統計データでみる 日本の自然エネルギーの現状 ~電力編~ 認定NPO法人 環境エネルギー政策研究所 2015年6月30日 環境エネルギー政策研究所 認定NPO法人 環境エネルギー政策研究所 東京都中野区中野4-7-3 Tel 03-5942-8937 Fax 03-5942-8938 http://www.isep.or.jp/ 1 日本の電力供給構造の推移 自然エネルギーの発電量の比率は10%前後で停滞してきた。 出典:電気事業便覧・電力調査統計などから推計 環境エネルギー政策研究所 2 2014年度のエネルギーミックス(電源構成) 2014年度の自然エネルギー発電量の比率は約12.5%に ※自家発を含む 3 出典:資源エネルギー庁電力調査統計等より推計 環境エネルギー政策研究所 2014年度の電源構成(月別推移) 2014年度の自然エネルギー発電量の月別の比率は最大16%に ※自家発を含む 環境エネルギー政策研究所 出典:資源エネルギー庁電力調査統計等より推計 4 日本国内の自然エネルギーによる設備容量の推移 • 自然エネルギー(大規模水力以外)による設備容量は3400万kW (2014年度末) • 2012年からスタートしたFIT制度により、太陽光発電が急増し、2400万kWに。 RPS制度 FIT制度 一部太陽光 FIT制度 環境エネルギー政策研究所 ISEP調査 5 日本国内の自然エネルギーによる発電量の推移 • 自然エネルギー(大規模水力以外)による発電量は、国内全体の約6%(2014年度) • 2012年以降は太陽光による発電量が急増している。 環境エネルギー政策研究所 ISEP調査 6 自然エネルギー電気の固定価格買取制度 0.75 円/kWh 雇用:22万人(IRENA) 9000億円 2014年度(計画値) 6523億円 接続義務 300億kWh 8670億kWh 回避可能費用 2480億円 投資金額(2014年) 約4兆円(UNEP) 日本の固定価格買取制度(平成23年8月26日に国会で成立 ⇒ 平成24年7月からスタート ・「電気事業者による再生可能エネルギー電気の 調達に関する特別措置法律」 環境エネルギー政策研究所 7 固定価格買取制度(FIT制度) 設備認定・運転開始実績(2015年3月末) • 2015年3月末現在で約8770万kWが新たに設備認定(太陽光が約97%) • 2015年3月末までに新たに約1880万kWの設備が運転を開始(設備認定の約21%) • 移行認定分880万kWと合わせて約2760万kWが導入済(太陽光が約84%) 市町村別の 設備認定および運転 開始の設備容量およ び件数を毎月、公表 環境エネルギー政策研究所 資源エネルギー庁:固定価格買取制度 情報公表用ウェブサイト http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html 8 固定価格買取制度(FIT制度) 地域別の発電設備の設備認定の状況(2015年3月末現在) 九州および東北では、最大電力に相当する設備認定 出所:資源エネルギー庁データからISEP作成 ※移行認定を含む ※「全設備容量比率」:2012年度末時点の全発電設備の容量に対する設備認定の比率 環境エネルギー政策研究所 9 固定価格買取制度(FIT制度) 地域別の発電設備の導入状況(2015年3月末現在) 九州や四国では、全発電設備の20%を超える導入量に。西日本の導入比率が大きい。 東北では15%程度で風力が半分。原発の設備容量に匹敵する導入量。 出所:資源エネルギー庁データからISEP作成 ※移行認定を含む ※「全設備容量比率」:2012年度末時点の全発電設備の容量に対する設備認定の比率 環境エネルギー政策研究所 10 固定価格買取制度(FIT制度) 都道府県別の発電設備の導入量ランキング(2015年3月末現在) • 全般的に太陽光の比率が高いが、風力の比率が高い県も 出所:資源エネルギー庁データからISEP作成 ※移行認定を含む 11 環境エネルギー政策研究所 エネルギー永続地帯 都道府県別の自然エネルギー電力の供給割合 (2011年度~2013年度の実績を推計) • 4県で再生可能エネルギー電力供給が域内の民生+農水用電力需要の20%を超えている。 自然エネルギー供給率(都道府県別:電力) 電力供給: 太陽光、風力、地熱、小水力 (10MW以下)、地熱、バイオマス(ごみ発電除く) 電力需要(民生部門および農林水産部門) 協力:永続地帯研究会 http://www.sustainable-zone.org 永続地帯2014年度版報告書のリリース(2015年3月) http://www.isep.or.jp/library/7426 環境エネルギー政策研究所 12 再生可能エネルギーの導入目標 欧州では意欲的な目標を各国で掲げて導入が進んでいる • 主な欧州各国の自然エネルギー導入比率はすでに20%以上に。 • 主な欧州各国の自然エネルギーの2020年時点の導入目標は30%以上 • 日本でも2030年の導入目標は40%以上に (ドイツは50%) 2030年目標 最大24%? 環境エネルギー政策研究所 ISEPパブリックコメントへの意見(2015年6月29日) 「歴史的な流れに従ったエネルギー大転換を」 1. 自然エネルギー・エネルギー効率化・地域主導を「3本柱」に 2. 省エネ・効率化の深掘りとトリプル・デカップリング (切り離し戦略) 3. 自然エネルギーを基幹エネルギーに位置づけるべき 4. 地域主導・分散ネットワーク型エネルギーへの大転換 5. 「3.11福島第一原発事故」の教訓を踏まえた現実的な脱原発政策を 6. 気候変動問題への国際的な責任を果たすエネルギー転換を 7. 国民参加の開かれた議論の場の必要性 8. 「自然エネルギー100%を目指す「エネルギーミックス」の提言 http://www.isep.or.jp/library/7859 環境エネルギー政策研究所 14
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