平成26年度尾道市国民健康保険保健事業実施計画 (目的) 尾道市国民健康保険被保険者の健康維持・増進及び医療機関等への受診適正化等により医療費 の削減効果を図るため保健事業を実施する。 (対象者) 尾道市国民健康保険被保険者を主とする尾道市民 (期間) 平成26年4月1日から平成27年3月31日までの1年間 (実施事業) 1 医療費適正化に関する事業 (1) レセプト点検 平成26年4月からレセプト二次点検を広島県国民健康保険団体連合会に委託し実施。ま た、尾道市診療報酬明細書点検事務嘱託員2名により、レセプトの資格点検を実施する。 (2) 医療費通知 自分の使用した医療費に対して関心を持ってもらい、医療機関からの過剰請求や請求誤り の発見を促進するため、医科・歯科・調剤・柔道整復の診療データの内、産婦人科及び精神 科のレセプトを除くデータをもとに、受診者名・受診医療機関・受診月・日数・総医療費を 記載したお知らせを作成し、2か月毎に被保険者に対して通知する。 (医療費通知の作成は広島県国民健康保険団体連合会に委託し、郵送は尾道市が実施。 ) (3) 重複・頻回者に対する訪問指導 レセプトデータを基に重複診療(同一月内で同一疾病を理由に3医療機関以上を受診)及 び頻回受診(同一月内で同一医療機関に8回以上の受診)対象者を抽出し、保健指導を実施 する。 (嘱託職員及び業者委託による直営訪問指導により、広範囲・多人数への指導を図る。) (4) 後発医薬品差額通知 現在医療機関で処方されている薬剤について、先発医薬品を後発医薬品に変更することに より調剤費及び本人負担額の削減を目的とし、医科・調剤のレセプトデータより薬剤データ を抽出、先発医薬品について後発医薬品に変更した場合の本人負担額の削減金額のお知らせ を4月∼9月の月1回、合計6回通知する。 (広島県国民健康保険団体連合会に委託し、レセプト件数のうち差額上位約 4%の被保険者 に郵送) 2 医療機関等適正受診に関する事業 (1) 医療機関等受診適正化の広報・啓発 医療機関等への適正な受診(夜間受診や重複受診、薬のもらいすぎ等)方法等についての 啓発を実施。 (被保険者へのリーフレット送付による啓発・広報掲載) (2) 柔道整復受診適正化の広報・啓発 柔道整復・鍼灸を受診する際の注意事項(健康保険適用・非適用のお知らせ)の周知啓発 を実施。(更新被保険者証に併せてリーフレットを送付) (3) 療養費(柔道整復・はり、マッサージ等)長期施術対象者に対する調査・指導 柔道整復、はり・灸・マッサージ等受診データより長期受診者を抽出し、施術所及び被保 険者に対し調査を実施。 (4) 海外療養費の点検 海外療養費の診療内容明細書等について必要がある場合は、再翻訳、現地医療機関等への 文書照会、電話照会を行う。 3 健康増進に関する事業 (1) 特定健康診査・特定保健指導の実施 『特定健康診査(目標受診率55%)』 生活習慣病予防を目的とし、40歳以上74歳以下の全被保険者に対し受診券を発行し 4月下旬に発送することで、被保険者に対し健診受診の啓発を行う。 健康推進課実施の集団検診の検査事項に特定健康診査を追加し、集団検診での特定健康 診査を実施する。また、被用者保険と合同で特定健康診査集団検診を実施する。医療機関 からの治療中の方のデータ提供委託事業及び、事業主健診等の他健診結果データの個人提 供による健診助成を実施する。 (医療機関健診は広島県国民健康保険団体連合会が保険者代表となり健診機関代表の広島 県医師会と単価調整のうえ集合契約を締結する。特定健康診査・特定保健指導については 県内でのみ実施可能となる。集団検診については個別業務委託契約を締結する。 ) (生活習慣病予防特別対策事業) ① 重点地域を設定し地区保健推進員と連携し、特定健康診査・がん検診等の受診勧奨 の強化、健康講座や健診の個別実施等を行い健診受診率の向上を図る。健康講座では 血圧測定、味噌汁による塩分体験や腹囲測定指導等を実施する。 ② 健康まつり等で生活習慣病等について展示し、特定健康診査の受診勧奨を実施する。 ③ 毎年5月に広報折込で各世帯に配布する「健康診査お知らせ」及び医療機関へ配布 する健康診査についてのポスターに特定健康診査についての事項を記載する。 (特定健康診査未受診者受診勧奨事業) 未受診者への電話及び勧奨チラシ・パンフレット・圧着はがき等の送付により受診勧 奨を実施する。 『特定保健指導(目標利用率45%)』 特定健康診査受診者のうち健診の結果、特定保健指導基準値を超える被保険者に対し特 定保健指導利用券を発行し、特定保健指導実施機関等で指導を受けることで生活習慣病を 減少させる。市内では6機関で特定保健指導を実施可能であるが、各地域単位での保健指 導を実施するため指導業者への委託、市保健師による特定保健指導を実施する。 (広島県国民健康保険団体連合会が保険者代表となり健診機関代表の広島県医師会と単価 調整のうえ集合契約を締結する。また、保健指導実施業者とは個別業務委託契約を締結す る。) (特定保健指導支援事業) 直営特定保健指導(保健師による保健指導)では、保健師と管理栄養士が直接面談に より食事指導や運動指導、生活指導等を実施する。 (特定保健指導利用勧奨事業) 特定保健指導対象者のうち未利用者に対して、特定保健指導利用勧奨チラシ・パンフ レットの送付及び電話等により利用勧奨を実施する。 (2) 特定保健指導以外の保健指導 厚生労働省補助金研究事業「生活習慣病重症化予防戦略研究」へ参加し、研究対象自治体 のうち、介入自治体に選定された場合は、当研究に基づいた方法による対象者選定、指導を 行う。また、対照自治体に選定された場合は、市独自で定めた方法等に基づいた保健指導を 行う。 具体的には、特定健康診査の受診結果により特定保健指導対象者とならなかった者のうち、 検査項目に異常数値があり、なお且つ医療機関への受診履歴のない生活習慣病重症化ハイリ スクの被保険者に対し訪問や電話等による保健指導を実施する。 (3) 人間ドック・人間ドック+脳 MRI 検査の助成 国民健康保険被保険者のうち加入期間6か月以上及び保険料完納の人の、人間ドック及び 人間ドック+脳 MRI 検査受診に対し25,000円又は40,000円を助成する。 (4) 重症化予防対策事業 一人当たり治療費の高い傷病の予備群である被保険者に対し、軽症のうちに保健指導を行 うことで重症化を防止し医療費の増加を未然に防ぐ。対象は医師の選定やレセプトデータか らの抽出により選ばれた糖尿病性腎機能障害等を持つ被保険者のうち、保健指導プログラム 参加に同意した者とする。 (5) 地区健康まつり開催助成補助 健康づくり意識の高揚と知識の普及のため、地区公衆衛生推進協議会が開催する健康まつ りに対し補助する。(1地区当たり18,000円) (6) 健康づくり地域組織育成補助 地域単位で実施する健康づくり活動を支援し、地域組織の育成強化を図るため健康づくり 地域組織に対し補助する。(1地区当たり13,500円) (7) 国保関連施設が実施する事業 国保直営診療施設である公立みつぎ総合病院を核に、保健福祉総合施設と御調保健福祉セ ンターが一体となり、地域包括医療・ケアの実践と地域包括ケアシステムを構築してその充 実を図る。且つ、保健事業としての保健(健康づくり・予防) ・医療・介護・福祉サービスを シームレスに提供して、地域づくりに寄与する。 4 その他 (1) 優良家庭記念品贈呈 平成25年7月31日までの届出で平成25年3月31日以前に資格取得し、平成25年 4月1日から平成26年3月31日までの間に医療機関を無受診で、平成26年8月15日 時点で尾道市内に住所があり、平成26年度第1期分及び平成25年度以前分国民健康保険 料を完納、また、平成25年度中に特定健康診査受診対象者が全員受診している世帯に対し 記念品を贈呈する。 (2) 統計資料(尾道の国保)作成 尾道市国民健康保険の被保険者、財政、保険給付、保険料、保健事業、事業年報等を掲載 した冊子を作成。 この保健事業実施計画に計画されていない事業についても、健康増進及び医療費適正化のため に実施する事業については、年度の途中であっても関係課と協議を行い実施することとする。
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