6/2(火)19時 庄司紗矢香& ジャンルカ・カシオーリ デュオリサイタル 出演者から本公演の曲目に関してのコメントが届きました。 (聞き手)今回のリサイタルツアーは前半がモーツァルトとベートーヴェン、後半はストラヴィンスキー とラヴェル、色合いが分かれていて素敵なプログラムですね。 (庄司紗矢香):そうですね。古典とモダンというコントラストになったかなと思います。 ベートーヴェンの6番のソナタは、なかなか演奏される曲ではないのですが、やはり7月 のハンブルクでのレコーディングを経て深められたという思いもありますし、デュオとして すごく面白いものになりましたので、それを聴いていただきたいなと思っています。それに ラヴェルとストラヴィンスキーも、ずっと前から演奏したいリストに入れていましたから。 ジャンルカは近年、調性(tonality)のあるものをとても好んで弾かれているのです。 そういう意味で『ストラヴィンスキーだったらイタリア組曲』という提案が彼のほうから 出てきて決めました。この作品はものすごくモーツァルトにも繋がるような曲だと思います。 もちろん、もともとはドタバタコメディのお話なのですが。 C Kishin Shinoyama (聞き手)前回2012年ツアーでは、アンコールでストラヴィンスキーのペトルーシュカを演奏されてましたよね。ロシアものがお好きでしょう? (庄司紗矢香):はい、とても。 (聞き手)ラヴェルのソナタは以前からカシオーリ氏とのツアーで取り上げたいとおっしゃっていました。 (庄司紗矢香):演奏したい曲がすごくたくさんあるので毎回選ぶのがすごく難しいのですが、ラヴェルもここ何年間 か少しずつ弾いてきた曲なので、そろそろプログラムに加えようと思いました。 (聞き手)4月のプレスラーさんとのツアーではモーツァルトやシューベルト、シューマンにブラームスなどドイツものによるプログラムでしたね。 (庄司紗矢香):あの時はとてもintimate(密接)な曲ばかり集めて演奏しました。そういうこともあって今回は 割と外向的な曲を選びました。 (聞き手)モーツァルトのソナタは、これまでツアーに入れていました?カシオーリとのツアーでは初めてですけど。 (庄司紗矢香):そうですね、海外でのリサイタルでは入れていたと思います。ただ日本ではイタマール・ゴランと まわった最初のツアーを除いてはモーツァルトのソナタは入れていません。でも、あらためて今、やはりモーツァルト をしっかり勉強し深めてゆきたいなと思っていますし、ジャンルカとの音楽作りはとても楽しいと思っていますので プログラムに選びました。このソナタはとてもオペラティックで、ものすごくカンタービレ(歌うように)のたくさん入った 素晴らしいソナタで私も大好きなんです。ジャンルカと一緒にすごく楽しんで弾ければ嬉しいですね。 (聞き手)先日のレコーディングでもジャンルカさんは『カンタービレ、カンタービレ』と仰ってましたね。 (庄司紗矢香):イタリア人はもう二言目には『カンタービレ』って言うんです。いつも『カンタービレ、エスプレッシーボ (表情豊かに)』この2つは音楽の基本です。私が勉強していたイタリア人の先生はみんな、いつも『カンタービレ、 カンタービレ』と言われていました。 (聞き手)ストラヴィンスキーもイタリア組曲ですしね。 (庄司紗矢香):そうですね、ですから明るい色彩感のプログラムになるかなと思います。 (聞き手)本当に楽しみです。ありがとうございました。
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