平 成 28 年 2 月 9 日 日 本 政 策 金 融 公 庫 総 合 研 究 所 介護者からみた介護サービスの利用状況 ~「訪問介護・通所介護に関するアンケート」から~ Ⅰ 調査目的 Ⅱ 実施要領 Ⅲ 調査結果 1 被介護者数 2 被介護者の要介護度 3 介護保険サービスを利用するに当たって最初に相談した相手 4 訪問・通所介護の利用状況 5 訪問・通所介護事業所をどうやって知ったか 6 インターネットを使った情報収集 7 インターネットで知りたかった情報 8 訪問・通所介護への不満 9 施設サービスの利用意向 10 訪問・通所介護の利用意向(非利用者について) 11 保険外サービスの利用意向 12 まとめ <問い合わせ先> 日本政策金融公庫総合研究所 小企業研究第一グループ ℡ 03-3270-1687 担当 竹内、山田 Ⅰ 調査目的 介護保険制度の創設以後、介護サービスを供給する企業は増加を続けているが、近年は訪問・通所介護を中心に人手不足や競争の激 化から経営不振に陥る企業も少なくない。高齢化に伴って需要が増加しているとはいえ、介護サービスの事業者にはマーケティングや サービスの改善など、いっそうの経営努力が求められるようになっている。 そこで、家庭で高齢者の介護を担っている人たちがどのように利用する事業所を決めているのか、またどのようなニーズがあるのか を調べるために「訪問介護・通所介護に関するアンケート」を実施した。 Ⅱ アンケートの実施要領 (1)調査時期 (2)調査対象 (3)調査方法 平成27年12月 65歳以上の高齢者の介護に携わっている全国の20歳以上の男女1,059人 *直接介護している場合だけではなく、本人に代わって介護保険サービスの利用手続きを行うような場合も含む。 インターネットを使ったアンケート(㈱インテージのモニタを使用)。 回答者の年齢 回答者の性別 20代 4.2 (単位:%) 65歳以上 13.1 女性 47.6 60~64歳 14.5 男性 52.4 (n=1,059) 40代 21.4 50代 36.9 1 (単位:%) 30代 9.8 (n=1,059) Ⅲ調査結果 1 被介護者数~被介護者数は1人で、5割が同居~ 〇 アンケート回答者が直接介護したり、介護サービス利用の手続きを行ったりするなど、介護に携わっている高齢者の人数は「1人」が82.7%で最も多いが、 「3人以上」も3.4%ある(図-1)。 〇 同居している被介護者に限ると、「1人」が48.0%、「0人」が47.4%を占めている(図-2)。 3人以上 3.4 図-1 被介護者数 図-2 同居している被介護者数 2人以上 4.6 (単位:%) (単位:%) 2人 13.9 0人 47.4 1人 82.7 1人 48.0 (n=1,059) (n=1,059) (注) 被介護者とは、アンケート回答者が介護に携わっている65歳以上の人で、回答者が直接 介護していない人や同居していない人も含む。 2 2 被介護者の要介護度~要介護度3以上が4割~ 〇 被介護者のうち、要介護認定を受けている人の数をみると、「1人」が79.0%と最も多くなっているが、認定を受けていないケースも8.7%ある(図-3)。 〇 要介護認定を受けている被介護者について、要介護度別の分布をみると、「要支援」が22.8%、「要介護1~2」が35.5%、「要介護3~5」が41.7%となっ ている(図-4)。 図-3 要介護認定を受けている被介護者の数 図-4 被介護者の要介護別割合 (単位:%) 2人以上 12.3 (単位:%) 0人 8.7 要支援 22.8 (28.2) 要介護3~5 41.7 (35.0) 要介護1~2 35.5 (36.9) 1人 79.0 (n=1,059) (n=1,132) (注)1 要介護認定を受けている被介護者の合計を分母として要介護度別の割合を算出した。 2 ( )内は、厚生労働省「介護保険事業状況報告(2015年9月)」による全国の要支援・要 介護者616万人についての構成比。 3 3 介護保険サービスを利用するに当たって最初に相談した相手~役所・役場が最多 〇 要介護認定を受けている被介護者のうち、介護保険を使ったサービスを利用している人は87.4%を占めている(図-5)。 〇 介護保険サービスを利用するに当たって最初に相談した相手は、「市役所や町村役場」が28.3%で最も多く、以下「入院・通院していた病院」の23.4%、 「地域包括支援センター」の16.7%が続いている(図-6)。 図-5 介護保険サービス利用者の有無 図-6 最初に相談した相手 0 10 (%) 20 30 (単位:%) 市役所や町村役場 いない 12.6 28.3 入院・通院していた病院 23.4 地域包括支援センター 16.7 近隣の介護事業者 いる 87.4 10.5 社会福祉協議会 8.3 親族 7.3 (n=967) 知人・友人 その他 (注)要介護認定を受けている被介護者がいるケースについて集計した。 4 4.1 1.3 (n=845) 4 訪問・通所介護の利用状況~訪問介護は4割弱、通所介護は6割弱が利用~ 〇 訪問介護を利用している被介護者がいる割合は、全体では38.1%である(図-7)。要介護認定を受けている被介護者の数別にみると、「1人」の場合は 34.9%であるのに対し、「2人以上」では59.0%と、要介護認定を受けている被介護者が多いほど利用割合も多くなっている。 〇 同様に通所介護を利用している被介護者がいる割合をみると、全体では57.6%と、訪問介護よりも多い(図-8)。要介護認定を受けている被介護者の数 別にみても、「1人」の場合が55.8%、「2人以上」の場合が69.2%と、訪問介護を上回っている。 図-7 訪問介護を利用する被介護者がいる回答者の割合 (要介護認定を受けている被介護者の数別) 図-8 通所介護を利用する被介護者がいる回答者の割合 (要介護認定を受けている被介護者の数別) (%) (%) 0 全体 (n=845) 1人 (n=728) 2人以上 (n=117) 10 20 30 40 50 60 70 0 全体 (n=845) 38.1 1人 (n=728) 34.9 2人以上 (n=117) 59.0 5 10 20 30 40 50 60 70 57.6 55.8 69.2 5 訪問・通所介護事業所をどうやって知ったか~ケアマネジャー経由が6割~ 〇 利用している訪問・通所介護事業所をどうやって知ったかをみると、「ケアマネジャーに紹介された」が最も多く、以下「病院など医療機関に紹介された」 「地域包括支援センターに紹介された」が続いている(図-9、10)。要介護1以上の場合、介護保険サービスを利用するにはまずケアプランを作成する必 要があり、それは一般にケアマネジャーに依頼することから、ケアマネジャーに事業所を紹介してもらうことが最も多くなっていると思われる。 図-9 訪問介護事業所をどうやって知ったか 図-10 通所介護事業所をどのようにして知ったか (%) 0 10 20 30 40 50 ケアマネジャーに紹介された 60 (%) 0 70 40 50 60 12.5 地域包括支援センターに紹介された 13.7 30 友人・知人に紹介された 3.7 友人・知人に紹介された 介護サービス事業所の一覧や 電話帳などを使って自分で調べた 2.8 介護サービス事業所の一覧や 電話帳などを使って自分で調べた (n=322) チラシや広告を見た 0.3 チラシや広告を見た その他 0.3 その他 6 70 62.2 病院など医療機関に紹介された 14.9 地域包括支援センターに紹介された 20 ケアマネジャーに紹介された 64.3 病院など医療機関に紹介された 10 11.3 6.4 3.5 0.8 3.3 (n=487) 6 インターネットを使った情報収集~4割が自分で事業所の情報を確認~ 〇 利用している事業所に関する情報をインターネットを使って収集したかをみると、訪問・通所介護ともに4割の人がインターネットを使って情報収集をして いる(図-11、12)。男女別では、女性よりも男性の方が調べた人の割合がやや多い。また、情報の収集先をみると、訪問介護の場合は民間の介護施設 検索サービスが、通所介護の場合は事業所のホームページやFacebook、ブログが、それぞれやや多くなっている。 〇 介護サービスは急に必要になることが多く、ケアマネジャーや病院等に紹介された事業所を迷うことなく利用する人が過半を占めているが、自分で事業所 の情報を確認する人も少なくない。 図-12 利用している通所介護事業所に関する インターネットを使った情報収集 図-11 利用している訪問介護事業所に関する インターネットを使った情報収集 (%) (%) 0 20 19.6 21.1 17.4 介護の窓やオアシスナビなど 民間の介護施設検索サービスを調べた 16.1 17.9 13.6 事業所のホームページやFacebook、 ブログなどを調べた 調べていない 60 0 80 11.8 13.2 9.8 厚生労働省の介護サービス 情報公表システムを調べた 調べたが、見つからなかった 40 2.8 3.7 1.5 20 15.0 16.3 13.4 介護の窓やオアシスナビなど 民間の介護施設検索サービスを調べた 男性 18.5 18.3 18.8 事業所のホームページやFacebook、 ブログなどを調べた 女性 その他 (n=322) 調べたが、見つからなかった 60.9 56.8 66.7 調べていない (注)1 複数回答。 2 「その他」は回答がなかった。 (注)複数回答。 7 60 80 9.7 11.0 8.0 厚生労働省の介護サービス 情報公表システムを調べた 全体 40 0.8 0.8 0.9 2.1 3.0 0.9 全体 男性 女性 (n=487) 64.3 61.2 67.9 7 インターネットで知りたかった情報~利用のしやすさと介護の質~ 〇 利用する訪問・通所介護事業所について、インターネットを使ってどのような情報を知りたかったのかをみると、全体では「事業所の介護方針」「ヘルパー (介護職員)が保有する資格や介護技術」や「利用者や家族からの評判」といった介護の質に関わるものだけではなく、「事業所の場所」や「サービスを利 用できる時間帯」といった利用のしやすさへの関心も強い(図-13、14)。 〇 男女別に見ると、女性は男性よりも「ヘルパー(介護職員)の顔写真や介護を担当する方の人柄」「訪問(通所)介護以外に提供している介護サービスの種 類」「事業所内の介護の風景や様子」など、介護の質や具体的な内容への関心が強い。女性は男性よりも介護を直接担当することが多いためと思われる。 図-13 インターネットで知りたかった情報(訪問介護) 図-14 インターネットで知りたかった情報(通所介護) (%) (%) 0.0 ヘルパーの顔写真や介護を 担当する方の人柄 20.0 40.0 60.0 80.0 介護職員の顔写真や介護を担当する方の人柄 33.3 29.3 40.9 介護職員が保有する資格や介護技術 38.9 36.6 ヘルパーが保有する資格や 介護技術 事業所の場所 43.2 43.7 45.1 事業所の場所 40.9 45.2 48.8 サービスを利用できる時間帯 全体 サービスを利用できる時間帯 男性 事業所の介護方針 女性 38.6 利用者や家族からの評判 42.9 40.2 事業所の介護方針 47.7 利用者や家族からの評判 0 通所介護以外に提供しているサービスの内容 (n=322) 37.3 事業所で提供する娯楽・レクリエーションの内容 30.5 50.0 訪問介護以外に提供している 介護サービスの種類 事業所で提供される機能回復訓練の内容 38.1 32.9 47.7 事業所で提供される食事の内容 (注)複数回答。 事業所内の介護の風景や様子 (注)複数回答。 8 20 40 60 80 28.2 25.5 31.9 35.1 33.3 37.5 64.9 60.8 70.8 51.1 50.0 52.8 47.7 49.0 45.8 44.3 43.1 45.8 43.1 38.2 50.0 42.5 37.3 50.0 37.9 33.3 44.4 34.5 30.4 40.3 45.4 35.3 59.7 全体 男性 女性 (n=487) 8 訪問・通所介護への不満~訪問介護で6割、通所介護で5割の人が不満あり~ 〇 現在利用している訪問介護について「不満を感じたことはない」とする人の割合は39.8%で、何らかの不満がある人の割合は60.2%である(図-15)。 具体的には、「自己負担額が高い」「利用回数に制限がある」など介護保険制度そのものに対する不満が多いが、「ヘルパーによって介護の仕方にばら つきがある」といったように事業所側に起因する不満も少なくない。 〇 同様に通所介護についてみると、何らかの不満がある人の割合は47.0%で、訪問介護よりも少ない(図-16)。不満の内容は、「自己負担額が高い」 「利 用回数に制限がある」といった介護保険制度に起因するものが多くなっている。 図-15 訪問介護への不満 図-16 通所介護への不満 (%) 0 20 40 0 60 介護職員の仕事振りがよくない 10.9 ヘルパーの仕事振りがよくない 介護職員の言葉遣いや態度が悪い 9.3 ヘルパーの言葉遣いや態度が悪い お願いしても介護保険内では 対応できないと断られることがある 12.7 介護されている時の 利用者の様子がよくわからない 18.1 16.4 9.7 介護職員によって 介護の仕方にばらつきがある 9.7 娯楽・レクリエーションがつまらなそう 7.1 5.5 介護されている時の 利用者の様子がよくわからない 担当する介護職員間の 引き継ぎが不十分である 21.7 担当するヘルパー間の 引き継ぎが不十分である 不満を感じたことはない (n=322) 9.6 ヘルパーによって介護の仕方にばらつきがある その他 お願いしても、介護保険内で 対応できないと断られることがある 21.7 利用回数に制限がある 提供される食事がおいしくなさそう 39.8 その他 不満を感じたことはない (注)複数回答。 (注)複数回答。 9 (n=487) 5.3 6.0 7.4 提供される機能回復訓練の成果が乏しい 1.2 (%) 60 4.5 利用回数に制限がある 23.0 自己負担額が高い 40 5.5 自己負担額が高い 17.4 夜間に利用できない 20 5.5 2.5 53.0 9 施設サービスの利用意向~訪問・通所介護利用者の半数が施設への入所を検討~ 〇 訪問・通所介護を利用している被介護者について、特別養護老人ホームやグループホームなど施設への入所を検討したことがあるかをみると、「すでに 申し込んでいる」が17.7%、「検討している」が34.3%と、計52.0%が利用の意向を示している(図-17)。ただし、「施設に入所させる気はない」とする人も 17.2%いる。 〇 「すでに申し込んでいる」「検討している」と回答した人について、どのような施設を検討しているかをみると、「特別養護老人ホーム」が50.5%と半数を占 めているが、「有料老人ホーム」や「サービス付き高齢者住宅」など介護保険外の施設を検討している人も2割ほどいる(図-18)。 図-17 施設サービスの利用意向 図-18 申し込み済み・申し込みを検討している施設 0 (単位:%) 施設に入所さ せる気はない 17.2 検討したことは ない 30.8 20 40 特別養護老人ホーム すでに申し込ん でいる 17.7 12.5 グループホーム 11.8 介護老人保健施設(老健) 11.4 サービス付き高齢者住宅 検討している 34.3 介護療養型医療施設 無認可の有料老人ホーム (無届け介護ハウス) (n=571) その他 (注)訪問介護または通所介護を利用している被介護者がいる回答者に対して質問したもの。 7.7 4.4 0.3 1.3 (注)棒グラフの色が濃くなっているものは介護保険外の施設である。 10 60 50.5 有料老人ホーム (%) (n=297) 10 訪問・通所介護の利用意向(非利用者について)~現在、訪問・通所介護を利用していない人も約6割が利用の意向あり~ 〇 被介護者が訪問・通所介護を利用していない回答者について、訪問・通所介護を利用する意向があるかをみると、「どちらも利用してみたい」の32.5%な ど、利用してみたいとする人の割合が合計で57.0%を占めている(図-19)。 〇 訪問・通所介護を利用したいとは思わないと回答した人について、その利用をみると、「特別養護老人ホームやグループホームなど施設に入所している から」が57.7%と、利用する必要がない人が過半を占めている。その他の理由をみると、「他人から介護を受けることに利用者本人が難色を示すから」が 21.2%、「金銭的な負担が大きいから」が19.2%と、この二つがやや多くなっている。 図-19 訪問・通所介護の利用意向 図-20 訪問・通所介護を利用しない理由 0 (単位:%) 40 60 特別養護老人ホームやグループホームな ど施設に入所しているから 訪問介護を利用 してみたい 11.2 どちらも利用した いとは思わない 43.1 20 57.7 他人から介護を受けることに利用者本人が 難色を示すから 通所介護を利用 してみたい 13.3 21.2 金銭的な負担が大きいから 介護保険サービスを利用しなくても 家族だけで介護できる状態にあるから どちらも利用して みたい 32.5 他人に近親者の介護をしてもらいたいとは 思わないから その他 (n=483) (注)訪問・通所介護のいずれも利用していない人に質問したもの。 (注)複数回答。 11 (%) 19.2 5.8 2.4 7.2 (n=208) (参考)介護サービスの利用状況・利用意向による回答者の分類~入所中も含めると4割が施設サービスを検討~ 施設入所を検討 297人(28.0%) 訪問・通所介護を利用 571人(53.9%) 施設は利用しない 98人(9.3%) 施設入所は未検討 176人(16.6%) 要介護認定を受けた人がいる 967人(91.3%) 施設に入所中 120人(11.3%) 訪問・通所介護を非利用 396人(37.4%) 被介護者がいる 1,059人(100%) 訪問・通所介護を利用してみたい 216人(20.4%) その他 60人(5.7%) 訪問・通所介護を利用してみたい 59人(5.6%) 施設に入所中 3人(0.3%) 要介護認定を受けた人はいない 92人(8.7%) 施設入所を検討 4人(0.4%) その他 26人(2.5%) 12 11 保険外サービスの利用意向~利用している・利用してみたいが6割~ 〇 介護保険外の介護サービスを「利用している」割合は21.2%であるが、「利用してみたい」という人も39.7%を占めている(図-21)。世帯の年収が「1,000 万円以上」の人に限ると、「利用している」が39.0%と、「利用してみたい」や「利用したいとは思わない」を上回っている。 〇 現在利用している介護保険外の介護サービスをみると、「有料老人ホーム」が28.9%で最も多く、以下「お泊まりデイサービス」の17.8%、「病院内での介 助サービス」の16.4%が続いている(図-22)。一方、「利用してみたい」保険外サービスをみると、「お泊まりデイサービス」が35.5%で最も多く、以下「家 事代行サービス」の27.1%、「配食サービス」の26.9%が続いている。 図-21 介護保険外の介護サービスの利用意向 (世帯の年収別) 全 体 (n=1,059) 図-22 利用している・利用してみたい 介護保険外の介護サービス (単位:%) 利用している 利用してみたい 利用したいとは 思わない 21.2 39.7 39.1 0 10 20 有料老人ホーム 21.2 17.8 お泊りデイサービス 16.4 17.9 16.0 病院内での介助サービス 300万円未満 (n=203) 17.2 40.4 配食サービス 42.4 13.8 家事代行サービス 300万~600万円 (n=376) 38.3 42.6 10.7 訪問理美容サービス 9.8 外出つき添いサービス 600~1,000万円 (n=344) 1,000万円以上 (n=136) 18.9 41.9 39.0 36.8 話や趣味の相手をするサービス 3.1 無認可の有料老人ホーム(無届け介護ハウス) 0.9 3.3 24.3 その他 (注)複数回答。 13 1.0 28.9 35.5 26.9 21.2 17.4 20.5 8.4 見守りサービス 39.2 (%) 40 27.1 12.0 サービス付き高齢者住宅 19.1 30 25.5 13.3 利用している 利用してみたい 6.7 12 まとめ 〇 介護者のうち4割は、被介護者が利用する訪問・通所介護事業所のサービス内容について、自らインターネットを使って情報収集 している。インターネットを使って調べた項目は、事業所の場所や利用できる時間帯といった利用のしやすさから、事業所の介護 方針、ヘルパーや介護職員の技術、利用者や家族からの評判といった介護の質に関わるものまで幅広く、とくに女性は介護の質へ の関心が強い。訪問・通所介護事業者が利用者を獲得するには、ケアマネジャーや病院等との連携だけではなく、インターネット を使って自らの特長を介護者にアピールすることが望ましい。 〇 介護者には訪問・通所介護サービスに不満をもっている人が少なくない。不満の内容は自己負担額が高い、利用回数に制限がある といった介護保険制度へのものもあるが、ヘルパーや介護職員の仕事ぶり、引き継ぎのミスといった事業者のマネジメントに起因 するものも多い。利用者の獲得には、こうした不満を解消していくことが欠かせない。 〇 保険外の介護サービスを利用している、または利用してみたいとする介護者が6割を占めている。事業化するには人員の確保や料 金設定の問題はあるが、介護保険だけでは介護に関するニーズを満たせないことや介護報酬が引き下げの傾向にあることを考える と、保険外サービスへの進出は、介護事業者にとって一考の価値がある。 14
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