家庭科学習指導案

家庭科学習指導案
公開授業①
家庭科室
公開授業①
家庭科学習指導案
場所 家庭科室
1.題材名
5年2組 南 千里
5年2組 南 千里
『 寒い季節を快適に ~目指せ!快適生活マスター~ 』
2.研究主題との関連
生活を見つめ,より良い生活を創り続ける子どもを育てるカリキュラムづくり
~学びの必然性を生むことのできる工夫~
(1)題材について
児童はこれまでに「臨海学舎の活動に合った服装を考えよう」という題材で,
「快適さ」について考えている。
自分にとって「快適」とはどういう状態なのか,そのためにはどのような工夫が必要なのかを考えることで,季節
や気温,活動に適した服装が「快適」な状態につながることを学んでいる。そこで,本題材でも,その学習を活か
して,
寒い季節に,
快適にすごせるような様々な工夫を考え,
実践できる場をつくることができればと考えている。
本題材は,着方や住まい方に関心をもち,気温や季節の変化に応じた衣服の着方や快適な住まい方を理解し,工
夫する力を育むことをねらいとしている。しかし,児童の実態を見ると,着方や住まい方に関心をもっているとは
言えない。学校生活においても,教室が暗くても気にならなかったり,温度調節に関してもあまり関心がないとい
う児童も多く,自分が生活する空間に対して受動的であり,住生活への関心や問題意識は低いと言える。また,日
常,制服を着用しているため,着方の工夫も限られているように思われる。そこで,本題材を通して,児童が日常
の着方や住まい方に関心をもち,快適な着方や住まい方をするために生活を見直して課題を見付け,解決方法を工
夫しながら生活に生かそうとする力を育みたいと考える。
(2)題材の目標
○衣服の働き,着方や住まい方に関心をもち,冬を暖かく快適に過ごすための着方や手入れをしたり,住まい
方を考えたりしようとする。(関心・意欲・態度)
○日常着の着方や住まい方について課題を見付け,自分なりに冬を暖かく快適に過ごすための着方や住まい方
について考えたり,工夫したりできる。
(創意工夫)
○冬を暖かく快適に過ごすための工夫ができる。
(技能)
○冬を暖かく快適に過ごすための着方や住まい方について理解している(知識・理解)
(3)活動構成の仮説(学習の手立て)
①「自分事」と捉えられる単元配列と題材設定
児童は消費活動の学習をした直後であり,非常に簡単にではあるが,家計やその内訳についても学習を終えてい
る。そこで,この単元においても,最初に,ある家庭の電気料金の推移を提示することから,児童に興味・関心を
持たせたいと考えている。同時に,CO2 排出量もわかるグラフを提示し,夏や冬になると料金が変化したり CO2
排出量が増加していることから,自分たちの生活の工夫が環境問題にもつながることを意識させたい。
②問題解決型学習につながる学び合いの場の設定
寒い季節を快適に過ごす工夫を考えるときのポイントや工夫そのものについて,
グループやクラスで意見を出し
合いながら考える場を設ける。自分の考えを友達の考えと比較しながら,新たな課題に気がついたり,より良い方
法を考えたりと自分の思考を深める場としていきたい。
③学びの構造図の活用
学習の視野と深まりの構造を,学習の流れにそって表すと,右の図のようになる。構造図から予想される子ど
もたちの学びの広がりや深まりをもとに,指導計画を立案すると共に,実態と異なる場合はその都度,単元構成に
変更を加えていきたいと考えている。
—
138 —
他の人・地域・
社会的問題
寒い季節
を快適に
過ごすマ
スターに
なろう。
自分自身や
日常のくらし
学習の視野
学習
の深まり
住まいや食
べ物の工夫
も考えてみ
よう。
2次
1次
着方って
何で決ま
るんだろ
う。思い
出してみ
よう。
寒い季節の快適
さってどんなこ
とだろう?
着方の工夫は
わかったよ。で
も住まいを工
夫すればもっ
と快適になる
かな。
寒い季節を
快適に過ご
す自分なり
の着方を考
えよう。
住まい
の工夫
にはこ
んなも
のもあ
るよ。
自分の選んだ着
方を友だちや他
の人に紹介しよ
う。
気温や活動に合わ
せて考えると、生
地は?形は?
基本的知識や技術を
習得する・生活を見直
し気づく
3次
それぞれの
工夫をまと
めてみよ
う。
あたたかい食
べ物を食べた
らいいんじゃ
ないかな。
ひと・もの・ことをとり
まく問題や課題を認識
する
問題の改善や解決の方
法を考える、実践する、
発信する
3.指導計画(全6時間)
1寒い季節を快適に過ごすには 1時間
学習内容・子どもの意識の流れ
教師の働きかけ
快適ってどのようなことだろう?
・気持ちよく過ごすこと
・暑すぎず,寒すぎず,ちょうどいいあたた
かさ
・
Mさんの家の電気料金を見てみよう。
何か気がつくかな。
・毎年 2 月が一番高いよ。
・冬のほうが高くなっているね。暖房を使う
からかな。CO2の量はどうかな。
・暖房を使わないで快適に過ごせないかな。
◎これまでの学
習を活かして自
分なりの快適さ
を考えられるよ
うにする。
2寒い季節を快適に過ごす工夫を考えよう 4時間
快適生活マスターになるために 寒い季節を
快適に過ごす工夫を考えよう。
・重ね着をしたらあたたかいね。
・太陽の光が当たってもあたたかいし,明る
いよ。
・寒さの厳しい土地の家に工夫はないかな。
・省エネになる暖房の使い方はないかな。
寒い季節に快適に過ごす着方の工夫を考えて
みよう。
・臨海の服を考えたとき,布の種類や形も考
えたね。どんな布でできていたらいいのか
な。どんな形だといいのかな。
・たくさん服を着たので寒くなかったけど,
着すぎて動きにくかった。
マスターとして快適な服装を提案しよう
(本時 3/6 時間目)
・このジャンパーは素材がダウンでとてもあ
たたかいよ。外だといいね
・マフラーは家の中ではできないな。家での
工夫はないかな。
住まい方にも工夫はないかな。考えてみよう。
・太陽の光があたると,あたたかいし明るく
なるんじゃないかな。
・カーペットがひいてあるとあたたかく感じ
られるよ。
・暖房も正しく使うと安全に快適に使えるね。
・学習したことをまとめてみよう。
評価規準
[関・意・態]
[創意工夫]
[技能]
○寒い季節
を快適に過
ごすための
着方に関心
をもってい
る。
○寒い季節
を快適に過
ごすための
着方を考え
たり工夫し
たりしてい
る。
○寒い季節
を快適に過
ごすための
着方ができ
る。
○寒い季節
を快適に過
ごすための
住まい方に
関心をもっ
ている。
○寒い季節
を快適に過
ごすための
住まい方を
考えている。
◎電気料金など
の推移がわかる
グラフを提示す
る。
◎自分の考えた
着方をふりかえ
り,よりよい着
方を考えられる
ようにする。
◎なぜその服を
選んだのか根拠
を伝えられるよ
うにする。
◎自分の考えを
友達に伝え,互
いに評価をする
場を設ける。
—
139 —
いよいよ出
動!快適生
活マスタ
ー!
[知識・理
解]