第5章 つながり方 農家が大変だと思っているものもじ つは価値あるものだと気づきました。 もいただいて、余っていた キュウリはあっという間に なくなります。 作りませんか?」と呼びか とれすぎた野菜で漬物教室 同じように直売所にあふ れ る の が 冬 場 の ダ イ コ ン。 これは農家仲間から教えてもらって 実践したことです(図5―3)。 二回来てもらいます。一回 そこで冬場は「タクアンを 夏はキュウリが爆発すること(とに かく豊作になること)がありますよね。 目はダイコンを抜いて、水 それではあまりにもったいない。 円以下で販売されているなんてことも。 ブついている状態。なかには一本一〇 ダイコン代、材料費、教室 二週間後に再度来てもらっ ろ ま で や っ て も ら い ま す。 で洗い、束ねて、干すとこ けます。タクアンの場合は そんな時は直売所に持っていってもダ そこで「キュウリの粕漬けを作りま せんか?」と呼びかけます。集まって 代はいただきますが、冬の ちする漬物なので、一人五〇〜一〇〇 樽などの材料費をいただきます。日持 ウリを一本五〇円で販売。それに酒粕、 がたいかもしれません。 てもらえるのが何よりあり 結束など冷たい作業をやっ 寒 い な か、 収 穫 か ら 洗 浄、 て今度は本漬け。もちろん いただいた人には、天日干ししたキュ 本まとめて買ってもらえます。教室代 近に感じてもらおうというのが基本コ なって立ち上げました。農をもっと身 を育てたり、ご飯のお供を持ち寄って した。農の理解を深めるために、野菜 ジベジくらぶ」なるものを立ち上げま (材料費抜きで一〇〇〇〜一五〇〇円) ンセプトです。ちょうど食品偽装問題 仲間で イベントのやり方を学ぶ 食事会をしたりするサークルです。こ いかと思っています。葉っぱビジネス や輸入野菜の危険性などが騒がれてい もかなりいます。 んなに可能性があっても、提案して実 ういった感じで受け入れ方を学ぶこと そんな「マメマメくらぶ」の農家側 としての目的は「受け入れ方を勉強し 際にやらなければ意味がありません。 た時とあって、定員の一五家族が一週 よう」というものでした。どのような はとても大切だと実感しています。 いただくのが妥当なのか、など考えて 教え方をすればいいのか、会費はいく 最初から大きくしようとすると大変 だと思いますが、最初は小さく、とに 間で埋まりました(告知は知り合いの しまいますよね。私も最初から一人だ らぐらいが妥当か、どんなイベントを かくやってみてダメなら次を考えると とまあ、ことあるごとに何かできな いかと考えているのですが、もちろん とやっていなかったと思います。そこ やっていけば楽しんでもらえるか、な いうミニマム主義的考え方をおすすめ 自 然 食 品 店 な ど )。 リ ピ ー タ ー も 多 く、 にはこれまでの経験が大きく役立って どなど。農家だから育てることはでき します。 最初からこういったことができたわけ います。 るけど、教えたりイベントをしたりす 田畑に知恵が合わさると、そこはま さに「可能性の宝庫」になるのではな 以前から農家の勉強会をやっている のですが、その仲間でもっと実践的な るのはまた別。農家同士助け合い、知 最初の時からずっと参加されている人 ことをやろうと二〇〇八年に始めたの 恵を出し合いながら磨かれてきました。 なんかはまさにその典型です。でもど が「 マ メ マ メ く ら ぶ 」。 こ の 会 は ダ イ イベントをやるにしてもどうやって 呼びかければいいのか、料金をいくら ズを育てて味噌を造ろうというサーク ではありません。 図5−3 とれすぎた野菜で漬物教室を開く 今はそれぞれの地域でやろうという ことで、風来でも二〇一三年から「ベ ル で、 私 を 含 め て 農 家 三 軒 が 中 心 に 96 97 生のキュウリだと余っちゃうけど、 漬物教室なら 1 人 50 〜 100 本も まとめ買いしてもらえる キュウリの粕漬け 作りませんか
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