(No.2,114)〈マーケットレポートNo.4,114〉 2015年4月2日 中国株式市場の最近の動向 政策期待から株価上昇 株式市場の動き 上海総合指数は高値更新 H株指数も年初来約5%上昇 (ポイント) 5,000 13,000 4,500 (ポイント) ■中国株式市場は、足元上昇傾向となっています。 上海総合指数は、4月1日におよそ7年ぶりの高 値を更新し、年初来では約18%上昇しました。 12,000 H株指数(右軸) 4,000 11,000 3,500 10,000 ■香港で取引されるハンセン中国企業株指数(H 株指数)は、同約5%上昇しました。 3,000 9,000 2,500 8,000 政策期待に反応 2,000 景気下振れ懸念が重石にも 1,500 ■上昇の背景は、政策期待の高まりです。3月に 開催された全国人民代表大会(全人代)で構造 改革を一層進める方針が決定され、追加金融緩 和や財政支出の拡大、成長戦略への期待が高 まっています。 ■特に、上海総合指数は、中国の投資家が主体で あることから、全人代での今年度の活動方針の 決定以降、各省庁や地方政府が公表する方針 や具体策から、今後の改革への期待が高まり、 株式市場の上昇ペースが加速しました。 ■一方、H株指数に投資するグローバルな投資家 は、足元の景気下振れなどの懸念から、本土投 資家よりも慎重と見られ、株式指数の年初来の 上昇率は上海総合指数を下回りました。 7,000 上海総合指数(左軸) 14/1 14/4 6,000 14/7 14/10 15/1 (年/月) (注)データは2014年1月2日~2015年4月1日。 (出所)Bloomberg L.P. のデータを基に三井住友アセット マネジメント作成 主要経済指標(小売・投資・生産) (%) 40 20 鉱工業生産(右軸) 35 (%) 15 30 10 25 5 固定資産投資(左軸) 20 0 15 -5 10 -10 小売売上高(左軸) 5 11/2 12/2 13/2 14/2 -15 15/2 (年/月) (注)データは2011年2月~2015年2月(毎年1月は除く)。 いずれも年初来累計の前年比。 (出所) Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセット マネジメント作成 企業業績の改善、景気下振れ懸念の緩和、追加金融緩和に期待 ■全人代では、新常態を目指す成長戦略の一つと ■H株指数に投資するグローバルな投資家にとっ して、労働集約的な製造業からITや先端技術を ては、小売や生産などの経済統計の改善による、 活用した付加価値の高い製造業への転換を狙う、 景気下振れ懸念の緩和が重要と見られます。追 「製造強国」計画が公表されました。今後、こうし 加金融緩和や積極的な財政支出の拡大も投資 た構造改革の進展が企業業績の改善などに反 家心理の改善に貢献すると見られます。一方、 映することが期待されます。企業業績が実際に 高値を更新した上海株価指数は、これまでの上 上向くことが、株価上昇持続のポイントと見られ 昇ペースが速かったため、短期的には高値警戒 ます。 感が強まることも想定されます。 2015年03月20日 最近の指標から見る中国経済(2015年3月) 2015年03月17日 「新常態」を正式決定(中国) ■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘す るものではありません。■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のもので あり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想で あり、今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完 全性を保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者お よび許諾者に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
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