「第5節生涯学習推進体制の確立」まで(PDF:106KB)

第1節
生涯学習の基礎づくり
1 基 本 的 な考 え方
生涯にわたり自らが考え、創造性豊かな充実した人生を送るために
は、人間形成の基礎をつくる子どもの時期に、基本的な学力や自らを
成長させようという意欲、生きる力、社会生活の基本的ルールなどを
身につけることが大事です。個性豊かな子どもの健全な成長を願い、
家庭・学校・地域が連携して子育て・教育の充実を図り、地域社会全
体で行われるような環境を目指します。
子どもを取り巻く学習環境を見ると、少子化・核家族化の進展と同
時に、家庭教育力・地域教育力の低下や親の意識改革が叫ばれていま
す。また、いじめ、登校拒否等、様々な問題が子どもたちに重圧をか
けてきています。このようなことから、各保育園で行っている子育て
支援事業との連携や、小・中学校との連携を含めた子育て相談、家庭
教育の機会の提供など、家庭教育への支援や地域での青少年関係団体
活動への支援などを通して「生涯学習の基礎づくり」に努めます。
2 主 な施 策 の方 向
(1)
乳幼児教育・家庭教育支援の充実
乳幼児期は人間形成の基礎を培う大切な時期であり、自立心や自
主性、丈夫な心身などを育むことが必要です。
子育てで悩む親の相談の場や親子同士のふれあいの場、家庭教育
の様々な問題の学習機会の拡充や子育てを支援する団体や保育園等
との連携に努め、乳幼児教育・家庭教育の充実を図ります。
(2)
小・中学校教育の充実
子どもたちが豊かな個性、生きる力、自ら学ぶ意欲などを伸ばし
ながら、基礎的な学力や思考力、創造力、判断力、表現力などを身
につけられるよう、教師・保護者等と協働し、学校教育の充実を図
ります。
また、子どもたちが自他をいつくしみ生命を大切にし、思いやり
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の心や社会生活の基本的ルールを身につけるために、道徳教育や障
害への理解を深める教育の充実を図ります。
(3)
家庭・学校・地域の連携
親や教師とは異なる地域の大人とのふれあいから、子どもたちが
学ぶこともたくさんあります。遊びや自然に親しむ体験などを通し
て、いろいろな世代の参加者同士が交流を深められるよう、PTA
や子供会、青少年健全育成団体等の学習活動の支援、放課後こども
教室等の活動を通じて、家庭・学校・地域の連携により地域社会全
体で協力しながら子育てができる環境づくりに努めます。
第2節
生涯学習の場と機会の拡充
1 基 本 的 な考 え方
市民が自主的に生涯にわたって学習し、健康で豊かな生活を送るこ
と が で き る よ う 、 市 民 一 人 一 人 が そ の 能 力 や 個 性 を 伸 ば し 、「 い つ で
も・どこでも・だれでも」が学べるよう、学習の場と機会の拡充に努
めます。
また、あらゆる市民が身近な施設で活動できるよう、利用しやすさ
やバリアフリーの視点等から、施設の改修整備に努めます。さらに、
インターネット等の活用を始め、様々な媒体を利用した各種イベント
情報の提供など、市民の利便性の向上を図ります。
2 主 な施 策 の方 向
(1)
施設の整備と有効活用
市民の自主的学習活動がより一層活発になるように、講座に関す
る情報、活動場所やサークル結成の相談に応じます。
また、地域の小・中学校を市民の身近な生涯学習の場のひとつと
して捉え、体育館、校庭、音楽室の開放を継続するとともに、市内
の高校・専門学校・大学等を生涯学習の場として活用できるよう関
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係機関と連携を図ります。
(2)
豊かに生きるための学習機会の充実
心豊かな文化の香り高いまちを目指して、失ってはならない大切
な伝統文化や貴重な文化財、幅広い分野の芸術、現代社会に必要な
知識などに接する機会を提供していきます。
(3)
ともに生きるための学習機会の充実
世代、障害、性別等による偏見を乗り越え、皆が積極的に社会に
参加し交流が図られるような、人権・平和・国際理解・男女協働な
どの学習機会を充実します。
(4)
健やかに生きるための学習機会の充実
健康のための教室・講座や健康相談の機会を提供するとともに、
心身の健康保持に役立つようなスポーツ・レクリエーションの機会
を提供します。
(5)
暮らしやすい環境のための学習機会の充実
暮らしやすい環境を作るのは市民一人一人の力であり、そのため
の生活環境や消費者活動および安全などに関する学習の機会を充実
します。
また、青梅の美しい自然を未来に引き継ぐために、市民みんなが
協力して環境を浄化しながら、その大切さについて学べるような機
会の充実を図ります。
第3節
自主活動の支援
1 基 本 的 な考 え方
地域づくり・まちづくりは市民の着実な活動から始まります。団
体・サークル等の自主活動を通じて、仲間とのふれあいが生まれ、
人と人との関係が豊かになり、お互いに学び合い、教え合うような
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人間関係が形成されます。自主的な地域団体・生涯学習サークルの
活 動 が 活 発 に な る よ う 応 援 す る た め 、団 体 等 の 自 主 性 を 基 本 と し て 、
活動の場の提供や講師・指導者の紹介などを支援していきます。
また、市民同士が教え合い、学び合う環境を整備し、生涯学習が
地域の市民の手で推進していくような体制の確立を図ります。
2 主 な施 策 の方 向
(1)
地域コミュニティ活動への支援
地域におけるあらゆる世代の多様な学習活動・スポーツ活動等を
広く支援するとともに、学習成果の発表の場として生涯学習イベン
トの開催など、学習環境の整備に努めます。
また、地域の声や地域特性を生かした、事業の実施に努めるとと
もに市民の学習成果が地域活動へとつながり、地域活動で生まれた
交流が新たな学習や地域活動に展開していく循環型の生涯学習を進
めます。
(2)
地域人材の育成と活用
市では、平成9年10月から「青梅市生涯学習講師・指導者およ
びボランティア人材登録制度」を取り入れ、多くの指導者等が登録
されています。登録された人材をより一層活用するため、今後は分
野別紹介のみでなく、出前講座で実績のある「講座メニュー方式」
を取り入れるなど、活性化を図ります。
第4節
学習情報提供と学習相談の充実
1 基 本 的 な考 え方
市民一人一人の学びの意思・意欲を大切にするとともに、学習活
動が活発に行われるためには、生涯学習情報を「いつでも・どこで
も・だれでも」が入手できることが求められています。
このことから、広報等の印刷物による学習や機会の場・方法など
に関する情報をはじめ、インターネット等様々な媒体を利用して情
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報を提供し、生涯学習に関する情報を発信することで、市民の生涯
学習を支援します。
2 主 な施 策 の方 向
(1)
学習情報提供の充実
市では、広報や各施設だより、ポスター等で学習情報を提供して
います。また、生涯学習関連の団体やサークルの紹介、各種教室・
講座やイベントを掲載した生涯学習だよりを発行し、さらに、市の
ホームページにも公開しています。これらをより一層充実するとと
もに、電子申請による受講生受付等で利便性の向上を図ります。
(2)
学習相談の整備
生涯学習サークルの結成や、学習施設、講座、講師・指導者等の
学習に関する相談については、窓口や電話等による学習相談機能の
充実を図ります。
第5節
生涯学習推進体制の確立
1 基 本 的 な考 え方
生涯学習関連事業は、教育委員会部門だけでなく、行政部門でも
様々な事業が活発に行われるようになってきています。市民の自主
的な学習活動を効果的に支援していくために、現在各事業の担当課
で独自に企画・実施されている生涯学習事業を、それぞれの事業の
目的を大切にしながら、市民の生涯学習の推進という視点から捉え
直して、関係部課の連携協力関係を築いていくことが大切です。
また、各課の連携・協力関係を築くことで、類似の事業が他の部
課と重複して実施されることを避け、バランスよく効率的に事業を
実施していくことが必要です。
さらに、学習の主体である市民の意見を生涯学習の推進施策に反
映させていくことが大切であり、電子申請による講座企画等のアイ
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デア受付機能を活用し、市民の意見にもとづく講座を実施する等、
施策の充実を図ります。
また、市と市民が協力しながら施策を進めていくため、市と市民
の情報交換や意見交換の場が必要です。このことから、市の推進組
識である青梅市生涯学習推進本部と、学識経験者や生涯学習関係団
体の代表者からなる青梅市生涯学習推進市民会議の連携・協力関係
を推進し、生涯学習推進体制の充実を図ります。
2 主 な施 策 の方 向
(1)
推進体制づくり
青梅市生涯学習推進本部は、市役所各課の生涯学習についての共
通理解を深め、各事業担当課の連携・協力関係を築いていくととも
に、青梅市生涯学習推進市民会議と連携し、市と市民のパートナー
シップで生涯学習が推進できる体制を進めます。また、生涯学習推
進市民会議企画講座を実施します。
(2)
基盤づくり
市民の学習ニーズを的確に把握するとともに、市民一人一人の学
習を支援し、より多くの市民が学習機会を得ることができるよう、
保 育 付 き の 教 室・講 座 や 介 護 者 、手 話 通 訳 者 、外 国 語 通 訳 者 の 配 置 、
時間的制約のために学習に参加しにくい人など、全ての人に配慮し
た学習支援体制の構築を推進します。
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