「油断大敵!ストップ油流出事故」(再放送)(PDF形式 225

【 油断大敵、ストップ油流出事故 】
Q: 水質事故とはどのようなことを言うのでしょうか。
A: 水質事故とは、油や化学薬品などが誤って川や海などへ流れ出た結果、水が汚
れたり、魚が大量に死んだりする事故のことです。
このような事故が起きると、川や海などの水環境が急激に悪くなり、私たちの
生活に重大な影響を及ぼすことがあります。新潟県ではこうした水質事故が起き
た場合には、市町村、消防署、警察署、国の機関、関係団体などと協力し、被害
を最小限に食い止めるために速やかな対応をとっています。
Q: 水質事故にはいろいろあるようですが、どのような事故が多く発生しているの
でしょうか。
A: 平成26年度に新潟県へ報告のあった水質事故の発生件数は、全部で276件
でした。そのうち油の流出事故が247件で、全体の約9割と最も多く、10年連
続で200件を超えています。油流出事故以外では、魚の大量死が11件、その他
の水質事故が18件でした。
Q: 油の流出事故が多く発生しているのですね。
A: はい。油の流出事故の発生原因の第 1 位は、ホームタンクからポリタンクに小
分け中にその場を離れてしまい、戻ったときには油があふれていたなどの不注意に
よるもので、昨年度は87件ありました。その多くは一般家庭で発生し、暖房器具
の使用が増える冬に発生件数が多くなっています。その他の油流出の原因としては、
配管の破損や交通事故で燃料やエンジンオイルが漏れるといったことがありまし
た。
Q: 先ほどの話の中で、油流出のような水質事故は私たちの生活環境に重大な影響
を及ぼすおそれがあるとのことですが、具体的にどのようなことが起こるのでしょ
うか。
A: 油流出などの事故により川や海が汚れると、水道が使えなくなったり、農業・
漁業・養殖業に被害が発生したりします。こうした被害は、家庭から数十リットル
程度漏れただけの比較的小さな油流出事故でも起こることがありますので、気を付
けなければなりません。なかには、事故の原因者に損害賠償を請求された例もあり
ます。
また、こうした被害を最小限に食い止めるために、消防署などが油吸着マットや
オイルフェンスで下流に油が流れないよう対処しますが、その経費を油流出事故の
原因者に請求する場合もあります。
Q: 油を流してしまうと大変なことになる訳ですね。
では、ここが一番重要だと思いますが、油流出事故を起こさないために、私た
ちはどのようなことに気を付ければ良いでしょうか。
A: 先ほどもふれましたが、油の流出事故の多くはちょっとした不注意から発生し
ています。
事故を起こさないために、ホームタンクをお持ちの方は、特に次の4点に注意
してください。
1点目は、ホームタンクからポリタンクなどに油を小分けするときは、絶対に
その場を離れない。
2点目は、給油した後はバルブをしっかり閉めたことを確認する。
3点目は、ホームタンクからの配管に抜けや亀裂などの異常がないか点検する。
そして最後、4点目は、除雪や屋根から落ちてくる雪でホームタンクや配管を
傷めないよう注意する。ということです。
これからの季節は、ストーブなどの暖房で灯油を取り扱う機会が多くなり、それ
に伴って事故の発生も増える時期になります。灯油などの取り扱いには十分注意し
ていただきたいと思います。
Q: 私たち一人一人の注意が大切なのですね。
しかし、もしも油を流してしまったら、どうすれば良いのでしょうか。
A:
もしも、ホームタンクの閉め忘れや配管の破損などで油が漏れてしまったら、
慌てずに、まずはホームタンクの元栓を閉めて油の流出を止めてください。それか
ら、速やかに最寄りの消防署や新発田地域振興局、市役所・役場に通報してくださ
い。
また、漏れた油が水路などに流れ出さないように、新聞紙やタオルなどで吸い取
るなど、応急措置をしてください。仮に事故が起こったとしても速やかに対応する
ことで、被害の拡大を最小限に食い止めることができます。
事故を起こした場合もそうですが、水路や川に油膜を見つけた場合や魚が死んで
いるのを見つけた場合も速やかに最寄りの関係機関に連絡してください。
新発田地域振興局 健康福祉環境部の連絡先は、環境センター 環境課
電話:
0254-26-9047番、休日・夜間の場合は、0254-26-9026番
です。
(アナウンサー)
これから日増しに肌寒くなり、暖房などで灯油の取り扱いが多くなると思いますが、
油流出事故を起こさないよう、日ごろから心がけていきたいですね。