心の羅針盤を持て 祖父・北里 柴三郎から学んだ「独立不羈

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理念と経営 02 / 2016
心の羅針盤を持て
き
き た さ と し ば さ ぶ ろ う
ふ
取材・構成前原政之
祖父・北里柴三郎から学んだ
の精神
「独立不羈」
北里一郎
学校法人北里研究所相談役
「近代日本医学の父」とも呼ばれる細菌学者・北里
柴三郎(1853~1931)
。その孫にあたる北
里一郎さんは、明治製菓の社長・会長を務めた。経
営者としての歩みに、偉大な祖父から学んだことが
どう活かされていたのか? 北里柴三郎の生き様か
ら、経営にも役立つ知恵が浮かび上がってくる。
「大村博士」が晴らした、
柴三郎の無念
二〇一五( 平 成 )年のノーベル生 理 学 医
さとし
学 賞を受 賞した大 村 智 博 士は、かつて北 里
北里柴三郎でしょう。
て、誰よりも受 賞を喜んでいるのは、泉 下の
せん か
も、大村博士の受賞は大きな喜びです。そし
研 究 所の所 長を務めました。私どもとして
27
1910
(明治43)
年、
研究室にて。当時はツベルクリンの応用改善に腐心していた※