『災害防止で私たちができること』 [PDFファイル/161KB]

岡山県審査入賞作品 作文中学生の部
(土木部長賞)
優秀賞
「災害防止で私たちができること」
いのうえ
ゆ
い
岡山県 玉野市立東児中学校 3年 井上 結衣
私が暮らしている東児は、自然災害の少ない地域です。なので、7月の台風で久しぶりに学校が臨時休
校になった時、私はとても驚きました。休校になったことがあまりないので家に帰ったら災害防止対策をす
ればよいのかあまりわかりませんでした。そのことから私は、防災に対して意識が低く知識が少ないと思い、
改めて災害について考えてみることにしました。
昨年、豪雨による広島の土砂災害がありました。中国地方でもあまり災害の話は聞いたことがないので驚
きました。災害の気象要因は秋雨前線に向かう暖気流と不安定な大気を主な要因とする集中豪雨、そのこ
とから川の氾濫で土手が崩壊し、土砂崩れ、道路への土砂の堆積など多くの災害をもたらしました。行方
不明者、死者も最多で悲しみに包まれました。今でも災害の爪跡は残っていると聞くこともあります。いつ土
砂崩れが起きたり道路が崩れたりしたらとても危険だと思いました。もし東児中学校へ避難することになっ
たら、金甲山を通っていく人もいます。その時もし土砂崩れが起こり通れなくなっていたら、巻き込まれる可
能性も高く、東児中学校へ避難できなくなります。避難場所の側に危険箇所があるということはその近くで
災害者や重傷者、最悪の場合死者がでる可能性もあります。避難場所の近くに危険箇所があることはどう
なのかと思いました。
市や県はその地域を整備したほうが良いと思いました。避難場所に危険区域があるのはおかしいと思い
ます。そのために私は、土砂災害が起こる前に整備をしてほしいと思います。例えば土砂が流れないように
壁をつくる、避難場所を見直すなどが必要だと思います。私は土砂災害防止法について調べてみました。
現在も危険な箇所で新たな宅地開発が行われている所があるそうです。危険箇所は年々増加し続けてい
ます。すべての危険箇所に対し、防災工事を行うためには莫大な時間と予算が必要となってきます。土砂
災害の種類と法指定範囲についても調べてみました。斜面の傾斜度が 30 度以上で高さが5メートル以上
の区域、急傾斜地の上端から水平距離が 10 メートル以内の区域など、以上の条件をみたしていないとい
けないことがわかりました。私たちの意見ですぐ市や県は動いてくれないことがわかりました。そこで私たち
が身近でできる防災対策はないかと考えてみました。
まず、家の中でいつでも持ち出せるように貴重品をわかりやすい場所に固めておいていくことがいいと私
は思いました。避難指示がでたら、すばやく避難することが大事です。そのためにも貴重品を固めておい
ておくことで短時間で行動ができます。
そして、避難場所を把握しておくことです。もし家に一人だったとしても避難場所を把握できていたら安全
性が高く、自分の命を守れます。
では、自分の身の回りの地域ではどうなっているのか気になったので調べてみました。東児中学校は災
害時の緊急避難場所になっています。自分は活用はしたことがないです。そのことから災害が少ないこと
がわかり、幸せなことだと思いました。しかし調べてみると学校の裏山は土砂災害の危険地域になっている
ことを知りました。すぐ裏にあり私は何も知らなかったのですが、土砂災害がおこると土砂の移動で学校内
は土が堆積し、山が崩壊して土石流になったりと大きな災害をもたらすことがわかりました。調べてみて東
児で土砂災害が起こる可能性が高い場所を見つけました。そこは金甲山という山です。岡山市へ行く時は
必ず通る道です。車も多く、急勾配なところです。雨が降ると心配なことがあります。道のすぐ横にある斜面
から大量の水が流れている場所が多々あります。溝の蓋から水があふれ出て坂の上から水が流れていま
す。
このことから、市や県に頼らず自分でできることを探し、普段から意識し、防災できるように心がけたいと思
いました。