地域貢献 ﹁ 無料低額診療事業﹂という⾔葉 を聞いたことがありますか? ⼀般の⽅には、ほとんど知られて いない名称ですが、信愛病院が積 極的に取り組んでいる事業です。 この事業は、社会福祉法という法 律で定められており、⽣計困難者 のために無料または低額な料⾦ 無料低額診療事業っ て なぁに? 社会福祉 法 ⼈に求められてい る地域貢献というのは、 ﹁ 地域の ニーズにこたえる﹂という活動で す。本⽇は、信愛病院で⾏ってい る取組を中⼼にご紹介します。 社会福祉法⼈の地域貢献とは? 制度のすきまを埋めるための で診療を⾏います。社会福祉法⼈だ けでなく、宗教法⼈、⼀般財団法⼈、 公益社団法⼈、社会医療法⼈、⽇本 ⾚⼗字社 が 開 設する病 院や診療 所な ど全国で558施設の法⼈が⾏って います︵2012年度 厚⽣労働省 集計︶ 。 4つの柱 無料低額診療事業では、4つの柱 があります。 ① 診療費の 負担軽減 ︵減免制度と特別診療券︶ ② 無料の健康相談 ③ 地域住⺠ な ど への保 健 教育 ④ ソーシャルワーカーの配置 どんな時に利⽤できるの? 病気により⽣計困難をきたす恐れ のある⽅、または経済的な理由で医 療等を受けがたい⽅に対して、医療 費などの⽀払いの⼀部、またはすべ てを免除して診療を⾏います。病院 の規定に基づき、医療ソーシャルワ ーカーが相談に応じ、患者さんの経 済 状 況 に よ って 免 除 率 を 算 定 し ま す ので、まずは医療ソーシャルワーカ ーまでお気軽にお尋ねください。 左記グラフは信愛病院におけ る⽣活保護取扱い件数です。平成 ⼗⼆年から⽐べると、件数が倍以 上になっており、社会や経済情勢 の変化が反映しており、社会福祉 法⼈に対するニーズは増してい るのがおわかりになると思いま す。 グラフ1:信愛病院における生活保護取扱い件数(年度) 信愛病院は、東京都社会福祉協 議会の医療部会に所属しており、 関係機関と協⼒して、ホームレ ス、DV被害者、海外からの⼈⾝ 取引被害者、難⺠への医療⽣活⽀ 援を⾏っています。最近になって 増加しているのは、外国⼈︵難⺠ 申請者︶に対しての医療⽀援で す。⽇本における難⺠申請者数は 年々増加しており、信愛病院での 受診数も増加している状況です。 社会的弱者に対する医療⽀援 入国管理局) グラフ2:難民申請者数の推移(法務省 2 信愛の友 冬号 No.632 病 気 に な っ ても 安 ⼼ し て ⽣ 活 地域の皆 様に対して 4 つのプ ログラムを紹介したいと思いま す。 を⾏い、参加者同⼠の交流を深めて いきます。管理栄養⼠が参加してい ますので、⾷べ物の旬の情報から、 摂取のポイントなど専⾨家の意⾒ を聞くことができます。 2.公開講座 医師や専⾨家による講座を毎⽉ ⾏っています。こちらは、地域の皆 様も⾃由に聴講することができま す。病気について学ぶことで、⽣活 を⾒直したり、病気の予防にも繋が っていきます︵次回の予定は、ホー ムページか法⼈イベントカレンダ ーでお知らせします︶ 。 3. 糖尿病教室 糖尿病という病気は、加齢のほ か⽇常の⽣活習慣が誘因となっ て発病するので、 ﹁ ⽣活習慣病﹂ といわれています。そして、糖尿 病の患者数は年々増え続けてい ます。放置すると進⾏し、危険な 合併症を引き起こすこともあり ますので、糖尿病について学びな がら、療養⽣活の⼯夫を考えま す。医師、看護師、薬剤師、栄養 ⼠、リハビリ技師など、各種専⾨ 家からの アドバイス を 受けるこ とができます。 4. がんカフェ がんは2⼈に1⼈の割合で罹 患するといわれる時代となりま した。がん患者の多くは、告知さ れた時、治療をしている時、再発 や転移をした時、回復は望めない とわかった時など、⾝体的な苦痛 だけでなく、⼼の痛みを伴いま す。また、家族も患者さん同様に 様々な苦痛を抱えています。 病気のことや、⾟くて悩んでいる こと、将来の不安、看病のこと、 最愛の家族を亡くしたことなど、 ⾊々な悩みや思いを語り合いま す。 ﹁ 1度がんになったら、⼀⽣が ん患者。5年⽣存できたとしても、 いつも再 発や転移の不 安がつき ま とう。ここで仲間と出会えること で、元気がもらえる﹂ ﹁ が んの患 者 会はたくさんあるが、家族という⽴ 場で悩みを分かち合える場所は少 ない。特に遺族という⽴場になる と、いつまで悲しんでいるの?と⾔ われてしまう。ここに来て話をする ことで⾃分⾃⾝も元気になります﹂ といった参加者の声があります︵次 回の予定は、ホームページか法⼈カ レンダーでお知らせします︶ 。 お問い合わせ: 信愛病院 042︱491︱3211 信愛の友 冬号 No.632 3 1.患者会 糖尿病患者の会﹁ あゆみ会﹂と 脳卒中後遺症患者の会﹁ あるこう 会﹂を⾏っています。 糖尿病や 脳 卒中という 病 気は ⽇々の⾷⽣活が重要です。⽉に1 度、⾷事会などを通して情報交換 お気軽にご相談ください(医療ソーシャルワーカー) ↑公開講座(月1回) ↓がんカフェ(二ヶ月に1回)
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