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世田谷区マイナンバー制度説明会
舟波/皆さん、こんばんは。
これから世田谷区マイナンバー制度説明会を始めます。
私は今日の司会、説明をさせていただきます、世田谷区地域行政部 共通番号制度準備担当課長の舟波で
す。
開始に先立ち、地域行政部長の萩原よりご挨拶申し上げます。
萩原/皆さん、こんばんは。
本日はマイナンバー制度に関する区民説明会にお越しいただき、本当にありがとうございます。
番号法が昨日、10 月5日に施行されました。
国内の全住民にお一人ずつ異なる番号、いわゆるマイナンバーが割り当てられ、それをお知らせする通
知が 10 月から世帯単位で順次送付されます。
発信者名は各自治体ですが、地方自治体情報システム機構という全国的な機関が発送事務を担っており
ます。
世田谷区の場合、10 月 14 日頃から始まり、郵便局さんも体制を強化していただきますが、世帯数が多
いので 11 月いっぱいまでかかる見込みです。
もし 11 月末までにお手元に届かない場合は、区のコールセンターにお問い合わせいただければと思って
おります。
さて、マイナンバーは社会保障・税・災害対策の場面で利用されますが、公正公平な社会、国民の利便
性、行政の効率化を目指すなどですが、個人情報には十分留意して制度を運営することが重要だと考え
ております。
区では情報セキュリティとかチェック体制の整備、特定個人情報を扱う職員の教育、研修に力を入れて
いきたいと思います。
区民の方に制度への理解や留意すべき点について、周知を進めていくことも大事なことだと思っており
ます。
本日の説明会もその一環です。
世田谷区は他区に先駆けて本年6月より電話によるコールセンターを設けました。
その中で日々、具体的な質問や、説明会でも疑問やお尋ねがございます。例えば 12 桁の番号が覚えられ
ないとか、これは覚えなくてもいいです。
また、自分はパソコンを使わないが大丈夫か、など。
紙ベースによる申請手続きは残ります。
一部は添付書類が省略されることもありますので、パソコンのない方でもこの制度でちゃんと対応でき
るようにしております。
それから、自分の個人番号を会社に届けなければいけないが、そうすると会社が自分の情報をすべて知
ってしまうのかというお尋ねもありました。お勤め先のパソコンは、マイナンバーの情報ネットワーク
には、接続されていません。
これまでも雇用主は従業員の住所や扶養家族の情報は持っております。
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そのために、通勤手当を出したり扶養控除の手続きをします。
それに個人番号が加わり、もちろんセキュリティ面でさらに強化されることもあります。
施錠のかかるところに置くとか、必要なくなった場合は速やかに廃棄するとか、故意に情報を漏えいさ
せたら罰則もあります。
こういったこともございますので、行政はもとより事業者、またカードを持つお一人お一人にもいろん
な留意点がございます。
これについては今日、触れてまいります。
こういうPRを継続的にやっていこうと思っているので、説明会や区のお知らせ、ホームページなどで
順次お知らせしていきますので見ていただければと思います。
今日は2部構成で、それぞれ概ね1時間弱ですが、はじめに区から制度全体のご説明をします。いった
ん休憩を挟み、2部は税務署の方に来ていただき、主に事業者向けの話をしていただきます。
質問の機会はそれぞれの部で後ほど設けますので、よろしくお願いいたします。
なお今日お越しの方には、かなり詳しく勉強されている方もいらっしゃると思います。
一方、今日初めて制度について知りたいよという方もいると思います。
一部、基本的なことにも触れますので、その点はご容赦いただきたいと思います。
では今日の説明会、どうぞよろしくお願いいたします。
舟波/受付で資料をお渡していますので、確認をさせていただきます。
青いパンフレットは国が配布している資料です。
今日はそれとあわせて、中にはさみこんであり、また別にもお渡ししたかと思いますが、ホチキス止め
の 26 ページほどの資料もお渡ししています。
世田谷区マイナンバー制度説明会第1部、第2部の冒頭説明資料という、ホチキスどめの白黒資料、こ
れをもとに説明をいたします。
同じ内容がスクリーンにも映し出されていますので、見やすいほうをご覧ください。
早速ですが、この資料に沿って説明します。
最初の1ページです。
マイナンバー制度とは何か。
これはすでに報道等でいろいろと報道されてますのでお分かりの方ばかりかと思います。
一番上に書いてありますように、複数の機関が保有する個人情報が同一人の情報であることを認識する
ことに使います。
これによりまして、3つの大きな柱、公平・公正な社会の実現、国民の利便性の向上、行政の効率化を
柱としています。
ここにはありませんが、この法律は略して番号法ですが、2011 年に社会保障・税の一体改革の中で具体
的に検討されました。
実際は 2013 年、2年前の5月に、4つの法律が国会で承認され、公布されています。
最初に公平・公正な社会の実現です。
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これは、国や自治体の垣根を越えていろいろと情報がつながりますので、いろいろな状況を把握しやす
くなります。
例えば不正受給の防止、逆に困っている方の場合は、全体でどんなサービスを受けているのか、もちろ
ん所得もそうですが、それらをきちんとつかんで支援していくことが必要です。
こういうものに個人番号、マイナンバーを使います。
2つ目として、国民の利便性の向上。
一言で申し上げますとさまざまな手続きです。
これは後でも少し触れます。
例えば所得額の証明が欲しいとか、住民票など役所の手続きにはたくさんの証明書をお持ちいただくこ
とが今までは多かったと思います。
そういうものが役所間の情報の連携により不要になってきます。
3つ目の行政の効率化です。
今の話にも関連しますが、例えば区内の情報ならそれほどでもないですが、年金事務所と区役所とか、
国の税務署の情報など、つかむにはかなり手間がかかる。
あるいは引っ越しをされるケース、区役所の場合は、前住地の自治体からサービスの継続が必要となる
ので、いろいろと問い合わせを紙ベースで行っています。
そういうものがネットワークを通じてやり取りできるということで行政の効率化が図られます。
2ページです。
どのようなものに使うのかということです。
マイナンバーは、この3つの範囲、社会保障と税と災害対策の3つの分野に限ることが法律で明記され
ています。
これ以外に使ってはいけないことになっています。
ここには、下にいくつか具体的な使う手続きが書かれています。
社会保障であれば年金の関係、医療保険、区役所の場合は福祉関係で国民年金や介護、児童手当、障害
のある方の手続きに使っていくことになります。
税については2部で税務署の方から具体的な手続きのお話があろうかと思いますけれども、源泉徴収票
や扶養控除申告書、区でいえば、簡易申告、納税相談などに、マイナンバーを使っていくことになりま
す。
3つめは、災害対策です。
この制度が検討されたとき、ちょうど東日本大震災が発生し、そのため国の方でも被災者にマイナンバ
ーを使って、例えば生活再建支援を迅速にできないかとか、あるいは被災者台帳をきちんと番号を使っ
て管理したほうが、その後のいろんな支援・サポートに役立つのではないかといったことも含めて検討
が行われました。
このような分野でマイナンバーを使うことになります。
それから3つ目、これはごちゃごちゃしたスライドで見にくいかもしれません。
我々が誕生、生まれてから、例えば学校に行くですとか、就職する、例えば結婚、子育て、退職と、ラ
イフサイクルの中で、案外いろんな役所の手続をしています。
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その都度、住民票をとってくださいとか、課税証明などが必要になってきますが、こういったものを順
次、簡略化していくということです。
ここにはありませんが、転居された場合ですとか、あるいは相続の場合もかなり手続が煩雑ということ
が言われています。
マイナンバーがすべて、これらをクリアするわけではありませんが、そのようなもので行政間のやり取
りをスムーズにしていく、これによって、いろいろな省略ができるということです。
具体的にどのような手続に使っていくのかということです。
小さい字で見にくいかもしれませんが。
これは番号法で、どのような手続きに個人番号を利用したり、あるいは他の自治体、機関と情報をやり
取りするかが細かく決められています。その一部です。
ここにありますのが市区町村で主にやりとりする事務手続きになります。
具体的にはいろんな申請手続の際、個人番号を書いていただき、ご本人の確認をさせていただき、その
分、添付書類の省略を図っていきます。
右の方の枠です。
例えば、他の自治体とか国の求めに応じて、これは平成 29 年からになりますが、情報のやり取りができ
るようになります。
そういう中でこういう情報をやり取りしますといった、その中身となります。
先ほど申しましたように、国の手続や都道府県の手続きが、これに加えてあるので、全部挙げることに
なるとこれの何倍にもなりますが、市区町村では、こういうものに個人番号を利用させていただくとい
うことになります。
もう1つ、先ほど見ていただいたのは番号法に明記されています法定事務と言われるものですが、ここ
に書いたものは、番号法の中で法定事務と似たような事務で自治体が独自にやっている事務でも、番号
を書くと法律で明記されています。
世田谷区の場合は、このようなものに番号を利用させていただくことを想定しています。
例えば下から3つ目ほどに世田谷区立高齢者借り上げ集合住宅の管理とか、その下にファミリー住宅管
理というのがあります。
今、区立のこういうものに入居されている方は、毎年毎年、更新のたびに住民票ですとかあるいは納税
証明、障害者の場合は、家賃が減免になりますので、障害者手帳ですとかそれに関係するような書類を
提出していただいています。
それらが、こういう番号を使うことによって、不要になるということで、そういう形で利便性を図ろう
と考えています。
続いて、ここからは全体の番号の制度、マイナンバー制度のスケジュールになります。
まさに、冒頭で部長からご案内がありましたように、この 10 月から番号法が施行されます。
ちょうど5日、昨日でした。
個人番号と法人番号の通知が今後、始まってまいります。
それから、1 月になると、実際に個人番号の利用ということで、先ほど説明したような区の窓口で特定の
業務において個人番号を利用、確認させていただくことが始まります。
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それから後でまたご説明しますが、個人番号カード、10 月以降に送る通知カードとは別に、ご希望され
る方に対して、個人番号カードを区の窓口で発行します。
こういうことが1月から始まります。
それから、スライドの黄色の枠で情報提供ネットワークシステム接続というのがあります。
国が 29 年1月から、自治体は7月から始まります。
これは全国の市区町村と国の機関がネットワークで結ばれ、冒頭で申し上げたような、お互いの情報を
そのネットワークを通じてやり取りをすることが始まってまいります。
あわせて、その下に、マイナポータルの利用とあります。
そのネットワークを利用する中で、ご自分の情報を役所がどのように使っているかといったことを、例
えば、ご自宅のパソコンやタブレットでご確認いただくことができるようなサービスも、この時期から
始まります。
あわせて自治体のほうから細かく、その方にあった情報を提供するようなものを、このようなネットワ
ークを通じて行うことも想定しています。
そういう、マイナポータルというサービスが、この時期に始まってきます。
その下には申請書・申告書・調書等とあります。
事業者においては、来年1月以降、順次、従業員の個人番号や、その扶養親族の方の個人番号等を所定
の用紙にお書きいただくことが始まってきます。
一番下ですが、来年の2月に証明書のコンビニ交付、これも区内というか、全国の4大コンビニで、ご
自分の住民票や印鑑登録証明書、納課税証明をとっていただけるサービスが始まります。
主なスケジュールはこのように進みます。
続いて、10 月中旬以降、皆さまのご家庭に、どういう形で番号が通知されるかにお話を移していきます。
ここにもあるように、住民票を有するすべての方に1人1つの 12 桁の番号が通知されます。
これは 12 年ぐらい前から住民基本台帳ネットワークというシステムが全国的に動いています。
既に生まれてから住民票コードが、振られています。
その住民票コードを変換し今回、個人番号が振られる、アトランダムになりますので、続き番号にはな
りません。
お隣が1番、うちが2番とはなりません。
ここにありますように、住民票がない方にはありませんので、国外に滞在される方には振られません。
平成 24 年度から外国籍の方も住民基本台帳に記載がありますので、ここに書かれている方は住民票があ
りますのでマイナンバーもきちんと振られます。
実際にどういう形で通知カード、ご自分の個人番号が書かれたカードですが、これが送られるのか。
世帯単位でお送りします。
送り方は簡易書留郵便です。
郵便局の方が配達されたときに、いらっしゃらないと郵便局に戻ります。
1週間程度の留め置き期間があるので、その間にお受け取りいただきます。
また転送できません。
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今は郵便を転送している方がいるかもしれません。
例えば今住民票のあるところと、違うところにいらして、元の住所に郵便物が来たときに、今、住んで
いる自治体に転送されている方もおられると思います。
実際住んでるところが住民登録されていればいいですが、前の住所に転送郵便が行ってしまい、転送さ
れずに区役所に戻ります。
そういう方がいらしたら注意していただいて、一定期間届かない場合は、区役所までお問い合わせくだ
さい。
あとは、ここに DV やストーカー行為などで、住民票の場所と、居所が違う方については、広報でもお
知らせしていました。
この期間、少し、過ぎてしまいましたが、実際の住民登録のある自治体に届けていただけば、ご連絡を
いただければ、ご事情のある方は居所に通知カードをお送りしていました。
番号が一番下にありますが、届いた番号が、語呂合わせが悪いとか、4とか9が多くて嫌だとか、区の
コールセンターには、そういうお問い合わせもいただいていますが、基本的にはある一定の理由がなけ
ればマイナンバーは変更ができません。
実際にどのようなレイアウトの用紙が届くのか、です。
細かくて見にくいので、お手元の資料のほうがいいかもしれません。
この 10 月中旬以降、お送りするカードについては、このようなものです。
上の3分の1ぐらいが通知カードと呼ばれているものです。
切り取り線があって、その下は、ご希望の方にはICチップ入りの個人番号カードをお渡しするのです
が、これがその申込用紙です。
上の3分の1を切り取って保管していただくことになります。
うっすらと、お札の印刷技術を使っていて、透かしが入った、耐久性のある紙だと聞いています。
これが通知カードというものです。
表面には4桁4桁4桁で個人番号が印刷されています。その下に氏名、住所、生年月日と性別が書かれ
ています。
下3分の2が、個人番号カードの交付申請書です。
ここには、来年1月以降ですが、区役所窓口で、お申し込みいただいた方には、ICカードを交付する
ための申請書です。
右には顔写真を貼る箇所があります。
ここには顔写真を、町の証明写真などでとっていただいてけっこうですし、おおむね半年以内のものを
つけて申請していただくと、ICカードが交付されます。
これは、10 月以降にお送りする封筒の中に返信用封筒が入っているので、そこに入れて送っていただき
ます。
左にQRコードがあります。
若い方などは、スマートフォンやタブレットで顔写真を撮って、この QR コードを読んでいただいてイ
ンターネットでお申し込みいただくことも可能です。
このようなものが 10 月中旬以降、届きますが、もし 11 月末までに届かなければ区役所にご連絡くださ
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い。
郵便事情などあるかと思います。
次のページです。
実際に、個人番号カードをご希望された方のカードはどういうものか、です。
表面には、氏名、住所、生年月日、性別と、顔写真が印刷されています。
顔写真を申請時に送っていただくので、これも同じ顔写真が印刷され、作成されます。
裏面については、個人番号が印刷され、ICチップも入っています。
このようなものを、ご希望の方に窓口でお渡しすることになります。
世田谷区の場合、左下にあるように1月以降、次の窓口で交付をするとなっています。
交付専用窓口です。
三軒茶屋のキャロットタワーの2階に専用窓口を設け、お渡しすることを今、想定しています。
それだと1箇所なので、それとは別に、なかなかいけない方もいらっしゃいますので、各出張所でもお
渡しするように今、準備しています。
ただ出張所は、予約制にさせていただきます。
詳しくはまたご案内します。
あらかじめご連絡いただき、いつ、どこの出張所に行くとご連絡いただき、そこでお渡しするように今、
進めております。
このカードはICチップが入っています。
今は住基カードをお持ちの方はおわかりだと思いますが、例えば、e-Tax のような電子申告をしている方
もいらっしゃると思います。
それと同じような機能が新しい個人番号カードにもありますので、引き続き使えるということです。
10 月にお送りする紙の通知カードと個人番号カード、12∼13 年前から発行されている住民基本台帳カー
ドの比較表です。
これは、今日はお帰りになってからお読みいただければと思います。
今、住民基本台帳カードをお持ちの方で、個人番号カードを申請される場合は交換になります。
ですので、その際は必ず住民基本台帳カードをお持ちいただくことが必要となります。
住民基本台帳カードは区内で5万∼6万枚しか出ていません。
あまり、住民基本台帳カードは用途がなく、あまりはやらなかったんです。
最初に手数料を 1000 円いただいていたので、それもあるかと思います。
今回の個人番号カードは、ご希望の方にお渡ししますが、手数料は初回、無料となっています。
来年1月から、そういう形で個人番号カードの交付も始まったりしますが、一番大きなポイントは区役
所の窓口で、手続がどう変わっていくかということだと思います。
先ほども申したように、あくまでも区役所の手続が全部変わるわけではありません。
社会保障と税を中心とした手続きに限るわけです。
実際は、お越しいただいた際、2つのことを、窓口で確認させていただきます。
1つは個人番号の確認。
もう1つは身元の確認です。
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今でも、ご本人様の確認ということで、区役所の手続では必ず何か1つご提示いただくことが多いので
すが、1月以降も基本的には同じです。
この2つの内容を確認させていただくことになります。
1つは、個人番号の確認です。
ご希望の方に個人番号カードを1月以降、発行します。
その個人番号カードをお持ちの方には、裏面には個人番号が印刷されていて、表面には顔写真つきの住
所、氏名、生年月日、性別の4情報が印刷されていて、この1枚でご本人様の確認をさせていただくこ
とが可能です。
ただ、この個人番号カードは強制ではありません。
最近、よくお年寄りの方で誤解があるようですが、紙のカードが 10 月に送られてきて、それは仮のカー
ドで、そのうちプラスチックのICカードが送られてくるんですよねと言われる方がいらっしゃいます
が、そうではなくて、10 月には必ず紙のカードを送りますが、個人番号カードは希望制なので、これは
希望していただかないとお渡しできないことになります。
通知カードだけをお持ちの方も、結構いらっしゃるわけです。
通知カードだけお持ちの方の場合は、紙のカードで顔写真がありませんから、区役所の特定の手続きを
される際は、運転免許証かパスポート、官公署が発行した顔写真つきの書類をあわせてお持ちいただい
て、手続きを行うことになります。
でも運転はしないし、海外にも行かないので、パスポートも切れていますという方もいます。
そうなりますと、顔写真つきのものがありませんので、その場合は一番下になりますけれども、通知カ
ードと、例えば健康保険証や年金手帳など、2つ以上の書類をご提示いただくことになります。
今でも身元の確認はさせていただいていますが、少し面倒くさいなとおっしゃる方もいらっしゃると思
います。
これについては、例えば番号制度、これは日本だけではなくて、アメリカや韓国など、いろんなところ
で既に社会保障制度の中で番号が振られている国がたくさんあります。
特にアメリカ等は、なりすまし被害と言いますか、ご本人じゃないのに手続きができたと、よく言われ
ていました。
例えばアメリカの場合は、9桁か 10 桁の番号だと思いますが、番号がわかって、本人と同じようなサイ
ンを書けてしまうと、けっこういろいろな手続きができたということで、なりすまし被害が多いと言わ
れています。
日本の場合は、そういうことがないように、きちんと窓口でご本人様の確認をさせていただくことが、
この制度を安全に進めていくためのポイントだと言われています。
その意味では、こういう形でご本人様をしっかり確認させていただくことが、必要になると思います。
ここから、少しセキュリティの話をさせていただきましたので何枚か、セキュリティのことをお話しし
ます。
最近の報道では、さすがに少し誤解がなくなってきました。
特に、ICチップが入った個人番号カードの中には、ご自分の情報のすべてが入っていると思っている
方もいらっしゃるかと思います。
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もちろんICチップの中には、表面に番号、氏名、住所、生年月日、性別、と、ご本人の写真がデジタ
ル処理されて入っています。
それはそれでもちろん重要な情報ですが、以前の報道で、この中にご自分の所得額、年金をいくらもら
っているとか、健康状態、病院にかかったり、何か手続したときに、この中に全部入っていると思われ
ている方もいらっしゃいますが、そういうものは一切入っていません。
ただ、重要な情報はほかにもありますので、もちろん紛失された場合は、国のほうで 24 時間の受付窓口、
連絡がとれる窓口をつくりますので、そこにご連絡いただく。これは、クレジットカードやキャッシュ
カードをなくしたときと同じです。
そういう対策は必要ですが、カードの中に自分の情報がすべて入っているわけではありません。
次のページ、これもよく報道など、新聞を読む中で、ちょっと説明が不足しているなと思うことがよく
あります。
いわゆる日本国、日本国民、1億 2000 万人の情報を国がすべて1つのデータベースで一括管理されてい
るのではないかと思われている方もいらっしゃいます。
そうではなくて、実は、これはいままでと同じで、例えば、右のほうで、市町村の情報であれば、市町
村が持っています。
ハローワークならハローワーク、健康保険組合は健康保険組合という形で情報は分散処理されています。
こうしたネットワークの中で同一人と判断する。
管理する立場から言えば、左側の×がついているような共通のデータベースを国が一括管理して、そこ
に我々の情報が全部入っていれば効率的ではあるのですが、セキュリティ上まずいので、そういうこと
はしていません。
そうはいっても、6月に起きた日本年金機構のような事例があります。
当然、日本年金機構が持っている情報だけが漏れているわけですが、それでも非常に大きな事件です。
分散管理するとはいいながら、きちんと、それぞれの自治体も含めて情報を守っていかなければいけな
いのは、間違いないことでございます。
次のページ。
細かい図で見にくいかもしれません。
少し説明をしないと、わかりづらいです。
29 年1月以降、情報ネットワークができます。
全国の自治体と国の機関が全部ネットワークで結ばれて、情報のやり取りが始まります。
この図の見方をご説明します。
一番左側に、特定個人情報保護委員会というのがあります。
今回、マイナンバー制度の監視役。これは国の第三者機関として設立されたところです。
官公署や民間を問わず、この制度をきちんと利用しているかを、チェックする機関ということになりま
す。
その右側に、情報提供ネットワークシステムとあります。
これは総務省で今つくっているシステムです。
地方公共団体以外の機関で、例えば、社会保険庁や健保組合などがここにいます。
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この右下には、地方公共団体、ここには1つしか書かれていませんが、実際には 1700 ほどの自治体がこ
こにぶら下がります。
例えば、ここが社会保険事務所だとして、あるとき社会保険事務所からAさんの地方税を教えてくださ
いとネットワーク上の申請をするわけです。
ずっと繋がってきて、Aさんが世田谷区民の場合、世田谷区が確かに社会保険庁から来た情報だと、シ
ステム内で確認して、ここから情報を返します。
Aさんの年収がいくらですなどの情報を返す。
そうすると、ここにコアシステムとありますが、そのやりとりの履歴が残ります。
ここにいらっしゃるのが皆さん、個人とあるところ。
マイナポータルという、29 年の7月から自治体の場合は動きますが、ご自宅のパソコンで、インターネ
ットを通じてICカードを使って自分を認証し、自分のマイナポータルに入ると、ここで、何年何月何
日に、社会保険事務所から世田谷区に、あなたの情報をこういう目的でやり取りしていますというのを
見ることができます。
見ることができるのは基本的に7年間ということです。
このようなネットワークの仕組みが 29 年1月、また自治体は7月から動き出します。
これは国の資料ですが、安全対策という意味でいろんなことをしていますというのが書かれています。
制度面では、いろんな監視役を設けたり、あるいは罰則強化など、法律的な縛りをかけたりしています。
システム面では、分散管理するとか。
先ほど申し上げませんでしたが、あのネットワークの中には個人番号は一切通しません。
個人番号カードでひも付けはしません。
別のやり方でやりますので、これはセキュリティ対策の1つです。
あと、暗号化。これはネットワークでは当たり前のことです。
このようなことで安全を確保すると、国の方で言っています。
では世田谷区はどうするのか。
世田谷区の場合は、マイナンバー制度は世田谷区の制度というよりは、国の制度の中で運用していくも
のですので、国のセキュリティ対策の枠の中でやっていきます。
ただ、日本年金機構の例でもありますが、やはり職員なんですね。
いろいろなルールがあります。
今は民間でも役所でも、ルールは大体持っています。
ただそれを守っていないと、ああいうことになってしまう。
職員の教育、もちろんその前に、見る必要がない者は見てはいけないという仕組みを作る、それは必要
です。
あるいは、そうは言っても役所の言うことは信用できないということもあるかもしれないので、外部の
専門家を入れた監査をするなどをきちんとやっていくことを考えています。
下には、区民の方に気をつけていただきたいことをいくつか書かれています。
ご注意いただきたいのは3つ目ですね。
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個人番号の提供を求められたときは使用目的を確認してくださいということ。
例えば、ご自宅の近くに新しくビデオレンタル屋さんやフィットネスクラブができた。
会員カードを作りますね。
そのとき、今だと身分証明書を求められます。
今ですと免許証を見せたりします。
今度、個人番号カードができると、顔写真もついているし、氏名、住所、生年月日、性別もわかります。
立派な身分証明書になります。
出すのはいいんです。
ところが裏面には、個人番号が書かれています。
例えば店員が裏面をコピーしたり、あるいは何かに書き写した場合は、違法です。
つまり個人番号を使えるのは社会保障、税、災害対策の分野に限られます。
そういうお店で個人番号を収集することになり、これは一切違法となります。
日常生活の中で自己防衛していただくしかないのですが、そういうことも必要となってきます。
あと、一番下です。
なくした場合についてです。
24 時間のコールセンターを国が作りますので、ご連絡いただきます。
いわゆる番号を使ったものについて遮断する手続きが必要になります。
制度自体は安全に運用していく必要がありますが、今回の番号制度については、個人番号、あるいは個
人番号カードを使って利便性も求めています。
例えば左側にあります、公的な身分証明書、今申しましたが、例えば一番下に付加サービスを搭載した
多目的カードとあります。
これはよく言われます。
例えば区役所の場合、印鑑登録証明書を持っている方も多いと思います。
身近な例としては図書館のカード。
あるいは何か団体で施設を使ってバレーボールするとか学習会をする場合は、今、区役所ではけやきネ
ットというものがあります。
そのようなカードを作られている方もいるかと思います。
そういうものを今回、個人番号カードができるんだから、1枚にまとめたらどうか、という声も多いん
です。
これについては、検討はしています。
ただ、まだまだ個人番号に対するセキュリティがよくわからないと思っている方もいらっしゃると思い
ます。
今後、区のほうとしては検討してまいりますが、慎重にやっていきたいと思っています。
あとは、右下にコンビニでの証明書発行。これは先ほど申しましたとおりです。
このようないくつかのシーンで個人番号カードを使い、便利にやっていくことも必要ではないかと思っ
ています。
もうそろそろ終わりになりますが、マイナポータルについての説明をします。
29 年の1月ないしは自治体では7月ですが、マイナポータルのサービスが始まります。
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どんなサービスを想定しているか。
公的個人認証の部分は無視していただいて。
情報提供等記録開示とあります。
マイナポータルを使うと、ご自分の情報を役所がどう使っているかがわかります。
また、自己情報開示という機能もあります。
行政機関がご自分の情報をどういうふうに持っているのか。
持っている内容を確認することができます。
そして、プッシュ型サービスと言われているもので、例えば例が左下にあります。
あなたのお子さんが、予防接種の適齢期になったので、いついつ、この期間に受けてくださいというよ
うに、今までのマス的な広報ではなく、個別のお知らせができることも、今、想定しています。
あとは、ワンストップサービス。
これは、引っ越しされた場合など、電力会社、金融、保険など、いろいろなところで手続が必要になる
ところを一括して行えますというサービス。
それから、電子私書箱、電子決済も国の方で考えています。
これらが 29 年に向けて検討され、サービスが始まるということです。
今日、限られた時間で本当にさわりの部分しか、ご案内はできていません。
もう少し詳しい内容等が知りたいとおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。
ここにありますようにいろんなホームページの情報で恐縮ですが、こういったところで詳しく制度をご
説明していますので、参照してください。
下の方の世田谷区においては、一番下になりますが、マイナンバー制度コールセンターを、この6月か
ら開設しています。
ここではいろいろな疑問点等についてお答えしています。
もしよろしければ、こちらの方にもご連絡いただきたいと思います。
続けて説明いたします。
簡単に法人番号、事業者の対応ということで、話します。
法人番号についても、この 10 月から会社に通知されます。
これは 13 桁の番号で設立登記法人に1つ、指定されます。
ここにありますように国税庁から通知がされる予定です。
ただ、法人番号の付番については、法人の支店などではなく1法人1つとなっています。
インターネット等で名称、所在地と併せて公開されます。
個人事業者には通知されません。
マイナンバー等の記載については冒頭で申しましたように、社会保障の分野、健康保険など、それから
税の分野、法定調書、従業員、扶養家族の方の番号を取得して、事業主が記載して関係機関に提出して
いただくことが始まります。
その際に、個人番号、本人確認と窓口での話もしましたが、それと同等程度の確認行為が必要になりま
す。
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マイナンバーの取り扱いについては、取得するとき、提供いただくとき、安全管理ということで、これ
についてはいくつかあります。
今日渡しました国の資料9ページ以降に事業所向けの説明書きが入ったものになります。
関係される方は、これは一番コンパクトにまとまった資料だと思いますので、この辺をごらんいただき
たいと思います。
結構、システムを一新しなくてはならないのではないかとか、高度なシュレッダーを買わなくてはいけ
ないとか、マイナンバーに便乗したいろんな商売も出ているようですが、決してそうではないので、日
常的なことをやっていただければいいと思っています。
時間になりました。
まだまだ疑問点等あるかと思います。
先ほども区役所の資料にありましたが、コールセンター等で個別の質問をお受けしています。
コールセンターをご利用いただくとか、あるいは税務署は直接、国のコールセンターや、税務署のホー
ムページでもご案内をしていると思います。
そちらで今後もよろしくお願いいたします。
それでは時間になりましたので、世田谷区マイナンバー制度説明会はこれで終了します。
ありがとうございました。気をつけてお帰りください。
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