2010年度開始の家庭医療後期研修プログラムについて

1.プログラム名称
自治医科大学附属さいたま医療センター総合診療科家庭医療後期研修プログラム(認定番号第 112-017 号)
2.プログラム責任者
プログラム責任者氏名
所属・役職
所在地・連絡先
菅原 斉
指導医認定番号
自治医科大学附属さいたま医療センター総合診療科長・准教授
住所 〒330-8503 埼玉県さいたま市大宮区天沼町1丁目847番地
電話 048-647-2111
E-mail
FAX 048-648-5188
[email protected]
3.プログラムの概要
このプログラムのゴールは,患者のマネジメントに必要な知識,技能,態度を身につけ,家庭医療の場において自立し
て患者を診ることができる総合医になることである.
自治医科大学附属さいたま医療センター総合診療科の研修では,さいたま市内で在宅医療を実施している医療機関の
協力を得て,週 0.5 日の家庭医療專門研修を並行して行い,大学病院でも,家庭医療の継続性を担保し,地域での家庭
医療專門研修と合わせて,プライマリ・ケアの「包括性」,「協調性」,「責任性」,「継続性」,「近接性」の確実な研修ができ
ように工夫した.我々は,2006 年度から,新医師臨床研修制度修了後の内科系後期専門研修を先行して実施しており,
医療関係職種,福祉関係職種,医療機関の利用者などの協力が既に得られている.
内科(10ケ月),家庭医療専門研修(6ケ月),小児科(3ケ月:外来および入院)は必修である.さらに,プログラム責任
者の地域医療での経験から,救急医学(2ケ月),整形外科(2ケ月),皮膚科(1ケ月),集中治療部(2ケ月)の研修を必
修とした.残りの10ケ月を選択とする.湯沢町保健医療センターで家庭医療専門研修を実施する場合には,夏と冬の周
囲の環境の変化に対応する家庭医療を実践することが望ましいので,通年1年間の研修を推奨する。その場合の選択期
間は,4ケ月になる.家庭医療専門研修以外は,大学附属病院において幅の広い研修をすることができる.内科研修中
は,週1回の外来研修を継続し,その日のうちに,mini-Clinical Evaluation Exercise (mini-CEX)短縮版臨床評価表を用い
て振り返りを行う.領域別研修でも,外来研修にも配慮する.このプログラムを履修することで,地域においては家庭医と
して,地域中核病院では病院勤務の地域総合医として,総合病院においては病院総合医としての役割を担うことができる
足腰の強い総合医になることができるものと確信している.
ローテーション順は,研修医との相談で決定する.また,「東関東医療人ネットワーク」を利用した3ヶ月間の院外研修も
可能である.モデルローテーション例も付記した.
4.研 修 期 間
3年間
5.後期研修医定員
1 年あたり1名
6.プログラム内容
家庭医療専門研修
研修領域
期 間
家庭医療専門研修
(連続した 6 ヶ月以上)
研修施設名(病院の場合は診療科名も)
□診療所
6ヶ月から
12ヶ月
■病院
指導医氏名
山田 隆司
台東区立台東病院
□診療所
■病院
湯沢町保健医療センター
井上 陽介
家庭医療専門研修について次の要件を満たす場合は□を塗りつぶす(■)
■
■
■
■
■
■
■
主として家庭医療を実践している医療機関である
外来における患者中心のケアを研修できる
近接的なケアを研修できる
継続的なケアを研修できる
包括的なケアを研修できる
保健や介護関連の活動を研修できる
家族指向,地域指向のケアを研修できる
必修の領域別研修
研修領域
内
科
期 間
10ヶ月
(連続した 6 ヶ月以上)
研修病院名・診療科名
指導医氏名
自治医科大学附属さいたま医療センター総合診療科
菅原 斉
内科研修について次の要件を満たす場合は□を塗りつぶす(■)
■ 臓器別ではない総合(一般)内科または総合診療科である
■入院診療および外来診療を研修できる
■ 家庭医の研修に必要な範囲内で臓器別内科の研修をする場合がある
研修領域
小 児 科
(連続した 3 ヶ月以上)
期 間
3ヶ月
研修病院名・診療科名
指導医氏名
自治医科大学附属さいたま医療センター小児科
市橋 光
小児科研修について次の要件を満たす場合は□を塗りつぶす(■)
■ 総合的に小児領域の研修ができる
■ 入院診療および外来診療を研修できる
望ましい領域別研修
研修領域
一般外科
有無,選択・必修の別
および期間
必修・選択・なし
ヶ月
産科婦人科
必修・選択・なし
ヶ月
精神科/心療内科
研修施設名・診療科名
自治医科大学附属さいたま医療センター
指導医氏名
力山敏樹
一般外科
自治医科大学附属さいたま医療センター
今野 良
産婦人科
必修・選択・なし
ヶ月
救急医学
必修・選択・なし
2ヶ月
整形外科
必修・選択・なし
2ヶ月
皮膚科
必修・選択・なし
1ヶ月
泌尿器科
必修・選択・なし
ヶ月
眼科
必修・選択・なし
ヶ月
自治医科大学附属さいたま医療センター
藤原俊文
救急部
自治医科大学附属さいたま医療センター
税田和夫
整形外科
自治医科大学附属さいたま医療センター
出光俊郎
皮膚科
自治医科大学附属さいたま医療センター
小林 裕
泌尿器科
自治医科大学附属さいたま医療センター
眼科
梯 彰弘
耳鼻咽喉科
必修・選択・なし
ヶ月
放射線科(診断・撮影)
必修・選択・なし
ヶ月
臨床検査・生理検査
必修・選択・なし
ヶ月
集中治療部
必修・選択・なし
2ヶ月
自治医科大学附属さいたま医療センター
飯野ゆき子
耳鼻咽喉科
自治医科大学附属さいたま医療センター
田中 修
放射線科
自治医科大学附属さいたま医療センター
河野幹彦
検査部
自治医科大学附属さいたま医療センター
塩塚潤二
集中治療部
7.後期研修医の評価方法(研修修了認定の方法も含めて)
・月1回の振り返り,ポートフォリオ記載のサポートを行う.
・外来診療は,mini-Clinical Evaluation Exercise (mini-CEX)短縮版臨床評価表で評価する.
・入院診療について,退院要約の記載内容を形成的に評価する.
・学会での症例発表,症例報告の執筆する.
・研修2年目に日本内科学会認定内科医試験に合格すること.
・各診療科の指導医,病棟師長,病棟医長に形成的評価を依頼する.
8.プログラムの質の向上・維持の方法
・日本プライマリ・ケア連合学会主催の指導医講習会に最低年1回参加する.
・研修医からのプログラム評価によって,プログラム内容の改善に取り組む.
・他の家庭医療後期研修プログラム実施医療機関との意見交換をおこなう.
モデルとなるローテーション例
1年目
月
1
2
3
研修施設
4
5
6
7
8
9
10
11
12
自治医科大学附属さいたま医療センター
内科
研修科
救急部
在宅医療ブロック研修(週 0.5 日)
2年目
月
13
12
研修施設
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
35
36
自治医科大学附属さいたま医療センター
選択
研修科
集中治療部
整形外科
皮膚科
小児科
3年目
月
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
研修施設
家庭医療専門研修
研修科
選択