高 浜 町 の児 童 ・生 徒 の 学 力 や 生 活 習 慣 は ?

― 平成27年度 全国学力・学習状況調査の結果概要 ―
高 浜 町 の児 童 ・生 徒 の
学 力 や 生 活 習 慣 は ?
【高浜町教育委員会】
●教科に関する調査結果概要(平均正答率の比較)
■小学校は、国語A(知識)、国語B(活用)、算数A(知識)で全国平均を5ポイント以上上
回っており、算数B(活用)と理科は全国平均と同程度です。
また、高浜町の平均正答率は、国語A、国語B、算数Aは福井県平均を約2ポイント~約4ポ
イント上回っており、算数Bと理科は福井県平均を約1ポイント~約2ポイント下回る結果と
なりました。
■中学校は、全区分で全国平均と同程度の結果となりました。
福井県平均と比較して、国語Aと国語Bは、約1ポイント~約3ポイント下回り、数学Aと数
学B、理科では、6ポイント程度下回ることとなり理数科目に大きな差がみられました。
教科ごとの傾向
【小学校】
国 語:複数の資料から必要な情報を取り出すことは学習指導の成果が表れています。しかし、複数の情報
を関係付けながら「引用する」
、
「一文にまとめる」など、条件に合わせて文章を書くことに課題がみ
られます。また、相手の話を、自分自身の話題に結び付けて聞くという考え方があまり身に付いてい
ません。
算 数:整数、小数、分数の基礎的な計算やグラフから事柄を読み取る力に向上がみられますが、図形の性
質や特徴と分度器の扱いに課題がみられます。また、言葉や数を用いて、結果や答えを説明すること
が苦手です。
理 科:顕微鏡など器具の操作や技能、自然の事物や現象の変化を捉えるための観察記録についての知識や
技能に課題がみられます。さらに、観察や実験から得られる結果や結論に結び付く理由や根拠などを
考える習慣がついていません。
【中学校】
国 語:話す・聞く・読むことの基本的な力は身に付いていますが、話の聞き手を意識し、分かりやすい言
葉を選んで話すことに課題がみられます。また、伝えたい事柄が相手に効果的に伝わるように書くこ
と、文章や資料から必要な情報を基にして、自分の考えをまとめて書くことに課題があります。
数 学:表・式・グラフを関連付けながら関数を判断することに課題がみられます。図形の移動をイメージ
したり、条件に合わせて図を書き直して考える力に弱さがみられます。
理 科:基本的な語句や計算、記号を読み取る知識が概ね身に付いています。一方、予想を確かめる実験を
計画したり、実験の結果表から、規則性を見いだすことに課題がみられます。
●高浜町の児童生徒の学習習慣や生活習慣の結果
~児童生徒質問紙調査から~
「読書」が小中学校ともに改善。中学校は「宿題」の取組みに課題。
小中学校ともに、家で30分以上読書をしている児童生徒の割合が増加しています。これは、読書への意識づけや朝の読書活
動などによる読書活動の充実に向けた取組みの成果が表れています。小学校で家族と、学校の話題を基にしてコミュニケーショ
ンを取ることに改善が見られます。中学校で宿題の取組みについて、なお課題があり、そのため学習の基礎基本の定着が不足し
がちとなりますので、一層生徒の学習習慣の改善につなげていく必要があります。
小学校
中学校
H27 全国
H27 全国
H27 福井県
H27 福井県
H27 高浜町
H27 高浜町
H26 高浜町
H26 高浜町
87.6
89.0
85.4
87.2
朝ごはん
(毎 日)
79.5
77.2
87.4
77.1
家族と対話
読 書
(30分以上)
23.9
37.7
37.8
42.8
73.7
76.1
75.9
71.0
家族と対話
87.4
89.6
90.3
90.3
宿 題
83.8
86.7
92.8
92.5
朝ごはん
(毎 日)
65.8
78.4
59.0
57.0
宿 題
30.6
31.6
31.3
26.2
読 書
(30分以上)
「自分で決める」こと、
「自ら学ぶ」ことの関係
(予習) 90
60
(復習) 90
82.7
70.8
52.4
54.8
55.6
84.2
77.8
65.1
49.2
40.7
60
57.4
47.3
64.4
54.6
38.7
30
16.7
0
30
0
小 国語B 小 算数B 中 国語B 中 算数B
している
していない
小 国語B 小 算数B 中 国語B 中 算数B
している
していない
家庭学習(宿題、予習、復習)と学力には、深い関係があります。宿題を毎日している子と、していない子の平
均正答率は小学校国語B(活用)で11.7ポイントの差がみられました。中学生では、数学A(知識)で23.
4ポイント、数学Bで31.5ポイントの明確な差がみられました。また、小学校で予習をしている子と、してい
ない子の平均正答率は国語Bで30.3ポイント、算数Bで14.1ポイントの差があり、中学校で予習をして
いる子と、していない子の平均正答率は国語Bで15.2ポイント、数学Bで32.5ポイントの差がみられま
した。復習について、小学校で復習をしている子と、していない子の平均正答率は国語Bで19.1ポイント、算
数Bで10.1ポイントの差があり、中学校で復習をしている子と、していない子の平均正答率は国語Bで13.
4ポイント、数学Bで15.9ポイントの差がみられました。
学校では、復習しやすいよう授業内容をわかりやすくまとめるノートづくりに取り組んでいます。子どもたちが
家庭で授業ノートをもとにその日の授業で学習したことをおさらいし、さらに、予習したりする意識の高まりや意
欲の増進で学力はどんどん向上します。
まずは、家庭学習の基本は学校の宿題です。家庭でも毎日の宿題に当たり前のこととして、進んで取り組むこと
ができるよう、働きかけることが必要です。そして、一日の生活の中で、
「学校から帰ってきてすぐ」
「夕食の前に」
など、計画を立て、自分で決めたことを確実に取り組むことが大切です。
達成感や挑戦する態度は改善傾向。中学生は自分のよさを実感している生徒の割合が低い。
小中学校ともに、難題にぶつかっても、ねばり強く乗り越えようとし、その喜びも実感できている児童生徒
の割合が増えており、全国や県の平均値を上回っています。達成感や挑戦する態度は、各校の取組の成果が表
れています。一方で、
「自分にはよいところがある」と思う小学校児童の割合が高いのに比べ、中学生では昨
年度に引き続き低い水準となっています。引き続き教育活動全般、学校生活全般を通して、自分のよさを実感
できるような声かけの工夫やがんばりが見える評価の工夫など自尊感情を高め自覚できる取り組みを進めて
いきます。
【 ものごとを最後までやりとげてうれしかったことがある 】
小学校
中学校
64.2
H26 高浜町
81.6
H27 高浜町
95.4
H26 高浜町
14.6 96.2
H27 高浜町
75.9
20.5
96.4
75.7
19.9
95.6
31.2
H27 福井県
74.4
21.1
95.5
H27 福井県
H27 全国
72.9
21.6
94.5
H27 全国
当てはまる
どちらかといえば当てはまる
64.5
72.5
当てはまる
90.2
25.7
21.7
どちらかといえば当てはまる
【 難しいことでも、失敗を恐れないで挑戦しているか 】
小学校
H26 高浜町
H27 高浜町
H27 福井県
H27 全国
21.1
中学校
78.0
56.9
36.9
44.7
29.4
51.2
25.6
50.8
当てはまる
H26 高浜町
15.0
81.6
H27 高浜町
80.6
H27 福井県
20.5
H27 全国
18.5
76.4
どちらかといえば当てはまる
62.7
47.7
27.7
当てはまる
80.7
53.0
52.0
50.3
72.5
68.8
どちらかといえば当てはまる
【 自分にはよいところがあると思う 】
小学校
H26 高浜町
27.5
中学校
50.5
H27 高浜町
42.2
H27 福井県
36.3
H27 全国
当てはまる
74.3
46.8
88.4
37.9
38.6
40.1
どちらかといえば当てはまる
80.8
76.4
H26 高浜町
22.4
H27 高浜町
21.7
H27 福井県
H27 全国
44.6
32.6
41.9
どちらかといえば当てはまる
家庭での対話や子どもへの励ましは、子どもにとって成長の大きな力になります。各
家庭で、お子さんとの対話を大切にしましょう。また、がんばりを認め、物事を達成
した時には、
「できて当たり前」と言わず、しっかりほめましょう。
66.3
42.2
26.2
当てはまる
57.9
35.5
74.8
68.1
94.2
携帯電話やスマートフォンの使用時間
~学校から帰ったあとの時間を大切に使おう
【1日あたりの携帯電話やスマートフォンの使用時間 】
小学校
0.0
10.1
H26 高浜町
H27 高浜町
2.8
1.0
0.0
2.9
14.7
5.5
6.8
7.8
24.8
42.2
27.2
54.4
1.9
3.8
H27 福井県
10.4
7.0
26.7
48.0
2.0
2.6
4.1
H27 全国
11.1
7.1
3.1
30.0
42.0
中学校
H26 高浜町
15.0
11.2
9.3
18.7
7.2
20.6
14.0
7.2
H27 高浜町
18.1
9.6
21.7
15.7
20.5
7.2
H27 福井県
12.4
6.2
16.3
17.5
18.3
24.4
4.7
H27 全国
8.3
13.1
16.3
14.2
16.5
21.4
9.9
4時間以上
3時間以上、4時間未満
2時間以上、3時間未満
1時間以上、2時間未満
30分以上、1時間未満
30分より少ない
持っていない
携帯電話やスマートフォンでは、1時間以上使用している児童生徒の割合が、小学校では 11.7%、中学校
で 54.2%となっています。中学校で前年度よりも使用時間が減少していますが、全国や県と比較しても高い
傾向となっています。携帯電話やスマートフォンのほかゲーム、テレビの利用、視聴時間が長時間になると、
学習時間や睡眠時間など生活時間が圧迫されてしまいます。携帯電話やスマートフォンなどメディアの正しい
使い方について、今後一層、家庭と連携を深め、児童生徒の生活改善につなげていくことが大切です。
正しい習慣を身につけ、自分の行動
保護者のみなさまへ ~ ご協力お願いします
を自分で律する力をつけることが、
学力向上につながります。
□ 決まった時間に寝るように声をかけましょう。
□ 子どもに朝食をとる習慣が身につくようご協力ください。
□ 学校のできごとなど、子どもの話に耳を傾けて聞いてください。
□ 明日の予定などを話題にし、見通しをもって生活するよう意識づけましょう。
□ 自分からすすんで勉強できる環境づくりをしましょう。
□ 家族で読書を楽しむ工夫をしましょう。
□ ゲームやテレビ、スマートフォンや携帯電話の使用時間を決めましょう。
※ほかの質問項目については、町ホームページにて掲載していますのでご覧ください。