今どきテクノロジ小型でスリムだから配線もメカもスッキリ！温度に強くて壊れにくい！キットで実験！モータのセンサレス制御技術第 6 回センサレス 120° 通電制御ソフトウェアの作成足塚恭 Kyo Ashizuka 2 永久磁石モータ（BLY171S-15V-8000） 1 トラ技3相インバータ実験キット INV-1TGKIT-A 位置センサ（ホールIC）電圧検出回路［ローパス・フィルタ（図4）］電源 DC24V W V Iu , Iv , Iw Vu , Vv , Vw U コイル S N LPF LPF LPF 固定子 3シャント電流検出マイコン RX62T VuF VvF VwF TP38 TP39 TP40 CN4 5 4 3 2 1 CN5 5 4 3 2 1 ソフトウェア変更 0 1 SW1 Hw Hv Hu 回転子 GND VCC 位置信号配線不要 ※デバッグ用につないでおくと便利 VR 1 図 1 永久磁石モータのセンサレス 120° 通電制御の実験構成位置センサ（ホール IC）を使用せずに，120°通電方式で速度制御系を構成する今回は，いよいよ位置センサを取り外して永久磁石モータを 120°通電制御で回します．具体的な起動方法，センサ付きとの特性の違いなどを確認します．センサを使わずにセンサ付きに迫る制御性能を目指します．（ゼロ・クロス信号）を検知して，ホール IC 位置センサを模擬した信号をマイコン内に生成する（3）起動前はモータの端子電圧が発生していないので，オープン・ループで起動し，速度が増加したところでセンサレスに切り換えるこれらの変更点を順番に解説します． ●［重要］センサ付きからセンサレスへの変更点のまとめホール IC センサ付きから，センサレスへの主な変更点は，以下の三つです．（1）モータの端子電圧検出回路を追加する（2）モータ端子電圧が 0 V になるタイミング信号 2016 年 1 月号 ● 今回も実験キットを動かしてみるセンサ付き 120°通電制御では，回転子の位置角度に応じてホール IC センサの信号が 1 または 0 に変化しました．センサレスでは，モータの端子電圧を利用して，回転子位置を検出します．図 1 に，実験装置の全体構成を示します．ハードウ本連載記事の目的は，モータ制御技術を個人的に勉強するところにあります．永久磁石モータの制御については，さまざまな関連特許が出願・登録されています．製品に応用する場合は，十分調査の上でご検討下さい． 177