平成 28 年 2 月 10 日現在 新しい日向市観光推進計画 平成 28 年 2 月 日 向 市 Fukuoka Sag a Ooita Nag asaki Kum am oto HYUGA CITY M iyazaki Kag oshim a 目 次 1.新しい日向市観光推進計画の趣旨 ................................................................................................ 1 1-1 計画の目的 ................................................................................................................................... 1 1-2 計画の期間 ................................................................................................................................... 1 1-3 計画の位置づけ ............................................................................................................................ 1 1-4 策定プロセス ............................................................................................................................... 2 2.日向市における観光まちづくりの課題 ....................................................................................... 3 2-1 観光の現状 ................................................................................................................................... 3 (1)後期計画における目標値の状況............................................................................................. 3 (2)アンケート調査結果 ............................................................................................................... 6 (3)地域間周遊分析調査結果 ....................................................................................................... 7 2-2 日向市の観光を取巻く社会情勢 .................................................................................................. 8 2-3 日向市における観光まちづくりの課題 ..................................................................................... 10 3.日向市における観光まちづくりの姿(5年後の姿) ........................................................11 3-1 めざすべき観光まちづくりの姿 ................................................................................................ 11 3-2 目標指標 ..................................................................................................................................... 12 4.基本方針 ...............................................................................................................................................13 4-1 アピール力の高い「拠点づくり」............................................................................................. 13 4-2 多様なニーズに対応した「食の魅力づくり」 .......................................................................... 13 4-3「スポーツタウン日向」づくり ................................................................................................. 13 4-4「戦略的な情報発信・PR」の推進 ............................................................................................. 13 5.観光推進に向けた取組み ...............................................................................................................14 6.行動計画 ...............................................................................................................................................16 7.取組みの推進体制の構築 ...............................................................................................................20 8.取組みの評価・進行管理 ...............................................................................................................22 ○資料編 ........................................................................................................................................................23 [新しい日向市観光推進計画策定委員会 委員名簿] ................................................................... 23 新しい日向市観光推進計画 1.新しい日向市観光推進計画の趣旨 1-1 計画の目的 日向市では、観光の活性化と具体的な行動計画を明確にしていくため、平成 18 年に「日向市観光 振興計画」を、平成 23 年には、平成 27 年度までの 5 ヵ年間において実施・実現する施策を中心と した「日向市観光振興計画(後期計画) 」を策定し、 『健康』をキーワードとして、観光まちづくりの 方向性や施策、社会環境や観光客のニーズの変化に対応するためのリーディングプロジェクト*を示し、 観光従事者が中心となり魅力ある観光まちづくりを推進してきました。 今後、観光まちづくりを効果的に推進するためには、観光従事者はもとより、旅行・宿泊業や飲食 業、交通事業者などの各分野における取組みの整合を図るとともに、市民や事業者との協働による役 割分担の明確化や目指すべき方向性の共有、相互の連携強化を図っていくことが必要不可欠です。 本計画は、日向市を訪れる観光客の増加による産業経済への波及効果と雇用の創出の実現へ向けて、 観光関連産業の底上げはもちろん、今まで掘り起し・磨き上げてきた各地域の魅力をステップアップ させながら連携させ、新たな観光メニューとして情報発信するとともに、インバウンド*にも対応した 観光地づくりを目指し、市民や事業者、行政が一体となって推し進める「行動計画」として策定しま す。 1-2 計画の期間 本計画の期間は、平成 28 年度から平成 32 年度までの 5 年間とします。 1-3 計画の位置づけ 本計画は、最上位計画である「新しい日向市総合計画」 (平成 24 年 3 月策定)と整合した、観光 部門の振興を図るための計画として位置づけます。 新しい日向市総合計画 整合 元気な“日向市” 未来創造戦略 (日向市総合戦略) 整合 宮崎県 観光振興計画 連携 日向・東臼杵 広域観光推進協議会 連携 ひむか日豊海岸 観光推進協議会 整合 整合 新しい日向市 観光推進計画 その他関連計画 リーディングプロジェクト推進計画書 等 *リーディングプロジェクトとは、事業全体を進める上で核となり、先導的な役割を果たすプロジェクト。 *インバウンドとは、外から入ってくる旅行、一般的に訪日外国人旅行を指す。 1 新しい日向市観光推進計画 1-4 策定プロセス 本計画策定に向けては、日向市が目指す5年後の観光の姿や基本方針、施策を示すだけではなく、 計画策定の段階から観光まちづくりをリードする関係者が策定委員会のメンバーとして参画し、計画 づくりに直接関わり、実態(来る視点・住む視点・営む視点・支援する視点)に基づき、 「誰が」 「何 を」 「いつ」 「どう動かすのか」という、各取組みの主体や実施に向けた道筋を具体的に検討しました。 テーマ 会議形式 [第1回]平成 27 年 7月 30 日 ・策定委員会の目的 ・これまでの観光まちづくりの取組み・課題 ワールドカフェ*形式 [第2回]平成 27 年 8月26日 ・観光まちづくりの取組みアイデア ・観光まちづくりの5年後の姿 ワークショップ*形式 [第3回]平成27年10月19日 ・5年後の姿を実現するために優先する取組み ・行動計画について ワークショップ形式 [第4回]平成27年11月20日 ・行動計画について ワークショップ形式 [第5回]平成27年12月15日 ・行動計画について ・推進計画素案について ワークショップ形式 委員会形式 [第6回]平成28年 ・推進計画案について ・次年度の実施計画について 委員会形式 2月18日 日 向 市 観 光 振 興 計 画 ( 後 期 計 画 ) 日 向 市 観 光 振 興 計 画 ステップ ホップ 新 し い 日 向 市 観 光 推 進 計 画 *ワールドカフェとは、カフェのようなくつろいだ雰囲気の中で、与えられたテーマについて、少人数に分かれたテーブルで「自由な対話」を行い、他 のテーブルのメンバーとシャッフルして対話を続けながら、参加者全員の意見や知識を集めていく方法。 *ワークショップとは、テーマ毎に少人数に分かれたテーブルで、参加者同士が討議を重ねることで、互いに何かを気づいたり学びあったり創り出した りする方法。 2 新しい日向市観光推進計画 2.日向市における観光まちづくりの課題 2-1 観光の現状 (1)後期計画における目標値の状況 「日向市観光振興計画(後期計画) 」に掲げられた観光振興の目標値について、平成 26 年現在に おける達成状況を以下に整理します。 ① 観光入込客数 達成 (見込み) 観光入込客数を年間 142 万 7 千人へ ★日向市への観光入込客数:平成 17 年実績の倍増へ★ 観光入込客数は、平成 26 年現在で 136 万 1 千人と平成 17 年(基準年)の 91%増となってい ます。このまま順調に推移すれば、目標年の平成 27 年には平成 17 年実績の倍増という目標をほぼ 達成するものと思われます。 しかし、県内客は7割以上、日帰り客は約9割という割合には変化がみられません。 (万人) 160 県内客 91%増 県外客 140 121.0 120 100 80 71.3 60 18.8 40 20 107.4 96.0 99.6 21.1 27.1 74.9 72.6 80.2 88.7 H18 H19 H20 H21 52.5 32.2 27.2 113.7 126.1 118.9 131.6 136.1 34.5 37.4 40.7 28.6 83.1 90.3 91.7 94.1 95.4 H22 H23 H24 H25 H26 30.7 142.7 0 H17 H27 (目標値) ▲観光入込客数の推移 資料:宮崎県市町村観光動向調査結果 宿泊客 100% 日帰り客 12.2% 11.4% 11.2% 10.0% 9.5% 9.8% 10.5% 10.3% 11.1% 87.8% 88.6% 88.8% 90.0% 90.5% 90.2% 89.5% 89.7% 88.9% H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 80% 60% 40% 20% 0% ▲日帰り客・宿泊客の割合 3 新しい日向市観光推進計画 ② 宿泊客数 ほぼ 達成 宿泊者数を年間 13 万 5 千人へ ★日向市への宿泊者数:平成 21 年実績のホテル稼働率 10%増、旅館民宿 3%増へ★ 宿泊者数は、平成 26 年現在で 15 万 1 千人と平成 21 年(基準年)の 25%増となっており、既 に目標値の 13 万 5 千人を超えています。 しかし、ホテル及び旅館民宿における稼働率は、それぞれ 5.3%増、0.6%増にとどまっています。 (万人) 宿泊客 16 ホテル稼働率 13.5 14 12 10 宿 泊 8 者 数 6 4 (%) 80 25%増 旅館民宿稼働率 53.5 51 44.9 12.1 8.9 54.8 60 50.2 50 53 10.8 11.7 9.5 9.1 70 13.2 13.6 9.8 9.2 稼 40 働 率 30 15.1 20 9.5 2 10 0 0 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27(目標値) ▲宿泊者数、ホテル及び旅館民宿稼働率の推移 ③ 観光消費額 達成 観光消費額を 10%アップへ ★日向市観光消費額:平成 22 年消費額を基準に 10%増へ★ 観光消費額は、平成 26 年現在で 21 億 3 千万円と平成 22 年(基準年)の 37%増となっており、 目標値の 17 億 1 千万円を大きく上回っています。 (億円) 25 37%増 20 17.1 15 10 15.6 16.4 H22 H23 19.0 19.9 21.3 H24 H25 H26 5 0 ▲観光消費額の推移 4 H27(目標値) 新しい日向市観光推進計画 ④ 観光ボランティア・通訳ボランティア登録者数 観光ボランティア・通訳ボランティア登録者数を各 30 人以上へ 一部 達成 ★日向市観光協会登録者数を各 30 人以上へ★ 通訳ボランティア登録者数は、平成 26 年現在で 62 人と目標値の 30 人を大幅に上回っているも のの、観光ボランティア登録者数は、平成 26 年現在で 18 人と目標値の 30 人に達していない状況 です。 (人) 90 観光ボランティア登録数 通訳ボランティア登録数 通訳ボランティア 登録者数は達成 80 70 60 50 40 61 62 17 18 H25 H26 30 64 30 24 20 17 10 0 30 10 15 H22 H23 7 H24 H27(目標値) ▲観光ボランティア・通訳ボランティア登録者数の推移 ⑤ 日向市観光協会ホームページアクセス件数 未 達成 日向市観光協会ホームページアクセス件数を 30 万件へ 日向市観光協会ホームページアクセス件数は、平成 26 年現在で 15 万 7 千人と目標値の約半数と なっています。 (万件) 30 30.0 H26年現在で目標 値の約半数 25 20 15 10 14.1 16.0 15.4 15.2 15.7 H22 H23 H24 H25 H26 5 0 ▲日向市観光協会ホームページアクセス件数の推移 5 H27(目標値) 新しい日向市観光推進計画 (2)アンケート調査結果 平成 26 年 6 月から11月にかけて、日向市内の宿泊者などを対象に、観光動向の現状・課題等に 関するアンケート調査を行ないました。その結果を抜粋し以下に整理します。 ① 主な来訪目的(対象:市内宿泊者) その 他 12 8% 来訪者の約 6 割がビジネス客であり、 訪問の予定日数は、1 泊が半数を占め ています。 日帰り 9 7% 4泊以上 37 26% 観光・レジャー 訪問の 42 主な目的 29% 仕事 90 63% (n=144) 3泊 10 7% 訪問の 予定日数 (n=140) 1泊 71 51% 2泊 13 9% 資料:ひむか日豊海岸観光推進協議会 ② 観光客の意向(対象:市内宿泊者) 来訪者は、 「公共交通でのアクセス」や「情報が少ない」ことを不便と感じています。 また、日向市は「観る」観光が人気であり、本市への来訪のきっかけとなった情報源は、「インタ ーネット」が最も多くなっています。 (人) 0 20 公共交通での アクセス 39 標識・案内板 (人)0 5 10 15 日向岬馬ヶ背 20 (人) 0 10 インターネット 15 クルスの海 5 15 11 雑誌 6 観光パンフ 6 12 14 大御神社 遊歩道などの 整備 その他 60 44 情報が少ない おもてなし 40 8 テレビ 3 7 2 5 日向市(n=111) ▲訪れて不便に感じるもの 神武天皇の お舟出の地 ラジオ 0 新聞 0 7 ひょっとこ祭り 2 その他 日向市(n=44) 12 日向市(n=38) ▲今回、食べに行く、観にいくところ ▲来訪のきっかけ(情報源) 資料:ひむか日豊海岸観光推進協議会 6 新しい日向市観光推進計画 ③ 観光資源に関する認知度・関心度(対象:インターネットモニタ会員) 観光資源全般に対して、 「知らない」と回答された方が非常に多くなっています。 しかし、 「美々津」や「はまぐり料理」 、 「お倉ヶ浜」は、 「知っていて興味がある」または「知らな いが興味がある」と回答された方が多く、関心度は高くなっています。 0 5 65 10 15 20 美々津伝統的建造物 保存地区(15.5/60.6) 25 30 (%) 35 美々津 (19.2/64.5) → 高い 関心度 60 80 44.2 美々津 14.2 5.0 お倉ヶ浜 (19.8/56.1) 日向サンパーク (12.4/42.4) 日向市駅 (12.9/41.0) 40 61.5 50.3 30.5 牧水公園 (12.4/40.1) 35 52.4 日向市駅 7.2 5.7 33.8 53.4 牧水公園 7.3 5.1 32.8 54.8 日向ひょっとこ夏祭り 10.9 7.2 30.1 金ヶ浜 (19.0/28.8) 30 サーフィン・ボディ ボード(13.5/24.5) 36.2 日向サンパーク 7.2 5.2 35.2 日向ひょっとこ 夏祭り (18.1/41.0) 51.8 サーフィン・ボディボード 5.3 8.219.2 67.3 スタンドアップパドルサーフィン 4.0 2.3 29.1 64.5 はまぐり料理 10.1 5.1 (認知度/関心度) 20 知っていて興味もある 知らないが興味はある 低い ← 認知度 → 高い 100 36.0 美々津(伝建地区) 12.2 3.3 48.4 45 低い ← 40 金ヶ浜 9.4 9.619.4 はまぐり料理 (15.2/59.0) 50 25 20 お倉ヶ浜 11.8 8.0 60 55 0 48.9 35.9 知っているが興味はない 知らないし興味もない (3)地域間周遊分析調査結果 観光に係る課題の顕在化と課題解決の方向性を検討するため、日向市周辺エリアに一定時間以上滞 在した観光客の動向を位置情報(GPS)データにより把握した調査結果によると、日向市内への IN時間は 10 時から 11 時、OUT時間は 15 時から 17 時がピークとなっています。また、平日 のビジネス客の多いことも特徴であり、観光客には夕食まで滞在してもらう仕掛けが必要です。 ※GPS機能を付帯する携帯電話ユーザーで、且つあらかじめ位置情報取得について承諾したユーザーが対象。 期間は平成24年10月の1ヵ月間 (人) 140 平日 120 連休日 休前日 (人) 140 平日 120 連休日 休前日 休日 休日 100 100 80 80 60 60 40 40 20 20 0 0 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 0 ▲IN時間 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 ▲OUT時間 7 新しい日向市観光推進計画 2-2 日向市の観光を取巻く社会情勢 平成 32 年度末までの日向市の観光を取巻く社会情勢について以下に整理します。 平成 28 年春 東九州自動車道「北九州市~宮崎間」全線開通 ・東九州自動車道の北九州市から宮崎間において、唯一の未開通区間であった椎田南ICから豊前 ICが平成 28 年春に開通を予定しています。この区間の開通により、北九州市から宮崎間まで の所要時間が、未整備時と比べて大幅な時間短縮となり、さらなる交流人口の拡大が期待されま す。 また、九州中央部を東西に結ぶ九州中央自動車道(九州横断自動車道延岡線)は、平成 27 年4 月に蔵田から北方間が開通し、宮崎県北都市間(延岡・高千穂・日向)の所要時間が短縮されま した。今後も整備を促進することにより広域的な周遊観光促進への寄与が期待されます。 平成 31 年 ラグビーワールドカップ日本開催 ・ラグビーワールドカップ 2019 日本大会は、全国 12 都市で開催され、九州からは福岡(東平 尾公園博多の森球技場) 、大分(大分スポーツ公園総合競技場)、熊本(熊本県民総合運動公園陸 上競技場)の3都市での開催が決定しています。 開催期間中(45 日間程度)は、多くの観戦客が世界各国から九州に来訪することが見込まれま す。 特に、ラグビーワールドカップ 2015 イングランド大会での日本代表の活躍や大会前に大御神 社へ必勝祈願に訪れたことなどから、日向市においてもラグビーに対する関心が高まっています。 平成 32 年 東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催 ・平成 32 年の東京オリンピック・パラリンピック開催が決定し、宮崎県では、スポーツの振興は もちろん、経済、文化、教育等、幅広い分野への波及効果が見込まれる本大会の開催を一過性の ものとせず、本県の活性化や将来の県づくりにつなげていくため、 「みやざき東京オリンピック・ パラリンピックおもてなしプロジェクト」として、県、市町村、民間の協働による取組を推進し ています。 また、サーフィンが追加種目として提案されており、温暖で快晴日数の多い気象条件や各種大会 の開催実績などの優位性から、サーフィンに適した日向市では特に関心が高まっています。 8 新しい日向市観光推進計画 平成 32 年に訪日外国人旅行者数 2,000 万人を目指す! ・訪日外国人旅行者数が、平成 25 年に史上初めて 1,000 万人を達成し、平成 26 年はさらにそ れを上回る過去最高の 1,341 万人の外国人が日本を訪れました。 「観光立国実現に向けたアクション・プログラム 2014」 (平成 26 年 6 月決定)では、オリン ピック・パラリンピック東京大会が開催される平成 32 年に、訪日外国人旅行者数 2,000 万人 の達成を目指すこととしています。 日向市においても、クルーズ船が入港する日向細島港があり、外国人旅行者の増加が期待されま す。 平成 32 年 記紀編さん 1300 年記念事業の推進 ・宮崎県は、古事記や日本書記に描かれた日本発祥にまつわる日向神話の舞台であり、多くの神話 や伝承、それらにちなんだ伝統文化やゆかりの地などが県内各地に残されています。そのため、 大きな歴史の節目となる古事記編さん 1300 年の平成 24 年から、日本書記編さん 1300 年の 平成 32 年までの 9 年間をかけて、 「記紀編さん 1300 年記念事業」に官民一体となって取組ん でいます。 日向市では、記紀に係る素材だけではなく、神話・伝説・スピリチュアルスポットなど、多くの 話題を取り入れた「ひゅうがお舟出プロジェクト」を展開しており、県内他エリアや他プロジェ クトと一体(連携)した取組みにより多くの観光客の来訪が期待されます。 9 新しい日向市観光推進計画 2-3 日向市における観光まちづくりの課題 観光の現状や策定委員会での意見、日向市の観光を取巻く社会情勢を踏まえ、観光推進に向けた主 要な課題を以下に整理します。 宿泊、滞在を促す観光資源の魅力向上が必要 本市は、歴史・自然・スピリチュアル・スポーツ・景観など多くの観光資源に恵まれており、観 光入込客数も平成 26 年現在で 136 万 1 千人と平成 17 年から 91%増となっています。 しかし、 県内からの来訪者が 70%を占め、さらに、日帰り客も 90%を占めるなど、滞在時間が短いのが 現状であり、観光客に宿泊、滞在を促す仕掛けが不可欠となっています。 今後は、市全体に点在している既存の観光資源の拠点化による更なる魅力向上や食やスポーツに よる付加価値を高める取組みが必要です。 また、今後、訪日外国人旅行者数の増加が期待されることから、観光クルーズ船誘致に向けた港 湾整備をはじめとした外国人観光客の受入れ環境づくりも必要です。 広域との連携強化やきめこまやかな情報発信が必要 本市の観光資源に関する認知度や関心度は低く、観光資源の魅力を知ってもらうため、県北地域 など周辺と連携した魅力の向上や情報提供の強化が不可欠となっています。 今後は、魅力ある観光資源を多くの人に知ってもらい来てもらうため、都市部等での積極的なプ ロモーションなど戦略的な情報発信や PR の強化が必要です。 観光による収益を地域に還元するための取組みを推進していく組織の強化が必要 本市を訪れる観光入込客数は、平成 26 年現在で 136 万 1 千人と平成 17 年から 91%増とな っていますが、観光による収益を地域に還元するためには、行政が観光施策や事業を実施するだけ ではなく、収益が直接得られる観光関連事業者や地域団体等が中心となった事業実施が必要不可欠 です。 現在、日向市観光振興市民会議(日向観光盛り上げ隊)が組織されていますが、取組みの評価・ 提案にとどまり、新たな活動までには至っていないため、今後は、宮崎県飲食業生活衛生同業組合 日向支部や日向市民宿業組合、宮崎県ホテル・旅館生活衛生同業組合日向支部、交通事業者などの 多岐に渡る産業分野が相互連携を図るとともに、市民や事業者、行政が連携して取組みを推進して いく組織強化が必要です。 10 新しい日向市観光推進計画 3.日向市における観光まちづくりの姿(5年後の姿) 3-1 めざすべき観光まちづくりの姿 既存の「日向市観光振興計画」では、 「新しい日向市総合計画」を踏まえ“健康”をキーワードと して、 「地域資源の保全と活用」、 「市民・来訪者の両方が健康になる観光振興」、「魅力ある観光地に 磨き上げるまちづくり」、 「日向を住み良く・過ごし良くするまちづくり」、「「おもてなし」の人づく り・情報づくり」の 5 つの基本方針を中心に事業を展開し、 “地域の魅力の掘り起こしや磨き上げ”、 “市民の参画意識の醸成”など、観光をきっかけに、地域の方々の地域に対する愛着を育み、地域資 源を活かしたまちづくりや地域活性化に展開する『観光まちづくり』を進めてきました。 観光まちづくりでは、行政や観光協会のみではなく、地域(市民)全体でのやる気やおもてなしの 力が大きなことから、旅行・宿泊業や飲食業、交通事業者などをはじめとした観光産業分野はもとよ り、地域(市民)全体への経済波及効果や社会的効果(生きがいや地元愛、活躍の場など)が実感・ 共有される取組みが必要です。 「新しい日向市観光推進計画」では、東九州自動車道開通による交流人口の拡大や観光クルーズ船 誘致による外国人観光客の増加、阿蘇地域をはじめとする観光による広域連携を見据え、これまで培 ってきた“素材や人”に、地域や観光客が「ワクワクする物語」を掛け算し、多くの市民自らが観光 まちづくりに関わり、地域を活性化する仕組みづくりを行うことで、多様化する観光客ニーズに対応 できる、“人的な交流”と“経済的な利益”を地域に還元する「自立した観光地域」の創出を目指し ます。 地域も観光客も ワクワクする物語 ~ 市民自らが「観光まちづくり」に関わり、 おもてなしの主役を演じている ~ 11 新しい日向市観光推進計画 3-2 目標指標 既存の「日向市観光振興計画(後期計画)」においては、観光振興の目標として 5 つの数値目標を 掲げていましたが、本計画では、地域への経済的波及効果に繋がりやすい「観光入込客数」及び「観 光消費額」と、前計画で未達成の「日向市観光協会ホームページアクセス件数」を数値目標とします。 なお、前計画で一部またはほぼ達成となっている、 「ホテル稼働率 10%増(対平成21年実績)」 及び「旅館民宿稼働率 3%増(対平成21年実績)」、「観光ボランティア登録者数を30名以上」に 関しては、引き続きモニタリングを行い目標達成に向け努力します。 また、個別の「行動計画」でも達成目標を掲げています。 前計画:日向市観光振興計画(後期計画)における目標 ① 観光入込客数を年間 142 万 7 千人へ ※日向市への観光入込客数:平成 17 年実績(713,141 人)の倍増へ 平成 21 年(実績) 1,209,514 人 ⇒ 平成 27 年 1,427,000 人 ② 宿泊客数を年間 13 万 5 千人へ ※日向市への宿泊者数:平成 21 年実績のホテル稼働率 10%増、旅館民宿 3%増へ 平成 22 年 基準 ⇒ 平成 27 年 135,000 人 ③ 観光消費額を 10%アップへ ※日向市観光消費額:平成 22 年消費額を基準に 10%増へ 平成 22 年 基準 ⇒ 平成 27 年 10%増 ④ 観光ボランティア・通訳ボランティア登録数を各 30 人以上へ ※日向市観光協会登録者数を各 30 人以上へ 平成 22 年 観光 10 人 通訳 17 人 ⇒ 平成 27 年 観光 30 人以上 通訳 30 人以上 ⑤ 日向市観光協会ホームページアクセス件数を 30 万件へ 平成 22 年(実績) 141,390 件 ⇒ 平成 27 年 300,000 人 新しい日向市観光推進計画における目標 ① 観光入込客数を年間 168 万4千人へ ※日向市の観光入込客数:H26 年実績の 23%増へ 平成 26 年度 (基準) 1,360,750 人 平成 32 年度 1,684,000 人 平成 32 年度 倍増 ② 観光消費額を倍増へ 平成 26 年度 (基準) 21 億 3 千万円 (参考)平成 26 年観光関連産業従業者数を基準に維持へ 平成 26 年 (基準) 5,363 人 平成 32 年度 維持※ ※本市の観光産業における従業者数は、平成 21 年から 平成 26 年までに 0.7%減少しています。今後、市全体 の人口減少が想定されるため、増加ではなく維持させ ることを目標とします。 ③ 日向市観光協会ホームページアクセス件数を 30 万件へ 平成 26 年 (基準) 157,000 件 平成 32 年度 12 300,000 件 新しい日向市観光推進計画 4.基本方針 前計画における、地域資源の保全と活用、市民・来訪者の両方が健康になる観光振興、魅力ある観 光地に磨き上げるまちづくり、日向を住み良く・過ごし良くするまちづくり、「おもてなし」の人づ くり・情報づくりの基本的な方向性は引き継ぎながら、本市のこれまでの取組み成果を踏まえ、地域 を活性化する仕組みや経済波及効果が期待される、以下の4つの基本方針を設定します。 4-1 アピール力の高い「拠点づくり」 日豊海岸国定公園「日向岬」や伊勢ヶ浜門前まちなどのスピリチュアルスポット、美々津や細島の 歴史ある町並、牧水のふるさと東郷、国際デザインコンペティションで最優秀賞を受賞した日向市駅 舎など、市全域に分布する多様な資源を活かして、魅力ある観光拠点づくりを推進します。 4-2 多様なニーズに対応した「食の魅力づくり」 観光の楽しみのひとつである「食」は、観光地全体の印象を左右する重要な要素と言えます。本市 を訪れる目的や年代が異なる多様な方々への、ニーズに対応した日向市ならではのメニュー開発など、 観光関連産業との連携による食の魅力づくりを推進します。 4-3「スポーツタウン日向」づくり 本市の年間を通して、温暖で快晴日数の多い気象状況の優位性を活かし、プロ野球やサッカーJリ ーグ、ラグビー等のスポーツキャンプ・合宿のスポーツイベントの誘致を推進します。 また、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会の開催を見据え、サーフィンやビーチバ レーなど、本市のマリンスポーツに適した自然環境をアピールし、事前キャンプの誘致を図ります。 4-4「戦略的な情報発信・PR」の推進 おもてなしの顔となる市民が本市の 歴史や魅力を学ぶ機会の提供など、市民 への情報発信を充実するとともに、観光 動向の変化に対応した情報発信手段の 多様化など、戦略的な情報発信・PR を 推進します。 ▲戦略的な情報発信・PR のイメージ 13 新しい日向市観光推進計画 5.観光推進に向けた取組み 基本方針を踏まえ、今後 5 年間で日向市の観光を推進するための基本施策(主な取組み)を以下に 示します。また、市民・事業者・行政が連携して重点的に取組むべきものをリーディングプロジェク トとして位置づけます。 ◎:リーディングプロジェクト 基本方針 アピール力の高い 「拠点づくり」 多様なニーズに対応した 「食の魅力づくり」 「スポーツタウン日向」 づくり 「戦略的な情報発信・PR」 の推進 基本施策(主な取組み) ◎伊勢ヶ浜門前まちの観光拠点化(案内所、トイレ等の整備など) 細島地区の観光拠点化(「海の駅ほそしま」を核とした“食”の魅力発信や “町歩き周遊ルート”の確立、クルーズ船の受入環境づくり、インダストリ アルツーリズム*の展開、緑地化の整備促進など) 美々津地区の観光拠点化(“歴史・文化”と“観光”を融合させ住民と一体 となった、アートな観光まちづくりなど) 東郷地区の観光拠点化(“文学(牧水のふるさと)”と“郷土食(薬膳料理)” による食文化観光圏の形成、グリーンツーリズム*の展開など) 中心市街地の観光拠点化(日向市観光の窓口としての機能強化、誘客性の高 いイベント等の誘致など) 既存施設の機能強化(馬ヶ背案内所の施設機能の拡充、日向サンパーク温泉 の機能拡充など) 快適な移動空間の創出(ウォーキングロードの充実、まち歩きルートの施設 整備、環境保全散歩道整備、自転車ルートの形成、愛犬と歩けるルート、人 に優しいバリアフリー整備、景観や安全面に配慮した樹木の伐採など) 魅力ある新たな施設整備(観光客が利用できるトイレ、免税店や物産などの 買物できる場、観光ホテルやリゾートホテル・旅館などの宿泊施設など) ◎新たな“日向飯”づくり (日向の特産品を活用した名物づくりなど) 女性や外国人にニーズの高い「健康」や「美容」をテーマとした食の開発 (薬草の里づくりと連携した薬膳料理づくりなど) 日向市駅の駅弁開発 観光4駅で統一メニュー開発(名物やブランドづくりなど) 「へべす」の知名度アップ(年間を通した販売方法の検討、PR などの協力 体制づくり、集客性の高いイベントで多様な食べ方をアピールなど) 飲食店のおもてなし力強化(はまぐり料理提供店舗間の連携、はまぐり料理 が食べられる店舗を分かりやすくするなど) ◎スポーツを活かした観光交流の拡大 (市民の機運醸成、行動組織づくり、施設整備、スポーツタウン日向のイメ ージづくりなど) プロ野球やプロサッカーなどのキャンプ誘致 オリンピック(サーフィン)やワールドカップの合宿誘致 スポーツイベントにあわせた体験教室等の開催 サーファー向けの情報発信 ◎日向市“ファン”づくり (ホームページの充実、話題性の高い情報発信、お得感を付ける、SNS 等の 活用、県外客との交流促進、メディアの効果的な活用など) 外国人観光客への対応(情報提供、外国語の案内標識など) 人財育成(郷土愛の育成、やる気がある市民を巻き込む、市民総ガイドなど) 多様な観光パンフレットの作成 (テーマやターゲット別など) 災害時等への対応(観光客に向けた災害時避難勧告方法や情報提供など) 観光案内板の充実(高速道路出入口、遊歩道沿いなど) 観光地域づくりプラットフォームの構築(日向市観光協会の機能強化など) *インダストリアルツーリズム(産業観光)とは、歴史的・文化的価値のある産業文化財(古い機械器具、工場遺構などのいわゆる産業遺産)、生産現場 (工場、工房等)及び産業製品を観光資源とし、それらを通じてものづくりの心にふれるとともに、人的交流を促進する観光活動。 *グリーンツーリズムとは、農山漁村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動。 14 新しい日向市観光推進計画 15 新しい日向市観光推進計画 6.行動計画 リーディングプロジェクトの行動計画を以下に示します。 伊勢ヶ浜門前まちの観光拠点化プロジェクト 目 的 活用する 資源 現在の観光資源は、市全体に点在しているため印象が薄い“面”の状態です。印象が薄めら れた“面”から、代表的な“5つの拠点”とそれらを結ぶ“軸”を強化してアピール力を高めるこ とを目的とします。 そのため、まずは、ラグビー日本代表やプロ野球選手などが必勝祈願に訪れるなど知名度 の高い大御神社を有し、高速道路からもアクセスしやすい“伊勢ヶ浜門前まち”の観光拠点化 を進めます。 伊勢ヶ浜門前まち、大御神社、鵜戸神社、日知屋城址、伊勢ヶ浜海水浴場、平兵衛さんの会、 門前いち実行委員会 など 取組みのフロー 着手時期 ( 課題抽出に向けた社会実験 (H27.11.22~H28.1.10) )内は、主な実施主体 社会実験への支援 [具体的な内容] [具体的な内容] (平兵衛さんの会) ・観光案内所や物産販売の拠点施設として コンテナハウス(仮設)オープン ・状況をみながらカフェ併設検討 ・出店候補者への参加要請(声かけなど) ・課題を抽出し改善 (日向市) ・市民まちづくり支援事業補助金の 交付 ・H27 年度「門前いち」出店者へ の参加要請(声かけなど) H27.11~ (試行) H28 年度~ 取組み 内容 施設整備に向けた検討 用地確保・店舗誘致 [具体的な内容] [具体的な内容] (門前いち実行委員会) ・参道沿いの用地確保 ・沿道店舗の誘致(飲食、宿泊など) (日向市) ・地区計画の指定検討 ・トイレの整備検討 拠点施設整備 組織の強化 道路(動線)・トイレ整備 [具体的な内容] [具体的な内容] [具体的な内容] (門前いち実行委員会) ・観光案内所などの 拠点本施設整備 (門前いち実行委員会) ・新たなメンバーの声 かけ ・ 「門前いち」から「門 前まち実行委員会」 へ (日向市) ・広幅員の歩道整備 ・トイレ整備 (宮崎県・日向市) ・参道入口(伊勢ヶ浜交差点)の隅 切りの改善要請・整備 ターゲット 観光客 期待される 効果 日向市全体の観光活性化、地域への経済効果 達成目標 拠点本施設整備(3 年後)、参道に 10 店舗立地(5~10 年後) ※施策内容や取組み時期などについては、今後の検討状況等により変更になることがあります。 16 ~H30 年度 (3 年後) 新しい日向市観光推進計画 新たな“日向飯”づくりプロジェクト 目 的 活用する 資源 日向の食による話題性の発信や観光交流の拡大による地域経済の活性化、経済効果を実 感することによる“市民の奮起”を促すことを目的とします。 そのためには、これまでのような行政主導でなく、まず、本気でやる気のある人を発掘・ 育成し、その人達を核とした新たな“日向飯”の開発・販売から進めます。 日向らしさを感じられる食材、やる気のある人財、応援したい人々 取組みのフロー Step1 ニーズの リサーチ 新たな“日向飯”における ニーズの把握 Step2 核となる人の発掘・育成 [具体的な内容] やる気を起こさせるきっかけづくり ○スポーツ団体や観光客、 観光業者等へヒアリング やアンケート等 など [具体的な内容] コーディネーター (調整役) Step3 取組み内容 核となる人達による活動開始 応援団結成 材料提供や PR など協力 体制の構築 [具体的な内容] ○材料提供 ○イベント等での販売、ニ ーズ確認 ○マスコミへの話題提供 など (Step1) 観光振興課 日向市観光協会 観光事業者等 (Step2) 観光振興課 飲食業組合など [具体的な内容] ○リサーチ結果等を踏まえ、新たな “日向飯”の試作 ○試験販売等によるニーズへの対応 など H28.4~ H28.4~ (Step3) 核となる人達 (Step4) 日向市、日向市 観光協会、日向 物産振興協会、 農業協同組合な ど H28.10~ H28.10~ Step5 “日向飯”の発表・販売 本格的な販売開始 [具体的な内容] (Step5) 核となる人達 +応援団 ○本格販売に向けた具体的な検討 (数、場所、PR 方法等) ○“日向飯”発表イベントの開催 ○販売状況を踏まえた評価・改善 など ターゲット 市民、観光客、スポーツイベント参加者 期待される 効果 日向市の食の魅力を発信、やる気のある市民を皆で応援する機運の醸成 達成目標 着手時期 ○事例紹介やセミナーなど ○興味を持ちやすい工夫 ○候補者への声かけ ○支援体制の検討 ○ニーズの提供 など “日向飯”の試作 Step4 実施主体 “日向飯”の提供食数(例えば、スポーツによる誘客数の3割に提供など) ※何にターゲットをおいた“日向飯”とするかにより、提供食数を設定 ※施策内容や取組み時期などについては、今後の検討状況等により変更になることがあります。 17 H29.4~ 新しい日向市観光推進計画 スポーツを活かした観光交流の拡大プロジェクト 目 的 活用する 資源 温暖で快晴日数の多い気象状況の優位性を活かし、プロ野球やサッカーJリーグ、ラグ ビー、サーフィン等のスポーツキャンプや合宿、スポーツイベントを誘致し、「スポーツ =日向」というイメージ形成を図ります。特に、サーフィンは 2020 年東京オリンピック の追加種目として提案されており、関心が高まっていることから、サーフィンを活かした 観光交流の拡大及び地域経済の活性化を図ります。 サーフィン:お倉ヶ浜・金ヶ浜 野球・サッカー・ラグビー:大王谷総合公園・お倉ヶ浜総合運動公園 取組みのフロー 実施主体 着手時期 Step1 スポーツを活かした観光交流 に対する意識の醸成 スポーツを通じた観光交流の拡大や 地域経済の活性化に対し、関係者や 市民の関心を高める 観光振興課 日向市観光協会 H28.4~ [具体的な内容] ○スポーツを活かした観光交流に対するシンポジウムや講演会の開催、 取組みの周知 Step2 Step3 民間を中心とした 行動組織づくり 取組み内容 スポーツの活性化 具体的な取組みを担うスポー [具体的な内容] ツ団体や民間事業者等による ○競技人口の拡大、競技年齢層の底 行動組織を結成し、行動計画 上げ、少年スポーツ大会の開催 に基づく事業を実施 ○有名なスポーツ団体や選手を招い てのスポーツイベントの開催 ○選手の発掘 ○学校の体験授業 Step4 サーフィンを 活かした取組み 野球・サッカー・ラグビー を活かした取組み [具体的な内容] ○大会の開催・誘致 ○既存組織や民間事業者と連携した企画 ・サーファー向けの食の開発 ・健康維持におけるサーフィンの活用 ・サーフィンスクール付宿泊プラン ○大会の開催・誘致 ○キャンプの誘致 スポーツ施設の 計画的な整備 ○サーファーが利用できる施設の整備(サ ーフパーク) ○スポーツ誘致に合わせた施設の整備 スポーツ=日向の イメージづくり ○スポーツ=日向をアピールする統一さ れたフラッグの作成(商店街など) ○サーフィンのスポットであることがわ かるような沿道景観の整備 ○スポーツ=日向の情報発信 (Step2) 本策定委員会、 民間事業者(サ ーフショップ、 飲食店、宿泊施 設等) (Step3) スポーツ団体 観光振興課 教育委員会 (Step4) サーフィン関係 団体、民間事業 者(サーフショ ップ、飲食店、 宿泊施設等) スポーツ関係団 体 H28.4~ H28.4~ H28.4~ 観光振興課 H28.4~ 本策定委員会等 観光振興課 都市計画課 日向市観光協会 H28.4~ ターゲット サーファーや野球・サッカー・ラグビー愛好者とその関係者、大学・社会人等のチーム 期待される 効果 スポーツを活かした観光交流による地域経済の活性化 達成目標 サーフィン及びラグビーの大会開催回数:6 回(H26 年:4 回(サーフィンのみ))、 スポーツキャンプの誘致:10 チーム(H26 年:5 チーム) ※施策内容や取組み時期などについては、今後の検討状況等により変更になることがあります。 18 新しい日向市観光推進計画 日向市“ファン”づくりプロジェクト 目 的 活用する 資源 情報があふれる中、より効率的・効果的で、一番重要視される情報は、信頼する人から の“口こみ”と考えます。 この“口こみ”を起こしていくことで、継続的なコミュニケーションが実現され、日向市 へ“親近感・共感”を持ち、 “ひゅうが愛”が強く、自らが日向へ訪れ、情報発信をしてくれる 『ファン』を創出します。 自ら日向市の観光推進の立役者になる人財 取組みのフロー Step1 着手時期 [具体的な内容] 人財出現の きっかけづくり 自ら日向市の観光振興の 立役者になる人財の“きっ かけ”と出現 Step2 日向市ファン倶楽部 発足 取組み内容 実施主体 情報をおとす“受け皿”が できることによる、イベン トの相乗効果の創出 ○日向市 HP と日向市観光協会 HP の相互 検索を分かりやすくする ○情報発信強化 (まめに発信できるような体制づくり) ○「日向市“ファン”倶楽部」会員特典等の 検討 ○facebook や日向市 HP、日向市観光協 会 HP 等で「日向市“ファン”倶楽部」設 置及び会員募集の告知 観光振興課 日向市観光協会 H28.4~ ○会員同士の多様な交流促進 ○まめな情報発信の継続 ○日向市 HP、日向市観光協会 HP 等での 定期的な「日向市“ファン”倶楽部」活動 報告アップ 日向市観光協会 H28.5~ ○定期的なイベント開催 ・同じテーマの情報発信により「い いね」獲得数による日向愛ナン バーワン競争 ・居住地から日向市までの距離を 競う など 日向市観光協会 H29.3~ Step3 ファン倶楽部会員による 情報発信 広告に頼らず、 継続性が高 い情報発信の実現 Step4 新たなファン・リピーター の出現 “ファン”に感化された、受 動的な新規顧客の開拓及 び誘致 ○影響効果の確認 ・観光施設や宿泊施設、飲食店、 タクシーなど市内至るところに 備付けのアンケート設置及び HP 等により、効果を確認 ・継続や見直しを検討 ターゲット 市民、観光客 期待される 効果 日向の“ファン”をつくり、囲いこみ、繋がりを強化する 達成目標 “ファン”による自発的な情報発信数(年間 12 件) 、 SNS「いいね!」の数(対 H26 の倍増) ※施策内容や取組み時期などについては、今後の検討状況等により変更になることがあります。 19 新しい日向市観光推進計画 7.取組みの推進体制の構築 観光振興に関する施策や行動計画を着実に実施していくため、市民、NPO、ボランティア団体、地 元企業、民間事業者、旅行関連事業者、交通事業者、商工会議所、観光協会、日向市などで構成され る(仮称)日向市観光推進プロジェクトチームを構築し、それぞれが連携・協力しながら取組みを推 進していきます。 ・観光企画、商品開発への参画 ・観光ガイドへの参画 ・おもてなし力の強化 など ・事業参画 ・観光PR ・おもてなし力の強化 など 民間事業者 観光関連事業者 日向物産振興協会 日向商工会議所 など 市民 ボランティア団体 NPO など 交通事業者 (JR 九州・バス、 タクシー協会等) ・施設整備に関する事 業 など ・事業参画 ・観光企画、商品開発 ・おもてなし力の強化 など (仮称) 日向市観光推進 プロジェクトチーム ・事業参画 ・商品開発 ・おもてなし力の強化 など 地元企業 (4つの駅、飲食店等) (一社) 日向市観光協会 日向市 (観光振興課) ・プロジェクトチームの事務局 ・観光PR ・観光ガイドの育成 など 【関連部署】 総合政策課、商工港湾課、農業畜産課、 林業水産課、スポーツ振興課、都市計画 課、建設課、文化生涯学習課 など 【分科会の設置】 ①「拠点づくり」分科会 ②「食の魅力づくり」分科会 ③「スポーツタウン日向」分科会 ④「戦略的な情報発信・PR」分科会 各協議会 との連携 ・伊勢ヶ浜門前いち実行委員会 ・日向の郷土食ワーキング会議 ・日向市スポーツキャンプ等誘致推進協議会 ・とうごうグリーンツーリズム推進委員会 など 支援・マネジメント 専門家・外部有識者 20 新しい日向市観光推進計画 取組みの推進体制の構築に向けた行動計画を以下に示します。 観光地域づくりプラットフォームの構築 目 的 活用する 資源 DMO*の創設を見据えた、観光地域づくりプラットフォームの構築を目的とします。 日向市観光協会、商工会議所、民間企業、市民団体、外部有識者、日向市 取組みのフロー 着手時期 Step2 Step1 観光戦略会議 (研修会) ①目的・方向性の共有 観光戦略のための 組織の設置準備 [具体的な内容] [具体的な内容] ○民間事業者と行政等が連携した観 光戦略会議(研修会)の開催 ○交流人口増加による企業メリット を生み出すための研修等 ②人材育成 [具体的な内容] 取組み内容 実施主体 など ○マネージメントの中心となる人財 の確保・育成 ○民間と行政、其々の強みをあわせ ることで効果的な営業方法や営業 先の検討 ○観光客を立寄りから滞在へ仕向け る方策(目的)や PR 方法検討 な ど ○準備組織には観光関係 者以外にも参画を促す ○交流人口の増加が地域 全体に利益をもたらす という共通認識をもつ ○準備組織ではすべての 参画者が主体的・戦略 的な集客の仕組みづく りのノウハウについて 学ぶ など (Step1) 日向市観光協会、 H28.4~ 日向市、商工会議 所、民間事業者、 ひむか-Biz(仮称) など (Step2) 日向市観光協会、 日向市、日向商工 会議所、市民団体、 専門家 Step3 観光推進組織の確立 [具体的な内容] ○柱となる事業の中心となる人材を配置 ・誘客企画(インバウンド・国内・クルーズ etc.) ・地域づくりとプラットフォーム経営 ・物産振興 など ○地域のあらゆる業種と連携し一体的なワンストップ プラットフォームの機能を目指す H30.4~ (Step3) 日向市観光協会 Step4 プロモーション及び評価 (Step4) 日向市観光協会 H32.4~ [具体的な内容] ○戦略的な一元的な情報発信・プロモーション ○PDCAサイクルによる事業評価 など 期待される 効果 達成目標 地域アイデンティティの強化、戦略的なプロモーションの推進、デスティネーション・ブ ランディング*による交流人口の増加、観光に関する総合的な潜在力のボトムアップによる 経済的効果、日向市観光協会の機能強化、地域 DMO 設立に向けた機運醸成 経済効果を実感している企業数(観光戦略会議参画企業の半数以上) ※施策内容や取組み時期などについては、今後の検討状況等により変更になることがあります。 *DMO(Destination Marketing/Management Organization)とは、地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する「観光地 経営」の視点に立った観光地域づくりの舵取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するため の戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人。 *デスティネーション・ブランディング(destination branding)とは、旅行目的地としてのブランド力を構築するための取組み。 21 新しい日向市観光推進計画 8.取組みの評価・進行管理 観光推進計画の取組みは、目標共有(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Action)を絶 えず行なうことで、自己満足に終わらず、時流や嗜好の変化にも対応していきます。 ノウハウを次の観光推進計画に 活かします。 目標共有 (Plan) 改 善 (Action) 評価を踏まえて「もっと良い方法 はないか」を検討します。 観光推進計画に則って速やかに 実行に移します。 実 行 (Do) 評 価 (Check) 取組みを進めながら目標の達成 度をチェックします。 ※(仮称)日向市観光推進プロジェクトチームによる取組みのモニタリング(年 1~2回程度) 目標 共有 (Plan) ・現状や課題を踏まえつつ、今後、進めるべき観光施策を検討します。 ・策定委員会での検討を通じた本計画書の作成が目標共有の段階にあたります。 ・「目標」となる観光推進計画は PDCA サイクルに則って、評価、改善のプロセスを経 て、計画の見直し、新たな観光推進計画の策定に繋げていきます。 実 行 (Do) ・観光推進計画に沿って、順次、取組みを実行に移します。 評 価 (Check) ・取組みを進める中から、目標に向って正しく取組んでいるかチェックします。 ・評価は市と市民が協働して行います。(本計画では、(仮称)日向市観光推進プロジェ クトチームが中心となって評価を行います。 ) ・産業やまちづくりへの影響など市がデータを有しているものは市が中心に、評判や取 り組みの実感からの反省などは市民が中心になるなど、それぞれの役割に応じた評価 を行い、さらに市・市民で相互に評価を行います。 改 善 (Action) ・評価を踏まえて、うまく進んでいないところなどについては、 「どう改善すればよいの か」を検討して、改善策を実行します。 ・ニーズの変化など観光推進を取り巻く環境の変化が見られる場合には、新たな流れに どう対応していくのか戦略づくりを行ないます。 22 新しい日向市観光推進計画 ○資料編 [新しい日向市観光推進計画策定委員会 委員名簿] (敬省略) 氏 ◎ 名 所 属 松葉 藤吉 観光団体 全国旅行業者協会 参与、(一社)日向市観光協会 副会長、 日向市歴史観光ボランティア「平兵衛さん」の会 会長 中村 和美 観光団体 宮崎県ホテル・旅館生活衛生同業組合 日向支部 橋口 万喜子 観光団体 日向市民宿業組合 田崎 澄 民間団体 宮崎県飲食業生活衛生同業組合 日向支部 飯沼 智宏 民間団体 宮崎県タクシー協会 日向支部 多田 弥 民間団体 九州旅客鉄道株式会社 日向市駅長 壹岐 優子 民間団体 日向物産振興協会 新名 光明 観光資源 大御神社 宮司 佐藤 久恵 地元団体 美々津 立縫区 区長 黒木 宏二 民間団体 ミツイシ株式会社(はまぐり碁石の里) 藤江 幸子 地元団体 国際交流まちづくり 美根 香奈子 市民代表 今村 知佳 市民代表 鈴木 陸代 市民代表 黒木 正一 民間団体 日向商工会議所 専務理事 山本 恵子 民間団体 日向商工会議所 女性会 会長 那須 茂樹 民間団体 東郷町商工会 会長 山本 達雄 観光団体 (一社)日向市観光協会 事務局長 髙木 慎平 観光団体 (一社)日向市観光協会 係長 ◎:会長 (オブザーバー) 氏 名 所 属 河野 亘 民間団体 SNS・情報システム(川長物産合資会社) 谷村 智樹 民間団体 観光トレンド・観光情報(㈱リクルートライフスタイル) 今村 一郎 行政 宮崎県 観光推進課 観光地づくり担当 主幹 清水 邦彦 行政 日向市 産業経済部 部長 [事務局] 日向市産業経済部 観光振興課 23
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