みついしマリンビジョン通信 第62号(pdf 631.0KB)

発行:三石地域マリンビジョン協議会
事務局:新ひだか町農林水産部水産林務課
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北海道日高郡新ひだか町三石本町 212 番地
☎ 0146(33)2111
・
FAX 0146(32)3455
E-mail:[email protected]
氷の安定供給が図られるようになりました。
~ひだか漁協製氷・貯氷施設完成!!~
ひだか漁業協同組合が三石漁港内に新たに建設していた製氷貯氷施設が完成し、9 月 1 日から稼働を開始しました。
この施設は、サケやイカ、一般鮮魚の盛漁期に鮮度保持のために必要不可欠な氷を安定的に供給する体制を整備するた
め、静内対空射撃場周辺漁業用施設設置助成事業の助成を受けて建設されたものです。
施設の規模は鉄骨造一部3階建てで、延べ床面積は約 914 ㎡、日産 15 トン(112 本)の角氷(縦 30 ㎝、横 60
㎝、高さ 100 ㎝、1 本当り 135 ㎏)が生産できる製氷室、生産した角氷を最大 300 トン(2,200 本以上)保管する
ことができる貯氷室などのほか、砕いた氷を漁船に直接積み込むことができる高さ約 10m のコンベア式の船積用シュー
ターや角氷 7 本を一度に扱うことができる施設専用のフォークリフト 2 台も導入され、氷の供給作業労力の軽減も図る
ことができるようになりました。
また、8 月 27 日には稼働開始に先立ち、漁業関係者や来賓が出席し竣工式も行われ、
施設の完成が祝われるとともに作業の安全が祈願されました。
獲れたてを皆さんに~三石青年部直販市~
新ひだか夏まつり~三石漁港花火大会~
9 月 19 日(土)
、三石漁港内にあるひだか漁業協同組
合三石荷捌所で「鮮ぶり特売」が行われました。
この特売は、同漁協三石青年部が沖合で獲れたばかり
の「ぶり」を地域住民に味わってもらいたいとの思いか
ら、本数限定で直接販売する初めての試みでした。
当日は、新鮮な「ぶり」を求め販売開始前から長蛇の
列ができるほど大盛況でした。
やはり「ぶり」と言えば大型
のものが人気のようで、2~3
㎏台のものはアッという間に完
売してしまいました。
また魚を捌くのが苦手な人の
ため、希望者には 3 枚卸しを有
料で行いました。
このような取り組みがきっか
けとなり、いろいろな地場水産
物の消費拡大に繋がっていって
ほしいものです。
「第 9 回新ひだか夏まつり」が 7 月 24 日夜、静内
市街地で開幕し、8 月 15 日までの期間中、町内各
地では、阿波踊り大会やパレード、和太鼓フェステ
ィバルなど、さまざまなイベントが開かれました。
毎年恒例となっている花火大会は、8 月 13 日の
静内川と 15 日の三石漁港でそれぞれ行われました。
三石漁港では、地元の人やお盆で帰省中の人たち
が大勢訪れ、ビアガーデンや盆踊りなどが行われ、
本まつりの締めくくりとして、夏の夜空を彩る美し
い打上げ花火のほか、漁港ならではの水中花火など
が打ち上げられ、まつりに訪れ
た人達は夏の夜空を彩る大輪の
花を満喫していました。
漁師さんのお仕事は? ~高静小学校で出前授業 ひだか漁協三石青年部~
9 月 29 日(火)
、高静小学校 4 年生 85 名を対象として出前授業が行われました。
当校では総合学習の一環として新ひだか町のいろいろな産業を学習しており、実
際に働いている人から話しを聞き、質問や意見を出す中で学習を深めることを目的
に行われており、新ひだか町の重要な産業である漁業について授業をしてほしいと
の小学校からの依頼を受け、今回で 3 回目の実施となりました。
当日は、青年部の山口部長、宝金副部長、渡辺副部長の3名が講師となり、青年部
が自ら撮影、編集した映像や図を用いながら、新ひだか町で営まれている刺網漁業、
定置網漁業、
昆布漁業といった主要 6 種類の漁業の漁具のしくみや獲り方を分かりや
すく説明していきました。映像を使った場面では、たくさんの魚が水揚げされる様子
や漁具に掛かり海から生きたまま水揚げされる様子が新鮮なようで、生き物が映るた
びに歓声があがっていました。
また、今回はタコを獲る際に実際に使われている空釣縄や箱、シシャモ刺網といっ
た実際に使われている漁具を持ち込み、タコの習性を利用することで、釣針や箱に餌
を付けなくてもタコが掛かることや魚の大きさによって網を変えるなどの工夫をし
ていることを説明すると、とても驚いていました。
授業の後半では、事前に受けていた質問に答えたり、新ひだか町海域で獲れる珍
しい魚の名前を当てるクイズコーナーでは、多くの生徒に興味を持ってもらえるよ
うに写真を使って行うと、積極的に手を挙げる生徒が多く、地域産業に対する興味
深さがうかがえました。最後には、生徒から今回の出前授業についての感想発表が
あり、「漁具の仕組みや魚の獲り方が詳しく分かりました。」、「漁業の事は全然知ら
なかったけど、今日はとても勉強になりました。
」といった感想があり、有意義な時
間が過ごせた様子でした。
帰りには、今日学習した漁法がプリントされたクリアファイルとコンブをおみや
げとして生徒全員に配布し、地場水産物の PR もしました。
余談ですが、今回は日高中央漁協様似地区の青年部役員 3 名が訪れ、今後の同青
年部活動の参考にしたいと授業を見学していきました。このような地道な活動が各
地区で行われることで、地域の産業に興味を持ってくれる生徒が一人でも増えてほ
しいですね。
マツカワ資源増大の取り組み ~各団体での稚魚放流活動~
資源増大て
~北海道青年漁業士による出前授業~
日高管内栽培漁業推進協議会による新ひだか町地区へのマツカワ稚魚放流が9月
8日に東静内漁港、9日に三石漁港でそれぞれ行われました。
この放流は、高級魚であるマツカワの資源回復を目的に毎年行われており、北海道
栽培漁業伊達センターでふ化させ3㎝位まで成長したものを、同えりもセンターで移
送、中間育成し、約9㎝に育成した稚魚を放流しています。
今年度は、日高管内全体で40万尾放流が計画されており、そのうち東静内漁港、
三石漁港からそれぞれ3万6千尾の稚魚が放流されました。
また、10月中旬にはこちらも毎年恒例となっている日本釣振興会フィッシング静
内会と三石地域マリンビジョン協議会との共同で、
マツカワの資源増大と釣り人らへの全長35㎝未満
の採捕禁止といった資源管理を PR するため、えり
もセンターから稚魚の無償提供を受けての放流が予
定されており、現在、放流に向け、漁協の施設で飼
育されています。
これらの活動により、近年では漁獲量も増え始め、
高級魚「王鰈(おうちょう)」として流通されています。