皆既月食が 2015 年 4 月 4 日(土)に見られる

皆既月食が 2015 年 4 月 4 日(土)に見られる
当日の月の出は、18 時 22 分です。月食の開始は、19 時 15 分になります。月食開始のころは、月の
高度が約 10 度低いので、低空に障害物があると見られません。東から南東方向が、見晴らしのいい所で
観察する必要があります。なお、月食始まりと終わりはあまりはっきりしません。このため、月食開始
前から、月の下の部分がぼんやりと暗く見えているでしょう。
月食の始まりの約 15 分後の、19 時 30 分になると約 20%が欠け、はっきりと月が欠けている様子が
分かってきます。20 時には、約 60%が欠けた状態になります。20 時 30 分をすぎると、かなり細い月の
姿になります。月の輝きがなくなり、空が暗くなって、星が見やすくなっているでしょう。
皆既月食が始まるのは、20 時 54 分ころです。はじめにも言いましたとおり、月食の現象は、はっきり
した境界がありません。あくまでも、目安と覚えてください。なお、皆既月食の間は、月はまったく見
えないのではなく、赤銅色に見えているでしょう。
今回の皆既月食は、約 12 分間ほどの現象で、21 時 06 分ころから、月が輝き始めます。ただ 21 時 30
分ころまでは、まだ月が細く、暗く見えるでしょう。
月が明るく輝いてくるのは、22 時ころになります。このころは、月の約 60%が欠けていますが、ほぼ
半分がまぶしく見えているでしょう。その後、約 45 分ほどで、元の月に戻ります。これで、月食が終了
となります。ただ、終了後も月がかすかに暗くなる、半影月食(はんえいげっしょく)が残っています。
この半影月食が終了となる 24 時ころには、本当の満月の明るさに戻ります。
さて、次回の皆既月食は、2018 年の 1 月になります。約 3 年ほど見ることができませんので、十分こ
の現象を観察してください。
上の図は、月食の進行の様子です。図の下側が、地平線方向になります。月食は、月の下から欠け始めます。
月食は・・・・
月は、太陽の光があたっている所が肉眼で明るく見えます。このため、地球から見ると、太陽の向きによっ
て、光のあたる所がかわるため、欠けたり、丸くなったりします。また、地球によって太陽の光が月にあたら
なくなって、欠けて見えることもあります。この現象を月食と呼びます。この月食の中で、月全体に全く光が
あたらなくなる時を、皆既月食(かいげっしょく)と呼びます。また、一部が欠けて見える現象を部分月食(ぶぶ
んげっしょく)と呼びます。前回の皆既月食は、2014 年 10 月でしたので、約半年ぶりとなります。
月が欠けている部分は、地球の影に入って、暗く見える部分です。この影の部分は、地球の大気の影響で、
ぼんやりとしています。このため、月が欠けている部分は、完全に見えなくなることはありません。また、欠
け際もぼんやりしています。結果として、月食が始まる時刻もおおよその時刻で、少し前から欠けているよう
に見えます。
ところで、皆既月食になっても、月が完全に見えなくなることはほとんどありません。
(右の画像が前回の皆既月食のものです。肉眼で赤黒く月が見えていました。)というのは、
地球に大気があるためです。太陽からの光が、地球の大気で屈折して、月をわずかに照ら
すのです。この時の明るさは、地球の大気の汚れかたで変化し、大きな火山噴火の後など
はほとんど月が見えないこともあります。写真で見ると赤く見える月ですが、肉眼では赤
黒く見えることが多いでしょう。
さて今回の皆既月食はどんな色をしているのでしょうか。観察するには、肉眼で十分楽しめます。ただ、双
眼鏡などあれば、より詳しく観察することができます。お持ちのものがあれば、ぜひ使ってみてください。
----------お問い合わせは、松山市総合コミュニティセンターコスモシアター
089-943-8228 まで----------