総合理工学研究科 フォトニクス分析の新たなブレークスルー 機械・航空宇宙コース 画像相関法を用いた皮質骨のひずみ分布測定と破壊じん性 キーワード : デジタル画像相関法・皮質骨・破壊じん性 主研究担当者 :菊川 久夫 (教授) どのような研究課題に取り組むのか Background and Motivation 骨折時のき裂の発生とその伝播は,骨の損傷 組織との関連で動的に変化すると考えられる ため,それらを考慮した骨折進展評価が必要で ある.本研究では,骨の微視損傷とひずみ分布 との関係を明らかにするため,デジタル画像相 関法を用いて骨組織表面のひずみ分布の解析 を試みた. どのような点が新しいか Originality この方法では変形前と変形後のデジタル画 Preparation of specimens from bovine femur. 像を用いて,材料の表面に現れるひずみ分布 を,光学系の設定を変えることにより任意の倍 率で比較的簡便かつ安価に測定することが可 能である.そのため,デジタル画像相関法は生 体組織のひずみ測定に有効であると考えられ るが,この種の問題に適用された例は少ない. 研究展望とインパクト Impact and Perspective デジタル画像相関法によるひずみ解析によ り,骨試験片のスリット先端近傍におけるひず み量の増大を可視化することができた.臨床の 場において,本手法により非侵襲的(In Vivo) に CT や MRI より得られた画像から骨内のひ ずみ分布を見積もることができれば,各種骨疾 患や,骨折の予知あるいは治癒過程において, 診断に有力な手段となり得ると考えている. Typical load-displacement curve and typical prefailure damage. 研究グループからの論文 H.Kikugawa, T.Asaka, M.Miyake:Mater.Trans., Vol.48,No.6(2007),1417. M. Kuninori, H.Kikugawa,T.Asaka,H.Kasuya :Mater.Trans., Vol.50,No.2(2009),309. H. Yamaguchi.,H.Kikugawa,T.Asaka,H.Kasuya :Mater.Trans., Vol.52,No.5(2011),1026. ◆リンクページ:http://www.u-tokai.ac.jp/tt/index.html ◆電子メール:kiku※keyaki.cc.u-tokai.ac.jp(※印は@へ変更してください)
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