平成 28 年 1 月 27 日 会員各位 平成 27 年度 地方自治体等との意見交換会を踏まえての 会員内での周知必要事項 総括 建設コンサルタンツ協会九州支部 対外活動部会長 田中清 1.はじめに 平成 27 年度の地方自体体との意見交換会は、10 月 14 日(水)の北九州市に 始まり、 12 月 1 日(火)の福岡市をもって、8 県、3 政令指定都市のすべてが終了しました。また、 12 月 2 日には、九州地方整備局との「業務円滑化調整会議」も行ないました。 今年度成果等の詳細報告は、別途行なう予定ですが、意見交換の中で、協会側として再 認識すべき事項等、周知必要事項があると考えられましたので、以下に記します。 可能な限り、協会会員会社内での周知をお願い申し上げます。 2.周知必要事項 周知必要事項は、以下のとおりです。 (1)打合せ協議簿作成の徹底(業務執行状況の改善、適正工期確保等に関して) (2)設計変更ガイドラインの作成状況と今後(業務執行状況の改善に関して) (3)発注者側への意見等の窓口設置(業務執行状況の改善、就業環境改善に関して) (4)就業環境の改善に関しての発注者側の取組み状況 (5)繰越しについての発注者の考え方(適正工期確保等に関して) (6)官民一体の広報に関しての発注者側等の新しい動き (7)発注者側から協会への個別の意見等(精査・現場確認の徹底、新技術・新工法の徹 底、辞退の際の届け徹底、中間検査の時期の適正) 以下、簡単にその趣旨等について記します。 3.周知必要事項の趣旨 (1)打合せ協議簿作成の徹底 「設計変更を適切に実施して欲しい」旨の要望を致しましたが、すべての自治体より「設 計変更は適切に行うようにしている」との回答を得ました。ただし、多くの発注者より、 その前提として、文書での協議・決定(協議簿の押印を含めた取交し)が大前提であるこ とを念押されました。 日頃よりの「打合せ協議の作成・取交し(押印を含む) 」を徹底されるよう、周知のこと とは思いますが改めてお願いします。 1 (2)設計変更ガイドラインの作成状況 「設計変更の適切な実施」のための方策として、国に準じて「設計変更ガイドラインの 作成」を要望しました。この回答として、熊本県は平成 27 年 10 月に作成済み、長崎県も 平成 27 年 11 月に(案)を作成、平成 28 年 4 月より本格運用となっております。北九州市は、 平成 28 年に発表予定とのことです。残りの自治体も「今後検討」との回答を頂いておりま す。 会員会社におかれては、設計変更ガイドラインの内容把握を含めて、これらの状況の周 知をお願いします。 (3)発注者側への意見等の窓口の設置 業務に関する疑問、苦情、相談等がある場合は、受発注者のそれぞれの担当間で、解決 を図ることが第一ですが、それが難しいような場合を想定して、発注者側に意見等の窓口 を設置されている自治体があります。平成 27 年 12 月現在では、北九州において「受注者 安心サポートステーション」が平成 27 年 3 月に開設されています。 また、国土交通省九州地方整備局では、良好なコミュニケーションの構築、更なる品質 確保や労働環境の改善を目的に、九州地方整備局発注業務を対象に「いきいき現場づくり の意見窓口の業務版」を、平成27年11月に開設されています。 これらは、全国的に見て先駆的な取組みとなっております。会員の皆様におかれまして は、これらの存在を確認するとともに、必要に応じて積極的な活用をお願いします。 (4)就業環境の改善に関しての発注者側の取組み状況 大半の自治体からは、自分達も「ノー残業デーを設けている」「打合せは、緊急時以外は 就業時間内に行うようにしている」等に取り組んで入るとのことです。幹部職員の方から 「九州地方整備局が試行中であるウイークリー・スタンスは、常識ではないか」との発言 があった自治体もありました。多くの幹部職員の方は、前向きな姿勢を持たれていること は間違いありません。 したがいまして、各会員の皆様におかれましても就業環境の改善への積極的な取り組み をお願いいたします。 (5)繰越しについての発注者の考え方 3月末工期の業務の比率を少なくすることは、すべての自治体が取り組まれています。 早期発注の他、繰越しに関しては、自治体で少々異なる考えがあることが分かりました。 大半の自治体において、理由が明確であれば早めの手続で繰越しができるとの回答でし たが(北九州市が筆頭) 、単費の場合は繰越しを想定していないと回答された自治体もあり ました(熊本市)。 それぞれの自治体の考え方を理解することで、理由があれば繰越しは可能となりますの で、発注側への申し入れ等の早めの対応が必要なことを、再度、周知願います。 また、国土交通省九州地方整備局においては、平成28年1月8日付で「業務履行における 2 適正な品質確保に向けた発注者協議について」の事務連絡があり、適正な工期の確保(年 度跨ぎの工期変更)が行われやすくなりました。なお、当該文書は1月12日付で建コン九州 支部から会員各社に事務連絡メールを発信しています。内容を確認のうえ、活用されるよ うお願いいたします。 (6)官民一体の広報に関しての発注者側等の新しい動き 以下のような新しい動きがありますので、確認して頂き、今後、協働等が必要な場合は、 協会へ提案してください。また、新しい動き等も情報提供をお願いします。 ① 今年「佐賀建設技術フェア」 (公益法人;佐賀県建設技術支援機構と県土づくりコン サルタンツ協会)を共催で開催し、業界関係者だけでなく学生等の参加も多かった。 今後、コンサルタント協会と同様な取り組みをしていくのは可能であり、可能な範 囲で支援していきたい(佐賀県)。 ② 昨年度から産学官連携で「1万人土木建築体験プロジェクト」を立ち上げ、バラバラであっ た情報の一元化をするために専用ホームページも作っている。可能であれば、コンサルタ ント協会のかたとも一緒に連携を図りながら広報に努めてまいりたい(長崎県)。なお、長 崎県では、建コン九州主催のイベントをこのHP.にアップして頂きました。 ③ 昨年 土木の本 を刊行し PR するとともに、 ときめき教室 を小学校で開催し、 土木の必要性を PR している(大分県)。 ④ 若い人、親子、学生向けに北九州ゆめ未来ワーク(PR兼就職活動)という取り組 み等を、市としても危機感を持って対応している(北九州市)。 ⑤ 業務円滑化調整会議で、 「建設産業 担い手確保・育成 コンソーシアム」というH P.を紹介された。また、テレビCMの作成・放送の動きとして、以下を紹介され た。なお、内容は、ユーチューブで確認可能です。 ・宮崎県建設業界 :ストーリーを持った 3 部構成CM ・長崎県建設業協会 :若手技術者主役のCM ・熊本県建設業連合会 :イメージアップのためのCM (7)発注者側からの協会への個別の意見等 ① 設計業務の精査・現場確認の徹底(鹿児島県) 。 ② 新技術・新工法について積極的な提案(鹿児島県)。 ③ 中間検査は、できるだけ早い時期に受けるようにして欲しい(北九州市)。 ④ 電子入札において辞退の場合は、「辞退届け」を必ず提出して欲しい(福岡市)。 (以上) ―――――― 対外活動部会長 問合せ先 3 ―――――― 田中清([email protected])
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