2016 年度 1 月期(第 4 号) 京都大学フォーミュラプロジェクト KART 月例活動報告書 1 今月の活動概要 新車両 KZ-RR14 の製作が始まる ○車両設計・製作進捗 ご挨拶 ○京機会関西支部新年会 余寒なお厳しいこの頃,皆さまにおかれましてはご壮 今月ご支援頂きました方々 健とのこと何よりに存じます. 京都大学では後期試験が終了し,春休みに入りました. 今月の各班報告 試験中はまとまった時間を確保して作業することは困難 でしたが,各自が時間を見つけ設計・製作にあたってま いりました.試験が終了した今後はチーム一丸となって 一息に製作を進めてまいります.例年よりメンバーが少 ない状況ですが,車両製作にあたってのボトルネックを 意識し,春休みの 1 日 1 日を有効に過ごしていこうと考 えております. 今後とも京都大学フォーミュラプロジェクト KART をよろ しくお願いいたします. 1 2016 年度 1 月期(第 4 号) 今月の活動概要 車両設計・製作進捗 12月でフレーム構造などの基本的な設計を などの発注も行っており,フレームの製作に続 終え,1月からその他詳細部の設計を詰めると いて各パーツの製作がスムースに行えるように ともに車両の製作を徐々に開始しました. 意識しております. 時間のかかるフレームの溶接を最優先事項 今後は,引き続きフレームの製作を最優先 に設定し,フレームパイプの切り出し・端面処 に製作を進めるとともに,加工の準備などを事 理を中心にメンバー全員で製作を行いまし 前にきちんと行うこととで,製作スピードを上げ た.また,フレームをくみ上げ溶接する際に必 ていきたいと考えております. 要なジグの製作も開始しました.材料や部品 京機会関西支部総会・新年会 23 日に開催されました京都大学工学部機 介の場を提供してくださり,当日の運営にもご 械系の同窓会である京機会の総会,新年会に, 尽力くださいました当番会社の皆様には心より 弊チームから 3 名が参加いたしました.総会の お礼申し上げます. 場で,昨年度の大会結果と今年度の車両につ いてプレゼンテーションをさせていただきまし た. 新年会では,京機会会員の方々と交流をす る中で総合優勝に対する多くの激励の言葉を いただきました.また,KART へのご支援を募 り,多くの方より今後の KART の活躍を期待し てご寄付を頂戴いたしました.いただきました ご寄付金は走行会の交通費と,物品購入費に 大切に使用させていただきます.ご支援いた だきましたサポーターの皆様,総会でのご紹 恒例の記念撮影 今月支援していただきました方々 今月は以下の方々にご支援をいただきました.厚く御礼を申し上げますとともに,今後とも温かい ご声援のほど,よろしく願い致します. 2 2016 年度 1 月期(第 4 号) スポンサー様 速水矯正歯科 様 (活動資金のご援助をいただきました) サポーター様 橋本 雅夫 様 佐藤 重喜 様 並木 宏徳 様 宮里 尚史 様 寺尾 俊彦 様 大野 貴洋 様 春名 隆志 様 川合 等 様 今月の各班報告 シャシ班 シャシ班は今月アップライトの設計を中心に を繋ぐダブルオフセット型等速ジョイントのリア 行いました.昨年度のハブの問題点であった ハブ側のハウジングの溝にドライブシャフト側 ハブナットのゆるみを克服すべく左車輪のハ のボールによる齧りが生じ,その齧りにボール ブナットを左ねじに変更する予定です.また昨 がはまることによりドライブシャフトが抜けてしま 年度において最も大きな問題となったのは,ド うという事でした.これを解決すべく,昨年度は ライブシャフトがサスペンションストロークのた アルミ一体構造としていたものを今年度はハブ びに,徐々にファイナルギアボックス内のサイ を鉄とアルミの二分構造にすることを計画して ドギアのスプラインから抜けていってしまうとい います.鉄はアルミに比べ硬度が高いためジョ う事でした.原因としてはドライブシャフトとハブ イントのハウジング部分を鉄にすることで齧りを 防ぐことができます.また鉄とアルミの二分構 造とすることで,鉄のみのハブよりも約 200g 軽 量化可能です.それに加えて鉄のみのハブよ りもアルミと鉄で二分することにより加工性が容 易になるという以上の 3 つのメリットがあります. しかしながら二分構造によるデメリットも存在し, ブレーキによる温度上昇で鉄とアルミの熱膨 張の違いによるがたつきがどの程度発生する かも考慮しなければなりません.以上を踏まえ 新設計のリアハブシャフト たうえでどの構造が最も良いか再検討したうえ で 2 月上旬に決定案を捻出する予定です. エンジン班 今月エンジン班では,排気管の設計,マフ を行いました. ラーの設計やその他パーツのブラッシュアップ まず,排気管径を 50.8mm から 38mm に変 3 2016 年度 1 月期(第 4 号) 更します.大きな理由は,排気管径が小さい きかった 8500rpm 周辺を狙い,排気圧測定の 場合,排気を車両後方に配置するにあたって 結果から排気管長を設定しました. 取り回しの都合がよくなることです.その場合 マフラーに関しては,WR450F の純正マフラ 排掃効率の低下が考えられますが,昨年度よ ーを使用しますが,取り回しの都合上,図のよ り,レギュレーションで騒音レベルが厳しくなっ うな加工をして使用いたします. たため,3 室構造のマフラーの使用や,マフ ラーエンド径を 25mm 程度に絞っていること から,エンジン出力にはほとんど影響しませ ん.また,排気管長は昨年 1050mm だった ものを 850mmに短縮します.排気圧測定で の検討より,排気管長は短くなるほど高回 転時にバルブオーバーラップ時に負圧が 返ってきます.昨年度はエンジンの立ち上 エキゾーストシステム がりの 6250rpm でタイミングが合うように排 気管長を設定しました.今年度は,昨年度 エンデュランス走行時に使用割合の一番大 エアロダイナミクス班 今月は,リアカウルの設計変更と,先月に引 き続き,製作方法やマウントを反映した詳細な CAD の製作を行いました. はじめに,リアカウルの設計変更について述 べます.ロッキングアーム構造に変更したリア サスペンション関連部品が,プッシュロッド構造 を想定して設計していたエアロパーツに空力 的な悪影響を与えていることがわかりました. そこで,リアサスペンション関連部品を包み込 むようにリアカウルの形状を変更いたしました. リアカウル周辺は,全体のダウンフォースに対 エアロデバイスの詳細設計を行う して大きな影響があるため,解析を使用しなが ら形状変更をすることで,ダウンフォースの減 く減らすことができました.このことにより,さら 少を抑制しました.リアサスペンションでのロッ に大きなダウンフォースの発生が期待できます. キングアーム構造の採用に加え,リアカウルの 続いて,詳細な CAD の製作についてです. 設計変更を行った結果,リアセクションでの空 整備性に加え,全体の剛性に注意しながら製 気流を乱すパーツの数を昨年度に比べて大き 作を進めました.また,昨年度はマシン下部の 4 2016 年度 1 月期(第 4 号) パーツが大きすぎたため,エアロパーツを車両 フロントノーズを単体のアセンブリとし,運搬時 にアセンブリした状態で運搬することができな にノーズ部分だけを取り外すことのできるように かったことが試走会での走行時間を減らす要 しました. 因となっていました.そこで今年度は,CAD の 今月は,リアカウルの設計変更を行ったこと 設計の際に運搬可能なサイズを書き込むこと により,本来行う予定であったメス型の設計を によって CAD 上で運搬可能かどうかを常に確 行うことができませんでした.来月は,この作業 認できるようにしました.具体的な対策としては, を行いたいと考えております. 5
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