PDF版 - 三井住友アセットマネジメント

(No.2,125)〈マーケットレポートNo.4,136〉
2015年4月15日
インドネシア中銀、2会合連続で利下げを見送り
政策金利と為替レート
政策金利を7.50%で据え置き
市場予想通り
■インドネシア銀行(中央銀行、以下中銀)は14日、
政策金利を7.50%で据え置くと発表しました。中
銀は、現状の金利水準が、当面の物価目標(年
4%±1%)などと方向性が一致しているとしまし
た。
■ブルームバーグの集計によると 、エコノミスト
21名のうち、1名が利下げを予想した以外の全員
が据え置きを予想していました。
(円/100インドネシアルピア)
(%)
8
7
1.0
6
0.9
5
0.8
12/4
13/4
14/4
■中銀は、食品価格の安定などから物価上昇率
が目標に向けて低下すると見ています。一方、
原油価格の上昇とルピア安の進展が物価の上
振れ要因としています。
■景気について中銀は、政府によるインフラ投資
拡大が景気回復をけん引すると見ています。た
だし、輸出の下振れなどを理由に、今年の経済
成長率見通しを、従来の年+5.4%~5.8%の下
限近くになるとの見方を示しました。
■中銀としては、利下げにより景気のテコ入れを図
りたいところですが、通貨ルピアが下落基調にあ
ることから、引き続き早急な利下げには慎重な姿
勢です。
15/4
(年/月)
物価上昇率は低下基調
景気見通しをややトーンダウン
1.1
政策金利(左軸)
インドネシアルピア対円レート(右軸)
(前年同月比、%)
9
消費者物価指数
8
7
6
5
中銀の目標
レンジ
4
3
2
12/3
13/3
14/3
15/3
(年/月)
(注)政策金利とインドネシアルピアは2012年4月1日~2015年4月14日。
消費者物価指数は2012年3月~2015年3月。
(出所)Bloomberg L.P. のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
インフラ投資の拡大により景気は回復、追加利下げは小幅になる見込み
■底堅い消費と政府のインフラ投資拡大が見込ま
れることから、中銀の見方に沿って景気は緩や
かに加速すると見られます。
■物価上昇率が低下する見込みであることから、5
月以降に小幅な利下げが見込まれます。ただし、
急激なルピア安が進行した場合には経済が不安
定になることから、利下げの実施はルピアの安
定がカギを握ると見られます。
2015年03月18日 インドネシア中銀、利下げを見送り
2015年02月18日インドネシアが予想外の利下げ
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