平成2 平成26年度佐賀市防災会議議事録 1 開催日時 平成27年3月27日(金) 午後2時00分~午後3時00分 2 開催場所 佐賀広域消防局 4階屋内訓練場 3 出席者 (1) 佐賀市防災会議会長(佐賀市長 秀島敏行) (2) 佐賀市防災会議委員 35名(うち代理出席 10名) (3) 事務局 12名 伊東総務部長、志満総務部副部長、園田消防防災課長、大串消防防災課副課長兼防災係長、 山口消防防災課参事兼消防係長、田中消防防災課主査、水口消防防災課主査、 小野寺消防防災課主査、溝口消防防災課主査、村島消防防災課主事、 野田消防防災課防災業務支援専門官、江頭河川砂防課水対策室長 4 議事録 ≪司会者≫ 司会者≫ 本日はお忙しい中、佐賀市防災会議にご出席いただきまして誠にありがとうございます。定刻と なりましたので、ただ今から、平成26年度佐賀市防災会議を開催します。 本日はよろしくお願いします。 それでは、はじめに資料の確認をお願いします。 まず会議次第、それから座席表、佐賀市防災会議委員名簿、佐賀市防災会議条例、次に第1号議 案「佐賀市地域防災計画の修正等について」 、次に第2号議案「平成26年度佐賀市水防計画書の作 成について」 、次に報告事項(1) 「佐賀平野北縁断層帯震度及び被害シミュレーションについて」 、 最後に報告事項(2) 「防災・減災力向上への取組みについて」でございます。資料が不足しておら れる方はいらっしゃいますでしょうか。 佐賀市におきましては、 「佐賀市審議会等の会議の公開に関する規程」を制定し、審議会等の会議 は、原則として公開することとしておりますので、会議の傍聴及び会議結果のホームページでの公 開につきまして、ご了解をいただきますようお願いいたします。 なお、議事録を作成するにあたり、本会議の内容をボイスレコーダーで録音させていただきます ことについてもあわせて ご了解いただきますよう、よろしくお願いいたします。 それでは、佐賀市防災会議についてご説明させていただきます。 災害対策基本法第42条におきまして、 『市町村防災会議は、毎年「地域防災計画」に検討を加え、 必要があると認めるときは、これを修正しなければならない。 』と規定されております。 また、水防計画を変更する場合におきましても、水防法第33条におきまして、 「あらかじめ防災 会議に諮らなければならない。 」と規定されておりますので、本日この防災会議を開催するものでご ざいます。 1 次に、佐賀市防災会議条例第3条の規定によりまして、防災会議の会長は市長が務め、会務を総 理することとなっておりますので、秀島市長がご挨拶を申し上げまして、引き続き、議事の進行を 行いますので、よろしくお願いいたします。それでは、秀島市長お願いいたします。 ≪市長≫ 市長≫ それでは改めまして、皆さんこんにちは。もう年度末も近づいてまいりました。そういう忙しい 中、 こうして貴重な時間を割いてお集まりいただいていることに対しまして、 感謝を申し上げます。 この会議ですね、年度末に開催したことで、 「とりあえず開催している」と思われている委員の方も いらっしゃるんじゃないかと思いますが、決してそうではなく、委員の皆様に地域防災計画を初め てとする変更計画案をきちんと審議していただくために開催しております。今日はどうかよろしく お願いします。 今月で、東日本大震災の発生から4年が経過しました。 未だ、避難生活を送られている方が、全国には20万人以上いるとのことです。 復興に向け、まだまだ道半ばかなと感じるとともに、この災害を風化させてはならないと思います。 さて、昨年一年を振り返ってみますと、多くの災害が発生した年となりました。 2月に東日本で記録的な大雪による孤立集落が発生し、多くの方がなくなりました。 また、8月には局地的な大雨による大規模な土砂災害が広島市で発生し、家屋損壊や死傷者の発 生など、多大な被害をもたらしました。この災害では、広島市の避難勧告の発令等、災害対応の遅 れが問題となりました。 9月には長野県と岐阜県の県境に位置する御嶽山が噴火し、多くの死傷者が発生しています。 台風については、10月に18号19号が連続して日本列島に上陸し猛威を振るいました。 特に台風19号については、その中心気圧が一時900ヘクトパスカルとなるなど、近年の地球 温暖化に起因する台風巨大化を象徴するような勢力に発達しました。 そのような中、 佐賀市では幸いなことに、 人的被害におよぶような災害は発生しませんでしたが、 7月の豪雨災害で、駅周辺をはじめとして市内で冠水状況が発生したところです。 この大雨による冠水につきましては、昨年度策定しました「排水対策基本計画」を基に対策を進 めていきたいと考えています。 また、地域防災力を向上させるため、自主防災組織の結成および活動の促進を引き続き図ってい きます。今年度の結成率は約56%とようやく半数を超えりました。来年度は70%を目指して結 成を促進していきたいと考えています。 さて、本日は、災害対策基本法の改正、土砂災害に関する法律等の改正及び佐賀県地域防災計画 2 の改正に伴う佐賀市地域防災計画の改正についてご審議していただくこととなります。 また、水防計画についても2号議案において、その改正案をご審議いただくごととしています。 本日は、短い時間ではございますが、ぜひ、皆様方のそれぞれの専門的な立場から、忌憚のない ご意見をいただき、佐賀市地域防災計画が実効性のある計画となりますよう、どうか最後までよろ しくお願いいたします。 ≪会長≫ 会長≫ それでは早速、議長の役割をさせていただきたいと思います。この終わりの時間を15時までと し、この後に控えています「佐賀市国民保護審議会」に繋げていきたいと思っておりますので、ご 協力の方お願いいたします。 お手元に配布いたしております会議次第によって議事を進めてまいりますが、本日は、2つの議 案が予定されています。 第1号議案として「佐賀市地域防災計画の修正等について」 、それから2つ目の議案として「平成 27年度佐賀市水防計画書の作成について」について。まずは、第1号議案「佐賀市地域防災計画 の修正等について」 、議論を進めてまいりたいと思います。 事務局より説明をお願いします。 ≪事務局≫ 事務局≫ 失礼いたします。消防防災課の方から説明をさせていただきます。 資料はA4の横版、右上の方に第1号議案資料と、左上の頭ホチキスで止めてます資料でご説明 をさせていただければと思います。カラー刷りの分でございます。よろしいでしょうか。 まず、こちらの1ページ目からお願いいたします。 まず、 「佐賀市地域防災計画修正根拠」についてです。 今回の修正につきましては、図でお示ししておりますとおり、災害対策基本法の改正による「道 路管理者による放置車両対策の強化」の追記、その下、ピンクのところになります「土砂災害警戒 区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の改正」これは、平成26年8月20日に広 島市で発生した集中豪雨による土砂災害に伴い、改正が行われたもので、1、土砂災害に関する情 報の収集・伝達並びに予報・警報の発令・伝達について、2、避難施設や避難経路ついて。3、土 砂災害に係る避難訓練の実施。それと、4、土砂災害警戒区域内にある防災上配慮を要するものが 利用する施設の名称及び所在地、この施設とは、社会福祉施設、学校、医療機関などになりますが、 施設の記載を行うこととなっております。 次に、その下緑色の佐賀県地域防災計画の修正による、自衛隊災害派遣に関して予防派遣の要請 の記載。 それと、青色になりますが、佐賀市が行います「防災・減災力向上の取組」として、1、 避難所への特設公衆電話の設置。2、金立サービスエリア上下線への緊急開口部整備。3、防災協 3 定の締結。4、それに伴います「防災ラジオ」の活用 について修正をさせていただいております。 詳細につきまして、説明させていただきます、2ページをお願いいたします。 。まず、災害対策基 本法の改正による「道路管理者による放置車両対策の強化」については、2011年の東日本大震 災、2014年の大雪等の災害において、道路上に大量の放置車両や立ち往生車両が発生し、災害 応急対策、除雪作業に支障が生ずるおそれがあったものです。 そのため、緊急車両の通行を確保 する緊急の必要がある場合、道路管理者は、区間を指定して、緊急車両の妨げとなる車両の運転者 等に対して移動を命令。また、運転者の不在時等は、道路管理者自ら車両を移動することが可能と なったものです。 そのため、 「佐賀市地域防災計画」中、 「第2編風水害対策編、第17節交通及 び運送対策計画」に、車両の運転者等に対する移動の命令を行うこと、また運転者がいない場合等 において、道路管理者自ら車両の移動を行うことを追記しております。 3ページをお願いいたします。 。次に、 「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に 関する法律の改正は、平成26年8月 20 日に広島市で発生した秋雨前線に向かうバックビルディ ング現象で、 集中豪雨による土砂災害が発生したため、 改正が行われたもので、 「土砂災害警戒区域」 の指定があったときは、佐賀市地域防災計画において下記の4項目について、定めることになりま す。その4項目は、 1、土砂災害に関する情報の収集及び伝達並びに予報又は警報の発令及び伝達方法について、 「佐 賀市地域防災計画」中、 「第2編:風水害対策編、第1節:安全・安心なまちづくり」に、土砂災害 警戒情報及び避難勧告等を迅速かつ的確に伝達する手段として、これまでの「防災行政無線、さが んメール、広報車」に加え、 「防災WEB、報道機関の利用」を追記しています。 また、2の避難 施設その他の避難場所及び避難経路その他の避難経路と、3の防災訓練として土砂災害に係る避難 訓練の実施については、 「佐賀市地域防災計画」中、 「第2編:風水害対策編、第2節:災害応急対 策復旧・復興に資する効果的な備えの推進」に、土砂災害の危険がある住民に対し、自主防災組織 の結成を促し、適切な避難訓練が実施できるよう必要な指導・助言を行うことを追記しています。 なお、避難誘導対策につきましては、既に、計画に反映しておりますが、土砂災害危険区域の指 定がなされた箇所から、平成27年度以降「土砂災害ハザードマップ」を作成していくこととして おります。 次に、4、土砂災害警戒区域内にある防災上配慮を要するものが利用する施設の名称及び所在地 の明記について「佐賀市地域防災計画」の「資料編」に、社会福祉施設、学校、医療機関などのう ち、土砂災害警戒区域内にある施設としては、今のところ学校施設「小中一貫校北山校」1校のみ ですので、 「小中一貫校北山校」を追記しております。 これらに対する佐賀市の対策としましては、まずは広報に力を入れることとし「防災行政無線屋 外子局」 「戸別受信機」 「特設公衆電話」を配備し活用することとしております。 「防災行政無線」は、公民館、小中学校を中心に設置をしております。 「戸別受信機」は、高 速道路以北の全戸対象に設置を行っており、防災行政無線と同じ内容を放送します。 4 「特設公衆電話」は、後でも説明させていただきますが、災害時の通信規制時においても繋がり やすい電話を、西日本電信電話株式会社様と連携し、避難所から通話可能な公衆電話として、避難 所42箇所に設置したものです。 4ページをお願いいたします。 。次に、佐賀県地域防災計画の修正による、自衛隊災害派遣に関し ての予防派遣についてです。自衛隊の災害派遣要請は、既に災害が発生している場合のみならず、 災害がまさに発生しようとしている場合においても行うことが出来ることが追記されました。 また、 原子力災害において、施設敷地緊急事態段階、これは災害の発生に備えた警戒態勢を整え、緊急時 モニタリングを開始するとともに、PAZ区域内の避難準備やより時間を必要とする住民等の避難 等を行う時期となっていますが、この時期において災害派遣を要請するようタイミングの見直しが 行われたことを、 「第2編:風水害対策編、第6節:自衛隊災害派遣要請計画」に、災害の発生のお それがあるときにおいて、県に自衛隊の災害派遣要請(予防派遣)を要求することを追記しました。 また、 「第4編:原子力災害対策編、第3節:災害応急対策」に、施設敷地緊急事態段階での自衛 隊の災害派遣要請(予防派遣)を追記しております。 5ページをお願いいたします。最後に、佐賀市が行います「防災・減災力向上の取組」として、 4点記載しております。 まず、1つ目、避難所への特設公衆電話の設置です。先ほど、 「土砂災害警戒区域等における土砂 災害防止対策の推進に関する法律」の改正の中で、 「特設公衆電話」を配備し活用することをお伝え しました。 これは、通信規制時においても繋がりやすい電話を「西日本電信電話株式会社」様と連携し、避 難者が安否確認等の連絡をするための公衆電話として、避難所42箇所に各1~3回線、計103 回線を設置しました。次頁には、設置した避難所一覧を掲示しています。 このことを、 「第2編:風水害対策編、第8節:通信計画」に、避難所において、災害時に繋がり やすい避難者のための有効な通信手段としての特設公衆電話について、追記しております。 5ページの写真は、諸富公民館と川上小学校の玄関等に電話のジャックをつなぐモジュラーを設 置した写真です。なお、この特設公衆電話は、通信規制時においても繋がりやすい電話のため、避 難所からの一方通行の電話で、外部から避難所への通信は出来ないことになっています。 7ページをお願いいたします。次に、金立サービスエリアへの緊急開口部の整備です。これは、 平成25~26事業で、避難、救護、復旧活動等の効率化及び迅速化を図るため、西日本高速道路 株式会社様と連携し、 長崎自動車道、 金立サービスエリアの上下線に緊急開口部を整備したもので、 計画への反映・対応として、 「第2編:風水害対策編、第2節:災害応急対策、復旧・復興に資する 効果的な備えの推進」に、避難、救護、復旧活動等の効率化及び迅速化を図るため、金立サービス エリアに設置した緊急開口部の活用を図ることを明記しました。 写真は、上側が北で上り線、下側が南で下り線 となっております。これまでも「ハイウェイ・ オアシス」となっており、徒歩では出入りできました。今回の整備により、緊急の場合は、車両等 5 でも出入りが自由となるものです。 8ページをお願いいたします。次に防災協定の締結。これは、 「災害時の応援に関すること」 、 「災 害ボランティアセンター設置等に関すること」 、 「緊急情報放送に関すること」について、協定を締 結しております。 計画への反映・対応として、 「第2編:風水害対策編、第7節:応援協定体制」の協定一覧に、平 成26年3月(前回の防災会議以降)に締結した協定を追記しております。このうち、表の一番下 「災害時における緊急情報放送に関する協定」により、全国で初めて、2つのFM局からの緊急信 号を受信できる「佐賀市防災ハイブリッドラジオ」が、有効に活用できるようになりました。 9ページをお願いいたします。対応としましては、長崎自動車道以北の全戸対象に、戸別受信機 を配備しておりますので、長崎自動車道以南については、 「佐賀市防災ハイブリッドラジオ」を自治 会長、民生委員・児童委員、小中学校などに無償貸与し、万一の際の災害に備えることとしており ます。 なお、両FM局では、毎月の試験放送を行ってもらい、防災の日、佐賀市防災訓練などの際にも ご協力をいただいているところです。 以上でございます。 ≪会長≫ 会長≫ はい、佐賀市の地域防災計画の修正等について説明がございましたが、質問等がございましたら お出しいただきたいと思います。どんなことでも結構ですよ。 はい、ここの場では出ないようでございますが、戻られてからですね、ここがというようなこと があれば消防防災の方にお聞きになるというのも一つかと思いますが。 質問等なければ、ここで今日こちらの方から提示いたしました内容で承認を求めたいと思います が、よろしゅうございますか。 それでは承認を求めます。 原案の通り承認することについてご異議ございませんか。 ≪委員≫ 委員≫ 異議なし。 ≪会長≫ 会長≫ はい、ありがとうございます。異議なしということで承認をいただいたものといたします。 続きまして、第2号議案「平成27年度の佐賀市水防計画書の作成について」 、事務局より説明を 求めます。 6 ≪事務局≫ 事務局≫ 失礼いたします。この分は別の綴じで第2号議案「佐賀市水防計画の改正について」 、これも緑の 表紙でつけた分がございます。これにつきましても見開きを見ていただきまして、第2号議案資料 という分を中の方に入れさせていただいております。 これで確認をさせていただきたいと思います。 平成27年度水防計画の改正概要でございます。 佐賀市水防計画は、水防法に基づき、佐賀県知事から指定された「指定水防管理団体」たる佐賀 市が、水防法第33条第1項の規定に基づき、佐賀市内における水防事務の調整及びその円滑な実 施のために必要な事項を規定し、佐賀市の地域にかかる河川、湖沼又は海岸の洪水、津波又は高潮 の水害を警戒し、防御し、及びこれによる被害を軽減し、もって公共の安全を保持することを目的 としています。 会議の冒頭でも申しましたが、この水防法第33条第1項で、指定管理団体の水防管理者は、都 道府県の水防計画に応じた水防計画を定め、及び毎年水防計画に検討を加え、必要があると認める ときは、これを変更しなければならない、とされています。 また、同じく第33条第2項で、指定管理団体の水防管理者は、水防計画を定め、又は変更しよ うとするときは、当該市町村防災会議に諮らなければならない、と規定されていますので、変更内 容について、お諮りするものです。 説明は、第2号議案資料:佐賀市水防計画の修正概要 で説明させていただきます。 水防計画の変更内容は、4点ございます。まず、1点は、洪水予報河川、大河川である筑後川・ 諸富川・早津江川、嘉瀬川において、危険水位及び避難判断水位の位置づけが、平成26年4月8 日付けで、水管理・国土保全局長通知により見直しをされたことに伴い、特別警戒水位についても、 その意義及び性格を踏まえ、洪水予報河川における避難判断水位相当との位置づけから、氾濫危険 水位相当との位置づけへと変更するもので、 「第1章第2節:用語の定義」を修正しております。 2点目は、水防本部の組織及び事務分掌の変更。これは、市の組織及び事務分掌の変更に伴う修 正で、 「第2章 第2節:水防本部の組織」 、同じく「第2章 第3節:水防本部の事務分掌、及び 第3章 第2節:配備基準」を修正しております。 3点目は、 「第10章:水防訓練」に、平成27年度に行う訓練を記載しております。これは、開 催が決定しております、平成27年5月17日開催の「六角川・嘉瀬川・松浦川総合水防演習」に ついて記載を行っております。この訓練は、九州各県持ち回りで、国と県が合同で開催されるもの で、昨年は、福岡県で開催されております。 4点目は、国及び県が指定している重要水防区域等における区間等について、資料編のなかの早 津江川等について、修正を行っております。 また、その下、水防法の改正に係る条例の制定についてでございます。これについては、直接の 修正はございませんが、昨年の「防災会議」に、平成26年度水防計画の改正概要として説明をさ せていただきました水防法の一部改正に伴い、自衛消防組織の自主的な水防活動の推進が謳われ、 努力義務ではありますが、浸水区域内にある大規模工場等も、地下街、要配慮者利用施設等と同様、 7 自主的な避難確保・浸水防止の取組みを促進するため、市の条例で、用途及び規模を定める必要が 生じました。 平成26年11月議会に「佐賀市地域防災計画に定める大規模な工場その他の施設の用途及び規 模を定める条例」を議案として提出し、承認後、平成26年12月18日に施行したものです。 条例内容は、①用途が、工場、作業場又は倉庫。②規模は、延べ面積1万㎡以上のもの、と規定 しております。そして、この基準に該当する大規模工場等の所有者(のべ1万㎡以上の事業所8社、 そのうち浸水区域内にある事業所6社)からの申出を受けて、佐賀市地域防災計画に、その名称及 び所在地を規定することになります。 事業所の名称及び所在地を佐賀市地域防災計画に規定した場合は、自衛水防の取組み「①浸水防 止計画の作成、②訓練の実施、③自衛水防組織の設置」が、努力義務ではありますが求められるこ とになります。 また、申出をされ、佐賀市地域防災計画に、その名称及び所在地を規定する施設の所有者等へは、 洪水予報等を電話、FAX、戸別受信機や防災ラジオなどで直接伝達することになります。 この「佐賀市地域防災計画に定める大規模な工場その他の施設の用途及び規模を定める条例」施 行後、該当する事業所に、直接出向いて説明を行いましたが、今のところ、申出は、なされていな いところです。 以上が大まかな修正箇所ということになっております。以上でございます。 ≪会長≫ 会長≫ はい、ただ今、27年度の水防計画書の作成の説明がございました。このことについてのご質問 等があればお願いしたいと思います。 ございませんか。 まだ後で質問事項等出てくるかも分かりませんが、これも先程と同じように、もしございました ら、後ほど消防防災課の方に問い合わせをしていただくということで。時間の関係もございますの で特段ご質問等がなければ承認をいただきたいんですが。 よろしゅうございますか。 それでは承認をいただきたいと思います。 原案の通りに承認をすることについてはご異議はございませんか。 ≪委員≫ 委員≫ 異議なし。 ≪会長≫ 会長≫ 異議なしということでございますので、この第2号議案についても承認をいただいたものといた 8 します。 それでは、これで予定されました議案はすべて終了いたしたわけでございますが、このあと報告 事項が事務局よりございますので、私の議長職はここで解かさせていただきます。 ≪事務局≫ 事務局≫ 議長、ありがとうございました。 それでは、式次第4報告事項に移ります。 報告事項は、 「1、佐賀平野北縁断層帯震度及びシミュレーション結果について」 、 「2、防災・減災 向上への取組みについて」を事務局からご説明します。 それでは、佐賀平野北縁断層帯震度及びシミュレーション結果についてご説明します。 佐賀平野北縁断層帯震度及び被害については、平成26年12月に、 「佐賀県地震被害等予測調査 検討委員会」の報告として、報道されました。 その中で、佐賀県は、本年度中に正式な報告書を作成し、平成27年度に地域防災計画を修正し て「減災」に向けた具体的な対策計画を見直すとされております。 その報道されました内容について、 2ページをお願いします。 こちらはこれまでの地震想定です、 川久保断層系を震源とする、M6.8規模で震度は、6強となっていましたが、平成25年2月1 日、国の地震調査研究推進本部が、活断層の長期評価を発表し、佐賀市に影響を及ぼす断層として、 新たに「佐賀平野北縁断層帯」を評価の対象に加わえました。 その構成する断層は、これまでの想定地震である「川久保断層」を含む複数の断層から構成され ていること。断層の長さも地表:約22km、地下:38kmと非常に広範囲にわたっていること。 また、M7.5規模で、震度7が想定され、これまでの想定地震を大きく上回る規模となっていま す。 佐賀県では、平成25年9月から「佐賀県地震被害等予測調査検討委員会」を設置し、平成26 年度までに震度想定や被害想定のシミュレーションを実施されたものです。 佐賀県地震被害等予測調査検討委員会による調査結果として、佐賀平野北縁断層帯の地表地振動 の結果が図示されています。左側のケース3と右側のケース4の違いは、 「アスペリティ」 、強い地 震を発生する領)を広範囲に渡る断層帯のどこに持ってくるかで、被害のシミュレーションが変わ ってきているところです。 ここでは、2つのケースしか出していませんが、シミュレーションでは、5つのケースを検討さ れ、被害が大きい2つのケースを提示されているものです。 5ページをお願いします。左側は、液状化危険度の評価値の分布です。図で分かるとおり、液状 化が有明海沿岸ではなく、中心部に近いところで、 「極めて高い」評価となっています。また、右側 は、全壊・焼失率分布で、これも断層帯付近の中心部付近が高くなっているところです。 これらの予測を行うため、佐賀市を含め、各市町が、①建物に関するデータ、②水道データ、③ 9 緊急輸送道路データ、④消防力データ、⑤ボーリング調査データ等を提供したところです。 6ページをお願いします。こちらは、佐賀市における被害想定結果の概要です。川久保断層系と 比較して、半壊棟数以外、すべて数値が大きくなっています。 半壊棟数が佐賀平野北縁断層帯で、 少なくなっているのは、震度が大きいため、半壊で残る部分が全壊となり、結果として半壊が少な くなるとのことでした。 ページをお願いします。今後の地震防災への対応については、平成27年4月に「佐賀県関係市 町担当課長会議」が開催され、正式な報告書を公表される予定となっていますので、その後、 「佐賀 県地域防災計画」の修正も行われることになります。 佐賀市としても、県の修正に併せ「佐賀市地域防災計画」の修正を行うことになりますが、今回 の想定は、県内で起こりうる最大クラスの地震が発生した場合のシミュレーションであることを基 本にし、 「正しくおそれ、備えてもらうこと」が必要であること。この最大クラスの地震が発生した 場合には、被害をゼロに抑えることは不可能であること。そのためには、被害を最小限に抑えると いう「減災」の考え方に基づき、自助・共助の取組みを強化していく必要があること。 そのなかで、県内統一基準の「地震防災マップ」の作成が出来ればと考えています。 8ページをお願いします。結果的に、災害に向けた取り組みとしては、先ほども申しましたとお り、 「最大クラスの地震が発生した場合には、被害をゼロに抑えることは不可能」であることから、 ハード面の整備というより、ソフト面:それも自助(地震対策(転倒防止等)の啓発促進) ・共助(自 主防災組織の結成・活動促進)の取組みを強化して行きたいと考えています。 以上でございます。 続きまして、 「佐賀市排水対策基本計画」について、ご説明します。 本市は、北は脊振山系、南には干満差の大きい有明海に挟まれた低平地が広がっています。低平 地には網の目状に水路が張り巡らされ、これらの排水は有明海の潮汐に左右されるため、満潮時に ひとたび大雨が降れば、内水氾濫を起こしやすいという地形になっています。 本市は、この様な地形となっていますので、今回策定しまして「佐賀市排水対策基本計画」では、 内水氾濫を起こらなくするといことではなく、 「浸水面積の減少」 「浸水時間の短縮」 「浸水深の低下」 を図ることを目的としています。 この計画のシミュレーションでは、計画に基づく対策を実施することで、佐賀駅周辺の浸水面積・ 時間・深さに改善がみられました。 計画の主な取組みといたしましては、 「国・県・市との連携による水門の操作」として蒲田津水門 の早期操作を行います。次に、 「既存施設の有効活用」として、樋管を早期に操作することにより農 業用排水路に貯留ポケットをつくったり、佐賀城お濠を貯留施設として利用できるよう、流入口の 樋管と排水口のゲート設置を行います。 また、浸水標尺の設置を行うことで、浸水被害情報の共有を図ります。 10 最後に、河川環境を維持することで、その排水機能の維持・向上を図るため、春と秋に実施して おります河川清掃活動の推進を図りたいと思っています。 「佐賀市排水対策基本計画」については、以上です。 続きまして「タイムライン(事前防災行動計画) 」について、ご説明します。 近年、地球温暖化を原因とする、ゲリラ豪雨の増加、台風の大型化の危険性が懸念されています。 本市は、北は山間部から南の沿岸部まで様々な災害を引き起こす地域的特性を抱え、大型の台風 が直撃すれば、甚大な被害が生じる可能性があります。 台風などの災害は、ある程度の予想ができ、先を見越した対応をとることにより、被害を抑える ことは可能です。 そこで、今回、事前防災行動計画となる「佐賀市版タイムライン」を策定することとなりました。 タイムラインとは、いつ、だれが、なにをどうするということを明文化し、共通理解を図るため のものです。 ですので、今回の佐賀市版タイムは、事前の防災行動をとることで減災に取り組める、大型台風 を想定し策定することとしました。 タイムラインを策定することで、5ページにある4つの効果を期待しております。 まず、一つ目が防災行動の可視化を行い、行動内容の共有化・対応のバラツキの防止を図ります。 次に二つ目が防災行動チェックリストとして活用することにより、対応のもれ防止を図ります。 次に三つ目として意思決定の迅速化を行い、指示待ちの解消を図ります。 そして最後に、引継書としても活用することにより、防災業務の平準化を図ります。 6ページをご覧ください。今までの災害対応は、大雨警報などの気象警報を対応発動のタイミン グとしていることが多くありましたが、タイムラインでは、その前兆期からを範囲として策定しま す。前兆期の対応は、防災業務の経験則に拠るところが大きかったため、タイムライン作成後は、 業務経験に拠ることなく、平準化した対応ができることとなります。 スケジュールとしましては、 先月18日にタイムラインの意義や目的を共通認識として理解する、 全所属を対象として図上演習を実施しました。 現在、全所属の各対策部に対して、災害対応項目の洗い出しと、時間軸での整理を依頼しており、 提出されたものを消防防災課で整理し、5月にはタイムラインを策定して出水期及び台風期に臨み たいと思っています。 策定後は、実際の災害、又は訓練を通してより実効性のあるものとなるよう、継続的な改善を図 っていきたいと考えています。 以上です。 11 これで、事務局からの報告事項説明は終わりますが、委員の皆さまから、何かご質問等はござい ませんか。 なければ、最後に総務部長の伊東より、閉会のあいさつを申し上げます。 ≪総務部長≫ 総務部長≫ 本日は、お忙しい中、佐賀市防災会議にご出席いただき、また、ご審議をいただきましたことに 対し、厚くお礼を申し上げます。 本日、佐賀市の防災対策の指針となる地域防災計画及び水防計画についてご承認をいただきまし た。 これらの計画や市の災害対応マニュアルなどをもとに、関係機関の皆様と連携を図りながら、防 災対策の推進に取り組んでいくことが重要だと考えています。 特に、報告事項で申し上げました『佐賀平野北縁断層帯』につきましては、今までの想定よりは るかに大きな被害想定が報告されております。この件につきましては、来年度以降の防災計画改定 時に、その対策等について皆様と協議をさせていただきたいと考えておりますので、その際はよろ しくお願いします。 今後とも皆様方のご指導とご協力をいただきながら、佐賀市の防災体制の一層の整備に取り組ん でまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 本日はありがとうございました。 12
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