仕 様 書 1. 件名 重粒子線治療臨床運用支援のための患者位置合わせ

仕 様 書
1. 件名
重粒子線治療臨床運用支援のための患者位置合わせ及びデータ管理に関するソフ
トウエア開発の技術支援業務
2. 施行場所
千葉市稲毛区穴川 4 丁目 9 番 1 号
放射線医学総合研究所 物理工学部(推進棟 2 階)
3. 目的
放医研 HIMAC での重粒子線治療の臨床運用において、高精度で効率的な治療運用
を実現することを目的に開発・試作するソフトウエア、及び既存ソフトウエアの改良の技術
支援をおこなう。
4. 契約期間
平成28年4月1日から平成29年3月31日まで
原則として土曜日、日曜日、祝日、年末年始(12 月 29 日~1 月 3 日)の作業はおこ
なわない。また原則として 8 時 30 分から 19 時の範囲のなかで開発業務を行うものと
する。
5.業務内容
放医研 HIMAC での重粒子線がん治療の臨床運用において、高精度で効率的な治療
運用を実現することを目的に開発・試作するソフトウエア、及び既存ソフトウエアの改良の
技術支援をおこなう。具体的には患者位置決めに関したアプリケーション・ソフトウエアの
開発、臨床実施データと関連するデータの情報管理を支援するツール・ソフトウエアの改
善・整備、及びソフトウエアのバグ修正に関連した作業をおこない、安全で安定した臨床
運用の支援をおこなう。
詳細;
(ア) 本所担当者が提示する解析・表現手法の機能や操作性について、ソフトウエア
構成を設計し、或いは既存のソフトウエアを調査し、必要なモジュール等に分解
しプログラミングをおこなう。
(イ) 改善・追加するソフトウエア機能の概略のアルゴリズム、および必要な操作性に
ついては担当者が提示する。これに沿って技術者は目的に合ったアーキテクチ
ャの検討とソフトウエアの設計を行うとともに、具体的なプログラミングを行う。ま
たアプリケーションソフトの各進捗段階での臨床的な試験・評価を行い、その結
1
果をプログラムにフィードバックさせながら製作を進めること。
(ウ) PV-WAVE(Rogue Wave Software, Inc)上に製作した2方向 X 線 FPD 画像によ
る患者位置決め用ソフトウエア、臨床支援ツール・ソフトウエアおよび既存ネット
ワーク上での治療のデータ管理に関したツール・ソフトウエアの改善・機能追加
を実施する。また、臨床運用に影響をきたすバグ等のエラーが発見された際に、
迅速な改修作業を支援する。
(エ) 既存の HIMAC 治療データの管理・運用についてこの操作性等を改善するため
に調査・検討し、またそのためのツール・ソフトウエアの開発を支援する。
(オ) 放医研に独自のデータ構造やデータ授受で運用されている各種ツール・ソフト
ウエアを新治療制御照射システム環境下で動作させるためのインターフェース
の整備・開発を支援する。
(カ) 本件で開発したアプリケーション・ソフトウエアのマニュアルの整備などの資料の
とりまとめをおこなう。
6.業務の遂行に必要な資格等
請負者は下記の能力及び経験を有し、前記「5.業務内容」に記載した技術支援をおこな
えること。
① 情報処理技術者試験での「基本情報処理技術者」「ソフトウエア開発技術
者」の資格を有する者と同等の能力を有すること。
② 数値計算・科学計算処理に関連したプログラム開発の経験を 5 年以上有す
る中級クラス以上のプログラム開発技術者と同等の能力を有すること。
③ 科学計算等のプログラム開発言語 PV-WAVE(Rogue Wave Software, Inc)
に精通し、これを用いたアプリケーション・プログラム作製にスクリプト言語及
び標準コマンドを使用した経験を有すること。
④ 汎用プログラミング言語 C++/C、Java、及び HTML・XHTML、shell スクリ
プト、MS コマンドバッチスクリプトを用いてのソフトウエア作製の経験を有す
ること。
⑤ 医療情報に関連した DICOM 及び DICOM-RT、IHE, HL7 に関する知識、
及びこれらの開発ライブラリーである CTN 及び DCMTK の知識を有するこ
と。その上で特に DICOM 画像に精通し、これらを用いた医用画像処理の
アプリケーション・ソフトウエア作製の実績を有すること。
⑥ 科学計算等のプログラム開発言語 PV-WAVE のコマンドに精通し、これを
用いたプログラムのシステム設計に関して、コンサルティング業務(要求仕
様の分析やプログラム作成)の実績を有すること。
7.請負者の服務等
2
(1)異常事態が発生した場合は、直ちに所定の連絡場所に通報し、本所担当職員の指
示に従うものとする。
請負者は、業務上知りえた情報は発注者側の許可なしに第三者に開示してはな
(2)
らない、また利用してはならない。 特に本業務では、対象として患者データを扱
う場合がある。そこで知り得た患者情報については守秘義務を負うとともに、これ
ら患者データの本所外への持ち出しは厳重に禁止する。
8.提出物
(1)
請負者は6.の資格等を示す書類を事前に提出すること。
(2)
請負者は毎月、業務概要報告を作成し、担当職員に提出すること。
9.検査
作業完了後、当所職員が所定の要件を満たしていることを確認したことをもって検査合
格とする。
10.その他
(1)
本件の作業で作成したアプリケーション・ソフトウエアの著作権は本所が有する。
但しアプリケーション・ソフトウエアの開発・製作過程で、その一部の計算アルゴリ
ズムが新規で汎用性を持つと判断されて特許等を申請する場合、その持分等に
ついては、本所と請負者とで協議の上決める。
(2)
本件で開発作製したアプリケーション・ソフトウエアは、本所から他の研究機関等
へ対して無償で提供する場合がある。
(3)
当該業務に必要なコンピュータと開発用ソフトウエア環境(開発用プログラム、コ
ンピュータ等)、及び必要な消耗品(プリンタ用紙、バックアップ用 CD/DVD)、机・
ロッカー等の備品類は本所で提供する。(本所での作業が必要な場合)
(4)
業務遂行上請負者が被った災害は、本所の原因により生じた災害を除き本所は
いっさいの責任を負わないものとする。
(5)
その他、本仕様書に規定されていない事項については、協議の上処理するもの
とする。
(6)
本件で作製したソフトウエアを臨床に用いる場合の責任は放医研が負うが、臨床
的に緊急性を要するソフトウエアの修正には迅速に対応すること。
(7)
業務を担当する者の通勤は、原則公共交通機関を使用することとし、車通勤は認
めない。
部課(室)名
物 理 工 学 部
使 用 者 氏 名 福田茂一
3