統計トピックス: 均衡失業率、需要不足失業率 (2016年2月2日掲載)

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統計トピックス
均衡失業率、需要不足失業率(ユースフル労働統計フォローアップ)
― 需要不足失業率は 12 月マイナス 0.07%(第 4 四半期 マイナス 0.08%)―
完全失業率、均衡失業率、需要不足失業率
― 季節調整値、2000 年第 1 四半期~2015 年第 4 四半期 ―
注
需要不足失業率が最近で最も高かったのは 2009 年第 3 四半期の 1.93%(完全失業率は 5.42%)
いわゆるUV分析と呼ばれる手法で、「完全失業率」を「均衡失業率」と「需要不足失
業率」の2つに分解しました。需要が回復すれば解消されると思われる分が需要不足失業
率で、労働移動に時間を要するなどの理由で、企業における欠員と同時に存在するような
失業の分が均衡失業率です。
「欠員率」
(充足されない求人数の割合)と、
「雇用失業率」の過去の実績から両者の関
係を式で表し、その式により理論上両者が等しくなる(均衡する)率を算出し、それをも
とに均衡失業率を得ます。
詳しい説明は、「ユースフル労働統計」各年度版の「8.1 均衡失業率」にあります。
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○直近の状況
年
2011 年
2012 年
2013 年
2014 年
2015 年
2015 年
四半期、
完全失業率
月
均衡
失業率
需要不足
失業率
%
%
%
第1
第2
第3
第4
第1
第2
第3
第4
第1
第2
第3
第4
第1
第2
第3
第4
第1
第2
第3
第4
4.74
4.66
4.47
4.46
4.51
4.40
4.26
4.17
4.22
4.05
3.96
3.86
3.63
3.62
3.58
3.47
3.46
3.33
3.38
3.25
3.56
3.56
3.53
3.58
3.68
3.69
3.64
3.60
3.66
3.61
3.59
3.57
3.46
3.46
3.45
3.38
3.40
3.33
3.39
3.33
1.18
1.10
0.94
0.88
0.83
0.71
0.62
0.57
0.56
0.44
0.37
0.29
0.17
0.16
0.13
0.09
0.06
0.00
-0.01
-0.08
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
3.56
3.48
3.35
3.33
3.31
3.36
3.33
3.39
3.43
3.12
3.29
3.34
3.44
3.42
3.33
3.33
3.32
3.33
3.34
3.41
3.42
3.22
3.36
3.41
0.12
0.06
0.02
0.00
-0.01
0.03
-0.01
-0.02
0.01
-0.10
-0.07
-0.07
資料出所:総務省「労働力調査」、厚生労働省「職業安定業務統計」
注 1:計算の基礎とする労働力調査や職業安定業務統計の季節調整値は、通常、1 月分発表時(2 月末頃)に、
過去の値が改定(改訂)されます。労働力調査の季節調整値は、2010 年国勢調査結果による新基準で遡
及改定された値(2011 年 3~8 月については全国補完推計値)で計算されます。均衡失業率や需要不足失
業率は、改定(改訂)後の値で計算してあります。
注 2:均衡失業率と需要不足失業率は、一定の考え方に立って計算した推計値です。推計式の見直しに伴い、
過去の値を改定することがあります。推計方法は、ユースフル労働統計 2015 やホームページに掲載して
あるユースフル労働統計補注3、下記のエクセルデータの注をご覧ください。
注 3:月次データは、四半期ベースで求めた推計式を利用し参考までに算出したものです。
○1970 年以降の各の完全失業率、均衡失業率、需要不足失業率、欠員率、雇用失業率
クセルデータ
ダウンロード)
(エ
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参考
雇用失業率と欠員率の動き
次の図は、横軸に欠員率、縦軸に雇用失業率をとって、各四半期の雇用失業率と欠員率(共に季調値)をプ
ロットしたものです。図中、右上がりの 45 度線は、欠員率と雇用失業率が等しい線です。欠員率が高まれば
雇用失業率は下がる、欠員率が下がれば雇用失業率は上がる、という関係のあることがわかります。この関係
を利用して、完全失業率を均衡失業率と需要不足失業率に分解します。なお、雇用失業率と欠員率は、次式で
計算した率です。
雇用失業率と欠員率 (季節調整値)
―1967 年第 1 四半期から 2015 年第 4 四半期―
雇用失業率 =
欠員率 =
完全失業者数
完全失業者数 + 雇用者数
× 100%
有効求人数 − 就職件数
有効求人数 − 就職件数+ 雇用者数
× 100%
資料:「労働力調査」、「職業安定業務統計」
注:縦軸は、完全失業率ではなく、雇用失業率であることに注意。
(2016 年 2 月 2 日掲載)