2.雲出川下流における氾濫危険水位 および避難判断水位の設定

雲出川下流における避難のあり方検討会(第2回)
資料-3
2.雲出川下流における氾濫危険水位
および避難判断水位の設定
雲出川下流における危険水位の考え方(案)
危険箇所における堤防天端高から余裕高を引いた高さを水位観測所の水位に
換算して設定
余裕高
(雲出川1.5m、雲出古川1.2m)
H.W.L
水位観測所における
水位に換算
危険水位
余裕高とは・・・洪水時の風浪、
うねり、跳水等による一時的な
水位上昇および洪水巡視や水防
活動、流木等流下物への対応の
ためにとるべき余裕の高さ
氾濫危険水位
(河川管理施設等構造令抜粋)
(雲出橋水位観測所)
(危険箇所)
・危険水位とは、「相当の家屋浸水等の被害が生じる氾濫のおそれのある水位」
であり、余裕高が確保されておらず、堤防高が低い箇所を危険箇所として設定し、
堤防天端高から余裕高をひいた高さを危険水位と設定した。
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雲出川下流における避難判断水位の考え方(案)
危険水位からリードタイムにおける水位上昇量を引いた高さを水位観測所の水位
に換算して設定
H.W.L
水位観測所における
水位に換算
危険水位
氾濫危険水位
避難判断水位設定のリードタイム
とは・・・発令判断や情報伝達、
避難所開設に要する時間および要
配慮者の避難に要する時間
リードタイムにおける
水位上昇量
避難判断水位
(雲出橋水位観測所)
(危険箇所)
・避難判断水位とは、「避難場所の開設、要配慮者の避難に要する時間等を考慮
して設定された水位」であることから、これらに要する時間(リードタイム)に
おける水位上昇量を危険水位からひいた高さを避難判断水位と設定した。
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雲出川下流におけるリードタイムの設定(案)
◎発令判断や情報伝達、避難所開設に要する時間
および要配慮者の避難に要する時間
リードタイムの設定(津市)
◎60分(ハザードマップからの想定)
リードタイムの設定(松阪市)
◎120分(実績による)
水位の設定にあたっては、安全側を考慮し、
2時間と設定
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雲出川下流部における水位上昇量の設定(案)
・雲出川下流部(雲出橋観測所)における水位上昇量
=
0.44m/hと設定
・避難判断水位からピーク水位までの平均水位上昇速度の最大値を採用
7.0
<水位上昇量の設定方法>
6.0
観測所水位(読み値m)
過去10年間に氾濫危険
水位を超えた出水および計
画規模出水において、避難
判断水位からピーク水位ま
での平均水位上昇量が最大
のものを選定
▽計画高水位
5.0
水位上昇量
H=1.1m
▽氾濫危険水位
▽避難判断水位
上昇時間
T=2.5時間
4.0
水位上昇量ΔH=H/T
1.1m/2.5時間=0.44m
3.0
1時間
▽氾濫注意水位
H16.9.29
H21.10.8
H24.9.30
H25.9.15
H26.8.9
方針ハイドロ
2時間
3時間
4時間
5時間
→経過時間
6時間
7時間
4
雲出川下流における概略の氾濫危険水位
(検討中)
リードタイム、水位上昇量および堤防整備の状況を反映した結果、
雲出橋水位観測所において
氾濫危険水位:4.80m → 5.90m
となった。(現在精査中で変更の可能性有り)
これまで
H.W.L(6.74m)
見直し
H.W.L(6.74m)
氾濫危険水位(5.90m)
氾濫危険水位(4.80m)
避難判断水位
避難判断水位(4.60m)
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雲出川における過去の出水状況
主要洪水一覧
発生年月
原 因
水位
流量※1
(雲出橋地点)
(雲出橋地点)
被害状況※2
昭和34年9月
伊勢湾台風
-
約4,400m3/s
浸水面積2,531ha、被災家屋3,053棟
昭和57年8月
台風10号
5.84
約5,400m3/s
浸水面積 977ha、被災家屋1,426棟
平成16年9月
台風21号
5.53
約4,800m3/s
浸水面積 786ha、被災家屋 120棟
平成21年10月
台風18号
4.84
約3,900m3/s
浸水面積 449ha
平成24年9月
台風17号
4.76
約2,900m3/s
浸水面積 513ha
平成25年9月
台風18号
4.86
約3,000m3/s
浸水面積 290ha
平成26年8月
台風11号
5.71
約4,500m3/s
浸水面積 387ha
※暫定値
※1 流量は氾濫がないとした場合の計算値
※2 被害状況については、「水害等計」の値を用いた。(但し、昭和34年9月、平成16年9月洪水は、三重河川国道事務所資料による)
昭和57年8月洪水
橋梁流出
(雲出川4.0k付近:旧雲出橋)
平成16年9月洪水
堤内地浸水
(雲出川右岸7.6k付近)
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