那覇市風致地区内における建築等の規制に関する条例(素案)の概要

那覇市風致地区内における建築等の規制に関する条例(素案)の概要
1.
風致地区について
風致地区とは、都市計画法(昭和 43 年法律第 100 号)第 8 条第 1 項第 7 号の規定に基づき
定められている地域地区です。
その内容は、都市部における樹林地や緑の豊かな住宅地、河川や干潟といった貴重な水
辺空間など自然的な要素に富んだ土地において、良好な地域環境や自然環境の維持・保全
を図ることを目的とした地区です。
豊かな自然環境と人々が共存してきた場所として、今後もその風致に富む同地区の保全
を図り、魅力ある都市空間の創出及び維持・保全を行う必要があります。
2.
条例制定の背景
第二次一括法※.1 の一部施行に伴い、風致政令※.2 が改正されました。
これに伴い、風致地区に係る条例を制定する権限が、県から市へ移譲されたことから、
市条例への切り替えを行います。
※.1
第二次一括法・・・地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備
に関する法律(平成 23 年法律第 105 号)
※.2 風致政令 ・・・・風致地区内における建築等の規制に係る条例の制定に関する基準を定める政令(昭
和 44 年政令第 317 号)
3. 市条例制定に向けた基本的な考え方
市内の風致地区については、風致政令の規定に基づき制定された県条例によって、行為
の制限及び許可の基準が定められ、制度運用が行われてきました。
その県条例において、市街地や湿地・干潟等の良好な地域環境や自然環境が形成されて
きたことから、今後も継続して風致の維持・保全を図るために、県条例の内容を踏まえた
市条例を制定します。
4.
本市の風致地区の経緯
本市における風致地区の指定は、琉球政府時代の昭和 31 年に県内初の指定を受けた漫湖
風致地区、昭和 36 年指定の末吉風致地区の計 2 地区です。
名
称
漫湖風致地区
末吉風致地区
位
置
種
別
古波蔵 3 , 4 丁目
第 1 種風致地区
鏡原町
第 2 種風致地区
首里末吉町 1 , 2 , 3 , 4 丁目
第 2 種風致地区
首里大名町 1 丁目
第 3 種風致地区
首里平良町 2 丁目
第 4 種風致地区
首里儀保町 4 丁目
表.1
※
当市の風致地区の指定一覧
各風致地区の位置及び範囲については、別紙の位置図を参照。
指定面積
指定年
45.3(ha)
昭和 31 年
昭和 35 年
67.6(ha)
昭和 36 年
5. 許可の行為及び許可の基準
条例においては風致政令に従い、事前の許可申請が必要な行為として、下記の(1)~ (7)
の行為について規制を定めています。
また、地区の特性に応じた段階的な規制を行うために、風致地区の種別ごとに許可の基
準を設けています。
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
建築物その他の工作物の新築、改築、増築又は移転
建築物等の色彩の変更
宅地の造成、土地の開墾その他の土地の形質の変更
水面の埋立て又は干拓
木竹の伐採
土石の類の採取
屋外における土石、廃棄物又は再生資源の堆積
地区種別
高さ制限
建ペイ率
緑地率
第 1 種風致地区
8m以下
20%以下
50%以上
①道路部分:3m以上
②隣地境界:1.5m以上
第 2 種風致地区
10m以下
30%以下
40%以上
①道路部分:2m以上
②隣地境界:1m以上
第 3 種風致地区
10m以下
40%以下
30%以上
①道路部分:2m以上
②隣地境界:1m以上
第 4 種風致地区
10m以下
40%以下
20%以上
①道路部分:2m以上
②隣地境界:1m以上
表.2 風致地区の各種別における主な制限事項の一覧
6.
壁面後退
施行予定日
平成 27 年 4 月 1 日