基に個別の口腔ケアを行うことで、患者自身の関心が高まり、積極的な参画が図れる。 3.個別の口腔ケアを実践できるように、看護師がセルフケア支援を行うと口腔粘膜障害の発症を予防できた。 歯科口腔外科医師 連携 化学療法 受 患者 口腔粘膜障害予防 取 組 浜 田 医 療 ○嵐友哉 森田智子 吉田碧 橋田早紀 井上恵里 深田里 美 足 立 美 早 紀 化 学 療 法 看 護 認 定 看 護 師) 倉鋪志子 現米子医療 恒松晃司 歯科口腔外科医師 A病棟 化学療法前 歯科口腔外科 診察 受 受診結果 基 個別 行 先行研究 歯科口腔 外科医師 連携 予防的 行 歯科口腔外科医師 専門的評価 基 病棟 個別 口腔 患者指導 実践 口腔粘膜障害 発生 予防 事 明 2 Ⅱ 研究目的 化学療法 受 患者 対象 歯科口腔外科医師 個別 口腔 障害 予防効果 専門的評価 基 実践 継続 口腔粘膜 明 研究方法 研究期間 平成 対象者 食道癌 年 月 月 FU 投与 患者 3 .介入方法 ※口腔状態 入院時 口腔 口腔状態 院内統一 口腔内図式 使用 行 歯科口腔外科医師 専門的評価 受 同席 看護師 口腔内図式 記入 口腔 方法 変更時 変更内容 口腔内図式 口腔状態 記入 看護計画 変更内容 入力 行 看護師 昼食後 口腔内図式 参考 行 最終評価 抗癌剤投与開始日 日間 4 Ⅳ 倫理的配慮 研究目的 方法 関 説明 行 研究途中 対象者 意思 研究参加 取 消 可能 紙面上 説明 同意 得 個人情報 厳守 研究上得 情報 本研究 目的以外 使用 5 結果 氏 年令 性別 疾患 歳 男性 胸部中部食道癌 化学療法 現状維持 指示 入院前 口腔 治療薬 粘膜保護剤 口内炎発症 有 無 氏 療法 眠前 食後 含嗽 唾液嘔吐 度 含嗽 放射線療法 歯肉 汚 指示 継続 歯間 根元 錠 液 看護師 行 個別的 口腔 結果 口腔内 状態 開口 口臭 流 口腔乾燥度 歯 義歯 粘膜 歳 男性 胸部中部食道癌 療法 歯科医師 専門的評価 介入期間 氏 含嗽 目 前日 後 歯 日 使用 目 当日 容易 開口 容易 開口 義歯 義歯 薄 口内炎発症 後 口内炎発症 日 氏 指 磨 習慣 指導 ↓ 治療 日目 歯肉炎 強化 指導 ↓ 日目疼痛消失 6 氏 氏 歳 男性 胸部下部食道癌 療法 舌周囲 口腔内 乾燥 氏 歳 男性 胸部中部食道癌 糖尿病 歳 男性 胸部下部食道癌 進行胃癌再発 療法 放射線療法 療法 放射線療法後 歯石除去 舌苔 除去 舌周囲 追加 今 錠 舌 指導 保湿 目 当日 容易 開口 義歯 後 日 配 含嗽 行 環境設定 目 当日 容易 開口 後 月 氏 口腔 疑 抗真菌薬 与薬 目 当日 開口 目 開口 後 治療 治療 義歯 口内炎発症 継続 錠 内用液 錠 滅菌精製水 液 義歯 口内炎発症 食後 含嗽 口角 口唇 乾燥著明 ↓ 保湿 促 疑 歯 使用 歯間 丁寧 磨 錠 内用液 合液 氏 口内炎発症 日 日 日目 歯石 舌苔 除去 含嗽 環境整備 氏 目 口腔粘膜障害発症 起床時 食前後 眠前 液 含嗽 軟膏処置 ↓ 疑 抗真菌薬 ↓ 両口角 左頬部内側 口腔粘膜障害発症 7 考察 口腔粘膜障害発症 氏 入院前 事例 氏 口腔内乾燥 歯肉汚染 発症 口腔内環境 前回 治癒期間 月 今回 治癒期間 週間 口腔 方法 指導 受 口腔粘膜障害 発症 病棟 再指導 行 看護師 患者自身 個別 日 支援 継続 化学療法 継続 繋 事 看護師 口腔 口腔粘膜障害 発症 疑 実践出来 事 口腔粘膜障害 大切 継続 行 治癒 観察 期間 短 行 早期発見 考 口腔粘膜障害発症 口腔 指示通 事例 方法 継続 積極的 実践 専門的評価 基 指導 口腔 実践 継続 治療 関心 高 予防 向 積極的 行動 繋 考 9 Ⅶ 結論 1. 歯科口腔外科医師 連携 口腔粘膜障害 予防 示唆 介入 早期治癒 繋 2. 歯科口腔外科医師 専門的評価 基 個別 口腔 行 患者自身 関心 高 積極的 参画 図 3. 個別 師 口腔 実践 継続 支援 行 看護 大切 10
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