八千代市一般廃棄物処理基本計画 (改訂版・素案) 【概要版】

八千代市一般廃棄物処理基本計画
(改訂版・素案)
【概要版】
平成 28 年 1 月
八千代市
計画策定の背景
私たちの生活や経済社会活動は、地球温暖化や資源の枯渇など、人類の生存基盤
に関わる深刻な影響を及ぼしてきました。そのため、これまでの大量生産・大量消
費・大量廃棄型の経済社会システムから脱却するため、様々な取り組みを進めてき
ました。
八千代市(以下、「本市」という。)では、平成 10 年 1 月に廃棄物の処理及び
清掃に関する法律第6条第1項の規定に基づき策定した「ごみ処理基本計画」によ
り、資源物(びん、缶、古紙、布類)分別収集を開始し、平成 12 年 7 月には有料
指定ごみ袋制度の導入を実施するなど、市民・事業者の皆様のご協力のもと、ごみ
減量化や資源化に努めてきました。
平成 15 年度には、人口の増加が続いていること、最終処分場の遮水シートの破
損等の問題が生じたことなどから、
「八千代市一般廃棄物処理基本計画」を策定し、
平成 16 年 12 月に指定ごみ袋の手数料改定、平成 17 年 4 月には事業ごみ搬入
手数料の改定等の施策を行ってきました。
その後、ごみに関する状況などが変化したことを踏まえ、本市では、平成 23 年
3 月に「八千代市一般廃棄物処理基本計画」(以下、「前計画」という。)を新た
に策定し、ごみを減らす(リデュース)、繰り返し使う(リユース)、それでもご
みになったら資源として再利用(リサイクル)といった3R活動の更なる推進をす
るとともに、将来的にも適正かつ安定した一般廃棄物の処理を実施する「循環型社
会の形成」を目指してきました。
つきましては、前計画策定後、5 年が経過し、人口推計が大きく変化しているな
ど、計画策定の前提となっている諸条件が変化していることから、この度、改訂版
を策定することとしました。
計画の期間
前計画は平成 23 年度から平成 32 年度を計画期間としていたため、本計画で
は、改訂期間を平成 28 年度から平成 32 年度までの 5 年間とし、さらにその後の
10 年間を見込んだ計 15 年間の計画とします。
計画期間
平成 28 年度
改訂期間
中間目標
長期目標
平成 32 年度
平成 42 年度
1
ごみ処理の基本目標と施策
第1節 ごみ処理の基本目標
今後も、将来にわたって持続的に発展可能な社会を形成するため、①廃棄物の発
生を抑制、②廃棄物等の減量、③資源の循環的な利用(再使用、再生利用)、④適正
処分の確保等により、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷を低減することによ
り、自然環境を保全する循環型社会への転換が求められています。
そこで、
「循環型社会」を形成するため、基本目標を以下のように設定し、市民・
事業者・行政が一体となって取り組むことを目標とします。
基
本 目 標
自然環境にやさしい「再くる都市 八千代」をめざして
~市民・事業者・行政の三者でつなぐ循環型社会
第2節 ごみ処理の基本方針
方針1
市民・事業者・行政で連携する4R の取り組み
循環型社会の実現には、ごみとなるものの発生を抑制することが最も重要であ
り、前計画では、ごみの減量化を最優先事項としてきました。今後は、更なる発
生抑制を進めるため、3R(リデュース・リユース・リサイクル)に断る(リフュ
ーズ:Refuse)を加えた4R の取り組みを積極的に進めます。
方針2
環境負荷の少ない適正処理・処分の実施
前計画の方針を踏襲し、効率的・効果的に資源を分別回収するため、市民・事
業者に徹底した分別の協力を求めていきます。
また、ごみの減量化・資源化を促進し、環境に配慮した安全で適正な処理体制
を維持していくため、八千代市清掃センターの焼却炉の延命化及び適正な運営・
管理に努めるとともに、老朽化した粗大ごみ処理施設の在り方についても検討し
ていきます。
2
第3節 挑戦目標
「再くる都市 八千代」を目指し、循環型社会への転換を図るため、市民・事業
者・行政が連携して取り組んでいく挑戦目標を以下のとおり定めます。
なお、挑戦目標は、平成 26 年度現在の状況が継続した場合から削減するものと
して設定しています。
①
ごみの排出量(家庭系ごみ排出量と事業系ごみ排出量の合計)
②
1 人 1 日あたりのごみ総排出量
H32 挑戦目標
3
③-1
家庭系ごみ排出量(資源物を除く)
H32 挑戦目標
可燃ごみの削減にチャレンジ!!
●紙類の資源化
紙類は可燃ごみの 19.5%を占めており、1 人 1 日当たりに換算
すると 93g となります。このうち約 2 割に当たる 20g を削減
する必要があります。これは新聞紙に換算すると約 1 枚分です。
●食べ残し等の削減
食べ残しや過剰廃棄等の発生による厨芥類は可燃ごみの 25.5%を
占めており、1 人 1 日当たりに換算すると 121g となります。こ
のうち約 2 割に当たる 25g を削減する必要があります。これはご
はんに換算するとお茶碗一杯の約 3 分の 1 です。(お茶碗一杯は
約 150g)
●レジ袋の削減
レジ袋を含むプラスチックは可燃ごみの 27.1%を占めており、1
人 1 日当たりに換算すると 129g となります。このうち約 4%に
当たる 5g を削減する必要があります。これはレジ袋に換算する
と約 0.5 枚です。(レジ袋大は一枚約 10g)
●水切りの強化
水分は可燃ごみの 46.8%を占めており、1 人 1 日当たりに換算す
ると 222g となります。このうち約 7%に当たる 15g を削減する
必要があります。これはペットボトルのキャップに換算すると約 3
杯分です。(ペットボトルのキャップの容量約 5mL(5g))
4
③-2
家庭系 1 人 1 日あたりごみ排出量(資源物を含む)
H32 挑戦目標
④
事業系ごみ排出量
5
⑤
ごみ焼却対象量
⑥
再資源化量(集団回収を除く)
⑦
最終処分量
6
第4節 目標達成に向けた施策一覧
役割と具体的な施策
基本方針
(1)生ごみの水切り、食べ残しの削減
(2)容器包装ごみの発生抑制
市民の役割
(3)使い捨て品の使用抑制、再生品の使用推進
(4)長期使用の推進
(5)ごみ分別への協力
(1)発生源における排出抑制・資源化の推進
事業者の役割
(2)再くるくん協力店との連携
(1)率先した取り組み
市の役割
(2)情報や学習の機会の提供と支援
(3)適正な処理・処分の実施
基本方針1
市民・事業者・行政
で連携する4R の
取り組み
①学校における環境学習の推進
②学習機会の充実
③情報提供
④分別の徹底
(1)教育・啓発活動の
充実
⑤可燃ごみの減量推進
⑥地域における活動の活性化
排
出
抑
制
⑦事業者の発生抑制・資源化
⑧各種イベントの開催支援
⑨再くるくん協力店の拡大と利用の啓発
(2) 集団回収支援の継続
(3) 有料指定ごみ袋制度の継続
(4) 事業ごみ搬入手数料の見直し
(5) 生ごみたい肥化容器などの購入補助
迅速かつ衛生的な収集体制
収集運搬計画
基本方針2
環境負荷の少ない適
正処理・処分の実施
(1)バイオマス活用の検討
中間処理計画
(2)新たな資源化施設の検討
(3)既存施設の延命化事業の実施
最終処分計画
適正な処分と安全かつ安心できる処分体制
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生活排水処理の基本目標と施策
第1節 生活排水処理の基本目標
公共用水域の水質汚濁防止のため、引き続き、公共下水道の整備を推進していく
とともに、下水道を整備できない地域については、合併処理浄化槽への転換促進を
図っていく必要があります。
市は、これらの生活排水処理施設を整備するだけではなく、市民や事業者が施設
を有効に活用していくことにより、三者が一体となって自然環境を保全していくこ
とを目標とします。
基 本
目
標
市民・事業者・行政の協働による河川環境の保全
~ 恵みの沼を再び ~
第2節 生活排水処理の目標
処理目標は、人口に対する生活排水処理人口の割合(生活排水処理率)で示しま
す。生活排水処理人口は、し尿等及び生活雑排水を適正に処理している人口で、下
水道水洗化人口と合併処理浄化槽人口を加算した人口になります。
今後の公共下水道の整備、接続の推進、合併処理浄化槽の設置促進により、平成
32 年度における処理目標を 98.0%以上とします
処 理 目 標
生活排水処理率 98.0%以上
8
第3節 し尿・浄化槽汚泥の処理計画
1. 収集・運搬計画
し尿及び浄化槽汚泥の効率的な収集と安全な運搬を呼びかけます。
また、し尿及び浄化槽汚泥の収集運搬は、委託及び許可業者により行いますが、
し尿の収集運搬の委託先については許可業者への委託も検討します。
2. 中間処理計画
合併処理浄化槽汚泥の割合が多くなった場合においても、適切な処理が維持で
きるように、施設の適切な運転管理を実施します。また、近隣環境を考慮し、衛
生センター焼却炉の廃炉及び清掃センターで焼却から最終処分までできるよう
脱水方法等の検討を行います。
3. 最終処分計画
し尿及び浄化槽汚泥は、清掃センターの最終処分場にて埋立て処分を行います。
第4節 施設整備に関する計画
公共下水道事業では、公共下水道事業整備計画を推進します。公共下水道計画区
域以外の地域については、浄化槽設置整備事業により高度処理型合併処理浄化槽の
設置を推進します。
また、単独処理浄化槽及びし尿汲み取り式から高度処理型合併処理浄化槽への転
換に対する上乗せ補助を実施します。
第5節 啓発事業における方策
1. 情報提供の充実
広報・啓発用のチラシ配布、ホームページの充実などによって、生活排水対策
の必要性や下水道及び合併処理浄化槽の利用促進について情報を発信します。
2. 環境学習における方策
水辺の見学会や学習会、子ども環境教室の開催します。
3. 各種イベントの開催
水質汚濁防止や水環境の保全などをテーマとした講演会などを開催します。
第6節 災害時における方策
災害発生時においては、必要に応じて仮設トイレを設置することや、収集運搬
機材及び一般廃棄物処理施設等の被災状況の把握と、被害箇所の修理を迅速に行
うために必要とする機材や人員を確保するものとします。
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